ocean さん プロフィール

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oceanさん: 里山便り
ハンドル名ocean さん
ブログタイトル里山便り
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/nightlyrains
サイト紹介文栃木県安蘇地区の山里で有機農業を営む日々のあれこれ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供72回 / 365日(平均1.4回/週) - 参加 2007/12/30 07:19

ocean さんのブログ記事

  • 読書日記「翼竜館の宝石商人」高野史緒作
  • 高野史緒、2018年発表の小説。1662年9月のアムステルダムの五日間を描いた、少々怪奇趣味の入ったミステリー。ペストで死んだ宝石商人がレンブラントの描いた肖像画から抜け出して甦る、という事件を廻っての五日間の騒動が描かれています。晩年のレンブラントは誇り高く零落し、工房を切り盛りするレンブラントの息子ティトゥスの苦労は絶えません。そんな中での怪奇現象に工房は混乱の極みとなります。ティトゥスは偶々知り合っ [続きを読む]
  • 読書日記「碆霊(はえだま)の如き祀るもの」三津田信三作
  • 三津田信三、2018年発表のミステリー小説。昭和30年代前半の日本を舞台にした民俗学ホラー&ミステリー「刀城言耶」シリーズの最新巻。村の合併話しが進んでいる田舎の貧しい漁村で起こる、古い怪談をなぞったような連続殺人事件。怪談や民俗学上の調査に赴いていた作家で素人民俗学者、更には素人探偵でもある刀城言耶がそこに巻き込まれ・・・。前半の民俗学趣味たっぷりの部分ははとても興味深く面白いし、この作家の架空の地 [続きを読む]
  • 読書日記「七人のイヴ」ニール・スティーヴンスン作
  • アメリカの作家ニール・スティーヴンスン、2015年発表のSF小説。3部構成で、オリジナルは一巻本のようですが、邦訳本は三分冊となっています。発端はファンタジー。原因は不明で兆候もなく、ある日突然月が七つに割れてしまった、というもの。しかし以降は非常にリアルで緻密なハードSFとなっています。1、2部は近未来SF。計算の結果、月の欠片は互いに衝突し分裂し数年後に地峡上を覆い尽くした後、数千年に渡って地表へと落下 [続きを読む]
  • 読書日記「元年春之祭」陸 秋槎 作
  • 中国の作家 陸秋槎、2016年発表の小説。紀元前100年、前漢の時代、地方の渓谷にひっそりと住む滅びた王朝の貴族の末裔一家を襲う惨劇を描いたミステリー小説。古代中国の祭祀にまつわる怒濤の蘊蓄、漢文の講義録のような内容に頭が痛くなるようですが、とても面白いです。社会や家のシステムに束縛され、身動きの取れない中で精一杯あがく少女たちがもたらす悲劇、あまりに凄惨で無惨、悲しい物語りです。評点4.5/5.0 [続きを読む]
  • 読書日記「深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説」辻真先作
  • 辻真先、2018年発表のミステリー小説。昭和12年の東京・銀座及び名古屋を舞台にした作品。主人公は銀座で似顔絵描きをしている漫画家志望の少年。馴染みの新聞社の女性記者のお供で名古屋で開かれている博覧会の取材に出かけますが・・・。江戸川乱歩を始めとする昭和初期の探偵小説へのオマージュを込めて書かれており、戦前の銀座や名古屋の風景、風俗、戦災によって灰燼に帰してしまったそれらを再現しようとの意図も感じられ [続きを読む]
  • 読書日記「監禁面接」ピエール・ルメートル作
  • フランスの作家ピエール・ルメートル、2010年発表のクライムサスペンス。主人公は58才の失業中の男性。人事のプロでしたが4年前に失職、以来職探しをするものの年齢がネックになって見つからず、単純労働のバイト掛け持ちの日々に疲弊しています。そこに好条件の求人があり、面接試験にまで至るのですが・・・。虐げられた中高年失業者の怒りが爆発する、という物語り。しかけもたっぷりで楽しめます。しかし、結局の所馬鹿な親 [続きを読む]
