ocean さん プロフィール

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oceanさん: 里山便り
ハンドル名ocean さん
ブログタイトル里山便り
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/nightlyrains
サイト紹介文栃木県安蘇地区の山里で有機農業を営む日々のあれこれ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供56回 / 365日(平均1.1回/週) - 参加 2007/12/30 07:19

ocean さんのブログ記事

  • 読書日記「鬼門の将軍」高田崇史作
  • 高田崇史、2017年発表(雑誌連載は2016年)の小説。平将門の怨霊伝説をなぞったような猟奇殺人事件を扱った作品。この著者の場合よくあるようですが、ミステリーの体をなしていないミステリー。歴史蘊蓄を語ることがメインの作品。しかし、その蘊蓄がさっぱり面白くない本作です。将門関連の観光案内のような内容。事件が決着してからの付け足しの蘊蓄でようやく多少面白くなり、若干救われた感はしますが・・・。キャラクターもひ [続きを読む]
  • 読書日記「大奥の座敷童子」堀川アサコ作
  • 堀川アサコ、2015年発表の小説。幕末の江戸城大奥を舞台にしたドタバタコメディー調の物語り。奥州の小藩「野笛」で美人コンテストに優勝した少女「いちご」が主人公。危機的状況にある藩の財政を救うため、50年前に野笛から江戸城大奥へ連れ去られたと言う座敷童子を見つけ、連れ戻すよう密命を受け、いちごは大奥へ派遣されます。魑魅魍魎の巣窟のような大奥でいちごは奮闘しますが・・・。「暴れん坊将軍」をちょっとパロディ [続きを読む]
  • 読書日記「不完全な魔法使い」マーガレット・マーヒー作
  • ニュージーランドの児童文学作家マーガレット・マーヒー、2009年発表のファンタジー小説。中世ヨーロッパ風の架空の王国を舞台にした魔法使いの少年の成長物語り。2012年に亡くなった著者の晩年の作、自我が二つに分裂している魔法使いの少年が統一された自己を取り戻すまでを描いています。先住民の農民である少年、彼と夢を通じて深く結びついた第3王子、平和を希求する国王、猛々しく狡猾な英雄、狂った皇太子、勇敢な貴族令嬢 [続きを読む]
  • 読書日記「第一の夢の書 緑の扉は夢の入口」ケルスティン・ギア作
  • ドイツの作家ケルスティン・ギア、2013年発表のYA向けファンタジー小説。3部作の第一巻。以前読んだ著者のYA向けファンタジー「時間旅行者の系譜」3部作がとても良かったので今作も読んでみましたが・・・。大学教授である母親の都合で毎年のように転居、世界中を移り住んで逞しく育っている姉妹の15歳の姉が主人公。ロンドンに転居、母親の新しい恋人家族と同居する所から物語りは始まりますが、転校した私立校のイケメン4 [続きを読む]
  • 読書日記「災神」江島周作
  • 江島周、2017年発表の小説。異常な災害により壊滅した出雲での人々の戦いを描いたエンタメ小説。東日本大震災のメタファーとして書かれているようですが、現代版ゴジラのような物語りでもあります。わりと冷めた視線で見ていながらも、災害に立ち向かう人々へのエールが込められていて、好感は持てますし、それなりに面白いけれど、ハリウッド映画のような筋立ては少々平凡で読み進める程に退屈になっていきます。キャラクターも類 [続きを読む]
  • 読書日記「幻の特装本」ジョン・ダニング作
  • アメリカの作家ジョン・ダニング、1995年発表のミステリー小説。デンヴァーで古書店を営む元警官の中年男性が主人公。ハードボイルドなタフガイを気取っているような主人公ですが、ハードボイルド的センスは皆無。腕っ節は強いし暴力的だけれどお人好しな正義感という感じです。警官時代の知人に頼まれてシアトルに逃亡犯の若い女性を確保しに出かけるのですが・・・20年前に火事で死んだ天才的な印刷、製本の職人兄弟にまつわる [続きを読む]
  • 読書日記「これは王国のかぎ」荻原規子作
  • 荻原規子、1993年発表のファンタジー小説。現代日本の女子中学生がアラビアンナイトの世界でジン(魔人族)になってしまう、という物語り。面白いです。著者のファンタジー小説で唯一未読だった作品をようやく読みました。アラビアンナイトというのが実は私はあまり好みではないので敬遠していたのですが、読んでみるとさすがに荻原規子、おとぎ話ではあるけれど端々に光るものがあってとても面白いです。著者もあとがきに書いてい [続きを読む]
