|
- 2008/11/18 11:07樹氷の森 23
- つま先や手指の先にまだ痺れを残しながら、立花は少しずつ息を整えていった。我に返ると、秋ヶ瀬が自分の上に覆い被さっており、自分の内部に秋ヶ瀬自身がまだ挿っているという状況に気付き、居ても立ってもいられぬほどの羞恥に襲われた。立花が体を動かすと、秋ヶ瀬が力を失ったものを立花の後ろから抜いた。その刺激で立花は声を上げそうになり、必死で堪えた。そのまま横を向いて、自分を抱いていた男に背を向けた。秋ヶ瀬の [続きを読む]
|
- 2008/11/18 08:24あなたのいない千の夜 番外『背中』
- K.さまがお描き下さった『あなたのいない千の夜』の素敵なイラスト(←クリックで開きます)に添えるSSを、突発的に書きました。 伊坂の元へ行こうとしている安藤の心情を書いてみました。今は沢村と幸せに暮らしている安藤ですが、こんな頃もあったな…と興味を持っていただけた方は、どうぞ。 安藤達がミーティングを終えて東洋百貨店を出ると、通りには既に街灯が灯っていた。宵闇が、アス [続きを読む]
|
- 2008/11/17 23:1415000hit記念・コラボ企画『もっとあなたを蕩かしたい 5』
- ※18禁です。性描写ですので、閲覧にはご注意下さい。 入ってきたのは、リュウメイとはまた違ったタイプの美しい男だった。彫りの深い顔立ちの中でも、ナイフで削りだしたようなシャープな唇のラインに特徴があった。「榛原さま、いつもご贔屓いただきましてありがとうござます」「こんな遠方まで来てもらって済まなかったね。どうしても店に行く時間が取れそうもなくて」榛原と呼ばれた青年は、ふと安藤に目をやって言った。「 [続きを読む]
|
- 2008/11/17 23:07『あなたのいない千の夜』安藤のイラストをいただきました!!
- ああ。鼻血を流しすぎて失神しそう。輸血しないとダメかも、な感じのりりです。大好きな魅惑のイラストサイト『sAga.-BLack-』(←こちらをクリック)のK.さまより、またもや美しいイラストを頂戴してしまいました。どうすればいいのー。幸せすぎて涙が出ちゃう。↓お顔のアップはこちらあの『あなたのいない千の夜』(←読んでない方こちら)の安藤千尋が!こんな翳りのある色香の安藤…。本編で沢村に別れを告げ、伊坂に身を投げ [続きを読む]
|
- 2008/11/17 17:47飯室圭太の恋愛事情 23
- 飯室と魁の関係は、奇妙な程に変わらなかった。ガーデニング教室は終わってしまったが、魁は相変わらず飯室の家の庭造りを手伝っていた。花壇スペースの土を入れ替え、その後たくさんの薔薇の苗を植え付けた。魁は薔薇の種類を説明しながら手際よく苗を植え込んでいった。ふたりで建てたアーチの根元には、ツル薔薇を植えた。 仕事後に縁側で茶を飲む習慣も相変わらずで、飯室は元気良く冗談を言ったり面白可笑しく会社の話をし [続きを読む]
|
|
|
- 2008/11/17 10:59樹氷の森 22
- ※18禁です。閲覧にご注意下さい。「あぁ、…は…」 灼熱したものが立花の内部を焼きながらじわじわと進んでくる。 秋ヶ瀬は、慎重だった。立花の表情を伺いながら、少しでも眉がひそめられたり痛みの兆候があると、わずかに後退しながら体が馴染むのを待った。長い時間をかけて、自分を立花の中に納めていった。痛みはほとんどなかった。入り口付近に若干のピリピリした感覚があったが、それに続く摩擦が生み出す体感の凄まじ [続きを読む]
|
- 2008/11/16 21:0815000hit記念・コラボ企画『もっとあなたを蕩かしたい 4』
