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- 2008/08/20 23:58その13〜第一回希望選択選手〜
- 今日は待ちに待ってた・・・と云うか・・・一寸恐れていた高校生ドラフトの日。あれから何球団から話があって、俺はサトミさんと話しをしながら考えて、俺の中では球団は決めていた。もし希望球団に入れなくても、野球は続ける。其れも決めた。やっぱり、野球は続けたい。もし即戦力になれなくても、俺はプロの世界に行ってみたい。学校でテレビ放送を待つ。俺の目の前には沢山のマスコミのカメラが待機している。(やっべ・・・ [続きを読む]
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- 2008/08/20 00:17その13〜汗と涙の結晶〜
- 甲子園大会が終わって暫しの休み。僕は珍しく寝坊。今・・・何時だろう・・・。此の間までみっちり体を使ってたから、何か体が動かない。だから瞼も開かない。ベッドの上で、夢の国とリアルを行ったり来たりしていた。ピンポーン♪あ・・・誰か来た・・・。多分、シン兄ちゃんのスカウトの人だよな・・・。僕は玄関に行く気力も無かった。「あ、はーい!」・・・シン兄ちゃんは起きてたんだ・・・。じゃ、僕が出なくても大丈夫・・ [続きを読む]
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- 2008/08/18 22:46その13〜3ヶ月分の結晶〜
- 「う〜ん・・・イメージじゃないんだよな・・・」俺は今、アクセサリーショップに来ていた。まさに色とりどりの天然石の数々。俺は弥生ちゃんにプレゼントする為の天然石の指輪を買おうと思ってるんだけど・・・。どうも、良い物が無い。「はぁ、やっぱり、定番のダイヤモンドかな・・・」でも・・・弥生ちゃんには派手過ぎるんだよな・・・。「ふう、日を改めるか・・・」俺は店を出ようとした。その時・・・ピンク色の綺麗な石の [続きを読む]
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- 2008/08/18 00:32その12〜明日はどっちだ!?〜
- 甲子園が終わった。俺は深紅の旗を持ち、学校へ帰る。一段落付いたわけだ。チー坊もやっと、ホッと出来る訳だ。だけど。俺はそうもいかなくって。悩み・・・そう、悩み。2学期に入ると進路をいよいよ決めなくっちゃいけない。だけど俺は悩んでいた。大学に行くべきか、働くべきか。どっちにしても野球は続けたい・・・。そんな或る日だった。俺の家におっさんがやってきた。「嶋田シンくんですね?」「はい」「私、阪神タイガース [続きを読む]
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- 2008/08/17 00:24その12〜重圧〜
- 一回戦、二回戦と勝ち進んできた訳だけど、僕の心は重い重圧に押しつぶされそうになっていた。シン兄ちゃん・・・気付いているのかな。やけに明るく振舞っていた。特に、僕に対しては・・・。「チー坊?今の内に此の番組見とけ☆すっげぇ面白いから」とか「チー坊の好きなハンバーグを、お兄ちゃんが分けてあげよう」とか。兎角僕に気を遣ってくれてるんだ。僕のプレッシャーの原因・・・其れは17イニング無失点。記録、と迄はい [続きを読む]
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- 2008/08/15 23:41その12〜伸るか反るか〜
- 「そうだ、兵庫へ行こう」母ちゃんがいきなりどっかのCM見たいな事を言い出した。「な、如何したの?母ちゃん?」「何、夜夢の中でシンがおかしな目にあってたから気になってな。ちょっくら様子を見てくるよ」「夢?」「そ、夢」母ちゃんは所謂霊感体質。変な夢を見た、って事は、シンの身に何か起きたというのは本当だろう。何があったんだ・・・シン・・・。「兎に角、私は2〜3日向こうに行ってくるから、留守番宜しく」「へ [続きを読む]
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- 2008/08/15 00:21その11〜一夜の悪夢〜
