エフ さん プロフィール

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エフさん: 痩せ姫の光と影?
ハンドル名エフ さん
ブログタイトル痩せ姫の光と影?
ブログURLhttps://ameblo.jp/somei64/
サイト紹介文「痩せ姫の光と影」別館です。小説第3弾「讃美歌」を発表しています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供39回 / 219日(平均1.2回/週) - 参加 2008/12/01 14:47

エフ さんのブログ記事

  • スレンダー総選挙・その30
  • あぁ、やっぱり。無理なダイエットはいけないとか、お母さんがいつも言ってるような話をするのね。ただ、予想外だったのは、クラスのなかに愛美を見てきた子が何人もいたこと。そればかりか、先生まで視線をちらっと向けていた気がする。「ダイエット」と「心配」に「病気」という言葉まで加わって、頭のなかでの反響がさらに激しくなり、手のひらや首筋に変な汗まで出てきた。そこからの展開は、覚えているけど覚えていない。「体 [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その29
  • それによると、5時間目が学年一斉に保健体育となり、男女別に授業を行なうという。ホームルームが終わると、勘のいい蘭が周囲にこう言った。「こないだのアンケート、その授業のためにやったんじゃない。エッチの話とか、ダイエット関係とか、いかにもそれっぽいし」その予想は見事的中。翌日の5時間目、指定された部屋に行くと、そこには保健体育と養護の先生がいた。そして「性と体、心に関する意識調査の結果」と記された紙が [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その28
  • 「これはみなさんが健康な生活を送っていくうえで、大事な資料となるアンケートです。無記名ですから、正直に書いてくださいね」7月に入ってすぐ、帰りのホームルームの時間に配られたアンケート。期末テスト目前なのに、面倒だなと愛美が思っていると、先に配られた前のほうの席がざわざわし始めた。なんだろう、このざわざわした反応。その謎はすぐ判明。一枚目の最上部には「性と体、心に関する意識調査」と記され、恋愛や交際 [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その27
  • その話は、佐知には初耳だ。有香とは違う興味で、耳を傾けることに。愛美はスポーツクラブの楽しさについて語ったが、「でも、運動だけじゃなかなか痩せられないっていうよね」と、有香。すると、「うん、だからスポーツクラブのときは、何も食べないんだ。空腹で運動すると、要らない脂肪が燃えてくれる気がして、けっこう快感だよ。実際、体重も減るし」「そうなんだ。エミちゃんって、ストイックだなぁ」有香はひたすら感心して [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その26
  • 小学生の頃から、愛美の細さには見慣れているはずなのだが、ここ数ヶ月、佐知は違和感を覚えるようになった。中学に入ってから、細いなりにちょっとずつは成長してるかな、と感じてたのに、春くらいからそれが止まってしまったみたい。いや、むしろ、逆行してるんじゃないかな。本人はダイエットしたと言ってたけど、その体型でもっと痩せようとすること自体、なんか変だよ。それでも、制服だと、痩せ方がカムフラージュされるのか [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その25
  • 有香はすぐ失礼を詫び、自己紹介をした。愛美も自己紹介を返したが、すると佐知が、「ユカが驚くのも無理ないよ。制服だとわかりにくいけど、そういう服だと、なんか……すごいね」そういう服、とは、ノースリーブシャツにショーパン。スポーツクラブに通うようになってから、こういうコーデがお気に入りだ。しかし、愛美もまた、驚いていた。有香の可愛さは想像をはるかに超えていて、こういう子が「千年にひとりの美少女」とか言 [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その24
  • 「そんなわけないよ。私なんて、全然ダメ」実際、自信はまったくなく、芸能事務所の人たちの前に、有香をガッカリさせてしまうに決まっている。とはいえ、芸能界への興味もゼロというわけではなく……有香は有香で、初めての撮影への緊張や恐怖があり、それをちょっとでも軽くするため、いろいろな子に声をかけているようだった。私だけじゃないんだし、私の場合は撮影ではなくて、その事務所の人と会うだけだから、大したことでは [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その23
