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- 2008/10/07 18:22@
- 鬼譚連載中のものが一つも終わらないうちから新しいのをはじめる件wこのシリーズのストックが溜まったからです。ストワー正直、この話は思いっきり長いので、サクサク更新をしていくつもりだったのですが、更新しようと思っていた部分を読み返していたら盛大にミスしているのを見つけました。シタラバでしていた時もミスだらけだったので、一回全部読み直したのにこの体たらく。人一人の力なんてそんなもんですw大袈裟に ... [続きを読む]
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- 2008/10/07 18:08一
- どうして、被害者たちは登山道を外れたのだろう?この奥に登山者の興味を引くようなものがあるとは思えない。そんな疑問を抱きながら、少し急な傾斜を下り、ようやく現場に到着する。 そこは栂の木に囲まれた場所で、夏だったならば、セミの大合唱が聞けたことだろう。だが、今は鳥も黙したまま沈黙だけがその場を支配しており、木々の隙間から覗く秋の弱い日差しが不気味な景観を作り出していた。 香奈は到着するなり妙 ... [続きを読む]
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- 2008/10/07 18:04一
- 一 旅行。特にローカル線でゆっくりと目的地へ向かう旅は実にいいものだと思う。満員電車という言葉すら忘れてしまいそうなほど空いていて、我が物顔にくつろぎ放題だ。このままずっとこの日当たりのいい揺りかごに揺られ続けるのも悪くない。そんなことすら思ってしまう。これが目的のない旅ならば、本当にそうしたかもしれない。 しかし、これはただの旅ではない。遊びではなく、仕事なのだ。 法門香奈は研究所から ... [続きを読む]
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- 2008/10/07 18:01序
- 少女は本能の命じるままにただひたすら走っていた。 自身を捕らえようとする複数の気配を直ぐ傍に感じながら、必死にそれらから逃れようと足を動かしていた。しかし、その一方で、逃げても無駄だという諦めの気持ちがじわじわと胸の内に沸いてくる。少女は弱気になる自分自身を叱咤するように地を蹴る足にさらに力を込めた。 空気を切り裂くようなスピードで生い茂る木々の隙間を抜ける。 その耳にキィンという残響以外の音 ... [続きを読む]
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- 2008/10/04 13:18納豆に砂糖
- 納豆には砂糖、朝食にも納豆と語呂をあわせて偉ぶる、子供っぽくて自分勝手で意地悪なあの子のことが美和は大好きだった。中学生の時、ほんのりとした憧れを抱いた音楽の先生を除けばそれは美和にとって初恋で、そして生まれて始めて実った恋でもあった。時折、あの子のあまりの身勝手さにどうしてこんな子を好きなのだろうと、美和は自分自身に疑問を抱くこともあったが、好きと言って、愛してると囁いて、心臓が壊れそう ... [続きを読む]
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- 2008/10/04 13:11納豆に砂糖
- ※加奈はおっとりとしているが、よく気のつく子だった。初めて家に泊まりに来た時、手ぶらでやってきたあの子のために美和はコンビニまで歯ブラシや箸を買い出しに行ったことがあったが、加奈はというと、歯ブラシや箸は常識とばかりに持参してきており、その他にもバスタオルに枕と、大荷物でやってきて逆に美和を驚かせた。特に枕がおかしくて、枕が替わると眠れないタイプ? と美和がからかいがちに聞くと加奈は首を ... [続きを読む]
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- 2008/10/04 13:05納豆に砂糖
- 加奈がシャワー浴びている間に美和は二人分の朝ご飯を用意する。炊き立てのご飯にお味噌汁に塩鮭。そして、納豆。納豆の皿の横には砂糖。「地元では常識だよ」子供っぽい調子であの子が言ったのは、大学進学のために美和が上京してから一年目の秋のことだった。「慣れると食べられなくもないね」何の気なしに呟いた美和に「でしょ?」と嬉しそうに誇らしげにあの子が笑顔を浮かべたのは二年目の夏。「うぇっ、納豆や ... [続きを読む]
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- 2008/10/04 13:00第1話 願望
- 「あのさー、さっきからあんた何様のつもりなわけ? いいからさっさとそこ開けろよ! 約束したんでしょ? なに、あとから条件とかワケ分かんないもの付け加えようとしてんの!」カティを押しのけるようにしてサーシャの前に立つとイチコは怒りに任せて言葉を投げかける。つい勢いに任せて門まで蹴ってしまった。「……イチコ」と、その行動を咎めるカティの声がする。サーシャはただひたすら不快に顔を顰め「下層の者は住ん ... [続きを読む]
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- 2008/10/04 12:55第1話 願望
