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ふるちんの「頭の中は魑魅魍魎」 https://blog.goo.ne.jp/full-chin/

今までになかったブログ。全てがオリジナル。一貫したテーマゼロ。日替わりのアホネタ&恋愛だのマジメだの

ふるちん
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2007/03/11

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  • 『水車小屋のネネ』津村記久子

    短大の入学金を母に使われた姉18歳。母の恋人に虐待される妹8歳。違う土地へ移住した姉妹はどうなるのか。物凄く好みの小説。何度も目頭が熱くなった。人は一人では生きていけないし、また誰かを助けることが自分の生きがいになるのだ。水車小屋のネネ津村記久子毎日新聞出版今日の一曲岡村和義で、「愛スティル」では、また。『水車小屋のネネ』津村記久子

  • 『うたう』小野寺史宜

    大学でバンドを組んだ四人の組む前と後。就活したり、プロ目指したり、彼女にふられたり。良かった。小野寺史宜らしい。冒頭はボーカルの女性の中学時代、母親にコーラスをやらないかと誘われ断る所から始まる。その後はギターの男性の目線で描く章になるので、ボーカルの人がなぜボーカルをやるのかわからないのが最後になって分かる。その構成もいい。うたう小野寺史宜祥伝社今日の一曲DeepPurpleで、"SmokeOntheWater"では、また。『うたう』小野寺史宜

  • 『検察官の遺言』紫金陳

    駅で逮捕された弁護士のスーツケースから元検事の遺体が。殺害を自供したのに公判で覆す。12年前の事件と大きく関わる。初めて読む華文ミステリ。面白かった。なぜややこしいことを仕組むのかその長大なプロセスがすごく好み検察官の遺言(ハヤカワ・ミステリ文庫)紫金陳早川書房今日の一曲TalkingHeadsで、"LoveforSale"では、また。『検察官の遺言』紫金陳

  • 『四重奏』逸木裕

    異端の楽団に入った知り合いの女性が死んだ。死の謎を解こうとまだプロになりきれていないチェリストが挑む。ミステリーとしては微妙。しかし音楽とは何かを大胆に解釈する様は最高。所詮この世は錯覚とバイアスで成り立ってるだけなのかも四重奏逸木裕光文社今日の一曲SteelyDanで、"DoItAgain"では、また。『四重奏』逸木裕

  • 『きらん風月』永井紗耶子

    質素倹約を強いた松平定信が引退した後。栗杖亭鬼卵と知り合う。不要不急の文化に勤しんできた鬼卵の半生を聞かせてもらうと。面白かった。上田秋成や円山応挙など実在の人物多数登場。鬼卵の名前も初めて見たけれど、実在の人物だそう。江戸時代の改革VS文化、読んだことのない小説きらん風月永井紗耶子講談社今日の一曲JuliusRodriguezで、漫画BLUEGIANT“MOMENTUM”では、また。『きらん風月』永井紗耶子

  • 『風に立つ』柚月裕子

    南部鉄器を作る工房で保護観察の少年を預かることにした。いい話なのだけれど、「いい話をしようとしてる感じ」がずっとチラつく。それが「いい話風」になってる気がする。そう感じる私が歪んでいるのか。風に立つ柚月裕子中央公論新社今日の一曲SUPERBEAVERで、「切望」では、また。『風に立つ』柚月裕子

  • 『北辰の門』馳星周

    藤原仲麻呂が人事を操り、天皇すらコントロールする。しかし、孝謙天皇の所に道鏡と吉備真備が来ると・・・日本史リアル劇画化小説。面白かった。まさに劇画北辰の門馳星周中央公論新社今日の一曲アンジェラ・アキで、「手紙~拝啓十五の君へ~」では、また。『北辰の門』馳星周

  • 店名にツッコんでください324

    店名にツッコんでください324店名にツッコんでください324

  • 『できたてごはんを君に』行成薫

    オムライスのようなかつ丼が行列店になるまでの経緯、自分の店で出すカレーに凝りすぎる人、急逝した人気らーめん店の主人の後を継げるか?等の連作短編集面白かった。腹が鳴った。「本日のメニュー」の続編。どちらもすごく好きだ。食とドラマという黄金タッグできたてごはんを君に。本日のメニューは。(集英社文庫)行成薫集英社今日の一曲WANIMAで、"Feel"では、また。『できたてごはんを君に』行成薫

  • 『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈

    大学生になった成瀬のバイトや観光大使になろうとする成瀬。第二作、やはり面白かった。他人に惑わされず正論を行くが、いい人でもある成瀬に、憧れてしまう。成瀬は信じた道をいく「成瀬」シリーズ宮島未奈新潮社今日の一曲BradMehldauTrioで、"HeyJoe"では、また。『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈

  • 『暗闇のサラ』カリン・スローター

    レイプ死亡事件の被害者から最後の言葉を聞いた医師サラ。自らが15年前にレイプされた事件と関係があるらしい。レイプが自分の身の回りで起こったと聞いたことがない。しかし読むと、自分が井の中の蛙だと分かる。ただ、長すぎる。ほぼ700頁は長い。暗闇のサラ〈ウィル・トレント〉シリーズ(ハーパーBOOKS)カリン・スローターハーパーコリンズ・ジャパン今日の一曲Kroiで、"Sesame"では、また。『暗闇のサラ』カリン・スローター

  • 『ジェンダー・クライム』天童荒太

    集団レイプ事件の加害大学生の父親が殺される。復讐か?あまり面白くなかった。文体と描こうとする重い社会性のバランスの問題なのか、ストーリー展開に先が気になる感がないからなのか。ジェンダー・クライム(文春e-book)天童荒太文藝春秋今日の一曲CigarettesAfterSexで、"Cry"では、また。『ジェンダー・クライム』天童荒太

  • 『卒業生には向かない真実』ホリー・ジャクソン

    三部作のラスト。連続殺人犯だと確信できるのに野放しな男、第二作までにレイプ版だと確信してる男にピップはどう鉄槌を下すのか。意外すぎる方向に進む。ストーリーに翻弄される小説としては面白いけど、主人公に感情移入する人間ドラマとしてはそっちには行って欲しくないようなアンビバレントな感じ卒業生には向かない真実自由研究には向かない殺人(創元推理文庫)ホリー・ジャクソン東京創元社今日の一曲Paramoreで、"BurningDowntheHouse"では、また。『卒業生には向かない真実』ホリー・ジャクソン

