Tulipan さん プロフィール

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Tulipanさん: トランシルヴァニアへの扉
ハンドル名Tulipan さん
ブログタイトルトランシルヴァニアへの扉
ブログURLhttp://kistulipan.blog70.fc2.com/
サイト紹介文トランシルヴァニア地方で 自然生活を楽しんでいます。 古きよき村の暮らしをめざして・・・
自由文ルーマニア西部トランシルヴァニアは、ルーマニア、ハンガリー、ドイツ、ジプシー・・・その他いろいろな民族、文化が混ざった土地です。このフォークロア文化の色濃い地方から情報を発信します。
ルーマニアの子育て事情、アート、旅行情報もあり。

参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供38回 / 365日(平均0.7回/週) - 参加 2008/04/25 00:15

Tulipan さんのブログ記事

  • 伝統のプルーンジャム作り
  • 結婚式の取材を終えて帰ると、待っていたのはプルーンジャム作りだった。 50キロのプルーンを洗い、種と実を分けて、大鍋で煮ること12時間。 水も砂糖も一切なしの、純粋なプルーンジャムが出来上がる。エルジおばさんの家には、二晩、娘のエルジやその友人一家、おばさんの親戚や友人たちが寄り集まった。皆でプルーンの種を分けながら、おしゃべりが始まる。昨日の結婚式のことで持ちきりだった。村の生活の醍醐味は、助け合い [続きを読む]
  • 東欧クラフトマーケット
  • 阪急うめだにて東欧クラフトマーケットが10/18〜22の5日間にわたって開催されます。トランシルヴァニアの刺しゅうワークショップやトークショーも開催されます。トランシルヴァニアのセーク(シク)村からBőjte Máriaさんが来阪し、セークの刺しゅうを紹介してくださいます。(私は土日月の3日間イベント会場におります。)どうぞお誘いの上、お越しくださいませ。ワークショップ日程・カロタセグのイーラーショシュのブローチ1 [続きを読む]
  • セーク村の結婚式(後)
  • 起床は6時。6時半には、花婿宅へ向けて車が出発する。普段ならこのように早起きをする必要はないのだが、今回は花婿の住まいが遠くの町にあるがためである。セークから1時間のところに、べトレンという町がある。花婿の自宅は歓迎と記したアーチで飾り付けてあった。「ようこそ、親愛なるお客さま。」という札と、生花で飾り付けたアーチをくぐる。 ふたりのセークの女性が出張着付けをしに来たのだ。次々に服を重ねて、やがてセー [続きを読む]
  • セーク村の結婚式(前)
  • 秋の風が吹きはじめた、9月のはじめ。再びセーク村へ夜行列車の乗り、やってきた。家族で過ごした夏の思い出が鮮やかによみがえってくるが、ひとりでいるのが不思議な気持ちだ。今回の目的は、結婚式を見ること。昨年夏にもあったのだが、うっかり日時を忘れてしまい、心残りで仕方なかった。伝統的な結婚式は、もう村でもする人が少なくなったと言われている。結婚式の準備は3日前から行われていた。今回は、前日との2日間のみ。 [続きを読む]
  • ルーマニアのWOOL展
  • ヨーロッパの東の果てルーマニアで、 人々の生活と強く密に結びついてきた素材ウール。 人々は羊を飼い、その繊維は時にあたたかな衣装に姿を変え、 時に深く濃い色味を与えて生活に彩りを与えました。 トランシルヴァニア、モルドバ、オルテニア、バナート、マラムレシュ・・・・。 ルーマニア各地のウールをテーマに、 上着やブラウス、エプロンにスカートなどの衣装、 枕カバーにベッドカバー、絨毯などのしつらえの品々まで、 [続きを読む]
  • セーク村のターンツハーズ(ダンスパーティ)
  • ベルタランの日、午後はカトリック教会のミサへ参加することに決めていた。 すでに教会の鐘が高らかに鳴り響いていた。 遅れないように小高い丘を駆け上がっていると、 珍しくセーケイの縞模様のスカートが目に入った。 「セーケイ地方のものね。どこから?」と尋ねると、 「カルツファルヴァのものよ。セントドモコシュの隣よ。」 ハルギタ県のものだ。 セーク村にどうしてセーケイの衣装を着た女性がいるのだろう。 興味を惹かれ [続きを読む]
  • ベルタランの日
  • 8月24日、ベルタランの日。 セークの民にとっては、決して忘れることのできない日である。今から301年前のこと、1717年にタタール人が侵攻してきて、村の教会を破壊し、村人を殺戮し、多くの捕虜を連れ去っていったといわれている。この大惨事で、村の人口は大幅に減少し、子どもを合わせて100人足らずになったと記録に残っている。塩の鉱山で繁栄を築いたセークは、その昔は町と呼ばれていた。この悲劇によって、セーケイ人やよそ [続きを読む]