- 「ありがとうございます。ですが貴方のその情熱的な瞳がわたしにはとても悩ましい」声までも艶やかで、安藤はこんな風だったら、と再び強い憧れを覚えた。こんな魅力的な恋人であれば、沢村はもっと楽しいのではないだろうか。自分にはこんな優美さも、流麗な話術も、溢れるような色香もない、と安藤は思った。沢村とのセックスにしても、自分が感じすぎて途中から訳が分からなくなってしまうために、恋人を喜ばせている自信がなか [続きを読む]
|
- 2008/11/16 18:20飯室圭太の恋愛事情 22
- 店を出て、新宿の街の舗道に立った飯室は、魁を見かける前の高揚からは遠く離れた、うらぶれた気分になっていた。———ああー。何か俺失恋したっぽい?告白する前に牽制されたな…。眼中にないってことだよなー。そっかー…。そうですか…。 飯室は、絡まれていたのを助けた日の魁を思い出していた。ナイフで切られた飯室の頬を舐めた、魁の舌の感触も。哀愁を帯びた眼差しも。あの時が一番自分たちの距離は近かった、と飯室は [続きを読む]
|
- 2008/11/16 14:54『5分間〜』鉄男&結城のイラストいただきました!!感動です…(涙
- こんにちは。いつもやばめなテンションがマックスまで昇って、最早こめかみの血管がぱつんと逝ってしまうんでないかと危ぶまれるりりです。何故かと言いますと…。勝手に惚れ込んで通っている、妖艶かつ美麗なイラスト満載のサイト『sAga.-BLack-』(←こちらをクリック)のK.さまより、素晴らしすぎて悶死しそうなイラストを頂戴したからでございます…。K.さまの『sAga.-BLack-』まだご覧になったことない方!是非行ってみてくだ [続きを読む]
|
- 2008/11/16 12:26樹氷の森 21
- ※18禁です。性描写ですので、閲覧にはご注意下さい。 立花の口腔に潜り込んできた秋ヶ瀬の舌が、生き物のように自在に粘膜を舐め擦っていく。上唇と前歯の間、頬の内側、思いがけないところに滑り込んでくる舌の感触に、立花は狼狽えた。こんな深いキスは別れた妻ともしたことがなかった。その間にも秋ヶ瀬の指は執拗に乳首を擦り、尖りを掘り起こされてしこった先端を指先で転がされた。淡かった疼きが確かな質量を持って突き [続きを読む]
|
- 2008/11/15 19:1915000hit記念・コラボ企画『もっとあなたを蕩かしたい 3』
- 鳴り続ける着信音に、安藤が言った。「沢村さんの携帯…」「ほっとけ」沢村は安藤のベルトのバックルを外すとジーンズの前を広げ、膨らんでいる股間を下着越しにまさぐった。それでも鳴りやまない苛立たしい音に、舌を打ちながら沢村は携帯を取った。「沢村だ。…何?そんな話は聞いてないぞ。突っ返せ。…ちっ、うちに尻拭いさせやがって、冗談じゃねえぞ。…分かった。送ってくれ。目を通してから俺の方で文書を作るから、その... [続きを読む]
|
- 2008/11/15 19:17ブログ拍手コメントへのお返事(11/5〜/13)
- 拍手コメへのお返事です。11/13 20:24 飯室圭太の恋愛事情>15000HIT!!うはったのしみ(//v//) いやもうね。りりのわがままで始まった企画に申し訳ない気持ちでいっぱいなんですけど、わたしはうはうは!ですよもう!!大好きなキャラ様がうちのお話の中で動いている興奮…やみつきになりそう♪(何だってえぇえぇ?!)まずはとりあえず感謝です!! 11/13 17:26 樹氷の森 18 >サイコーです!切ない感じが堪りません [続きを読む]
|