  • 『墓じまいラプソディ』垣内美雨

    結婚の際の苗字の変更をどちらがするかや、田舎の墓をどうするかなどの問題を複数の家族を絡ませ描く。墓じまいだけでこれだけの問題が発生するとは思わなかった。コメディでもありシリアスドラマでもある。墓じまいラプソディ垣谷美雨朝日新聞出版今日の一曲SUPERBEAVERで、「幸せのために生きているだけさ」では、また。『墓じまいラプソディ』垣内美雨

  • 『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』町田そのこ

    祖母に育てられいじめられていた女子が突然覚醒したり、恋人が自殺したり、女性になりたい男性の軽食屋があったりの連作短編集。最初はイマイチかなと思いつつ読んでいたら、第二章以降面白さが加速していった。行き所のない男女を不可思議なストーリー展開で描く。夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)町田そのこ新潮社今日の一曲PatMethenyで、"AndILoveHer"では、また。『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』町田そのこ

  • 『あけくれの少女』佐川光晴

    1971年頃広島で育った真紀、英語の勉強を頑張る。金のない親やバブル前後の時代に流されながらも自分の人生は自分で決められるのか?好みだ。今年ベスト。真紀の内面がいい。ストーリーもいい。出会う人もいい。困難があってもそれもいい。こういう小説をあと百冊は読みたい。あけくれの少女(集英社文芸単行本)佐川光晴集英社今日の一曲Kroiで、"shiftcommand"では、また。『あけくれの少女』佐川光晴

  • 『あけくれの少女』佐川光晴

    1971年頃広島で育った真紀、英語の勉強を頑張る。金のない親やバブル前後の時代に流されながらも自分の人生は自分で決められるのか?好みだ。今年ベスト。真紀の内面がいい。ストーリーもいい。出会う人もいい。困難があってもそれもいい。こういう小説をあと百冊は読みたい。あけくれの少女(集英社文芸単行本)佐川光晴集英社今日の一曲Kroiで、"shiftcommand"では、また。『あけくれの少女』佐川光晴

  • 『ラストエンペラー』楡周平

    全車種をEVにすることを決めた自動車メーカーが、最後に超高級ガソリンエンジン車を出すことにした。どうすれば売れる車が作れるか。ほぼ予想通りの展開になるものの、現代の物作りについて考えさせられること多し。ラストエンペラー(角川書店単行本)楡周平KADOKAWA今日の一曲LiamGallagher&JohnSquireで、"JustAnotherRainbow"では、また。『ラストエンペラー』楡周平

  • 『父のしたこと』青山文平

    藩主の手術に秘密裏に麻酔を使うことを決めた側近、江戸時代の蘭学の位置。物凄く渋く、江戸時代蘊蓄に溢れ、意外なラスト。良かった。父がしたこと(角川書店単行本)青山文平KADOKAWA今日の一曲TOMOOで、"SuperBall"では、また。『父のしたこと』青山文平

  • 店名にツッコんでください323

    店名にツッコんでください323店名にツッコんでください323

  • 『空と風と時と 小田和正の世界』追分日出子

    小田和正の76年の音楽人生を振り返る伝記。生い立ちから高校時代、オフコース結成、ヒット曲、やっさん脱退、解散、それ以後。小田和正やオフコースについて多くの人にインタビューした力作。600頁超えだが、作曲法とか楽器のマスター法のような方法論に全く触れてないのが殘念。プラスプライベートにも触れてくれたら完璧空と風と時と小田和正の世界追分日出子文藝春秋今日の一曲オフコースで、「時に愛は」では、また。『空と風と時と小田和正の世界』追分日出子

  • 『一線の湖』砥上裕將

    大学生の青山霜介は、水墨画家の篠田湖山の弟子として、失敗したり、小学校で水墨画を教えたりする。水墨画って意外と大変で面白そうと思ったり、前作より観念的な表現が多くなったような気がしたり(当社比)一線の湖砥上裕將講談社今日の一曲ATARASHIIGAKKO!で、"Toryanse"では、また。『一線の湖』砥上裕將

  • 『十戒』夕木春央

    離島の所有者が死に、相続者や娘、業者が無人島に行くと死体を発見。犯人から犯人探しするな等10のルールが与えられ守らないと爆殺すると脅される。真相が分かると、おーとは思うものの100%楽しめたわけでもない残尿感的なこの感じ。何かを読む逃しているはず。十戒夕木春央講談社今日の一曲TheBlackKeysで、"BeautifulPeople"では、また。『十戒』夕木春央

  • 『ツミデミック』一穂ミチ

    コロナ禍のブラックな短編集。死んだはずの友に会う話、フードデリバリーにはまる妻、高校生の娘が妊娠する話など。面白いのとそうでもないのが混在。ラストの「さざなみドライブ」は巧いと思った。ツミデミック一穂ミチ光文社今日の一曲離婚伝説で、「愛が一層メロウ」では、また。『ツミデミック』一穂ミチ

  • 『亥子ころころ』西條奈加

    江戸菓子屋シリーズ二作目。親しかった菓子職人亥之吉を探して倒れていた男雲平を助けた。人探しを通底したテーマにしつつ和菓子と江戸を語る連作短編集。これも面白かった。江戸時代を描く小説には心温まるものが多いのはなぜなのだろう。亥子ころころ(講談社文庫)西條奈加講談社今日の一曲岡村和義で、"Imissyourfire"では、また。『亥子ころころ』西條奈加

  • 『侠(きゃん)』松下隆一

    蕎麦屋の銀平は60歳、吐血し寿命を意識する。昔は侠客だったが足を洗ってもう30年。細々と商いしながら出会う人達。しみじみと染みてくる渋い物語。博打とか元妻など色々なネタがある。侠松下隆一講談社今日の一曲THEYELLOWMONKEYで、「ホテルニュートリノ」では、また。『侠(きゃん)』松下隆一

  • 『まるまるの毬』西條奈加

    江戸の菓子屋、南星屋は店主があちこちで食べた経験から毎日のように違う菓子が食べられる、庶民的な店。店主の治兵衛、出戻り娘のお永、孫のお君の三人で切り盛りする。ある藩の門外不出の菓子を売っていたと疑われる件、武士の子が弟子入りしたいと願う件などの連作短編集。とても良かった。義理と人情という言葉で簡単には片付けられない人の思いと絶妙なストーリー展開。菓子の話がスムーズに添付され、様々な和菓子が食べたくなる。まるまるの毬(講談社文庫)西條奈加講談社今日の一曲DuaLipaで、"Houdini"では、また。『まるまるの毬』西條奈加

  • 『クローゼットファイル 仕立屋探偵桐ヶ谷京介』川瀬七緒

    服の皺や遺留品の生地等から事件の謎を解くアパレルブローカー。連作短編集。服からこれだけの事が分かるのかと驚く。ストーリーも良かった。クローゼットファイル仕立屋探偵桐ヶ谷京介川瀬七緒講談社今日の一曲緑黄色社会で、「またね」では、また。『クローゼットファイル仕立屋探偵桐ヶ谷京介』川瀬七緒