- 初戦無事勝利した俺たちなんだけど、俺の胸には何か引っ掛かってた。チー坊のボールも走ってたし、守備にも問題は無く、打線にも問題は無い。だけど・・・何か引っ掛かるんだよな・・・。「シン兄ちゃん、何暗い顔してんの?」「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜、何っか胸の辺りが・・・」「緊張し過ぎたんじゃない?」「チー坊じゃないんだから、んな訳ないでしょ」「でも、胸の辺りがおかしいんでしょ?」「〜〜〜〜〜〜〜〜・・・。そうな [続きを読む]
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- 2008/08/14 00:40その11〜成長期〜
- 開会式。無事に晴れて良かったな☆(練習以外で)初めて踏み入れた甲子園のグランドは、天然芝が心地良い。(因みに浜スタは人工芝)六甲颪かな?風もまた気持ち良くって。うん。まさに開会式日和☆今日から、甲子園本番。大会がはじまる。僕らは4日目だからまだ試合は先なんだけど、今からワクワクしている。シン兄ちゃん曰く、今日までの僕は「犬みたい」だったって。・・・如何いう意味?って聞いたら、「機嫌良く走り回ってて [続きを読む]
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- 2008/08/12 22:55その11〜海で〜
- 今日は弥生ちゃんの検査の日で、俺の課題提出日。俺はバイクに乗り込み学校へ向かった。「失礼しま〜す」職員室に入る時は、やっぱり今でも緊張する。其の原因は・・・「いい加減にしろ!」ダン!怒号に机を殴る音。そうなんです。一見温厚そうな先生なんですけど・・・キレ易い先生が居るんです。指導部主任、西谷先生。本当は優しくて、凄く親切丁寧に教えてくれる良い先生なんだけど。熱くなりやすくて、飲み込みの悪い奴には容 [続きを読む]
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- 2008/08/11 23:48その10〜PASSION〜
- 兵庫に着き、ホテルに着いた。そしたら懐かしい顔に出会えた。そいつは隣の学校で、中学の頃バッテリーを組んでいた上坂だった。「よう!シン!元気にしてる?」相変わらず人懐っこい顔で俺に話し掛けてきた。「おうよ!元気してるぜ☆」「・・・甲子園か・・・」上坂の顔が少し淋し気に見えた。上坂は去年の春までは野球部に居た。しかし肩の使い過ぎで壊してしまい、選手生命を終えたのだった。「・・・あれから如何してる?」俺 [続きを読む]
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- 2008/08/11 00:17その10〜思わぬ激励〜
- 心地良い緊張感の中、僕達は新横浜のホームに立っていた。「いよいよだね、シン兄ちゃん!」僕は初めての甲子園と言う舞台に興奮し、昨日の夜は眠れなかった。「ああ。ま、そんなに緊張すんなって☆」「でも、甲子園だよ?あの甲子園だよ?」「そりゃ判ってるけどさ、いきなり大会があるんじゃないんだから落ち着けって」そうは云うけどさ。僕は初めてなんだよ?シン兄ちゃんは何回も来てるからそんなに緊張しないんだろうけど、... [続きを読む]
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- 2008/08/10 16:07その10〜俄か祭り〜
- 俺は今、ダッシュで近くの神社へ向かっている。少しでも弥生ちゃんに夏を感じて欲しくて、出店に出ているものを片っ端から持っていくつもりだ。綿菓子にたこ焼き、ヨーヨーに金魚、りんごアメにラムネ。其れからよく判らない玩具(笑)抱えきれるだけ抱えて、またダッシュで弥生ちゃんの病院へと駆け込む。ガラガラガラガラ・・・「!シュウイチさん?」「や、弥生ちゃん、是・・・」俺は抱えているものをベッドに広げた。「凄い... [続きを読む]
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- 2008/08/08 22:21その9〜続く夢〜