  • それから10日ほどして、愛美の体重は26キロ台を記録し始めた。それ以上に嬉しかったのは、体脂肪率もひとケタを示し始めたこと。ちゃんと運動をして脂肪を落としているのだから、自分は健康なのだと安心することもできる。家や学校で、少食や痩せすぎを指摘されることがあっても、気にしないで済んだ。ただ、細くなれたという実感も今ひとつ。服のサイズは春休みに痩せた頃からゆるくなり、最近特にぶかぶかになったわけではないし [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その22
  • 500ミリリットルのスポーツドリンクを半分近く飲み、11時前に帰宅した愛美。もちろん、そのまま寝てしまうつもりだったが、食卓に目をやって、唖然とした。「今日は疲れたでしょう。夕食の残りだけど、お腹がすいてたら食べてね。ごはんやお味噌汁も自由に。もし要らない場合は、冷蔵庫に入れておいてちょうだい」母のメモ書きとともに、肉野菜炒めなどが盛りつけられた皿が。何、これ。こんなの、食べられるわけないじゃないの。 [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その21
  • その二日後の金曜は、部活が終わったあと、スポーツクラブへ直行。安くなる時間帯までロビーで待たなくてはならなかったが、家にいったん戻るより、愛美の気持ちは楽だ。「途中とか合間に、何か食べるから、私の分、夕食はいらないからね」母には事前にそう伝えてある。ロビーにいるあいだ、空腹に襲われたものの、そこは我慢。運動を始めると、体の内部が熱くなってきて、脂肪が燃えている気がして、心地よかった。水曜に話しかけ [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その20
  • その後もその女性はいろいろと話しかけてきて、愛美はテキトーに合わせていたが、やがて向こうが「お先に」と言って、ジャグジーを出た。その全身はやはり、なかなかのぽっちゃり体型。特に、でっぷりした腰やだらんとした太ももの肉、というより脂肪のつき方は、目をふさぎたくなるレベルだ。一緒にされたくないとさっき思ったけど、私も同じ女なんだし、将来、いや今だって、油断したらこんな体になっちゃうかも。学校には、これ [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その19
  • えっ、いいの。なんか、うまく行き過ぎてちょっと不気味なんだけど。でも、ラッキーってことでここは喜ぶとこだよね。愛美はとりあえず、月曜と水曜の朝、金曜の夜の週3回、スポーツクラブに通うことにした。申し込み用紙には「クラブに通う目的は?」という項目があり、一瞬「ダイエット、やせるため」に丸をつけようとしたものの、思い直して「健康増進、体調維持のため」を選択。ここ数ヶ月の経験で、痩せたい願望をあからさま [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その18
  • そんなある日、愛美は新聞のチラシに目を留めた。「5周年記念!夏の大奉仕キャンペーン」と題されたそのチラシは近所のスポーツクラブのもの。もともと安い早朝と深夜の時間帯が、6〜9月のあいだ、さらに割引価格になるらしい。しかも、中学生以下と高齢者は、通常の設定じたいが安い。これなら、私のお小遣いでも通える。6月からってことは、もう始まってるじゃない。このスポーツクラブの存在は知っていたが、経済的にとても [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その17
  • それから数日、愛美は家でも学校でも、食事を減らそうとしてみた。でも、母親や友達に見咎められ、うまくいかない。そのうち、ショックな出来事が起きた。体育の授業で、組体操の練習が初めて行なわれたのだが……すぐ下を受け持つひとりに、「やっぱ、エミは軽くて助かるわ」と言われ、まんざらでもない気持ちになった瞬間、すぐ下を受け持つもうひとりが、「そっかな、あたし、意外と重いんだって思っちゃった」えっ、私ってそん [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その16
  • 普通の女子ならともかく、学年でいちばん細い愛美がそれを言うのか、と。そこで蘭が、「たしかに、飲み物のカロリーも侮れないよね。エミはふだん、何飲んでるの?」と聞くと、「基本、水かお茶かな。お味噌汁とかも、全部は飲み干さないようにしてる」じつは4月の身体測定を機に、蘭は愛美と、ダイエットの話をよくするようになった。痩せるコツを知りたいというよりは、愛美が病気になりそうで心配、というところが大きい。そう [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その15
  • それくらい、今の愛美は細いのだ。というか、痩せ願望が強いタイプの蘭から見ても、春休み明け以降の体型は痩せすぎに感じられる。それ以前は細いといっても、もともとそういう体質なんだろうな、と思えたが、そこにやや病的な印象が加わった。体質で痩せているだけでは普通、見えないような骨が目立ち、ギスギスとした雰囲気が生じている。当初は自分の嫉妬によるものかも、と考えたものの、体育の授業で半袖短パンになったときな [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その14