  • 『源氏物語 ビギナーズ・クラシック 日本の古典』

    大河ドラマも始まるし、源氏物語の全体を軽く知りたかったので読んでみた。あらすじや抜粋だけでも、何となく筋は分かった感じがする。すごく読みやすい。次は「あさきゆめみし」か角田光代訳か。源氏物語ビギナーズ・クラシックス日本の古典(角川ソフィア文庫)角川書店KADOKAWA源氏物語あさきゆめみし完全版(1)(Kissコミックス)大和和紀講談社源氏物語1古典新訳コレクション(河出文庫)角田光代河出書房新社今日の一曲SUPERBEAVERで、「値千金」では、また。『源氏物語ビギナーズ・クラシック日本の古典』

  • 『京都東山邸の小鳥遊先生』望月麻衣

    元ダンスユニットメンバーで俳優になってからは今ひとつの俳優英輔は、脚本家小鳥遊葉月にたまたま出会い、アドバイスを貰い変わってゆく。ライトノベルかと侮っていたら、ページを捲る手が止まらない。登場人物、台詞、テンポの良い展開、蘊蓄、全てが好み。京都東山邸の小鳥遊先生望月麻衣ポプラ社今日の一曲佐野元春で、「冬の雑踏」では、また。『京都東山邸の小鳥遊先生』望月麻衣

  • 店名にツッコんでください322

    店名にツッコんでください322店名にツッコんでください322

  • 『星を編む』凪良ゆう

    金銭の都合で研究を諦め高校教師、具合が悪くなった生徒の人生に関わり、、亡くなった漫画家の続編と小説を出そうと苦労する編集者たち、、そしてその後、、前作の続きなのに単体でも読ませる。さらに最後の短編で全てを繋げる様が巧く、いい台詞も沢山あった。恋愛と人生の傑作星を編む凪良ゆう講談社今日の一曲anoで、「YOU&愛Heaven」では、また。『星を編む』凪良ゆう

  • 『山ぎは少し明かりて』辻堂ゆめ

    イタリア留学したが失敗しこっそり帰国して引きこもりになった娘。夫は働かず自分が稼いできた母。家がダムに沈むと宣言された祖母の三代の話。ラストの祖母の話は、戦前戦中の苦労話でまたかと思ってたけど途中からぐんぐん面白くなってきた。軽いどんでん返しも巧い。山ぎは少し明かりて辻堂ゆめ小学館今日の一曲藤原さくらで、"daybreak"では、また。『山ぎは少し明かりて』辻堂ゆめ

  • 『人間標本』湊かなえ

    人間の標本を作りたくなる、クレイジーな蝶の研究者。犯行について詳しく書いた手記発表、しかし・・・という話。どんでん返しはあるけれど、驚愕するほどでもなく、こんなことやる奴いるわけないだろうというリアリティゼロ感が最後まで続く。人間標本湊かなえKADOKAWA今日の一曲Kroiで、「熱海」では、また。『人間標本』湊かなえ

  • 『夜明けのはざま』町田そのこ

    葬儀屋に勤めると彼氏から仕事辞めてくれと言われる。娘が彼氏を支えるから大学辞めると言う。昔自分をいじめていた奴が葬儀屋の客として来た。親友の葬儀に行くのを許さない夫。連作短編集。素晴らしい小説。生きづらさを強く感じる者達が、死や恋愛、結婚、恐怖についてしみじみ教え考えさせてくれる。いつものように早く読まずに、ゆっくり読んだ。夜明けのはざま町田そのこポプラ社今日の一曲辻井伸行で、「戦場のメリークリスマス」では、また。『夜明けのはざま』町田そのこ

  • 『深夜カフェ・ポラリス』秋川滝美

    深夜に食べ残った人向けに定食を出す店。やって来た客が何を求めてるかの察知して食事を出し、悩み事を聞いてくれる。家庭内の問題や受験生の悩みなどをほどよい距離感で解決する。癒やし系小説、なかなか良かった。深夜カフェ・ポラリス(アルファポリス)秋川滝美アルファポリス今日の一曲TheRollingStonesで、"MessItUp"では、また。『深夜カフェ・ポラリス』秋川滝美

  • 『黒い錠剤 スウェーデン国家警察ファイル』パスカル・エングマン

    刑務所にいる男の妻が殺された。夫の差し金?女性記者に不幸な出来事、テレビ司会者の不倫疑惑。面白かったが、長かった。なぜかシリーズ第二作から翻訳が出た。北欧は幸福度が高いというが、北欧ミステリーというと暴力、ドラッグの嵐。黒い錠剤スウェーデン国家警察ファイル(ハヤカワ・ミステリ)パスカルエングマン早川書房今日の一曲Nulbarichで、"DISCOPRANKfeat.LeoUchida"では、また。『黒い錠剤スウェーデン国家警察ファイル』パスカル・エングマン

  • 『Q』呉勝浩

    母親の違う、姉二人弟一人。姉たちは人を殺していた。美形の弟を何とか芸能界で活躍させたい。長い、長すぎる。重い、重すぎる。アーティストが成功する裏側にはこういうグロい物語があるのかも知れない。金、暴力、動画配信、スピーディーな展開は良かった。Q呉勝浩小学館今日の一曲anoで、「猫吐極楽音頭」では、また。『Q』呉勝浩

  • 『優等生は探偵に向かない』ホリー・ジャクソン

    高校生ピップは、友人の兄の失踪事件解決のため、ポッドキャストを利用する。シリーズ二作目。登場人物が誰が誰やら分からなくなったが、ラスト近辺で犯人の動機が明らかになると、シンプルに理解できた。面白かった。しかし、ピップはなんでそこまで頑張るんだよとは思う。優等生は探偵に向かない自由研究には向かない殺人(創元推理文庫)ホリー・ジャクソン東京創元社今日の一曲「関ジャム」で紹介されていた。信じられない超早口ボーカル。Kroiで、"FireBrain"では、また。『優等生は探偵に向かない』ホリー・ジャクソン

  • 『燃える部屋』マイクル・コナリー

    ボッシュシリーズ。10年前の狙撃事件、取り出すのは危険な弾丸が体内に入ったままのミュージシャンが死んだ。弾丸の調査から、政治案件になっていく。非常に面白かった。パートナーの若い女性ソトの力量、段々と明らかになる憎むべき動機、読みどころ沢山。燃える部屋(上)(講談社文庫)マイクル・コナリー講談社燃える部屋(下)(講談社文庫)マイクル・コナリー講談社今日の一曲AlJarreauで、"Mornin'"では、また。『燃える部屋』マイクル・コナリー

