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潮騒ジョブトレーニングセンター施設長ユタカのブログ https://yutakahaiku.jugem.jp/

薬物依存症者、アルコール依存症者の社会復帰を手助けする回復施設の施設長ユタカの俳句ブログ。

自身も依存症者であるユタカ。その壮絶な人生を背景に、色彩豊かに詠む美しい俳句の数々をご紹介。

yutaka
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住所
鹿嶋市
出身
浦和区
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2011/10/04

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  • 年の瀬の電池残量警告灯

    年の瀬の電池残量警告灯(としのえの でんちざんりょう けいこくとう) 電池が切れるのは年の瀬ばりではないが、年末は通話も多く充電も忘れがち、また人も多忙で疲れ気味にもなる。現代の世相を思う俳譜の句です。

  • 事故死てふ葬儀や冬の流れ星

    事故死てふ葬儀や冬の流れ星(じこしてふ そうぎやふゆの ながれぼし) 有史以来人の死も病、老死、災害、戦争、など様々ですが事故死はある日突然なので親族友人の嘆きも深い。また近代文明は自動車飛行機など開発したが全てが幸せでなく事故も

  • 順番を待たぬ死もあり夏の果

    順番を待たぬ死もあり夏の果(じゅんばんを またぬしもあり なつのはて) 毎日の新聞テレビを見ても事故災害の無い日は稀で、身近にあると哀しい、有史以来戦争があり台風や地震豪雨などで老若の順番なしに死はある。故に今を懸命に生きる事かも

  • おだ掛けの大子の棚田稲を刈る

    おだ掛けの大子の棚田稲を刈る(おだかけの だいごのたなだ いねをかる) おだ掛けは、茨城、千葉県の方言で稲架のこと、大子は袋田の滝の近くで山間の人口一万七千の町、従って田畑も棚田や山の畑が多い、昔は佐竹藩、江戸時代は水戸藩に属した

  • 鎮魂の水のたぎりや敗戦忌

    鎮魂の水のたぎりや敗戦忌(ちんこんの みずのたぎりや はいせんき) 八月になると広島長崎の原爆忌から十五日の終戦忌まで国の慰霊祭が続く、その度に献花や献水が行われるが、その水も溢れるほどである。私も色島尾原爆記念日の映画を見て献火

  • 死を奉じ御神となりぬ盆の墓

    死を奉じ御神となりぬ盆の墓(しをほうじ みかみとなりぬ ぼんのはか) 死を奉じるといえばやはり戦争を思い切ない、今靖国神社では二百四十万六千余柱が祀られている、それは国為に奉じた方で「神霊」又は大神と言う。昔の武士の戦いは個人や一

  • 死と言ふは何時も突然燕子花

    死と言ふは何時も突然燕子花(しというは いつもとつぜん かきつばた) 訃報は必ずしも突然ではないが殊に遠方の縁者や友人のは突然が多く、また報道の事故などは予測し難い。この詠の訃報は女性の方かも、燕子花の紫も一入に哀れを誘う句ですし

  • 欲棄てて心身軽き更衣

    欲棄てて心身軽き更衣(よくすてて こころみがるき ころもがえ ) 人間には、食欲、睡眠、性欲、物欲、名誉の五大欲がありそこから百八に別れ更に八万四千の細かくに欲煩悩があると仏教に言う、それは生き継ぐために大事な欲でもあるが災いにも

  • お出掛けの春着の腕の防寒着

    お出掛けの春着の腕の防寒着(おでかけの はるぎのうでの ぼうかんぎ) 春も三月や四月の初めは寒暖の変化も大きく、また地方によっては雪の降る所もある、女性の春着は薄くカラフルで綺麗だが、防寒着を持つのは遠方の旅かも。または夕方の予報

  • 筑波領の膨るる気配入り彼岸

    筑波領の膨るる気配入り彼岸(つくばねの ふくるるけはい いりひがん) 筑波さんは古来は歌会の山として名高く、常陸風土記には祟神帝の御代に派遣された国造りの筑箪命が自分の名を後の世代に残そうと、元は紀国行ったのを筑波に変えたと記され

  • 初太鼓木々の木霊の息栖森

    初太鼓木々の木霊の息栖森(はつだいこ きぎのこだまの いきすもり) 近年の正月は鹿島灘太鼓連の太鼓が息栖神社に奉納され如何にも初詣らしい気分を味わえる。勇み良く打つ太鼓の音も森の木々に木霊して神々しく思える。私にも『息栖宮掲ぐ纏の

  • 立札に鹿島の鹿の由緒かな

    立札に鹿島の鹿の由緒かな(たてふだに かしまのしかの ゆいしょかな) その昔天照大神の使いとして天迦久神が鹿島の武甕槌命と香取の経津主神の社に来神された出雲の大国主命と国譲りの交渉をする様命じられた、その天迦久神は鹿の神霊であった

  • 目高の子目二つで泳ぎける

    目高の子目二つで泳ぎける(めだかのこ めだまふたつで およぎける) 目高は大きくなっても数センチなので稚魚は目玉だけが生きている感じでもある。私は釣りなどで水に透く鯊の稚魚をよく見かけますが、同様です。この詠もまた幼き者への哀悼の

  • 押し寄せて子等の歓声海開き

    押し寄せて子等の歓声海開き(おしよせて こらのかんせい うみびらき) 今年の関東地方は梅雨明けはまだだが、海開きは十六日に多くの所で行われた。神事の後に歓声を上げて海へ入るが子供たちの元気な声に夏の来るを思う。私の子供の頃は泳ぐよ

  • 手庇に農夫見回る青田かな

    手庇に農夫見回る青田かな(てひさしに のうふみまわる あおたかな) 農家では田植え後も見回りをして水の管理や雑草を取る今では水もポンプで汲むが昔は水喧嘩などもあった。この近くの旭市干潟の干拓田は江戸時代から初めて昭和の中ごろにやっ