  • 読書日記「悪魔の星」ジョー・ネスボ作
  • ノルウェーの作家ジョー・ネスボ、2003年発表のミステリー小説。刑事「ハリー・ホーレ」を主人公にしたシリーズの5作目。何とも陳腐なタイトルは五芒星のこと。オスロで起こった五芒星をシンボルにした連続殺人事件を描いた警察小説、ですが物語りの主眼は事件より警察内部の争いにあり、その辺はシリーズ物なのでたぶん前の作品から持ち越してきてるテーマなのでしょう。私はこのシリーズは初めて読むので、良くはわかりませんが [続きを読む]
  • 読書日記「闇が噛む」ブリジット・オベール作
  • フランスの作家ブリジット・オベール、1999年発表のホラー小説。現代アメリカを舞台にしたホラー。「ジャクソンヴィルの闇」の続編。ゾンビものですが、定型的なゾンビものとはかなり異なった設定になっています。前作で生き残った6人が、甦った闇の脅威に抗するため結集して・・・という物語り。出だしはスティーブン・キング風でなかなか良いです。それが、話しが進む程にスプラッターでドタバタ、パロディーも満載の何でもあり [続きを読む]
  • 読書日記「白い久遠」浅野里沙子作
  • 浅野里沙子、2017年発表の小説。老舗の質屋を祖父と二人で切り盛りしている32歳の独身女性が主人公の連作短編集。質屋を通り過ぎていく物を介しての様々な人間ドラマが丁寧に描かれていて好ましく、また、骨董品や美術品等の蘊蓄も興味深く楽しめます。著者の前作は超セレブな女性骨董鑑定士が主人公の連作短編集でしたが、今作の主人公はわりと一般人、と思ったら超セレブの恋人が登場して、少々うんざりします。その恋愛話が短 [続きを読む]
  • 読書日記「黒猫の遊歩あるいは美学講義」森晶麿作
  • 森晶麿、2011年発表のミステリー小説。6篇の短編から成る連作短編集です。各々がE・A・ポーの異なった短編小説&詩編に対応していて、ポーの作品を解説しながら現実の事件をその流れの中で解明するというような作品。流行りのおしゃれで軽いミステリーかと思って読んでみたら、意外やとても硬派で読み応えのある作品集でした。「黒猫」という渾名、若干24歳ながら大学教授、という天才青年が探偵役。語り手が大学同期の女性で大 [続きを読む]
  • 読書日記「肺都」エドワード・ケアリー作
  • イギリスの作家エドワード・ケアリー、2015年発表の小説。奇想の書「アイアマンガー三部作」の第三巻、完結編。ヴィクトリア朝ロンドンが舞台の幻想譚。前作で居住地を追われ密かにロンドン市内に逃げ込んだアイアマンガー一族、本作ではロンドン政府との全面対決が描かれます。ゴミと「もの」を支配し闇に住む異能の一族アイアマンガー、人が物に変わってしまうという奇病と闇を引き連れてのロンドン潜入でロンドンは大混乱に陥り [続きを読む]
  • 読書日記「ブルーローズは眠らない」市川憂人作
  • 市川憂人、2017年発表のミステリー小説。1983年の欧州の架空の国?を舞台にした物語り。ブルーローズを廻って起こった密室殺人事件を扱った作品。一応警察小説の形態で女性刑事と部下の日系の青年刑事のコンビが主役格のようですが、アニメに良くあるようなキャラと言う以上の個性も深みも無い薄っぺらな存在。「犯罪者」側の方がまだ良く描き込まれていますが、それにしても何ともリアリティーのない物語り。密室殺人の大仰なトリ [続きを読む]
  • 読書日記「図書館島」ソフィア・サマター作
  • アメリカの作家ソフィア・サマター、2013年発表の小説。架空の中世風世界を舞台の、難病で死んだ少女の幽霊に取り憑かれた不幸な青年の物語り。エンタメというより純文学寄りの幻想文学。素晴らしいです。文字を持たない南方の島の裕福な胡椒農園の跡取息子であった主人公。胡椒の売り先である北方の帝国の文学を帝国からやってきた家庭教師に学び心酔、憧れの地を訪れますが、そこで客死した同郷の少女の幽霊に取り憑かれ、七転八 [続きを読む]
  • 読書日記「約束」ロバート・クレイス作
  • アメリカの作家ロバート・クレイス、2015年発表の小説。ロサンゼルスが舞台の警察小説+私立探偵もの。警察犬マギーとパートナーの巡査スコットの物語り「容疑者」の続編であると共に、著者の主要なシリーズ作品である「私立探偵コール&バイク」ものの新作ともなっている作品。以前読んだ「容疑者」がとても良かったので本作も読んでみました。しかし、本作では『マギー&スコット」の影は薄く、どちらかというと「コール&バイク [続きを読む]