逢坂莉子 さん プロフィール

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逢坂莉子さん: Precious Things
ハンドル名逢坂莉子 さん
ブログタイトルPrecious Things
ブログURLhttp://preciousthings.blog18.fc2.com/
サイト紹介文らぶあまえっちなオリジナル恋愛小説。エロ度高めにつきときどき18禁。
自由文男女CP限定。ハッピーエンド推奨。長編・短編・掌編・駄文(詩)あり。教師×女子高生、俺様御曹司×家出少女、アイドル×女子高生、風俗嬢×男子高校生、女教師×男子高校生、やくざ×女子高生、幼馴染などなどなど。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供172回 / 365日(平均3.3回/週) - 参加 2006/11/02 14:20

逢坂莉子 さんのブログ記事

  • BGM =9=
  •  付き合うようになったばかりのころ、彼女のことを(兄貴がしていたのと同じように)千尋と呼んで良いかと聞いたことがある。 彼女はちょっと考え(るふりをし)てから、だめよと言った。「うっかり学校で呼んじゃったりしてごらんなさい、大変なことになるわ」 と言う彼女の説はもっともで、俺は渋々頷いた。 だが、それで諦めるほど素直じゃない。「じゃあ、ヒロはどう? ヒロって呼び名から、ぱっと千尋を連想するやつは、 [続きを読む]
  • BGM =8=
  • 「ねえ、もう終わりにしよう、こんなのやっぱり良くないよ」 情事のあと、髪を梳かしながら彼女が言う。「お前、その台詞もう何千回目だよ、聞き飽きたし」 それを聞いた彼女は、必要以上に大きな音を立ててブラシを置き、鏡越しに俺を睨んだ。「今回は本気なの」 俺は、ベッドに仰向けで寝そべったまま、煙草に火をつける。「あ、そう。それで、今回は何が良くないと思ってんの、付き合ってる男が死んだ元彼の弟だってこと?  [続きを読む]
  • 君のいる場所 =3=
  •  動きたい。 激しく動いて、彼女を突いて、突いて、突きまくりたい。 怒張した自らのもので彼女の感じる部分を擦り上げ、最奥までを抉りたい。 俺は、湧き上がる衝動を堪えることができずに、繋がった状態で彼女を仰向けにした。「蒼ぉ……」 藍は切なげな声で俺を呼び、潤んだ瞳で見上げてきた。 そうしながらも、柔らかくて熱い肉襞は、相変わらず俺を締め付け続けている。「ああ、藍……すごく気持ちがイイよ……」「ん、 [続きを読む]
  • 君のいる場所 =2=
  •  そのうち、「それ」が目を覚ました。 一瞬、自分がどこにいるのかもわからない様子でぱちくりと瞬きし、それから顔を覗き込んでいるのが俺だと気づくと、弾かれたように起き上がった。「蒼!」 俺の名前を呼ぶ嬉々とした声、首に回される細い腕、嗅ぐたびに俺の中に不思議な切なさを呼び起こす甘い香り。 効きすぎていたエアコンのせいで、抱きしめ返した身体は少し冷えていたけれど、そのぬくもりは間違いなく彼女の――藍の [続きを読む]
  • 君のいる場所 =1=
  •  その夜、俺は桂木さんと一緒に、薄暗い道を歩いていた。 秋から始まるドラマのロケで、日本列島の南の端にあるこの島に来て2週間が経った。 期間にすれば3週間の長期ロケだから、やっと3分の2が過ぎたところだ。 スタッフの間にも疲れや中だるみの感が否めなくなってくるころでもあり、それは俺も例外ではない。 桂木さんは、マネージャーとしてそんな俺に気を使ったのか、今夜、美味いものでも食いに行こうと言って、郷 [続きを読む]
  • 今宵の逢瀬は、織姫と彦星に、敬意を表して。
  •  梅雨の中休みで、久しぶりに星空が広がった、七夕の夜。「いいお天気だね……」「そうだね、天の川がきれいに見える」「晴れて良かった」「どうして?」「だって、織姫と彦星が会えるのって今日だけなんでしょう、雨が降ったらかわいそう」 ベランダに出て、澄んだ夜空を見上げながら言うと、彼はあたしの耳元でふっと笑った。「相変わらず、可愛らしいことを言うね、君は」「会えたかなあ……」「誰が?」「だから、織姫と彦星 [続きを読む]
  • BGM =7=
  •  それから丸1日悩んで、さらにもう1日悶々としてから、放課後、俺は音楽室のとなりにある、教科準備室のドアをノックした。 そこに彼女がいない可能性もあったが、職員室まで訪ねて行くのはさすがに気が引けたし、新入生の俺には、他の場所の見当もつかなかったのだ。 だが、彼女はいた。 机の上を片付けながらの、帰り支度の最中だったようだ。 俺の気のせいでなければ、俺が来ることを予期していたようにも見えた。「背が [続きを読む]