  • 若水や墨する音のかそけくも

    若水や墨する音のかそけくも(わかみずや すみするおとの かそけくも ) 新年二日は書初めや筆初めで若水を汲み墨を摺る、その音は静かで少しだが丁寧にゆっくり心を込めて摺る。京都の菅原道真公を祀る天満宮では二日から四日までに天満書の行

  • 寒に入る無力と言える悟りかな

    寒に入る無力と言える悟りかな(かんにいる むりょくといえる さとりかな) 仏語の悟りは真理を知る覚悟をすることでもあり、修行僧が座禅などで悟りを開きますが、俗人も日々の生活の中で生きる術を知るし、大自然の地震台風水害などへもすべて

  • 歌の碑や見下す崖の紅椿

    歌の碑や見下す崖の紅椿(うたのひや みくだすがけの べにつばき) この歌碑は何処で誰の歌だろうか、例えば伊豆城ケ崎のつり橋近くには城ケ崎ブルースの歌碑があり眼下の崖も恐ろしい。伊豆には山にも海辺にも椿が多く以前に天城の踊り子街道を

  • 南国の奄美の里の椿林

    南国の奄美の里の椿林(なんごくの あまみのさとの つばきりん) この甘みの里は鹿児島市に在る観光施設かも、そこには日本庭園やレストラン、大島紬など楽しめる、暖かい南国では早くから椿の林にいろいろな種類の花が咲くであろう、昔に石垣島

  • 谷一つ野焼の煙覆ひけり

    谷一つ野焼の煙覆ひけり(たにひとつ のやきのけむり おおいけり) 昔は山焼き、畑焼き、野焼き、蘆焼きなどがあり、害虫の駆除や灰を肥料として、麦、蕎麦、小豆、菜種など育てるが今では椎葉村の畑焼き、秋吉台の山焼き油、渡良瀬川の蘆焼きが

  • 冬市場能登の漁婦どち車曳き

    冬市場能登の漁婦どち車曳き(ふゆいちば のとのりょうふ どちしゃひき) 能登の朝市は有名で朝早くからリヤカーなどで漁婦や農婦たちが露天の準備をする、会話も店を見て回るのも楽しいが母や祖母似の人に会うと胸も熱くなるし小雪の散らつく日

  • 梅鉢の商家の家紋加賀おでん

    梅鉢の商家の家紋加賀おでん(うめばちの しょうかのかもん かがおでん) 梅鉢紋は加賀百万石前田家の紋で昔は使えないが今では商魂逞しく使う。又おでんの具に蟹、トウモロコシ、梅貝などあり、夏でもおでんがあるのが金沢の特長。旅の当地への

  • 畒々に茎の色艶蕎麦の花

    畒々に茎の色艶蕎麦の花(うねうねに くきのいろつや そばのはな) 蕎麦は春と夏撒き、筋撒きとばら撒きがあるが昔は焼き畑でのばら撒きが多かった、米の代わりに窮耕作物でもあったが白い花と淡い紅色の茎は可憐で素朴でもある。

  • 筑波嶺のいま夕焼の里紅葉

    筑波嶺のいま夕焼の里紅葉(つくばねの いまゆうやけの さとこうよう) 筑波山は古来から歌会の山でも有名、また山麓は果物の産地で桃、なし、葡萄、柿、蜜柑などを産する。ことに夕焼の西側の千代田や小野の里は柿の紅葉も憐れも秘めて美しい。

  • 行く人の染まりて淋し紅葉山

    行く人の染まりて淋し紅葉山(ゆくひとの そまりてさみしい もみじやま) 紅葉は赤や黄色で見た目には華やかだがどこか淋しい思いがあります。それは散る目前や人の晩年にも似るからでもありましょう。紅葉狩りの人が染まりながらも行く背は少し

  • 柚子落つる次ぎの世もまた男たれ

    柚子落つる次ぎの世もまた男たれ(ゆずおつる つぎのよもまた おとこたれ) この詠は追悼の句でもあり、また自分の願いでもある様です。柚子はまだ小さい頃と熟れ残ったのが多く落ちます。来世は男か女かに生まれるのが幸せかは解りませんが、歳

  • 遺骨なく墓なく盆の七十年

    遺骨なく墓なく盆の七十年(いこつなく はかなくぼんの ななじゅうねん) 作者の父は何処の地で戦死だろうか、今も各地に帰らぬ遺骨が多い。今年は戦後七十年で私も遺児だが児と言うより老人である。墓も無きは特別な事情があるのかも、せめて亡

  • 迎え盆そこに父母在すごと

    迎え盆そこに父母在すごと(むかえぼん そこにちちはは ざいすこと) 盆は地方により日が異なるが、大方は八月十三日からで会社の休みに合わせる。その迎え盆の仏間には父母がすでに座しておわす思いの句でしみじみする。また、「魂棚やそこに父

  • 親の役これでよしかや時鳥

    親の役これでよしかや時鳥(おやのやく これでよしかや ほととぎす) 時鳥は初夏を告げる鳥ですが、卵を鶯の巣に産み育てて貰う習性があるとも、子供の虐待の多い現代でもあり人の事も思い合せて俳譜の哀れを込めた句です。不如帰、子規などとも

  • 迷い亀古き館の裁判所

    迷い亀古き館の裁判所(まよいかめ ふるきやかたの さいばいしょ) 裁判所は人を裁く厳粛な所である、この近くでは麻生にあるが訪ねたことはない、そこへ亀が迷い込んでいるのかも。人も迷い罪を犯すが亀の迷いもそれらを込めて俳譜の哀れもある

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