  • 『椿の恋文』小川糸

    「ツバキ文具店」シリーズ第三作。と言っても前の作品の事はほとんど覚えてない。夫の連れ子QPちゃんはもう中学生。代書屋鳩子は忙しい。義母の作る料理に髪が入っていた。やんわりと注意する手紙を書いて欲しい話や、先代である祖母の恋愛の話など。柔らかく描く人の心の機微。良かった。隣人だったのに越してしまったバーバラ婦人が帰ってきて放った「男はあくまでも嗜好品。必需品にしちゃダメ、消耗品にするのもルール違反」という台詞がいいなと思った。椿ノ恋文小川糸幻冬舎今日の一曲面白かったドラマ「パリピ孔明」から、マリア・ディーゼルで、"I’mstillalivetoday"では、また。『椿の恋文』小川糸

  • 店名にツッコんでください321

    店名にツッコんでください321店名にツッコんでください321

  • 『運命の時計が回るとき』ジェフリー・アーチャー

    ウィリアム・ウォーウィックシリーズ四作目。アメリカへの船旅の最中に起こる殺人事件を解決し、懸案の逃亡中極悪人マイルズ・フォークナーの捜査に注力。スペインにいることは分かったが難攻不落の要塞のような所にいる。他にも難事件を抱える。面白い。面白すぎる。深夜にもかかわらず後半一気読み。囮捜査官だったロス・ホーガンがチームに加わり、ストーリーに大きく関わる。ウォーウィック以上かもしれない。事件に対する態度は、ウォーウィックよりもホーガンの方が好み。フォークナーを捕まえられるのか、めちゃめちゃドキドキした。これほどワクワクさせられる日本の小説を読みたいものだ。運命の時計が回るとき(ハーパーBOOKS)ジェフリーアーチャーハーパーコリンズ・ジャパン今日の一曲kikivivililyで、「星喫茶店」では、また。『運命の時計が回るとき』ジェフリー・アーチャー

  • 『わたしに会いたい』西加奈子

    女性を主人公にし、いわゆる「女性的な」ことをテーマにして、赤裸々に突き進む短編集。病気や性的ことが割りと語られる。面白いとか面白くないとかの地平線上にはいない。ひたすらに強烈。ブズと言われた子がどうかわっていくのかを畫いた「あなたの中から」がベスト。文字のゴシック体の使い方も巧い。わたしに会いたい(集英社文芸単行本)西加奈子集英社今日の一曲OliviaRodrigoで、"You’reSoVain"では、また。『わたしに会いたい』西加奈子

  • 『負けくらべ』志水辰夫

    50年ほど介護の仕事をする三谷孝。内閣情報調査室関連の仕事をしている。趣味のバードウォッチングをしていたら偶然知り合った大河内牟禮は財団理事長。なんだか気に入られて秘書的なことをしていると巻き込まれる事件。久しぶりのシミタツ。「背いて故郷」とか「裂けて海峡」よりも白石一文っぽかった。しかし、リーダビリティ抜群ですごく好みだった。昭和史の裏側、三谷の無色透明な感じ、大河内のエネルギー。読んだことのない興奮。負けくらべ志水辰夫小学館今日の一曲ドラマ「パリピ孔明」内で披露された。英子の"I’mstillalivetoday"では、また。『負けくらべ』志水辰夫

  • 『夫よ、死んでくれないか』丸山正樹

    学生時代からの親友三人組。璃子、友里香、麻矢。麻矢は夫と家庭内別居状態。友里香の夫は文句しか言わず子育てを手伝いもしない。この死んでほしい夫たちに対してどうしようかという話。ラストは好みとはやや違うけれど、それ以外はかなり面白かった。ダメ夫の描写(ドラマ「コタツのない家」のようには笑えない)も、人物造形も巧い。夫よ、死んでくれないか丸山正樹双葉社今日の一曲羊文学で、"morethanwords"では、また。『夫よ、死んでくれないか』丸山正樹

  • 『黒い絵』原田マハ

    ほぼ全編、セックスもしくは邪悪な心を表現する短編集。大好きな原田マハ。なのに何一つ心に響かなかった。黒い絵原田マハ講談社今日の一曲Aimerで、「白色蜉蝣」では、また。『黒い絵』原田マハ

  • 『スピノザの診察室』夏川草介

    京都、洛北大学病院のエリート医師だった雄町は、妹が死に甥を育てるため原田病院に転職する。内視鏡の抜群の技術を買われ、大学に戻って来いと先輩から言われるが断る。老人相手の医療の日々。すごく面白かった。「神様のカルテ」シリーズも物凄く良かったのだけれど、雄町医師にはハゲシク「こういう人になりたい」と思わせるものがある。抜群の知識と技量。それを誇らない人格、鷹揚と、泰然自若とした感じ。スピノザの診察室夏川草介水鈴社今日の一曲ハナレグミで、「MY夢中」では、また。『スピノザの診察室』夏川草介

  • 『アンと幸福』坂木司

    「和菓子とアン」シリーズ四作目。東京デパートの和菓子屋で働く杏子連作短編集。新しい店長のもたらすモヤモヤ、大学の講義を受けてみる、おやつと食事の境界線は、お茶会に和菓子を買うおじさん、俳句の会、初めての出張。アンちゃんの「らしさ」は相変わらず。自分にネガティブ、甘い物好き、可愛いもの好き。全体に薄めのミステリーがあって謎解き要素あり。「掌の上」の会社の上司っぽいおじさんが土曜日に社員を呼んでやるお茶会の謎と「はしりとなごり」の年寄りが何を求めてるかの謎が、巧いと思った。アンと幸福和菓子のアン坂木司光文社今日の一曲Vaundyで、「呼吸のように」では、また。『アンと幸福』坂木司

  • 『ロスト・イン・ザ・ターフ』馳星周

    兄から受け継いだ競馬バーを一人で切り盛りする葵。常連たちと行った競馬場で一目惚れした馬はウララペツ、メグロマックイーンの孫。レースでは全く勝てず引退することになる。何とかこの血筋を残そうする葵と仲間たちの奮闘。非常に面白かった。久しぶりの徹夜本。競馬はやらないけど十分理解できる。絶妙に葵の恋愛話も配合されていて、そっちもなかなか良かった。ロスト・イン・ザ・ターフ馳星周文藝春秋今日の一曲SUPERBEAVERで、「決心」では、また。『ロスト・イン・ザ・ターフ』馳星周