  • じつは最近、愛美は家での居心地がよくない。特に母親との関係がぎくしゃくして、ストレスを感じる日々だ。きっかけというか、雲行きが怪しくなったのは春休みあたりから。娘がダイエットを強化したことを母親は快く思わず、何かと干渉してきた。それまでも母親のことは鬱陶しく感じ始めていたのだが、この件で反抗心に火がついたかたちだ。そこには5歳下の妹への嫉妬もある。小学校でイジメに遭い、不登校になったりした妹は、母 [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その13
  • 「エミ、どっちも引き受けちゃったけど、大丈夫?」ホームルームのあと、ちょっと心配そうに聞いてきたのは、蘭。9月に行なわれる学園祭で、愛美はふたつも大役を務めることになったからだ。ひとつは体育祭でやる組体操のいちばん上の役。クラスでいちばん体重の軽い愛美が選ばれるのは、むしろ自然なことでもある。そのかわり、文化祭でやる劇は裏方に回れそうだと、安心していたのだが……主役がなかなか決まらないなか、突然、 [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その12
  • それから週に一回くらいのペースで、その先輩を見かけるようになった愛美。そのたび、呼吸が苦しくなるような気分になり、頭の中がちらかった子供部屋みたいにごちゃごちゃになった。それでも、ダイエットを強化しようとしなかったのは、拒食症になるのが怖いから。スポーツテストや部活で、体力の衰えを実感したり、食欲的にも家庭環境的にも、これ以上の無理はできない、と判断して、現状に満足する日々が続いている。そんななか [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その11
  • その3年生が、高偏差値の有名私立女子中からの転校生で、2年生の約3分の1の期間、入院していたほどの拒食症であること。まだ完治していないが、通学などの負担を考慮して、地元の公立中で再出発することになったこと。成績は極めて優秀ながら、体育は見学していること。養護教諭が定期的にカウンセリングのようなことをしていること。愛美は、なるほど、それであの呼び出しのなかにはいなかったのかも、などと、腑に落ちたりし [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その10
  • あの人、いったい何キロなんだろ。身長も気になるし、体調とかも知りたい。そういえば、身体測定のあと呼び出されたなかに、あの人はいなかったっけ。いくらなんでも、一瞬遭遇しただけの本人に、直接きくわけにもいかないから、愛美は知ることをあきらめていたが……意外なところから、謎が解けた。放課後、佐知とたまたま帰りが一緒になり、「なんか最近、痩せたみたいだけど、大丈夫?」愛美がダイエットしたことを説明すると、 [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その9
  • その翌週、愛美はその3年生と遭遇した。図書室で本を探していると、視界の左上ににょきっと伸びてきた腕。その手首や指の細さ、そして異様に骨張った感じにギョッとして、伸びてきた先を見ると、思わず目が合ってしまう。気まずさから小さく会釈して、ぎこちない笑みを作ると、その人も会釈と笑みを返した。愛美はホッとしたものの、本を探すどころではなくなり、近くの机に移動して、着席。3メートルくらいの距離で、本棚を見る [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その8
  • この結果、愛美の体重は28キロということになり、それはすぐ、クラスじゅうに広まった。そんななか、ある子が、「私の好きな読モの子とほとんど同じだ。たしか、153センチで29キロなんだよね」また、別の子は、「なんかさ、細い子の総選挙とかがあったら、2年のセンターは愛美ちゃんでキマリだね」では、愛美が気にしている蘭の反応はというと……騒ぎがしずまった頃に近づいてきて、「愛美、ダイエットしたでしょ」と、スパイが [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その7
  • それでも、一週間後、保健委員会の会報が配られる頃には、そのひっかかりも薄れていた。そして、紙を見るやいなや、愛美はBMIのところをチェック。「12.5未満」「2年B組」「女子」のマスには「1」とある。これは、私のはず。あ、他のクラスは「0」だ。去年、このレベルにいたふたりは太ったってことだよね。あれ、1年にまたふたりいるのはなんとなくわかるけど、今年は3年にもひとりいるんだ。どんな人だろ。去年の2年に [続きを読む]
  • スレンダー総選挙・その6
  • 「あなた、もともと痩せてるのに、1年の3学期から2キロも減ってるけど、体調は大丈夫?」養護教諭にきかれた愛美は、やっぱりそういうことかと思いつつ、「はい、大丈夫です!」キッパリと答えた。「そう、それならいいけど、食欲は?まさか、ダイエットなんてしてないわよね?」一瞬、ギクリとしたが、本当のことは言わないほうがいい気がして、「はい、してません。食欲も普通にありますよ」さっきより、声や表情も明るめにし [続きを読む]