- 2008/11/15 16:21飯室圭太の恋愛事情 21
- 少しずつ店内が混み始めた。「圭くんゆっくりしていってね」と言い残すと、毬江はカウンターの中に入った。飯室は恐る恐る魁の隣のスツールに腰を掛けた。「毬江さんて、ここのバーテンなんですね」「あぁ、あいつの変わり者の叔父貴の店。店の名前にちなんで、毬江。店では女言葉だけど、普段は普通なんだよ。あれは営業用。女装もいつもしてるわけじゃない。今日は一緒に行くって言うから待ち合わせたら、あんな格好で来やがった [続きを読む]
|
- 2008/11/15 08:47樹氷の森 20
- ※まずは15禁でお願いします。 秋ヶ瀬が、自分と性交渉を持とうとしないことで、立花は自分がここにいる意味に疑問を持つことになった。立花がいることで、秋ヶ瀬には何かのメリットが生じているようには思えなかった。通い合う言葉もほとんどなくて、夜同じベッドで眠るだけのふたりだった。———こんなことをしていて遼平は何か楽しいんだろうか。そうなると、生活費を秋ヶ瀬が出していることも気になってくる。 秋ヶ瀬は、 [続きを読む]
|
- 2008/11/14 19:4615000hit記念・コラボ企画『もっとあなたを蕩かしたい 2』
- ※15禁ということでお願いします。 客室係の誘導で、部屋に通される。 広々とした明るい室内の向こうに広がる山並みと、冬の森に目を奪われる。広いデッキには気持ちの良さそうなデッキチェアが並び、衝立の立った一角に掛け流しの温泉が引いてある。———露天風呂…。安藤は、急にどぎまぎして自分が赤くなるのが分かった。何度も身体を重ねてきたのに、隠れ家のようなふたりきりの空間に思わずときめいてしまう。 ふいに後 [続きを読む]
|
- 2008/11/14 14:54飯室圭太の恋愛事情 20
- ———おとこ…?放心したように、飯室が毬江を見つめた。 言われてみれば、声は低いし、女にも男にも見えるような中性的な顔立ちだと言えた。女性の格好を先に見ていたから女性だと思い込んだだけで、最初からこの出で立ちを見ていたら、どちらだろうと考え込んだかも知れない。 それにしても綺麗な顔をしていた。 突然、毬江が飯室の手を掴んで自分の胸を触らせた。「なななななにすんですかっ?!」飯室は熱いもので火傷した [続きを読む]
|
- 2008/11/14 09:10樹氷の森 19
- とろとろと眠たくなるような、それでいてどんどん目が冴えてくるような長い沈黙の後で、秋が瀬がぽつりと言った。「食事の材料が何も無い。街まで降りて食べよう」自分が来なかったら、この男は何も食べずに火の気のない凍えるような家の中でひとりでいたのだろうか、と立花は思った。 外に出ると、秋ヶ瀬の車に積もった雪と車道の雪を掻いて、ふたりは車に乗り込んだ。闇の中を切り裂くように、車は冬の山道を滑っていく。ライ [続きを読む]
|
- 2008/11/13 21:4315000hit記念・コラボ企画『もっとあなたを蕩かしたい 1』
- 安藤は車から降り立つと、縮こまっていた手足を伸ばし、清澄な冬の空気をいっぱいに吸い込んだ。———あんまりわくわくして、身体が弾んでしまいそうだ。「素敵な所ですね」安藤は恋人を振り返った。沢村はキーロックをしながら、「評判では食事と温泉がいいらしい」と答えた。 断崖に張り出す形に建てられたこのホテル『時の回廊』が、今夜の宿だった。 沢村と暮らすようになってから、あまりふたりで出かけたことはなかった [続きを読む]
|
- 2008/11/13 21:3615000hit超えました!今回はコラボ企画です!!!