  • Erasure
  • 悲しい想いを言葉にしたんだ君が言えなかったことや秘密にしていたことも僕が代わりに言おう心を開いて話し合うべきだったんだそれができなかったのは君と僕ふたりの過ち下手なポエムは捨ててしまおう僕らの間にあったもの僕が愛と呼んだものそれを君は手離そうとしてる僕を好きだと言ってくれた頃があったよね僕を求めてくれた頃があったよね僕が答えを出せなくても君は待っていてくれたんだあの頃はねでも今 僕が本当に君を必要 [続きを読む]
  • BGM =6=
  •  どうやって声をかけようか、ずいぶんと悩んだ。 彼女が今、どこで何をしているのだろうと考えるとき、ピアノ講師や音楽教師になっているんじゃないかと思うことはあった。 でも、それはきっとどこか遠くの街で、俺の知らないところで、俺とは決して交わらない場所で、と勝手に思い込んでいた。 警察や探偵でもない限り、人探しというのは簡単ではない。 ましてや、彼女は俺たち家族から逃げるようにして姿を消したのだ。 自 [続きを読む]
  • BGM =5=
  •  突然消えてしまった千尋さんを、俺の両親もなんとか探し出そうとはしたようだが、彼女の行方は杳として知れなかった。 もともと、兄貴を介してしか接点のなかった人だ。 何も告げずにいなくなられてしまえば、退院後の行先なども、俺たち家族には皆目見当もつかなかった。 そのうち、お袋があの通りおかしくなり、俺も親父も他人の事には気が回らなくなってしまい、家族の間でも千尋さんの存在は徐々に忘れられていった。 け [続きを読む]
  • BGM =4=
  •  不運にも(と言うより他はないのだろう)、兄貴は死んでしまったが、事故の際に同乗していた恋人、千尋さんはどうなったのか。 結論から言えば、彼女は無事だった。 事故の衝撃で脳震盪を起こし、さらに身体の複数個所を骨折するという重傷ではあったものの、どれも生命に係わる怪我ではなかった。 ただ、「生き延びる」と「生き続ける」が必ずしも同義でないことを、俺はこのとき、はじめて知った。 千尋さんは、無事だった [続きを読む]
  • BGM =3=
  •  俺たちの母親のことを、少しだけ書いておこうと思う。 お袋は、まあ、ひとことで言えば、兄貴を溺愛していた。 兄貴が、幼いころから人見知りで集団生活に馴染めない子供だった分、あれやこれやと先回りして手を焼き、些か過保護気味な母親であったことは否めない。 俺は、本当に小さいうちこそ、自分よりも愛されている(ように見える)兄貴を妬ましく思ったものだが、成長するにつれ、むしろ放任であることを感謝するように [続きを読む]
  • BGM =2=
  •  兄貴は、呆気なく死んだ。 恋人と長野だか新潟だかへスキーに行った帰り、自ら運転する車で事故に遭ったのだ。 兄貴の恋人のことを少し話そう。 事故に遭う前、本当に、ほんのふた月ばかり前に、兄貴は家に女性を連れてきた。 彼女とは、大学で知り合ったと言っていた。 専攻を同じくする者は全員がライバルであるはずの音大で、彼女のことは素直に素晴らしい演奏者だと思えたと、兄貴にしては珍しく熱い口調で語っていた。 [続きを読む]
  • BGM =1=
  •  あの日のことを思い出すとき、バックグラウンドにはいつも音楽が流れている。 ノスタルジックなピアノの、甘い旋律。 彼か、彼女のどちらかが、ピアノを弾いていたはずはない。 なぜなら、ふたりはお互いを抱きしめ合っていたから。 その部屋の中は奇妙なくらいにしんとしていて、彼女の髪が揺れる音さえ聞こえる気がしたほどだ。 それでも、不思議なことに、あの場面を思い浮かべるときはいつも、ピアノの音が流れているの [続きを読む]
  • BGM
  • 思い出のバックグラウンドにはいつも、音楽が流れている。ひそやかな恋のせつなさは、いつの時代にも同じ色の音を持つ。中学2年の冬。洋介がはじめて恋をした相手は、自らの兄が将来を誓った女性(ひと)だった。作品の一部に性描写があります()。未成年の方・嫌悪を感じる方は、ご注意ください。1 [続きを読む]
  • 素直に言うとすると臭い台詞になっちゃうし =3=
  •  先輩の手がバスローブの袷から入って、あたしの胸に触れる。「あ、……」 大きな手のひらがふくらみを包み込んでやわやわと揉み、時どき、下から持ち上げるようにして軽く揺らす。 なんか……その触り方がすごくえっちで、もう……。「や、…んっ、先輩……」「すごく柔らかいよ、マナ……」 肌蹴たバスローブが肩から落ちて、上半身が露わになった。 ゆっくりとベッドに押し倒され、素肌と素肌が重なる。 先輩は少し身体を [続きを読む]
  • 素直に言うとすると臭い台詞になっちゃうし =2=
