時鳥 さん プロフィール

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時鳥さん: -scope
ハンドル名時鳥 さん
ブログタイトル-scope
ブログURLhttp://gray.ap.teacup.com/scope/
サイト紹介文毎日毎日、見たり聞いたり考えたりしたことを、脈絡なく綴っています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供164回 / 365日(平均3.1回/週) - 参加 2007/11/01 18:54

時鳥 さんのブログ記事

  • photographと写真
  • photographは「写真」と同義なのか?不意にそんなことが気になる。「写す」も「真」も、photographにはもともと含まれていないような気がしたのだ。英和辞書によると、photoは「光」、graphは「絵」または何かを描く器具のことを言うそうだ。かつて写真のことを「光画」と言ったが、訳語としてはこちらの方がphotographに近い。「光画」という言い回しには、発明直後の手触りがある。技術の核となる部分をそのまま名前にしている。 [続きを読む]
  • "父を探して"
  • ブラジルの長編アニメーション。原題は「少年と世界」。主人公の男の子は農民のお父さんとお母さんとつつましく暮らしていたのだけど、ある日、お父さんが出稼ぎに行ってしまう。蛇のような汽車がにょろにょろと動いて、お父さんを連れて行く。平原に風が渡る。丈の低い草が一斉にそよぐ。男の子はトランクを引きずって、お父さんを探しに旅立つ。男の子はとても小さい。まだ小学校にも通っていないような年頃だ。丸にちょんちょん [続きを読む]
  • 九段坂
  • 九段坂を登る。土曜日の午後。桜の季節ほどではないが、道はまあまあ混み合っている。向こうから、女性が一人、パピコを食べながらやってきた。ビジネスでもドレスアップでもないが、普通にきれいな格好をしていて、パピコはほとんど食べ終わっている。パピコのもう片方の行方について、ここまでの敬意について、あれこれ妄想をめぐらしつつ。すれ違う。 [続きを読む]
  • 無形文化財
  • LIXILギャラリーで「超絶記録!西山夘三のすまい採集帖」展を見る。戦後の日本の住まいを記録した建築学者で、会場には調査のスケッチが大量に展示されていた。隅々まで描き込まれた絵が、楽しくて仕方が無い。台所なら鍋釜杓子、荒神様のお札まで委細もらさず描き込んでしまう人なのだ。プライベートでも記録魔だったらしく、旧制中学時代の「漫画の登場人物分析」に始まり、旅行記、外出先で食べたもののカラースケッチ、会った [続きを読む]
  • ハトの朝
  • 職場に急ぐ人々が忙しく行き交う歩道に、数羽のハトが紛れ込んでいた。けとばされそうになりながらも、安全な場所に逃げようとしない。どうやら、歩道の木々から落ちたどんぐりが、人々に踏み潰されて割れているのを狙って食べにきているらしい。朝は、道路清掃人の仕事時でもある。歩行者だけでなく、清掃人の隙も狙わないといけない。生きるって大変。どんぐりをひとつ踏んでみるが、あまり固い靴底ではないためか、割ることがで [続きを読む]
  • 紙:新バフン紙
  • 細かく切ったわらくずを漉き込んだような、ベージュの紙。わらか木か、詳細は分からないが、見るからに植物性の繊維がびっちりと漉き込まれている。繊維の長さは最長で5mm、ひとつひとつはまっすぐで、途中で曲がったりはしない。見ただけで、ちくちくした触感が想像できる。紙をよく観察すると、わらくず以外にも黒っぽい粒子が混じっている。こちらは線ではなく、点。3cm角に1個くらいの割合で、黒い塵のようなものがぽつ [続きを読む]
  • "A Love Story"
  • 真っ白な羊毛のかたまり。丸いかたまりに黒い眼が点り、口が開く。まだ真っ白な生き物だ。暗色の毛糸やリボンでできたかたまりが白に眼を留め、声をかける。かけた声は赤い毛糸になって白の中に吸い込まれ、口元を紅のように縁取る。微笑んだ白が、白い糸を吐く。それは暗色に入って、頬のあたりに縫い止められる。出会い頭、関わりの始まり。英国のアニメーション作品。7分の作品の中で、2つの生き物が出会って、幾重にもつながっ [続きを読む]
  • LISTEN