  • 10月講習会のお知らせ
  • 10月16日より約2ヶ月間、日本へ一時帰国いたします。その間、東京、関西各地で講習会やイベント、展示会など開催する予定です。今回は、トランシルヴァニアのハンガリー人の伝統刺繍を3種類実習します。 セーク村に伝わるアウトライン刺しゅうは、現地では「枠刺繍」とも呼ばれています。布に直接描いた図案を大きな木枠に張り付けて、上から下、下から上へと針を通します。古くから飾りベッドのための枕カバーを彩るために、刺繍 [続きを読む]
  • レケチン村を訪ねて
  • チャーンゴーの村をいくつか訪ねた中でも、もっとも印象深かったのはレケチン村だった。ハンガリーの写真家ゲルグーは「ここからが本当の旅だよ。」と目を輝かせて言った。 ショモシュカ村から森の中を通って、 何キロか歩いてたどり着いた山奥の村。森の脇の古い一軒の小屋で、村で最後の産婆さんという女性が機織りをしていた。 そのおばあさんは、目にも鮮やかな色合いの縞模様の布を贈ってくれた。 ダンスキャンプでレケチン出 [続きを読む]
  • モルドヴァのサマーキャンプ
  • 長旅を経て、ちいさな村ラーブニクに着くと、通称「ハンガリーの家」と呼ばれるチャーンゴー団体が運営する宿舎で夕食が待っていた。大皿にはたっぷりとあたたかな食事がのっている。私たちは遅くに申し込んだため、宿舎ではなく、チャーンゴーの家庭にお世話になる。朝食を食べて、10時になるとプログラムがはじまる。子どもたちは、徒歩10分ほどにあるルーマニアの小学校へ向かう。先生たちと一緒に、ダンスと歌のレッスン。 日 [続きを読む]
  • 塩の水と塩の花
  • セークの夏の風物詩といえば、「塩の花」と呼ばれる花だろう。7月から8月にかけて花ひらく、うす紫色の繊細な花である。塩水を含む土壌にしか咲かないので、そう呼ばれるらしい。 ハンガリー、ルーマニアにしかない種類ではあるが、イソマツ科の花は世界中に見られる。そのままでドライフラワーにもなるそうで、村人たちは花束にして持って帰る。 このやさしい、うす紫色の原っぱこそ、ここでは夏の色なのだ。そよ風に吹かれて、広 [続きを読む]
  • モルドヴァのチャーンゴー人との再会
  • カルパチア山脈を超えて、東へ。今から100年より昔は、トランシルヴァニアの民にとってモルドヴァ地方は外国だった。険しい山を乗り越えて、東の土地へ移住したハンガリー人がいた。今のバカウ県の村々へ定住し、「チャーンゴー」と呼ばれた。csangalはハンガリー語で流浪するという意味がある。チャーンゴーがいつモルドヴァ地方へ流れていったのかは、他説がある。敬虔なカトリック教徒の彼らは、宗教改革でプロテスタントに改宗 [続きを読む]
  • セークの夏休み
  • 7月の半ば、抜けるような青空を背に、 太陽の光をいっぱいに集めたように黄色く輝くヒマワリ畑を目印にして、私たちは1週間の夏休みを過ごすためにセークを目指した。 セーケイ地方から車で約5時間ほどかかって、村に着いたのは夕暮れ時だった。さっそく芝生で5つ葉のクローバーを集めるのに夢中になったり、目の前にある公園で村の子どもたちと知り合いになったりして、セークでの日々がはじまった。 澄んだ目をした少年が、 [続きを読む]
  • 運命の家
  • カロタセグの次に目指したのは、セーク。ここでどうしても今見ておきたいものがあったからだ。二日間の取材を終えて、村はずれにやってきた時だった。ふと一軒の家が旦那の目にとまった。村の遊具広場のちょうど前に、売り家と書いてある。きっと、ハンガリーからの観光客が買うに違うない。そう思わせる、美しい家だった。中だけでも見てみようと旦那が誘い、ご近所に尋ねてみると、「ほら、あそこからやって来るのが持ち主よ。」 [続きを読む]
  • カティおばあちゃんの思い出の家
  • カロタセグのバラ、カティおばあちゃんが亡くなって半年が過ぎた。生前、おばあちゃんに一軒の家を見せてもらったことがある。ちいさな村の大通りからさらに小道に入った、丘を背にして、大きなクルミの木ののかげに隠れるようにして立つ古い家だ。おばあちゃんは、杖をつきゆっくりと歩きながら言った。「ここは、わたしのおばさんから相続したのよ。」築100年を超える家は、おばあちゃんの生まれた家だった。倒れかかったちいさ [続きを読む]
  • 初夏の花畑
