hachiro86 さん プロフィール

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hachiro86さん: 自治体職員の読書ノート
ハンドル名hachiro86 さん
ブログタイトル自治体職員の読書ノート
ブログURLhttp://hachiro86.hatenablog.com/
サイト紹介文しがない自治体職員の読書メモ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供40回 / 15日(平均18.7回/週) - 参加 2007/10/11 00:52

hachiro86 さんのブログ記事

  • 【2280冊目】ラジ・パデル『肥満と飢餓』
  • 肥満と飢餓――世界フード・ビジネスの不幸のシステム作者: ラジ・パテル,佐久間智子出版社/メーカー: 作品社発売日: 2010/08/31メディア: 単行本 : 27回この商品を含むブログ (12件) を見る本書はかなりヤバい本である。見たくない、見ないことにしていたリアルを容赦なく突きつけられる。だが、これが世界の現実なのだ。メディアにもフードシステムの莫大な広告料が流れ込むため、正面からの批判はなかなかできない [続きを読む]
  • 【2279冊目】島崎謙治『医療政策を問いなおす』
  • 医療政策を問いなおす: 国民皆保険の将来 (ちくま新書)作者: 島崎謙治出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2015/11/06メディア: 新書この商品を含むブログを見るどんな政策マターにも賛否両論はあるものだが、その中でも比較的、国民の誰もが賛成しているのが、国民皆保険ではないだろうか。なにしろ保険証1枚あれば、基本的に全国どこの医療機関にもかかれるのだ。負担は現役世代で3割と決して軽くはないが、ある程度以上の [続きを読む]
  • 【2278冊目】笙野頼子『ひょうすべの国』
  • ひょうすべの国――植民人喰い条約作者: 笙野頼子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/11/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る気になって、遠目でちらちら覗いていたが、なんだかおっかなくって近寄りがたかった笙野頼子作品。思い切って手に取ったのがこの一冊というのは、果たして正解だったのか、どうなのか。本書は高らかに宣言する。TPPは「亡国人喰い条約」。ひとたび署名してしまえば、農 [続きを読む]
  • 【2277冊目】向田邦子『無名仮名人名簿』
  • 新装版 無名仮名人名簿 (文春文庫)作者: 向田邦子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/12/04メディア: 文庫この商品を含むブログを見るうまいなあ、と素直に感じる。読みやすく、ウィットとユーモアが効いていて、視線はあくまでも庶民的で温かく、それでいてどこか突き放した冷静さもある。『夜中の薔薇』『父の詫び状』に続いて向田邦子のエッセイは3冊めだが、ここに至っても、どれ一つとして嫌味なもの、破綻したも [続きを読む]
  • 【本以外】ムンク展に行ってきた
  • 急に休みが取れたので、雨の中を上野まで行ってきた。目的は、ムンク展。平日で悪天候、開催から間もない時期という好条件ながら、けっこう人が入っていてびっくり。だがその割にどの絵も見やすかったように感じたのは、東京都美術館のオペレーションやレイアウトがよくできていたこともあるように思う。混みあうのが分かっている「叫び」の前は、動きながら鑑賞する列を前に置き、その後ろをパーティションで区切って「止まって [続きを読む]
  • 【2275冊目】ヴィリエ・ド・リラダン『未来のイヴ』
  • 光文社古典新訳文庫GJ。よくぞ新訳に踏み切ってくれた。嬉しい。いや、格調高い齋藤磯雄訳がダメというのではない。ただ、あの格調高いオールド・スタイルとヴィリエ・ド・リラダンの世界観は、あまりにも合いすぎていた。ただ、やはり今のご時世、あの翻訳ではハードルが高すぎる。結果として、一部の愛好家以外には手に取りづらいものになってしまっていた。それではいけない。この『未来のイヴ』は、ロボットや人工知能が [続きを読む]
  • 【2274冊目】大高保二郎『ベラスケス』
  • ベラスケス 宮廷のなかの革命者 (岩波新書)作者: 大高保二郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2018/05/23メディア: 新書この商品を含むブログを見る王室画家としてフェリペ4世に仕えつつ、数々の傑作をものしたベラスケスの生涯と作品をコンパクトにまとめた一冊だ。芸術家というと破天荒なアウトサイダーが多いように思えるが、ベラスケスは生涯にわたって王室に仕え、絵を描くだけでなく芸術品の収集などにもあたってい [続きを読む]
  • 【2271冊目】森田真生『数学する身体』