- こんばんは。寒くなってきましたね。こんなときにはお熱いお話が読みたいなーなどと思ってしまうりりです。みなさま、今日15000hit超えました!!!ばんざーーーい!!!これもご訪問下さいましたみなさまのおかげと、深く感謝しております。つきましては、お礼の気持ちといたしまして、15000hit記念企画『あなたのいない千の夜』番外の短編『もっとあなたを蕩かしたい』をお送りいたします。じつはこれはですね…。とっても [続きを読む]
|
- 2008/11/13 15:28飯室圭太の恋愛事情 19
- 飯室は通りに飛び出しながら、完全に頭に血が昇っていた。———誰だあの女?! 5メートル程先を楽しそうに歩いていくふたり。まるでカップルのように仲良さ気に。女は長身で、高いヒールのせいで170センチぐらいの魁と並ぶと魁より高く見えた。長い脚をラインストーンの入ったストッキングに包み、白いファーコートにミニ丈のニットワンピース、何にも入らなさそうなキラキラした小さいバッグを腕に提げていた。ロングヘアを [続きを読む]
|
- 2008/11/13 07:25樹氷の森 18
- ※15禁です。 慌ただしく剥ぎ取られていく衣服の衣擦れの音。秋ヶ瀬の荒い呼吸。全裸で床に横たえられると、痺れるほどの床の冷たさが背中を通して全身を浸していく。秋ヶ瀬が自分のボトムを膝まで下げてのしかかってきた。秋ヶ瀬の体の震えの激しさが、裸の胸に擦れる衣服越しに伝わってきた。 立花は、自分を引き裂くものの侵入がもたらす痛みを覚悟して、目を閉じた。心を与えることが出来ない代わりに、好きなだけこの肉体 [続きを読む]
|
- 2008/11/12 13:27飯室圭太の恋愛事情 18
- 昼休みの社食。いつものように飯室が、坂上及び森田とランチを食べていると、同期の星野がやってきて言った。「飯室。合コン来てくれ。頼む!」と言って顔の前で手を合わせて頼み込んできたが、「パス」とあっさり断った。「何だよ。坂上のつきあいの悪さがお前にまで感染ったのか?お前ら来てくれたら行ってもいいって子が多いんだぞ。同期のよしみとか思わないのか?」「思わない」飯室と坂上の声が揃った。森田が吹き出した。 [続きを読む]
|
- 2008/11/12 06:29樹氷の森 17
- 真由と園子とドクター達を乗せた飛行機を、立花は万感の思いを込めて成田空港から見送っていた。救急車での搬送、搭乗などの慌ただしさの中、ほとんど話らしい話も出来なかった。救急車に乗り込むときに手を振った真由の明るい笑顔は、やはり少年時代の秋ヶ瀬に似ていた。———どうか無事で。そしてあの眩しい笑顔を再び。祈ることしかできない自分が不甲斐なかったが、それでも立花は祈らずにいられなかった。 成田から東京駅 [続きを読む]
|
- 2008/11/11 14:20飯室圭太の恋愛事情 17
- 今日も魁は、飯村家のローズガーデン作りを手伝いに来てくれていた。通路としての機能を確保するためにレンガで小径のようにペービングすることにしていたが、その前の地均しをすることになっていた。薔薇を植えるスペースをレンガで囲い、モルタルで固めた。残りのスペースを飯室はスコップでわしわしと掘っていた。「ああ、てめぇ穴あけるんじゃねぇんだから考えて掘れよ!」と魁の声が飛ぶ。「力任せに掘ってんじゃねぇぞ。埋 [続きを読む]
|
- 2008/11/11 06:32樹氷の森 16
- 桐山と別れてアルバイト先の居酒屋へ向かう道すがら、立花の頭の中には、秋ヶ瀬についての桐山の言葉が反響し続けていた。秋ヶ瀬がライフワークにしたいとまで言っていたという『樹氷の森』。それを消費して無理に稼ぎ出した三千万円。才能をすり減らすようにして自分を救おうとしてくれた秋ヶ瀬に、自分は何と答えたのだったか。自分の拒絶をどんな気持ちで聞いていたのか。 立花は苦しかった。画業を志したことのある者として [続きを読む]
|