  • 店名にツッコんでください320

    店名にツッコんでください320店名にツッコんでください320

  • 『続 窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子

    黒柳徹子の戦中、戦後。疎開、音楽学校、NHK。やはり面白かった。書類持参しろと書いてあるのに、郵送してしまったり、試験の場所を間違えたり。たった一人で長距離列車に乗ったときにトイレに行きたくなった。しかし行けない。隣のおばさんに教わった用の足し方が衝撃的だった。続窓ぎわのトットちゃん黒柳徹子講談社今日の一曲SHISHAMOで、「私のままで」では、また。『続窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子

  • 『グレイラットの殺人』M・W・クレイヴン

    英国刑事ワシントン・ポーシリーズ第4作。貸金庫破りの犯人たちはなぜか何も盗らず遺体とラットの置物を残す。そしてヘリコプター会社の社長が売春宿で拷問されて殺された。複雑だけど面白かった!MI5が登場するし、昔アフガニスタンで英国兵士がテロの犠牲になった事件までも絡んでくる。ラストの解決にはアドレナリン出まくり。素晴らしい小説だった。グレイラットの殺人ワシントン・ポー(ハヤカワ・ミステリ文庫)MWクレイヴン早川書房今日の一曲DuranDuranで、"PSYCHOKILLER(feat.VictoriaDeAngelis)"では、また。『グレイラットの殺人』M・W・クレイヴン

  • 『照子と瑠衣』井上荒野

    老人ホームが嫌になって出た瑠衣と夫が嫌になって家を出た照子、同級生70歳の逃避行。映画「テルマ&ルイーズ」のようになしくずし的に人を殺す転落物語かと思ったらだいぶ違う。タイトルと表紙が誤解を生む。しかし彼女らの過去とか現在とか面白く読んだ。何の話かと訊かれると困るけど。ロードムービー的なものかと思ったけれど、ある場所で結構留まる。照子と瑠衣井上荒野祥伝社今日の一曲ATARASHIIGAKKO!(新しい学校のリーダース)で、"TokyoCalling"では、また。『照子と瑠衣』井上荒野

  • 『喫茶おじさん』原田ひ香

    ゼネコンを辞め無職57歳松尾、妻と別居中。あちこちの喫茶店を毎日めぐる日々。店名は出てこないけれど、たぶん実在する店が沢山登場する。大学生の娘が誰と旅行に行ってるか確認しに行くのには、キモッとつぶやいてしまった。喫茶店や食べ物の好みには同意できるけれど、その辺のオジサン的行為には同意できない。喫茶おじさん原田ひ香小学館今日の一曲GreenDayで、"LookMa,NoBrains!"では、また。『喫茶おじさん』原田ひ香

  • 『サドンデス』相場英雄

    貧乏でガールズバーに勤めるが金がない理子。スカウトされ上に向かい、ある危険そうなゲームに参加することになる。百貨店をクビになった小島はSNSで見つけたキラキラした者たちを嫌悪し、気づけばゲームに参加していた。うーん。犯罪の動機が荒唐無稽なのが引っかかる。いやリアルだよと懸命に説明してる感あり。それ以外はスリリングで面白かった。サドンデス(幻冬舎単行本)相場英雄幻冬舎今日の一曲幾田りらで、"With"では、また。『サドンデス』相場英雄

  • 『きみの正義は 社労士のヒナコ』水生大海

    社労士ヒナコ第二作。老人ホームの調理師を辞めさせたい、残業代を請求しない社員、セクハラ、介護で時短要求など経営者側の要求にどう答えるか?必ずしもクライアントの要求にストレートに応じないヒナコがいい。クライアントが悪いことがよくある。社労士の関わる広範の業務を知れるのもいい。きみの正義は社労士のヒナコ(文春文庫み51-4)水生大海文藝春秋今日の一曲DonnyHathawayで、"Love,Love,Love"では、また。『きみの正義は社労士のヒナコ』水生大海

  • 『夫妻集』小野寺文宜

    出版社の人事部長とか編集者とか、夫が突然植木職人になりたいと言い出したりとか、娘がユーチューバーと付き合ってるとか、元カノと飯を食う夫とか。出版社の社員を中心にする連作短編集。小野寺史宜は当たりも多いが外れもある。今回は大当たりだった。続ける、続けないの「妻の仕事」問題や、夫婦別居、人事や子供の自立など沢山のテーマが描かれる。面白いし考えされられる。夫妻集小野寺史宜講談社今日の一曲Laufeyで、"Bewitched"では、また。『夫妻集』小野寺文宜

  • 『悪逆』黒川博行

    最近10年に読んだ小説でベスト級。金をたんまり持ってる大物詐欺師や新興宗教関係者を襲う事件。完璧に準備する犯罪者。絶対に警察に捕まらないよう用意周到。警察は逮捕できるのか?大藪春彦の作品を思い出す。描写のディテールが素晴らしいのと、逮捕されて欲しいよりも逮捕されて欲しくない、この感じ。すげー悪逆黒川博行朝日新聞出版今日の一曲GreenDayで、"TheAmericanDreamIsKillingMe"では、また。『悪逆』黒川博行

  • 店名にツッコんでください319

    店名にツッコんでください319店名にツッコんでください319

  • 『リカバリー・カバヒコ』青山美智子

    公園のカバのアニマルライド。体の良くないところを撫でると治ると言われてる。成績の下がった学生、ママ友との付き合いに悩む母、耳の病気になってしまった人、足の遅い子、母との関係に悩む編集長。ハッピーエンド過ぎる感はあるものの、人生の教訓めいたものを教えてくれるのはなかなか良かった。リカバリー・カバヒコ青山美智子光文社今日の一曲YONAYONAWEEKENDERSで、「シラフ」では、また。では、また。『リカバリー・カバヒコ』青山美智子

  • 『間の悪いスフレ ビストロ・パ・マルシリーズ』近藤史恵

    ドラマは観てたけど、原作は読んでなかった、ビストロ・パ・マルシリーズ4作目。北海道に引っ越すのを嫌がってる客や料理上手の母の料理が急に不味くなった話、店内でプロポーズしようとする話など。期待通り面白かった。知らない料理名がたくさん登場した。モンドールというチーズが一番食べたくなった。間の悪いスフレビストロ・パ・マル・シリーズ(創元クライム・クラブ)近藤史恵東京創元社今日の一曲anoで、「涙くん、今日もおはようっ」では、また。『間の悪いスフレビストロ・パ・マルシリーズ』近藤史恵