- 祝勝会を終え、皆各々自分の家に帰っていく。俺は・・・何となく学校へ戻ってきてグランドに入り、ホームベースを枕に寝っ転がった。雲一つ無い星空。俺はボンヤリ今迄の3年間を振り返った。シャカリキになってレギュラー取った1年生。怪我に泣かされた2年生。そして・・・今・・・。やっとの思いで捥ぎ取った甲子園への切符を握り締め、こうして夜空を見上げてる。もう少ししたら・・・俺は此のグランドから去らなければなら... [続きを読む]
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- 2008/08/08 01:42その9〜僕の気持ち、君の気持ち〜
- 閉会式も終わって、バスで学校に帰ってくると沢山の生徒が僕達を待っていてくれた。「やったなー!」「甲子園でもやってくれよ〜!」数々の声援。皆、聞こえてた。皆が一生懸命応援してくれてたの、ちゃんと見えてた。僕は、高校生ってこんなに素晴らしいのかと感動した。去年までは同じ、応援する側だった。一生懸命シン兄ちゃんをシュウ兄ちゃんと応援してた。其れが今年、自分が其の舞台の中心にいるなんて・・・。僕は、まだ... [続きを読む]
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- 2008/08/07 01:13その9〜特等席観戦〜
- 湿気も少ない夏の昼下がり。俺と弥生ちゃんはテレビにかじりついていた。今日は神奈川県大会決勝戦。シンとチー坊の試合だ。是が決まれば甲子園。春夏続いての出場が決まる。「緊張しますね」弥生ちゃんは布団を握り締め食い入るように見つめている。「だ、大丈夫だよ。シンとチヒロがいるんだから・・・」とは云うものの、俺も相当緊張している。シンやチー坊達の努力が無駄にならない様に、一生懸命応援するんだ。皆一礼して各... [続きを読む]
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- 2008/08/06 00:41その8〜思いもしなかった〜
- さっきチー坊は歩ちゃんの所へ出掛けた。俺はビデオと睨めっこ。少しでも新しいデータを収集するのだ!とは云え、やっぱりチー坊が羨ましい。大切な試合の前に彼女からのエール。・・・八代は、そう云うタイプじゃ無いんだよな・・・。今頃何時も通り勉強してるだろう。試合も見に来てくれてないし・・・。正直凹む。まぁ受験生、仕方ないんだけど。「はぁ〜」俺はテーブルにへたり込んだ。情けない。集中しなくっちゃいけないのに [続きを読む]
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- 2008/08/04 00:54その8〜内緒〜
- 準決勝も無事に勝ち越し、後は決勝を残すのみとなった。相手は実は、一寸前迄は弱小校で有名だった所。だけど今年、凄い実力をつけて決勝まで勝ち上がってきた凄い所だ。「チー坊、明日はいよいよ、あれ使うぞ」「あれって・・・」「そ☆あれ」そうか、此の日の為だったんだ。僕の練習。無駄にしない様に気を付けなくっちゃ。あ、シン兄ちゃんに「考えすぎるな」って云われてるんだった。明日シン兄ちゃんからサインが出るまで、頭 [続きを読む]
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- 2008/08/03 14:14その8〜拒絶〜
- 俺と弥生ちゃんは、相変わらず病院の中。弥生ちゃんは薬の副作用と必死に闘っている。でも、最近は少しずつおさまってはいるみたい。一緒にDVDを見たり、シンやチー坊の応援をテレビでしたり。少しの楽しみではあるけれど、俺達は一緒に夏を過ごす。「すみません、こんな事になってしまったから、何処にも行けなくって・・・」「うん?良いんだよ。俺は弥生ちゃんが傍に居る、其れだけで充分なんだ」そんな話をしながら夏の風... [続きを読む]
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- 2008/08/02 23:23その7〜ある意味強敵〜
- 練習の後の風呂はやっぱり最高!汗は流せるし疲れは取れる。シャワーだけじゃなく、湯船にじっくり入るのも大切。少しでも疲れを残さない様にしなくっちゃね。「あ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」俺は扇風機を顔に向け、熱気を冷ます。序に明日の対戦相手のビデオを見ておかなくっちゃ。此の間の試合のビデオをセットし、ノートにシャーペンでデータ収集体制OK!さ〜て、どんな試合をしてたんだか・・・。「・・... [続きを読む]