  • 読書日記「北京から来た男」ヘニング・マンケル作
  • スウェーデンの作家ヘニング・マンケル、2008年発表のミステリー小説。主にスウェーデン、中国を舞台にした作品。主人公はスウェーデンの60才くらいの女性裁判官。スウェーデンの過疎の村で住人のほぼ全て、19人が一夜のうちに惨殺されるという事件が発生、被害者に亡母の養父母がいたことから女性裁判官ビルギッタは現地を訪れます。事件の影には中国人の男の姿があり・・・。前半の過疎の村での話しはなかなか良いのですが、その [続きを読む]
  • 読書日記「闇の左手」アーシュラ・K・ル・グィン作
  • 再読。アメリカの作家アーシュラ・K・ル・グィン、1969年発表のSF小説。10年ぶりくらいに再読。遥かな異星、極寒の星で文明を発展させてきた両性具有の人類。宇宙に広がる人類の同盟「エクーメン」の使者としてこの星を訪れた地球人黒人男性ゲンリー・アイの物語り。狂王の君臨する古風な王国と共産主義的官僚制の近代国家、同盟を結ぶべくこの星の2大国を訪れるものの、それぞれの国内部の争いに巻き込まれ危機的状況に陥るゲン [続きを読む]
  • 読書日記「贋作」ドミニク・スミス作
  • オーストラリア出身アメリカ在住の作家ドミニク・スミス、2016年発表の小説。絵画修復家で大学院生の女性エリーは贋作に手を染め、絵画泥棒に加担することになります。一方、絵を贋作とすり替えられたニューヨークの裕福な弁護士は私立探偵を雇ってエリーを追いつめていくのですが・・・。17世紀のオランダの女性画家の唯一現存すると言う絵画を廻っての40年に渡る物語り。絵画の描写がとても良いです。また、修復や贋作、その他 [続きを読む]
  • 読書日記「白墨人形」C・J・チューダー作
  • イギリスの作家C・J・チューダー、2018年発表のミステリー小説。スティーヴン・キングお勧めという本作、イギリスの田舎町を舞台に少年少女たちが遭遇した事件を、ノスタルジックに、ミステリアスに描いて、確かにキング作品に通じるものがあり、なかなか面白いです。主人公は42才の独身男性教師、30年前に友人たちと近くの森で少女のバラバラ死体を発見しています。当時の回想と現在の物語りが交互に語られていく構成。それぞ [続きを読む]
  • 読書日記「今はもうない」森博嗣作
  • 森博嗣、1998年発表のミステリー小説。再読。十数年ぶりの再読で内容はすっかり忘れてました。大学建築科助教授の犀川創平と教え子の西之園萌絵のコンビが事件を解決するシリーズの第8作。本作は二人がドライブしながら西之園嬢が昔遭遇した密室殺人事件について犀川助教授に語って聴かせる、というスタイルをとっています。しかし、事件の部分は登場人物の一人である40男が一人称で語る形になっている、という少々奇妙な構成。メ [続きを読む]
  • 読書日記「アールダーの方舟」周木律作
  • 周木律、2014年発表の小説。「ノアの方舟」の学術調査隊を襲う惨劇を描いたミステリー。トルコのアララト山に「ノアの方舟」遺構を発見するため派遣された国際調査隊に日本から記録係として参加した女性カメラマンの視点で主に描かれる物語り。調査隊メンバーの日本人数学者青年が探偵役。作者も登場人物に語らせていますが、全くの茶番のような寸劇。隙間に詰め込んだ宗教解説で水ぶくれさせて無理やり長編作品に仕立て上げたよう [続きを読む]
  • 読書日記「魔邸」三津田信三作
  • 三津田信三、2017年発表のホラー小説。古い別荘とその背後にある神隠しの森の恐怖を描いた作品。オカルトホラーと犯罪ものがミックスされた作品。小学6年生の少年が主人公。母親の再婚で関西から東京へ移り住んだ少年は、義父の海外勤務のため一時的に義理の叔父にあずけられます。叔父が少年を連れて行ったのは古い高級別荘地の最奥にある豪邸。しかし、背後の森は神隠しの森と言われるいわくつきの場所でした・・・。少年視点で [続きを読む]
  • 読書日記「雨降る森の犬」馳星周作
