Ravenclaw さん プロフィール

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Ravenclawさん: カラスのBLOG
ハンドル名Ravenclaw さん
ブログタイトルカラスのBLOG
ブログURLhttp://ravenclaw.blog59.fc2.com/
サイト紹介文オヤジの徒然
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供188回 / 365日(平均3.6回/週) - 参加 2007/06/09 18:31

Ravenclaw さんのブログ記事

  • 金子光晴11:女の横広がりの共通点
  • どこのくに、どこの人種でも、女には女の横ひろがりの共通点があり、端布や、安うり商品の前では、人種を越えた酷似した顔つきで、我勝ちに人を押しわけて、がつがつとむさぼりつく、おなじあさましさの様相をあらわす。そして、じぶんでさがしだし、選りだした品を抱いたまま、もはやそれを元に戻すことができなくなり、みすみす欲望に敗けて、注意ぶかくあるべきことも忘れ、人ごみにまぎれて立去ろうとする、そんな情景を僕は、 [続きを読む]
  • 金子光晴10:露店通りの果て
  • このデパートの外通りは、ネクタイとかシャツ類などの日用品から、擬いの宝石指環、琺瑯の鍋や首飾りまで、手当り次第なものが半値以下でおが屑のなかにならべてある露店通りであり、その果ての館に、五フラン女郎が、裸で、汚れタオル一枚ずつもって、十人ぐらいうようよとしているのが外からよくみえるようになっていた。どの女も骨骼が崩れ、四角い尻の下から飴ねじのようなねじれた足がついて、赤いすり切れたような皮膚が、女 [続きを読む]
  • モーム65:1920年代
  • (大意)わたしが青年時代を過ごした1920年代は、中壮年のための世界だった。若さからはできるだけ早く抜け出し、成熟すべきだと考えられていた。(サミングアップ 第73章)The world of my twenties was a middle-aged world, and youth was something to be got through as quickly as possible so that maturity might be reached.(The Summing Up, ch.73, p.282) [続きを読む]
  • 金子光晴08:パリ
  • いや、そういう馴々しさでひきつけるのがパリのかまととの手練女のような媚かもしれない。この街は、ふしぎな街で、くらいモスコウから、霧のニコスたち(スコットランド人)の住む国から、アビシニアから、テヘランから、あつまってくる若者たちを囚虜にし、その若者たちの老年になる時まで、おもいでで心をうずかせつづけるながい歴史をもっている、すこしおもいあがった、すこし蓮っ葉な、でも、はなやかでいい香いのする薔薇の [続きを読む]
  • 金子光晴07:バルビゾンの森
  • 森の中に、木を切倒す斧の音が丁々ときこえ、その音があっちこっちに反響した。冬の森が語る冷厳な相貌が、フランス人のなかに一本通って、それがフランス人の知性となってゆるがないのではないかという実感を、手から手に渡されたような気がして僕は、この森でいくばくかの日を過したことが、無駄ではなかったとおもった。森のなかの大気は乾ききって、規矩でさしたような、ジオメトリックな、その縦の並行線の無限の連続は、しか [続きを読む]
  • 金子光晴03:熱帯
  • 南の奥地は、ゴーギャンの絵などにあくがれて想像するような色彩の天国でも、豊壌な花園でもない。それは、過剰な生物どもの生殖と、その息ぜわしさでしずまり返っている、どんよりとくらい、存在そのものが悪意にみちた、大寂寥の世界であって、文字通り、百越から南は荒服の蛮界である。(ねむれ巴里 p.13) [続きを読む]
  • キング01:書くこと
  • (大意)この短編集に収められた作品のどれも、お金のために書いたわけではない……わたしは偉大な芸術家というわけではないけれども、つねに、書かなければならないという強迫観念につきまとわれている。(Night Shift 序言)I didn’t write any of the stories with follow for money…… am not a great artist, but I have always felt impelled to write.(Night Shift, Forward p.9) [続きを読む]
  • Night Shift
  • Stephen King1978Hodder & StoughtonP488本書のlexile指数は770L。Lexile指数というのは、アメリカのMetaMetrics®社が開発した「読解力」および「文章の難易度」を示す指標で、単語数や難易度、構文の複雑さなどを基づいて、その本の指数が示され、読者のレベルに適した本の選択を助けるもの。アメリカの学校で広く用いられているらしい。最低が200Lで最高は1700L。アメリカの学年別スコアは以下の通り。1年生 (-300L)2年生 (1 [続きを読む]
  • モーム63:ペシミズムと想像力
  • (大意)過剰なペシミズムは、以下のようにして産み出される。すなわち、自分がその場にいたら感じるにちがいない感情を、他の人々も同じように感じるはずだと考えることによって。それは小説がもたらす弊害のひとつである。小説家は自分自身の世界から一般的な世界を作り出す。キャラクターに感受性、考える力、感情を与える。もちろんそれは彼独自のものである。多くの人々は想像力というものをほとんど持たないし、創作上の人物 [続きを読む]