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- 2008/08/01 22:51その7〜兄ちゃんの知恵袋〜
- 今日の試合は快勝☆16−0のコールドゲーム。しかも僕の完全試合と云うおまけ付き♪僕達はシード校の癖にえらく喜んだ。勿論、相手チームの判らない所で。礼儀だよね。其の後家でゆったりテレビを見ていた。他校の試合結果等を見つつ、次の試合に備える。次の対戦相手もソコソコ強い高校。油断は出来ない。食い入るようにテレビを見ている時、思わず「フォークか・・・」と呟いてしまった。聞き逃さなかったシン兄ちゃん。「何... [続きを読む]
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- 2008/07/31 20:09その7〜目覚め〜
- 母ちゃんが家に居てくれるというだけでも此処心強いんだけど、シンの彼女のお父さんのすすめもあって大学病院に移った事もあって、弥生ちゃんの父ちゃんも俺も、少し心配の度合いが減った。母ちゃんは出来るだけ食べられる様にと消化に良い物を作ってくれたり、眠れない不安を拭い去るようにとハーブティーを煎れてくれたりと本当に有り難かった。弥生ちゃんの容態は、ワクチンが適合したらしく、意識は戻らないものの、快方へと向 [続きを読む]
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- 2008/07/29 18:34その6〜祈り〜
- 神楽崎が倒れた。俺は先生より先に、其の事実をクラスメイトに話した。「マジで!?」「嘘でしょ?」・・・当然の反応である。神楽崎は男子からも女子からも人気があったから、其の衝撃は半端じゃなかった。クラスがざわめき始める。「とりあえず、何か俺等で出来ねぇかなあ?」「・・・定番、いっとく?」「?定番?」「そ、定番。千羽鶴に寄せ書きでしょう!!」「おお〜〜〜〜〜〜〜っ!」「じゃぁ私達、購買部にある折り紙全... [続きを読む]
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- 2008/07/29 00:09その6〜僕達に出来る事〜
- 昨日、シュウ兄ちゃんの彼女が倒れた。シュウ兄ちゃんは付き添い禁止の病院だったけど泊り込んでいる。僕は今、軽く食べられる様にとサンドイッチを作っている。差し入れた所で食べられないとは思ったんだけど、此処でシュウ兄ちゃんや彼女さんのお父さんが倒れちゃったら、彼女さんが目が覚めた時に悲しむと思って、無理から食べさせるつもりで作っている。水筒には温かいココア。少しでも気持ちが落ち着くように、って。後は朝... [続きを読む]
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- 2008/07/28 00:43その6〜最悪の序章〜
- バイトが早く終わった日は、必ず弥生ちゃんのお店に行く。大体閉店後の掃除とかしてるから手伝うんだ。勿論、ボランティア。俺は俺がそうしたい為だけに行く訳だから、お駄賃を貰う訳にはいかない。其の日も何時もの様に弥生ちゃんのお店に向かう。何時もなら半分シャッターが閉まってて、店の前を弥生ちゃんが掃除してるんだけど・・・今日はシャッター全開、黒山の人だかり、救急車・・・。俺は不安を感じ、バイクを放り出して... [続きを読む]
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- 2008/07/27 00:44その5〜夏空〜
- 朝練も終わって、着替えて下駄箱に行ったら八代が来たところだった。「や〜つしろ♪おっはよ〜ん♪早いね、今日日直?」俺は上機嫌で朝の挨拶。何故かと言うと、昨日眠れない事を良い事に、宿題+予習・復習を珍しくしてきたから☆今日の俺は一味違う、とか思ったり、自己満足してて。其れを八代に云いたくって。「お早う、嶋田。そうなのよね。夏の日直は結構かったるいわ」「以外・・・。八代でもかったるいとか面倒臭いとかっ... [続きを読む]
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