  • 「LISTEN」という題のドキュメンタリー作品を見る。約1時間にわたる映像には、音声がまったく付けられていない。出演者は15人の聾者たちで、主題は音楽。彼らに対するインタビューの場面では、手話に日本語の字幕が付く。インタビューもあるが、メインとなるのはひとりひとりが考える「音楽」を身体で表現する場面で、清新な表現が大変印象深い。これを舞踊と呼んでも間違いではないのだろう。だが、舞踊を目指して舞踊になったの [続きを読む]
  • ミミズ専門
  • ミミズ研究の第一人者、中村好男さんのインタビュー記事を読む。ミミズにいろいろな種類がいることを知って、驚く。北極圏と赤道直下で種類が違うのは、当たり前と言えば当たり前なんだけど、何となく同じ種類が全世界にいるように思っていた。ミミズなんて外見の差異がほとんどなさそうなのに。よく分類できるなあ。高校生向けの生物事典でもミミズをひいてみる。ミミズ類は別名を「貧毛類」と言うとの事。確かに毛は少ないけど。 [続きを読む]
  • 軋む黒
  • 通りすがりに、六本木のフジフイルムスクエアをのぞく。半分通路の小さな展示スペースで、コロジオン湿板写真の個展が開かれているのを見つける。湿板写真は昔々の写真技法で、それこそ19世紀の肖像写真なんかで使われている技法だ。非常に手間のかかる技法で、乾板式写真術が発明された後はすぐに廃れたし、フィルムからデジタルに移行しつつある今では、わざわざ湿板写真で撮影する人なんて皆無と言って良い。各種薬品を操らなけ [続きを読む]
  • 翌日の私
  • 初台の東京オペラシティアートギャラリーに足を運ぶ。ここでは現在、「第20回文化庁メディア芸術祭受賞作品展」を開催中である。今日のお目当ては、映像作品「LISTEN」の上映を見ること。見終わった後に展示室にも足を向けたのだ。「あなたは、翌日私に会いにそこに戻ってくるでしょう。」という題名の作品が展示されたスペースで、しばらく足を止める。津田道子さんの作品で、新人賞を受賞している。去年のICCオープン・スペース2 [続きを読む]
  • "女だけの都"
  • 時は17世紀、フランドル地方の小都市ボームは祭りの準備に忙しい。そこへ、スペイン軍の部隊が近づいているとの報が入る。残虐で名高いスペイン軍に怯える人々。市長をはじめとする町の有力者は頭をつき合わせて知恵を出し合い、名案を思いつく。市長が死んだことにしよう。逆らわずにみんなでそーっと隠れておこう。それ名案なのか、という突っ込みを観客としては入れたいところだが、観客が突っ込む間もなく行動を起こした人がい [続きを読む]
  • "血を吸うカメラ"
  • 娼婦がひとり、街角のショーウィンドウの前に立っている。高いヒール、足首、脚、腰、肩から首の曲線を、カメラが舐めるように追う。値段を告げて、女が背を向ける。通りを渡り、間口の狭い建物に入り、身をくねらせて細い階段を上がる。カメラはひたと貼り付いて、女を凝視する。撮る者の視線の動きに、目が離せない。被写体はこの際、どうでもいい。視線があらわす欲望のほうがずっと興味深い。各種フェティシズムの詰め合わせみ [続きを読む]
  • スケジュール・パズル
  • 「第20回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展」の詳細がようやく発表された。今年の会期は、9月16日から28日。展示は朝から晩までやっているから、都合のつく時間に行けばいいけれど、上映やトークは日時が決まっている。スケジュールのやりくりは毎年大変だけど、今年は更に、ICAFと日程がかぶっている。ICAFは日本の学生アニメーションのフェスティバルで、週末を中心に4日間、朝から夕方まで様々な作品が上映される。今年の会期は9 [続きを読む]
  • どうしても感
  • どうしても感はないかなあ。展覧会や催し物の情報を眺めて、そう呟くことがある。興味はあるのだけど、何が何でも見たい聴きたいという意欲は湧いてこない。その日の機嫌次第で行く。疲れていたり、ほかに予定が入ったら行かない。同じ日に行きたいところが2箇所以上ある場合、会期とか近さとか、いろいろな要素を考えるけれど、最終的にはどうしても感のある方を選ぶ。行くつもりで予定を立てていても、その日の朝、改めてチラシ [続きを読む]
  • 外国語科目
  • 前々回、受験生の歴史科目についての話をした。今日は大学生の外国語科目についての話。「大学の授業って、余計に受講しても受講料がかからないのでは?」ということに、大学生1年目が終わる頃、気付いた。授業料は基本的に固定費で、勉強してもしなくても同じ金額だ。余計に受講した場合、テキスト代はかかるけれど受講料はかからない。社会人になってからカルチャースクールなどで受講したら数万円だかかかるものが、今ならタダ [続きを読む]