  • 『ぎんなみ商店街の事件簿~Sister編』『~Brother編』井上真偽

    小さな町で起こる事件。交通事故死、展示品の破壊、誘拐。事件を女の子たちと男の子たちで分析すると、違う結果が出る。二冊で表現する画期的なミステリー。内容は私があまり好物とはしてないコージーミステリーなのと、驚愕のオチでもないので、まぁまぁぐらい。ぎんなみ商店街の事件簿~Sister編~井上真偽小学館ぎんなみ商店街の事件簿~Brother編~井上真偽小学館今日の一曲miletで、"AnytimeAnywhere"では、また。『ぎんなみ商店街の事件簿~Sister編』『~Brother編』井上真偽

  • 『夜の道標』芦沢央

    生徒に慕われてる塾講師が殺された未解決事件。小学生バスケの仲間が怪我をする。職場で廃棄される食べ物を持ち帰る女。の三つを掛け合わせた話。虐待とか無知や偏見を知る小説、という教育的意味では素晴らしい。が、エンターテイメントとしては弱い。夜の道標芦沢央中央公論新社今日の一曲水曜日のカンパネラで、「聖徳太子」では、また。『夜の道標』芦沢央

  • 『処刑台広場の女』マーティン・エドワーズ

    イギリス、1930年、名探偵レイチェルが、殺人犯が自殺するような事件の裏にいると記者ジェイコブはにらむ。そして起きる殺人事件、上流階級の男たちが殺されていく。登場人物の多さはストーリーのシンプルさでトレードオフ。しかし長い。面白いけれど、長い。レイチェルとジェイコブのキャラはすごくいいけど。処刑台広場の女(ハヤカワ・ミステリ文庫)マーティンエドワーズ早川書房今日の一曲FujiiKazeで、"Hana"では、また。『処刑台広場の女』マーティン・エドワーズ

  • 『マリエ』千早茜

    7年の結婚生活の後、離婚したばかりのアラフォーまりえの人生。シングルライフを楽しんだり、結婚相談所に登録したり。面白かった。シリアスな内容が多く、結婚や恋愛について考えさせられる場面が多い。結婚と恋愛は違うのか、男女は本当に平等なのか。マリエ(文春e-book)千早茜文藝春秋今日の一曲LennyKravitzで、"TK421"では、また。『マリエ』千早茜

  • 『ショート・セール』楡周平

    業績不振の日本の自動車会社に送り込まれたアメリカ人社長が何を企むのか。日本の投資ファンドも黙ってない。日米中を巻き込む大型株式案件。面白かった。日本の自動車会社がEVに乗り遅れてることはよく聞くが、中国の不動産バブルや、アメリカの先住民特権まで織り込む巧さ&リアリティショート・セール楡周平光文社今日の一曲U2で、"AtomicCity"では、また。『ショート・セール』楡周平

  • 『存在のすべてを』塩田武士

    91年に発生した誘拐事件は前代未聞の二児同時誘拐。30年後、被害児童の周辺を調査する記者が明かす真実は。かなり良かった。よく知っているマイナーな地名が登場したり、好きなジャンルの絵画が出て来るのもさらにプラス。事件の裏側に加えた重厚な人間ドラマ。存在のすべてを塩田武士朝日新聞出版今日の一曲Vaundyで、"ZERO"では、また。『存在のすべてを』塩田武士

  • 『ヒロイン』桜木紫乃

    新興宗教団体が起こした毒ガス散布事件に加担し、17年逃げ続けた女の話。事件や団体はあれそっくりだが、それ以外はフィクションのようだ。ストーリー展開は悪くないのだが、作者が自分の言葉に酔っているようで、酒臭い息が臭ってくる。桜木紫乃は当たり外れが激しいが最近は外れが多い気がする。ヒロイン桜木紫乃毎日新聞出版今日の一曲BruceSpringsteenで、"GirlsInTheirSummerClothes"では、また。『ヒロイン』桜木紫乃

  • 店名にツッコんでください318

    店名にツッコんでください318店名にツッコんでください318

  • 『千両かざり 女細工師お凛』西條奈加

    天保の改革の頃、錺細工の老舗の跡目。五代目を誰にするか、剃刀のような鋭い職人を受け入れつつ、自分も細工作りを陰でするお凛。巻を措く能わず。めちゃくちゃ面白かった。金属を使った江戸時代の細工なんて全く知らない。職人の世界も未知。跡目の話も。お凛を含む人物造形が素晴らしい。ストーリーも凄い。どんでん返しが何度もあった。千両かざり女細工師お凜(新潮文庫)西條奈加新潮社今日の一曲blink-182で、"ONEMORETIME"では、また。『千両かざり女細工師お凛』西條奈加

  • 『水晶の鼓動 警視庁殺人分析班』麻見和史

    東京での連続殺人、一軒家、男性が首を刺され、部屋は赤のラッカーで塗りつぶされる。そして連続爆発事件。関連はあるのか?面白い。シリーズ三作目。読みやすく、解決法も無理がない。まさか連続殺人と連続爆発を関連付けられるなんて。水晶の鼓動警視庁殺人分析班(講談社文庫)麻見和史講談社今日の一曲JacobCollierfeat.BrandiCarlileで、"LittleBlue"では、また。『水晶の鼓動警視庁殺人分析班』麻見和史

  • 『ひよっこ社労士のヒナコ』水生大海

    社労士になった雛子。クライアント企業〜様々な相談が持ち込まれる。無断欠勤からの退職、就業規則、育休、パワハラなどの様々な問題を解決する連作短編集。社労士は社会保険の計算をしてるのかと思ったら仕事の範囲が広くて驚いた。ストーリー展開とひねりもなかなか良かった。ひよっこ社労士のヒナコ(文春文庫)水生大海文藝春秋今日の一曲KingGnuで、"SPECIALZ"では、また。『ひよっこ社労士のヒナコ』水生大海

  • 『霜月記』砂原浩太朗

    町奉行の父が行方不明となり若くして後を継いだ総次郎。名奉行と誉れ高い祖父と大商人の番頭殺害事件を解決する。父失踪事件との関連など、ミステリーとしても巧く、時代物としても渋く面白い。霜月記砂原浩太朗講談社今日の一曲Official髭男dismで、「日常」では、また。『霜月記』砂原浩太朗

  • 『自由研究に向かない殺人』ホリー・ジャクソン

    大学受験の準備に忙しいはずの女子高生ピップ。自由研究の題材として選んだのは、5年前17歳のアンディが行方不明になり、恋人のサルが自殺したので彼が犯人だと断定された件。サルはそんなことをする人じゃないと知っているから。サルの弟のラヴィの協力を得て、捜査を始める。出て来る出て来る怪しい容疑者が・・・三部作が完結したそうなので読んでみた。ミステリーとして面白いだけじゃなく、正義とか友情とか、人として大事なことは何か思い出させてくれた。自由研究には向かない殺人(創元推理文庫)ホリー・ジャクソン東京創元社今日の一曲椎名林檎で、「⾛れゎナンバー」では、また。『自由研究に向かない殺人』ホリー・ジャクソン