  •  海沿いのホテルらしく、部屋へは砂浜から併設のプールサイドを通って直接入れる。 部屋に入るなり、先輩はあたしを抱きしめてきた。「せんぱ、…んっ……」 抗う間もなく押しつけられる唇。 先日の、軽く触れるだけだったのとは比べ物にならないくらい、深くてまるで探るような口づけ。 上手く息継ぎできないのと、キスという行為の甘さに、頭の中がぼうっとする。「……先輩、あの、シ…シャワーを……」 やっとのことでそ [続きを読む]
  • 素直に言うとすると臭い台詞になっちゃうし =1=
  •  あたしは、砂浜に立てたパラソルの下に座り、波打ち際で水と戯れる彼の姿を眺めてる。 特に体格が良いというわけじゃないけど、程よく筋肉のついた肩や背中は、男らしくて素敵だと思う。 彼が、こちらを振り向いて何か言う。 だけど、太陽が眩しすぎて、あたしの場所からは彼の顔がよく見えない。 あたしは、手庇を上げて彼に向かってなあに、と聞き返す。 すると彼は、しょうがないなという感じで首を振りながら戻ってきて [続きを読む]
  • 失いたくないもの =3=
  • 「でも……この部屋がバラの花で埋まってる意味は? 20歳の誕生日にしては、数が多すぎるような気がするけど」 あたしが尋ねると、幸太郎は少し照れたように、鼻の横を掻いた。「俺……お前と出会えて本当に良かったと思ってる、だから、それを形にしたかった」「カタチ……?」「俺たちが出会ってから今日まで、一緒に過ごしてきた日々……そのひとつひとつに花を贈りたいほど、俺は、お前がこうして俺のとなりにいてくれるこ [続きを読む]
  • 失いたくないもの =2=
  • 「…………?!」 あ然とする、とはこういう状態を言うのかも知れない。 いきなり目の前に広がった光景に、あたしは言葉を失くした。 室内が、数え切れないほどのバラの花で埋め尽くされていたのだから当然だ。「わあ、すごい! おはなさん、おはなさん、いっぱ〜い!」 部屋中に、甘い香りが満ちている。 歓声を上げて駆け出した柚月の姿は、たちまち色とりどりの花に隠れて見えなくなった。「な、…何これ……?」 柚月と [続きを読む]
  • 幸せ
  • 「あやなさあ、」 2人で歩く、川原沿いの帰り道。 あたしの手を引きながら、少し前を歩いていた彼が振り返る。 川面に反射する夕陽が逆光になって、こちらを向いた途端に、眩しそうに眉を顰める。 あたしは、そんな彼の表情のひとつひとつにドキドキする。「なに?」「ああ、別に大したことじゃないんだけどさ、もうすぐ誕生日だろ?」 手庇を上げながら、彼が言う。 影になった目の感じが男っぽくてカッコいい。「うっそ〜 [続きを読む]
  • 甘い香りを放つ小さくて白い花と、その伝説。
  • 「ねえ、なんか……良いにおい、しない?」 となりを歩く彼女が言う。 くんくんと鼻を鳴らして見せる様子が可愛らしい。「別に、俺はにおわないけど? どっかで飯の支度でもしてんじゃないの」「んもぅ、そういう意味の良いにおいじゃなくて、なんて言うかさあ……」 彼女は少し考えて、それから、何か思いついたのか勢い良く手を打った。「そうそう、ジャスミン!」「ああ?」 いきなりそんな花の名前なんて聞かされても、中 [続きを読む]
  • 失いたくないもの =1=
  • 「ママ、おはな」 そう言って、柚月が嬉しそうに拾い上げたのは、1輪の淡いピンク色をしたバラ。 ほら、と差し出された花に顔を近づけると、それはとても良い香りがした。「ホントだ、綺麗ね」 あたしが言うと、柚月はまるで自分が褒められでもしたように、にっこりと笑顔になる。 漆黒の髪、白い頬、黒目がちの大きな瞳。 まるでミニチュアだと周囲に形容されるほど、あたしにそっくりな我が娘。 2歳の彼女はとても活動的 [続きを読む]
  • 白いレースのカーテン =2=
  •  翌日、会社から帰った幸太郎の手には、赤いリボンがひと巻き、握られていた。「今度はリボン? 一体、何に使うの」 そう尋ねたあたしを、いいから黙って見ていろと制し、彼は、床に山と詰まれたベビー用品のひとつひとつに、そのリボンを結び始めた。「今日、取引先と会議があって、そんとき、相手方のひとりに教えてもらったんだ」 意外と器用にリボンを蝶結びにしながら、幸太郎は言った。「生まれてくる子供のために用意し [続きを読む]
  • 白いレースのカーテン =1=
  •  あたしは、俯いていた顔を上げて目を閉じ、指先でまぶたを押さえた。 ぎゅっと力を込めると、目の奥で白と緑の光がちかちかする。 ちょっと、根をつめすぎちゃったかな。 膝に置いていた編み物を、ほどけてしまわないよう慎重にかごに移し、揺り椅子から立ち上がって伸びをする。 大きく深呼吸をすると、真新しい木と壁紙のにおいが鼻腔に流れ込んできた。 この部屋は、御崎家の邸内、普段は使われていなかった翼の一部を、 [続きを読む]