- 7歩けば歩くほど上層は一般階層とは違うのだと実感する。なにしろ人がいない。無人都市といってもいいほど静かだ。聞こえるのは自らが立てる足音と空気清浄機の稼動する音のみだ。キラキラと乱反射する高い建物の硝子に目を細めながら、一体、この建物を使っているのは誰だろうと考える。「……上層ってこんなとこなんだね」静寂に耐えかねていうと、カティが「一概には言えないけどね」と笑った。「ここは最上層に最も ... [続きを読む]
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- 2008/09/30 15:326.彼女の偽りだらけの心情
- ※ ※ ※夢の中で「こんなんじゃなにも変わらないよ」という自分の声を聞いた。「なにも変わらなくていいよ」そう答えたのもまた自身の声だった。「ホント臆病だね」「うるさい」「せっかくこの私が力を貸してあげてるんだから、もう少し貪欲になればいいのに」「貪欲?」「準備はもう出来てる。欲しいモノは、なにをしてでも手に入れなきゃ」声が遠く聞こえ、徐々に徐々に視界が暗くなっていく。フ ... [続きを読む]
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- 2008/09/30 15:266.彼女の偽りだらけの心情
- 「やっぱり素直だね、今日」「素直な美緒も好き、でしょ?」「まぁね」早坂は、にゃはっと笑って「それじゃぁリクエストどおりもう少しこのままでいてあげましょう」と満更でもなさそうに椎名の体を抱き締めなおした。苦笑が頬までせりあがってくるのを感じながら、椎名は早坂の柔らかな感触に瞳を閉じる。そうすると次第に先とは違う穏やかな睡魔が忍び寄ってくる。「ねぇ、美緒」ふわふわと漂っていた意識に波紋を投 ... [続きを読む]
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- 2008/09/30 15:216.彼女の偽りだらけの心情
- 「……美緒」不意に早坂が少し体を浮かして顔を覗きこんでくる。睨みつけるのと変わらないくらいの彼女の鋭い眼光に必要以上にうろたえながら「な、なに?」と返す。「美緒だよね?」早坂はじっと椎名の瞳の奥を捉えたまま真剣な調子で言った。「へ?」思いもかけない問いかけに椎名は間抜けな声を出す。その態度に早坂が優しい目つきになった。かと思うと、安堵したような息を吐きながらコツンと額と額をあわせてくる ... [続きを読む]
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- 2008/09/30 15:176.彼女の偽りだらけの心情
- 「……私ってさぁ、長女でしょ。その上、中学の時に歌劇団のオーディションに受かっちゃって 一人で上京して、色々なことを一人でするのが当たり前だったから自覚してなかったけど、 あんまり人に甘えるの上手じゃないのかもね。 美緒に言われるまで、私、めっちゃ美緒のこと頼ってるつもりだったもん」椎名は早坂の肩に手をおいて体から離れるように少し押しながら、顔を上げた。綺麗な、茶色い瞳が、彼女の目が、こちらを ... [続きを読む]
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- 2008/09/30 15:126.彼女の偽りだらけの心情
- 「じゃ、じゃぁ、一番最初に写真撮られた時、相談してくれればよかったのに」どうにかそう返すと、早坂は苦笑交じりに「そうだね」と頷いた。「ホント、そうしておけばよかったって後悔してるんだぁ。 あの時は別に大したことじゃないかなって思っちゃってたから…… でも、それがきっかけだったの? 私が美緒たんのこと頼りにしてないとかそういうこと思い始めたのって」「えっと……その前から色々あったけど、まぁ、それ ... [続きを読む]
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- 2008/09/27 12:33@
- 昨日は、すごく壮大なストーリーの怖い夢を見ました。中国パネェですwOdi et amoは数字の区切りが変ですが気にしないでくださいm(__)m ... [続きを読む]
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- 2008/09/27 12:21第1話 願望
- ※「……よろしいのですか? ゲートを開けてしまって」カティとの会話に傍耳を立てていたらしいカティと同じ顔をしたメイドが心配そうに訊いてくる。しかし、サーシャは放っておけば鼻歌でも歌いだしかねない上機嫌な表情で「いいのよ」と頷く。「これから、とってもいいものが見られるんだから」「……いいもの、ですか?」「ええ。私がこの世界で一番気に入っているものよ。あなたにそれがなにか分かるかしら?」クスク ... [続きを読む]
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- 2008/09/27 12:19第1話 願望
- 向かった先は電話の置いてある棚だ。受話器を取り、二度と話をしないだろうと思っていた人物に繋がる番号を押す。三回のコールで相手が出た。しかし、聞こえてきた声はカティが望んだ人物のものではない。それどころか自身の声と全く同じものだった。カティは嫌悪に顔を顰めるも、目的の人物への取次ぎを頼んでみる。しかし、返ってくるのは冷たい返事。『SO.00はただいま留守にしております』恐らく、地上からかかる ... [続きを読む]