  • 馳星周、2018年発表の小説。長野の美しい自然を背景に、犬との出会いと別れを軸にした少女の成長物語り。この著者の作品を読むのは初めて、図書館の新刊コーナーにあったので借りてみたのですが、ごく普通の小説、もっと特異な作風の作家かと思っていました。父親を亡くし、身勝手な母親に置き去りにされ、長野の山岳写真家の伯父の元に引き取られた中学生の少女の物語り。伯父の飼い犬の大型犬との触れ合い、隣の別荘にたまに来る [続きを読む]
  • 読書日記「眼球堂の殺人」周木律作
  • 周木律、2013年発表のミステリー小説。山中の孤立した山荘で起こる連続殺人事件、という王道ミステリー。良く出来た王道は面白い、のでこの作品も面白いです。著者は元々建築が専門とのことで、建築学及び数学に基づいたトリックが基本、そこに叙述トリックの仕掛けが埋め込まれているという感じの作品。トリックや仕掛けありきの作品で、そこが楽しめれば良いわけですが、犯行の動機やら人物描写やらがどうにも浅薄、特に叙述トリ [続きを読む]
  • 読書日記「飛ぶ孔雀」山尾悠子作
  • 山尾悠子、2018年発表の小説。連作の中編小説2篇からなる作品。少々奇妙な地方都市を舞台にした幻想譚。火が燃え難く、石を始めとする無機物は勝手に増殖するという町でのお話し。真夏に中洲で開かれた町を上げてのお茶会で起こる騒動を描いた一篇と、町の地下温泉と山の源泉にある怪しげな研究所を結んでの大騒動を描いた一篇。影絵のような存在感の無いキャラたちが不条理な状況に流されるままにカオスの渦に巻き込まれていく物 [続きを読む]
  • 読書日記「蒼夜叉」高橋克彦作
  • 高橋克彦、1988年発表のホラー小説。オカルト雑誌の取材で青森の「キリストの墓」を真夜中に訪れた女性記者と女性カメラマンは十字架で男が自殺し異様な美少年が立ち去るのを目撃します。更に取材で訪れた京都の御霊神社でも自殺と美少年を目撃、これは偶然なのか、何らかの陰謀なのか・・・。記者とカメラマンの女性コンビ+歴史オタクの30男という三人組が怨霊廻りの取材旅行で事件に巻き込まれていきます。怨霊・御霊信仰の一 [続きを読む]
  • 読書日記「ゴーストハント7 扉を開けて」小野不由美作
  • 小野不由美、2011年発表のホラー小説。1992年発表「悪霊だってヘイキ!」のリライト版。ゴーストハントシリーズの一応の最終巻。オリジナル版の方ではもう一冊続編が出てますが、それのリライト版は出ていません。前巻の仕事先の能登から車で東京に戻る途中道に迷い、偶然訪れたダム湖は「渋谷サイキックリサーチ」所長の渋谷少年(通称ナル)がずっと探していた場所でした。ついに明らかになるナルの秘密・・・。その地で偶々依頼 [続きを読む]
  • 読書日記「ゴーストハント6 海からくるもの」小野不由美作
  • 小野不由美、2011年発表のホラー小説。1991年発表「悪霊とよばないで」のリライト版。能登の辺鄙な海辺にある料亭、そこでは当主が亡くなり代替わりする度に大量の死者が出るのだといいます。おりしも先代が亡くなり、料亭では不吉な事件が多発、「渋谷サイキックリサーチ」一行が調査を依頼されます。しかし早々にリーダーの所長が悪霊に憑依され身動きがとれなくなり、料亭では死者も・・・。面白いけれど、ちょっとパワーダウン [続きを読む]
  • 読書日記「ゴーストハント5 鮮血の迷宮」小野不由美作
  • 小野不由美、2011年発表のホラー小説。1991年発表「悪霊になりたくない!」のリライト版。大物政治家からの依頼で長野県山中の洋館の調査に赴く「渋谷サイキックリサーチ」一行、一見無秩序な増築に次ぐ増築で巨大迷路になった屋敷には既に胡散臭い有名霊能者たちが大勢集められていました。地道に迷路状の屋敷の計測を進める中で、他のチームからは一人、また一人と行方不明者が・・・。歴史や背景の外部調査と現場での「科学的」 [続きを読む]
  • 読書日記「死んだライオン」ミック・ヘロン作
  • イギリスの作家ミック・ヘロン、2013年発表のスパイ小説。イギリス保安局(MI5)の落ちこぼれスパイの辿り着く所、「泥沼の家」一行の活躍を描いたエンタメシリーズ第2巻。元スパイの死を不審に思った「泥沼の家」のボスは単独で捜査を開始、元ソ連の幻のスパイの影を追う。一方、ロシア実業家との秘密の会合の準備に「泥沼の家」のメンバー2人が駆り出され・・・。下ネタや下品なジョーク満載で、それでも全体としてそんなに下 [続きを読む]