  • 一日をもてあまし、夕方ころ散歩へと旦那を誘った。 濃い青空に入道雲、そして灼熱の太陽。 梅雨のないトランシルヴァニアでは、夏がやってくるのが早い。 5月終わりは、もう初夏といってもいい。 そして、この頃が最も美しく大地がかがやく季節である。 トーンの異なる緑の中に、色とりどりの無数の野の花が混ざり合って、なんとも形容できない微妙な色彩を作るのだ。 トランシルヴァニアは、まさに緑の王国である。 家から徒 [続きを読む]
  • 旅の終わりに
  • 帰りのバスがないと聞いてから、あれこれ考えていたが、結局は運命にゆだねることにした。幸いにも、ちょうど信仰告白式の日なのでもしかしたら、帰りのお客がいるかもしれない。6時過ぎ、大通りに向かって坂を上り、エルジおばさんが見送りがてら、車が通り過ぎるたびに手招きをするしぐさをした。10分、20分が過ぎた。そろそろ、立ちっぱなしのおばさんに申し訳なくなってきた。「何を言っているの。私に時間がないと思うの。」 [続きを読む]
  • セーク村の信仰告白式
  • 信仰告白式の朝がやってきた。昨日の午後の雨で大地の熱がすっかり冷めきったかと思いきや、だんだん熱くなることが感じられる。エルジおばさんに誘われて、この日の主人公のひとりのおばあさん宅へ散歩した。ちょうど昼食のロールキャベツを窯で煮る所だという。「今は4キロの米に8キロのひき肉を使うけれど、私たちの頃はそれが反対だったわ。」というおばあさんに、エルジおばさんはこう返す。「それはまだいい方。私たちの小さ [続きを読む]
  • セーク村のエルジおばさん
  • セークという、不思議な村がある。赤い衣装に身を包み、白いスカーフを頭にかぶったおばあさん、小さな麦わら帽子をちょこんとのせ、白いシャツに青いフェルトベストのおじいさんが、日常生活を送っている。昔ブダペストで学生時代を過ごした頃も、通りやメトロの中で幾度となくこうした「赤いおばあさん」たちを見かけたことがあった。市では商売心旺盛なたくましいおばあちゃんたちが、セークの名のもとで何でも売っている。いつ [続きを読む]
  • 旅のはじめに
  • 出発は、私の思い違いで一週間延びてしまった。信仰告白式を写真に収めるのが、大きな目的だ。その翌週は、すでにクルージに行くことが決まっているから、週末の二日間だけを過ごすために7時間以上かけて夜行列車で旅することになる。昨年の夏に、セークの結婚式に行けなかったこと、カロタセグでカティおばあちゃんの最後の元気な姿を見られなかったことが大きな後悔として残ってしまった。時間は、もう巻き戻せない。深夜12時半 [続きを読む]
  • 5月の菜の花畑
  • タンポポが綿毛に変わり、リンゴの花が散るころに、毎年決まって黄色い菜の花畑が姿をあらわす。 何ヘクタールも続く、黄色。その色といったら、まるで初夏の太陽の光をそのまま集めたかのようだ。何とも言えない、甘い香りが鼻をつく。いつか車窓から眺めたとき、この菜の花畑の中を泳いでみたいと思ったものだ。 その美しい花畑を見たとたん、子どもたちは中に飛び込んだ。そして、すいすいと気持ちよさそうに花をかき分け、ど [続きを読む]
  • 海を越えるイーラーショシュとハワイアンキルト
  • 4月になって、不思議な縁が舞い降りてきた。タイのバンコクで暮らす女性からの、突然のメッセージだった。イーラーショシュのワークショップをしに来てほしいというお誘いだった。彼女は現地でキルトショップのオーナーをし、さらに日本手芸普及協会のタイ局長をしているという。数年前に、文化出版局の「トランシルヴァニアの伝統刺繍イーラーショシュ」がタイ語版でも出版された。当時は、どうしてタイで出版されたのかが疑問で [続きを読む]
  • トランシルヴァニア、4月の森
  • 春の奇跡を最もよく感じることができるのは、森の中である。トランシルヴァニア地方の自然は、この春の一か月の間でドラマティックな変化をむかえる。半年もの間、眠っていたかのように見えた森の木々や無数の植物、生き物がいっせいに目を覚ます。大地に耳をすませば、あふれんばかりの生命のエネルギーを感じることができる。 まだ裸のままの木々の下では、これまでになく春の太陽が降りそそぐ。その恵みを浴びて、枯れ葉の大地 [続きを読む]
  • Luiza Zanの歌声
  • 彼女の歌声との出会いは、まだ長女が赤ちゃんの頃だった。娘を寝かしつける時に、旦那が偶然に動画で見つけたのだった。低く包容力のある歌声で揺らされ、いつしか娘は眠りについていた。ルーマニア人のジャズシンガー、Luiza Zan。名前の響きからして、すでに美しい。長女が生まれた年の冬、偶然に彼女のコンサートが町のカフェであると知ったが、娘が授乳期だったため、諦めた。はじめてコンサートを見たのは、3年前の夏だった [続きを読む]