  • J2 第37節 アビスパ 1-1 大分
  • AWAY大分銀行ドーム40分 0-1 三平(大分) 52分 1-1 ウォン逆転試合が少ないアビスパだから、先制されると苦しい。だというのに、前半は攻められっぱなし。案の定、持ちこたえられずに失点。後半なんか追いつくものの、勝点1どまり。ウェリントンを後半から投入するゲームが続いているが、戦略としてどうなんでしょう。良いとも悪いともいいかねるが、すくなくとも、先制されてしまうというのは、ゲームプランには入っていな [続きを読む]
  • モーム62:芸術家のエゴイズム
  • (大意)芸術家のエゴイズムには際限がない。また、そうあるべきである。仕事の性格上、かれは唯我論者である。世界はかれが創造の力をふるうためだけに存在する。かれは一部分しか生活にかかわっていない。人々が普通感じるであろう感情をまるごと感じることは決してない。というのも、そうあるのが当然の場面であっても、登場人物であるとともに観察者であるからである。だから、しばしば非情にうつる。女性は鋭敏な感覚によって、 [続きを読む]
  • The Summing Up
  • W. Somerset Maugham1938Vintage Booksp305サマセット・モームの「サミングアップ」。昔は「要約すると」というタイトルで出ていたので、そちらのほうがなじみが深い。といって中身を知っていたわけではなく、読むのは今回が初めてである。昔は大学受験で、この本の英文が良く出ると言われていて、それでタイトルを知っていたわけであるが、たしかに、そんなに凝った英文ではないものの、しかし、そんなに易しくもない。私の場合は [続きを読む]
  • モーム60:評価
  • (大意)わたしは20代では批評家に残酷だと言われ、30代では軽佻浮薄と言われ、40代では冷笑的と言われ、50代では有能と言われ、60代に入ったいまは皮相的と言われている。(サミングアップ 第60章)In my twenties the critics said I was brutal, in my thirties they said I was flippant, in my forties they said I was cynical, in my fifties they said I was competent, and now in my sixties they say I am super [続きを読む]
  • モーム61:批評家と伝統
  • (大意)批評家は伝統を基盤としなければならない。なぜならば伝統とは、その国の文学の特徴を表現したものであるからである。その発展の方向にそってそれをさらに進化させるために全力を尽くさなければならない。ただし伝統は導き役であって拘束服ではない。He must support himself on tradition, for tradition is the expression of the inevitable idiosyncrasies of a nation’s literature, but he must do everything he can [続きを読む]
  • モーム59:プロットの効用
  • (大意)多くの人が気がついていないもののひとつに物語の筋(プロット)の効用がある。プロットは読者の関心を引っ張っていく糸である。フィクションでもっとも重要なものである。というのは読者をページからページへと運んでいくのは、関心の導線によってであり、意図する心的状態に読者を導くのもこの導線によってであるからである。作者はいつもいかさまのサイコロを振っているのだが、読者にそれを気づかせてはならない。筋立 [続きを読む]
  • モーム56:作家と一般人
  • (大意)困難、絶望、そしておそらくは貧窮、作家という職業に伴う不利益や危険は、大きな利点によって相殺される。すべてを取るに足らないものにする。その利点とは精神の自由である。作家にとって人生とは悲劇であり、その創造の才によって、アリストテレスが芸術の目的としたカタルシス――恐れと憐みによる精神の浄化――を獲得する。罪、愚行、降りかかる不幸、報われない愛、肉体的な欠損、病気、窮乏、失われた希望、悲嘆、 [続きを読む]
  • モーム55:作家の慰め
  • (大意)芸術家は創作という行為そのものによってすでに報われている、ともかくそう考えることで、出版社の広告を眺める際の慰めにはなる。出版物の長いリストを見たり、評論家がそれらの作品の機知や深遠さや独創性や美を称賛しているのを読むとき、心が沈む。こんなに大勢もの天才たちと競っていけるのだろうか。小説の平均寿命は90日だと出版社が告げる。数か月の心労と自身のすべてを注ぎこんだ作品が、たった2時間か3時間で読ま [続きを読む]
  • モーム64:悪の存在とスピノザの言葉
  • (大意)悪の存在については、説明することができない。宇宙の秩序を構成する要素の一つとみるしかない。無視するのは子供じみているが、嘆き悲しんでも意味がない。スピノザは、同情はめめしい行為だといった。この警句は優しく質実な精神を持つこの哲学者の言葉にしては、粗雑すぎるように思える。変えることができないことがらに強い思い入れをしても、感情の浪費にしかならないと言いたかったのではなかろうか。(サミングアップ [続きを読む]