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- 2008/09/27 12:15第1話 願望
- 5「落ち着いて、リサちゃん。あなたのママをバカにするつもりはなかったの。 それは謝るわ。ごめんなさい」「……」「ただあなたに本当のことを教えてあげたかっただけで」「……ママは嘘なんかついてない」「……ええ、そうね。もしかしたら、お金があれば最上層に行けるかもしれない」母親の嘘を強固に信じるリサに頭ごなしの否定は無駄だと悟ったカティは方法を変える。それが功を奏したのかリサの不審の眼差しが少しだけ ... [続きを読む]
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- 2008/09/27 12:12第1話 願望
- 「あの……」 リサに呼びかけられカティは我に返る。 「あ、ゴメンね。お喋りはここまでにしてそろそろ修理はじめるね」 とりあえずの修理が終わったら彼女に本当のことを教えてあげよう。そして、体を治すことに専念させるべきだ――カティは、怪訝そうな表情のリサに無理やり笑みをつくると、イチコと繋がっている彼女の人工心臓を取り出した。そのままスイッチを入れてみる。彼女の体に埋め込まれる時点で既に壊れかけて ... [続きを読む]
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- 2008/09/27 12:06第1話 願望
- 4 地上478階。戻ってきたイチコとその腕に抱かれた少女の姿を見るなり、カティは痛ましげに眉を寄せた。少女を壁際の医療用ベッドにそっと横たわらせ、漸くイチコは一息ついた。他人と共同で人口パーツを使うとそれなりに負担がかかる。現にここまで上ってくるだけでイチコの息は上がっていた。早く自室に帰って休みたかったが、少女と心臓が繋がっているのでそうもいかない。イチコは、仕方なくすぐそばに置いてある椅 [続きを読む]
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- 2008/09/23 10:434. 彼女の揺れる心
- 「美緒ちゃん、ちょっと待って」「え? ……なに?」振り返った椎名は疑問の声を上手く隠せなかった。水野が苦笑いに似た表情になり、椎名の腕を掴む。「な、なに?」「ちょっと話があるの」簡潔に答えると水野は歩き出す。どうやらここでは話せないような内容らしい。話を聞くのはいいが、椎名は水野に掴まれていない方の腕に視線を飛ばす。「美緒、先に荷物置きに行きたいんだけど」「すぐ済むから」戸惑いながら [続きを読む]
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- 2008/09/23 10:374. 彼女の揺れる心
- ※ ※ ※「おはようございます」「あ、おはよー」進藤れなが楽屋に入るともう何人かのメンバーが来ていた。返事を返してくれたのは、一人暇そうに髪を弄っていた植田ユキだけである。他のメンバーは寝ていたり、喋っていたりで、進藤が入ってきたことにも気づいていないようだった。よくあることなので、進藤は気にせずに荷物がまとめられている一角に自身のそれを置く。ふと気づくと、及川あゆみと木内 [続きを読む]
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- 2008/09/23 10:334.彼女の揺れる心
- ※ ※ ※どれだけ気が滅入っていようと、休むことが出来ないのがこの職業だ。自分のためにもう準備に入っている人間がいる。自分のために設けられた場所がある。責任がある。責任感が強い自身を恨めしく思いながら、早坂は憂鬱な足取りで、もう準備が整っているであろうスタジオまでの長い廊下を歩いていた。「シロちゃん、おはよー」全身に残る倦怠感を鬱陶しく思っていると、不意にまだ眠たさの残る気 [続きを読む]
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- 2008/09/23 10:294.彼女の揺れる心
- ※ ※ ※『弱き者よ、強き力を与えよう。もし、お前の前を阻む者があればそれを砕けるだけの力を。 さぁ、憎き者の名を口にするがいい。さすれば、お前の道は開かれるだろう』「……また新手のチェンメか。懲りないなぁ」彼女は、携帯の液晶ディスプレイを見ながら一人ごちた。そして、くすくすと笑いながらある名前を呟いてみる。そうして「……馬鹿馬鹿しい。どうせ勝手に自滅するだろうし」自分の行動 [続きを読む]
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- 2008/09/23 10:254.彼女の揺れる心
- 「っ!!」悪夢に胸を塞がれ息が止まりそうになってはっと目を開けると、早坂の眼前は濃い闇に覆われていた。夢から夢へ。自分はまだ夢から覚めていないのだろうか。早坂は自分の部屋の天井ではない四角い天井にそんな疑念を抱く。しかし、鼻腔をくすぐる煙草の匂いに、ここが自分の部屋ではなかったことをどうにか思い出した。隣にはあまり肉付きのよくない裸の少年が穏やかな寝息を立てている。椎名が自分のことを面倒く ... [続きを読む]
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