  • 数学する身体 (新潮文庫)作者: 森田真生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2018/04/27メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る名著である。本書にも再三登場する岡潔や、あるいは寺田寅彦、中谷宇吉郎らの著書を思わせる。数学について語っているのに情緒があり、風流があり、俳諧がある。著者が1985年生まれというのがちょっとびっくりするほどに、ふくらみと奥行きのある本だ。数学と言えば頭の中、あるいは紙とペ [続きを読む]
  • 【2269冊目】バリー・ハナ『地獄のコウモリ軍団』
  • 地獄のコウモリ軍団 (新潮クレスト・ブックス)作者: バリーハナ,Barry Hannah,森田義信出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1999/11メディア: 単行本 : 13回この商品を含むブログ (15件) を見るB級感あふれるタイトルに、しりあがり寿画伯によるぶっとんだ表紙。読む前から否応なくテンションも期待値も上がる。これはガルシア=マルケスばりのマジックリアリズムか、あるいは筒井康隆的なスラップスティックか、または [続きを読む]
  • 【2267冊目】芦原伸『へるん先生の汽車旅行』
  • へるん先生の汽車旅行 小泉八雲と不思議の国・日本 (集英社文庫)作者: 芦原伸出版社/メーカー: 集英社発売日: 2017/03/17メディア: 文庫この商品を含むブログを見るへるん先生とは、小泉八雲こと、かのラフカディオ・ハーン。その通った道を同じように体験しつつ、その生涯に思いをはせる一冊だ。ハーンは生涯の旅人であった。本書に取り上げられているだけでも、ニューヨークからシンシナティ、そこからカナダ西端のヴァン [続きを読む]
  • 【本以外】フェルメール展
  • 行ってきました、フェルメール展。2500円というややお高めの値段設定、入場時間指定というシステムに購入時は戸惑ったが、行ってみて納得。時間指定してもこの混雑ぶりなら、何もしなければどうなっていたことか。ちなみに他の工夫として、音声ガイドが無料、作品説明は絵の傍に置かず小冊子にまとめて配付している。これも良かったと思うが、どっちにしても自分の場合、1周目は音声も聞かず説明も読まないのであまり関係ない(私 [続きを読む]
  • 【2264冊目】西郷信綱『古代人と夢』
  • 古代人と夢 (平凡社ライブラリー)作者: 西郷信綱出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1993/06/01メディア: 新書購入: 1人 : 9回この商品を含むブログ (11件) を見る「夢」を題材に、現代人とは大きく異なる古代人の観念と精神を鮮やかに浮かび上がらせる一冊。名著である。古代、夢とは公的なものであった。為政者は夢を見るために「夢殿」に入り、そこで見た夢は神託として政治の指針となった。夢が私的なものとなった [続きを読む]
  • 【2263冊目】中島京子『のろのろ歩け』
  • のろのろ歩け (文春文庫)作者: 中島京子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/03/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る「北京の春の白い服」「時間の向こうの一週間」「天燈幸福」の3篇を収めた一冊。北京、上海、台北の3つの都市がそれぞれの舞台になっている。読んでいて感じたのは、中国(と台湾)という国がもつ重層性。表面上は近代化し、西欧化しているように見えていても、一方では昔ながらの風景 [続きを読む]
  • 【2262冊目】細見和之『フランクフルト学派』
  • フランクフルト学派 -ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ (中公新書)作者: 細見和之出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2014/10/24メディア: 新書この商品を含むブログ (22件) を見る最近ワケあって現代哲学の流れを調べているが、そこで頻繁に出てくるのが「フランクフルト学派」という言葉。だが、どうもその位置づけが掴みづらい。そこで読んでみたのがこの本。フランクフルト学派の創成期から現代に [続きを読む]
  • 【2260冊目】原田マハ『奇跡の人』
  • 奇跡の人 The Miracle Worker (双葉文庫)作者: 原田マハ出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2018/01/11メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見るこの「読書ノート」で取り上げるのは初めてだが、原田マハの作品は、休止中に何冊か読んでいた。著者の思いが詰め込まれた『楽園のカンヴァス』、絵画を通して大きなテーマに挑んだ『暗幕のゲルニカ』が忘れがたい。アートに関する作品が多い中、本書はいわば「和製ヘレン・ [続きを読む]