  • 爪きり時間旅行
  • 爪きりで爪を切る。改めて見ると、爪切りというのはまあまあ複雑な道具だ。仕組みを思いつく能力と、爪切り用の小さな刃物を作れる技術力の両方がないと出来てこない。特に刃は、触っても指先は切れないけれど、力を入れれば分厚い爪も切れるという絶妙な切れ味を実現させなければならない。鈍さと鋭さの両立した均衡点。そういう道具だから、大昔には爪きりはない。やすりかはさみの類で切る。昭和に入ってからの文章でも、はさみ [続きを読む]
  • 受験科目と歴史
  • 高校生向けの世界史の本を読んでいる。たまたま見かけたその本が面白そうだったから、まったくの個人的な趣味で。歴史に関する本は学生時代から今まで、ちょくちょく読んでいる。そうなった要因のひとつは、大学受験で歴史科目を選ばなかったことにあるのではないかと思う。学生時代、暗記科目はあまり得意ではなく、歴史はどちらかと言うと苦手だった。受験生になって受験科目を選ぶ際に考えた。文系だから、受験科目は国語と英語 [続きを読む]
  • ぽちる
  • ぽちる、という単語が視界の端をかすめた。対義語は「たまる」かしらねえ。一瞬、そんなことを考える。「いぬります」と、四国出身の知人はかつて宣言した。最初に耳にした時、頭の中を犬が走って行った。帰ると言う意味だそうだ。今ではこの言葉を耳にしても犬は走らなくなったが、時々、猫が寝込んでいる様子をぼんやりと連想することがある。 [続きを読む]
  • オリンピックと猫
  • 朝倉彫塑館の企画展のチラシを入手する。タイトルは「猫百態」。同館所蔵の全猫作品を展示するそうだ。1964年の東京オリンピックに向けて、朝倉文夫は「猫百態」展を企画し制作に没頭していたが、急性骨髄性白血病を発症してオリンピックの半年前に亡くなった。と、チラシにあった。何度読み返しても、オリンピックと猫の関係がわからない。そこ、関係なくないですか?とどのつまりは猫が作りたかったんだろうなあ。朝倉文夫の猫は [続きを読む]
  • 盲亀浮木
  • 百年に一度だけ水面に浮上する盲目の亀が、水に浮かぶ木の穴に潜り込む確率。涅槃経に見える比喩で、仏法にめぐり合うことの難しさを言っているのだそうだ。仏法はともかく、確率としては、まれにまれにこんなことって起こっていると思う。故事ことわざ辞典をめくっていたら、近くにこんなことわざが載っていた。「山の芋鰻になる」。世の中は突拍子のない変化が起こるものだ、というたとえ。個人的には、こちらの方が性に合う。盲 [続きを読む]
  • 髭秒
  • 1秒間に伸びる髭の長さを表す単位だそうだ。時間ではなく、長さ。毎日毎日、律儀に一定の長さに伸びる髭を、毎日毎日、律儀に剃り続けている人が思いついた単位だろう。剃っても剃っても翌朝には生えてきて、面倒なことこの上ないが、伸ばそうと決めると全然伸びない、もどかしくも悩ましい存在。 [続きを読む]
  • ブーク
  • 『はかりきれない 世界の単位』という本を読んでいる。世界中の不思議な単位が載っている。「ブーク」はシベリアの原住民たちが使っていた単位で、トナカイの角が見分けられる距離のことだそうだ。角の枝まで見えたら1ブーク。目が悪くなると1ブークは近くなる。あるいは老眼で遠くが見えるようになると、1ブークは遠くなる。年をとったり境遇が変わったりすると、近くなったり遠くなったりする距離と言うのは確かに存在する。ト [続きを読む]
  • ひびの入った磁器
  • 「たそがれの女心」というベル・エポックのパリ社交界を舞台にした映画を観る。上流階級の紳士淑女は優雅に嘘をつき、火遊びをし、悪びれることなく騙す。彼らの生活は何もかもがまるで遊戯のように見える。軽やかで真剣さにも真実味にも欠ける。女主人公は浪費の借金を埋め合わせるために、結婚記念のイヤリングを軽い気持ちで売る。そのイヤリングは関係者の間を踊るように巡って、それぞれの心に波紋を投げかける。ひとつやふた [続きを読む]
  • 非来場者アンケート
  • 平日夜の催しに出かける。アンケートが配布された。参加しやすい時間帯についての問いがある。平日夜なら参加できるからここにいて、質問に答えているのだけど。平日の昼しか参加できない人は、そもそもこのアンケートに答えられない。平日夜でも参加できるけれど他の時間帯の方が都合が良い、と言う人の意見までしかこのアンケートでは拾えない。参加しなかった人に対するアンケートっていうのがあってもいいんじゃないだろうか。 [続きを読む]