  • 『百年の子』古内一絵

    出版社百周年記念誌編集部に飛ばされ不満たらたらの明日花。今では認知症の祖母が実はその出版社で働いていた。小学館の歴史を小説化してるよう。本好きにはたまらない。百年の子古内一絵小学館今日の一曲サザンオールスターズで、「Relay〜杜の詩」では、また。『百年の子』古内一絵

  • 『桜の血族』吉川英梨

    マル暴刑事の夫が撃たれた。元マル暴刑事だった妻が敵を討つために、警察へ復帰。分裂中の巨大暴力団、どちらにもつかない注目を集める組。放火事件からベトナムマフィア登場。そしてヤクザを好きになる私。「仁義なき戦い」を文章で読んでいるみたいな、熱い。先が読めない。ラスト近辺のどんでん返し、すごく好み。続編楽しみ。桜の血族吉川英梨双葉社今日の一曲Official髭男dismで、"Chessboard"では、また。『桜の血族』吉川英梨

  • 『わたしたちに翼はいらない』寺地はるな

    昔自分をいじめていた男と再会した男、気の合わない夫と別れた女、マウント取りたがる男と結婚した女。彼らの人生の交錯を描く。結婚生活のウエットな部分をネガティブな方面から描く。楽しくはないが、楽しめた。わたしたちに翼はいらない寺地はるな新潮社今日の一曲miletで、"HeySong"では、また。『わたしたちに翼はいらない』寺地はるな

  • 店名にツッコんでください317

    店名にツッコんでください317店名にツッコんでください317

  • 『サクラサク、サクラチル』辻堂ゆめ

    染野は高3。小学校受験、中学受験に失敗し、東大合格させようとする親の期待と過剰な干渉を受ける。あまり学校に来てない星さんに話しかけられる。彼女も染野とは違う形で親から虐待されていた。染野の親がホラー並みに怖い。しかしすごくリアル。ラストでは意外な方向に進む。こういうラスト嫌いじゃない。サクラサク、サクラチル辻堂ゆめ双葉社今日の一曲TheRollingStonesで、"Angry"では、また。『サクラサク、サクラチル』辻堂ゆめ

  • 『暗殺コンサル』イム・ソンスン

    韓国、多額の資金を受け取り「会社」のために暗殺を請け負う男。最初は、それと知らず、資料を受け取って、その者が死ぬことを織り込んだ詳しい小説を書いていた。不思議なタイプの小説。主人公の内面と殺人が淡々と描かれる。途中からやや哲学的?な感じになり、あまり好みではなくなってしまった。暗殺コンサル(ハーパーBOOKS)イムソンスンハーパーコリンズ・ジャパン今日の一曲VanHalenで、"HumansBeing"では、また。『暗殺コンサル』イム・ソンスン

  • 『イラク水滸伝』高野秀行

    イラクの湿地帯に興味を持った我らがタカノ。イラクの歴史、現代イラクの問題、湿地帯を行く舟を作る、食べる。超危険な所に行くハイパー勇気と好奇心。スゲー、スゴすぎる。タカノは天才だと改めて思う。イラク水滸伝(文春e-book)高野秀行文藝春秋今日の一曲緑黄色社会で、「マジックアワー」では、また。『イラク水滸伝』高野秀行

  • 『言語の本質 ことばばどう生まれ、進化したのか』今井むつみ

    オノマトペとは何か、そのアイコン的なことや子供の言語習得から言語とは何かを考える。何となく考えていたこと、全く考えてもいなかったことがドバドバ入って来る。面白い。愛聴してるポッドキャストの「ゆる言語学ラジオ」で紹介された、子供の言い間違えも、言語を考える上で示唆深い。言語の本質ことばはどう生まれ、進化したか(中公新書)今井むつみ中央公論新社今日の一曲Eaglesで、"InTheCity"では、また。『言語の本質ことばばどう生まれ、進化したのか』今井むつみ

  • 『リスペクト R・S・P・E・C・T』ブレイディみかこ

    ロンドン、予算削減のためホームレス専門ホステルから出て行けと言われた人たちが闘う。2014年に実際にあった事件をもとにした小説。労働党の緊縮財政批判やアナーキズムなどブレイディみかこらしい作品。ストーリーを楽しむというより社会科学を学ぶ本ぽい。真面目臭さがあまり好みではなくザザッと飛ばして読んだ。リスペクト――R・E・S・P・E・C・Tブレイディみかこ筑摩書房今日の一曲サザンオールスターズで、「歌えニッポンの空」では、また。『リスペクトR・S・P・E・C・T』ブレイディみかこ

  • 『八月の御所グラウンド』万城目学

    京都で行われる女子全国高校駅伝大会に補欠としてやって来た坂東。とても方向音痴な彼女が、という話。大学生が朝6時から開催されるおかしな野球大会に参加させられ、という話。なかなか面白かった。共通するのはある種の超常現象なのだけれど、むしろそれ以外のストーリーや登場人物の造形が良かった。八月の御所グラウンド(文春e-book)万城目学文藝春秋今日の一曲緑黄色社会で、"StarryDrama"では、また。『八月の御所グラウンド』万城目学

  • 『海が見える家 旅立ち』はらだみずき

    四部作のラスト。父が遺した千葉の家に住むことになった文哉の自給自足生活。行き詰まって、以前に会った罠猟師の住む北関東へ。吹っ切れた文哉が進む道とは。大変良かった。ネガティブな話が最初続いていたが、途中からは明るい気持ちで読めた。海が見える家旅立ち(小学館文庫)はらだみずき小学館今日の一曲久しぶりに聴いたら、やっぱりいい。EverythingButTheGirlで、"BeforeToday""Missing"NothingButTheGirlじゃなくて、EverythingButTheGirlというネーミングも好きだ。では、また。『海が見える家旅立ち』はらだみずき

  • 『空をこえて七星のかなた』加納朋子

    七つの連作短編集。母がいなくて仕方なく父と石垣島に旅する娘。眼を怪我した子。様々な事情で部活動を認められなくなった生徒たちがとった手法は。巧い。軽く読めるのに、全ての話が繋がるのが巧い。空をこえて七星のかなた加納朋子集英社今日の一曲BryanFerry&ToddTerjeで、"Johnny&Mary"では、また。『空をこえて七星のかなた』加納朋子

  • 店名にツッコんでください316

    店名にツッコんでください316店名にツッコんでください316

  • 『メロスの翼』横関大

    卓球の国際大会、中国代表選手毛利翼の背中に日の丸が縫い付けられてる・・21年前隣のアパートで虐待されてる子が救われ、友人が出来、そして卓球を始め、悲劇が始まる。コテコテだなと思いながら、すっごく面白く読んだ。ある意味予定調和なのだけれど、それを大きく超えてくる。本を読まない「大人の読書感想文」の対象としてオススメしたい。メロスの翼横関大講談社今日の一曲FujiiKazeで、"Workin’Hard"では、また。『メロスの翼』横関大

  • 『冷酷な丘』C・J・ボックス

    猟区管理官ジョー、大嫌いな義母ミッシーが逮捕された。夫を殺した容疑で。夫は風力発電で大儲けしようとしてた。親友ネイトが何者かに狙われる。めっちゃ面白かった。あのミッシーが逮捕されるだけでも読む価値あり。ネイトのピンチだけでも読む価値あり。それがダブルで来た。冷酷な丘(講談社文庫)シー.ジェイ・ボックス講談社今日の一曲ATARASHIIGAKKO!で、「マ人間」では、また。『冷酷な丘』C・J・ボックス

  • 『開局70周年記念 TBSラジオ読本』

    武田砂鉄による、TBSラジオのパーソナリティとの対談。生島ヒロシ、赤江珠緒、宇多丸、爆笑問題、荻上チキらの話。TBSラジオをよく聴く自分としてはとても面白く読んだ。開局70周年記念TBSラジオ公式読本武田砂鉄リトル・モア今日の一曲LeifGarrettで、"IWasMadeForDancin'"では、また。『開局70周年記念TBSラジオ読本』

  • 『無限の月』須藤古都離

    中国、「助けてくれ」というメッセージが突然パソコンに。日本、金持ちの夫が浮気をした。しかし離婚に踏み切れない。他人の脳と繋がる機器を接続した男が見たものは。一応SFになるかと思う。設定は意欲的だし、読んだことのないタイプで良かった。無限の月須藤古都離講談社今日の一曲宇多田ヒカル「Gold~また逢う日まで~」では、また。『無限の月』須藤古都離

  • 『私たちの世代は』瀬尾まいこ

    コロナ禍、学校に行くことが制限された時代。母が夜の仕事をしてるといじめられる子、オンラインの習い事をさせられる子たち。小学生から大人になるまでの物語。複数の視点から描かれていて、誰が誰だが分からなくなったりはしたが、話は面白かった。ここ最近コロナ禍を描いた小説がたくさん出てる。第二次大戦の後、戦争に絡めた小説があちこちで登場したようだ。私たちの世代は(文春e-book)瀬尾まいこ文藝春秋今日の一曲miletで、"LivingMyLife"では、また。『私たちの世代は』瀬尾まいこ

  • 『縁切り上等!離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル』新川帆立

    北鎌倉縁切り寺の隣にある離婚弁護専門の事務所にやってくる離婚したい者たち。なかなか面白かった。DVや熟年、モラハラなど。幸福のバリエーションはあまりないが、不幸のバリエーションは沢山あると言ったのは誰だったか。縁切り上等!―離婚弁護士松岡紬の事件ファイル―新川帆立新潮社今日の一曲GhostHoundsで、"LastTrainToNowhere"では、また。『縁切り上等!離婚弁護士松岡紬の事件ファイル』新川帆立

  • 『アンリアル』長浦京

    敵意を持つ者の目が光って見えるという特殊能力を持つ沖野は若くしてスパイ機関のメンバーに抜擢される。カナダに逃亡した台湾の製薬会社の元社長が来日する件。アメリカだ他人を洗脳して殺人を犯させる件など。描写が細かく理屈にも細かい。疲れそうになりながらも、面白いことは面白いんだよな、と思いつつ読んだ。アンリアル長浦京講談社今日の一曲山下達郎で、"SyncOfSummer"では、また。『アンリアル』長浦京

  • 『刑事何森 逃走の行先』丸山正樹

    埼玉県警、ベトナム人技能実習生の女性が社員をナイフで刺した事件。ラブホテルで男性殺害される事件。公衆トイレの放火事件と難民認定。3つの事件の短編集。丸山正樹はやはりいい。「デフ・ヴォイス」シリーズも素晴らしいけど何森刑事もいい。徹底してるのは弱者への優しい目線。宮部みゆきの時代物にも共通する。自分が優しくないからまぶしく見えるのか、自分が優しくされないからあこがれるのかどっちかワカランけど、いいものはいい。政治家や官僚など広く市民のために働く者たち必読。刑事何森逃走の行先丸山正樹東京創元社今日の一曲米津玄師で、「地球儀」では、また。『刑事何森逃走の行先』丸山正樹

  • 『アリアドネの声』井上真偽

    地下都市開発プロジェクト、地震で地下5階に見えない、聞こえない、話せないの三重苦の女性が取り残された。火災も発生し、救助するにはドローンを送るしかない・・・テクニカルな言葉が多いのに読みやすいし、面白い。途中ある重大な疑義が浮かぶのだが、その回収のされるラストが鮮やか!アリアドネの声(幻冬舎単行本)井上真偽幻冬舎今日の一曲BryanFerryで、"SongToTheSiren"では、また。『アリアドネの声』井上真偽

  • 店名にツッコんでください315

    店名にツッコんでください315店名にツッコんでください315

  • 『本日のメニューは。』行成薫

    飲食店に関する短編集。出前をしないラーメン屋から4分以内にラーメンを病室まで届けようとする兄弟。母親の作る弁当が見た目重視でマズイ。デカ盛りをだす定食屋。引退する洋食屋。脱サラしてキッチンカー。どれもなかなか良かった。近年食べ物がテーマで心の機微を描く小説がよく平台に載せられてるような気がする。それも時代が求めてるからなのか。本日のメニューは。(集英社文庫)行成薫集英社今日の一曲折坂悠太で、「あけぼの」では、また。『本日のメニューは。』行成薫

  • 『藩邸差配役日々控』砂原浩太朗

    江戸の藩邸で差配役(何でも屋)を務める里村に持ち込まれる難題の数々。藩主の息子が行方不明になる。出入り商人の入札不正疑惑。邸の厨房に妙に色っぽい女が入ってきた。藩主の正室の飼い猫行方不明など。すごく良かった。中間管理職小説としても江戸時代小説としても人間ドラマとしても素晴らしい。藩邸差配役日日控(文春e-book)砂原浩太朗文藝春秋今日の一曲PostMaloneで、"Mourning"では、また。『藩邸差配役日々控』砂原浩太朗

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