bbbesdur さん プロフィール

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bbbesdurさん: Tokyo/Naha Chromatic
ハンドル名bbbesdur さん
ブログタイトルTokyo/Naha Chromatic
ブログURLhttp://bbbesdur.exblog.jp/
サイト紹介文東京と沖縄の街や人を撮っています。時代や季節が見える写真と文章になるようこころがけます。
自由文水辺が好きです。空も大好きだなあ。人もまあまあ好きかな。人によるけど。主に東京と那覇の水辺や空や人を撮って短文を付けて載せます。すこしの時間だけでも愉しんでくれたら嬉しいな。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供29回 / 240日(平均0.8回/週) - 参加 2009/02/16 00:05

bbbesdur さんのブログ記事

  • #701 オクトーバー・ステップス
  •  吉祥寺のライブハウスにP.W.Rというバンドのライブを聴きに行った。バンドの編成を聞くと、きっと驚くだろう。トリオのリーダーの小林純さんが尺八を吹き、一人はアコースティックギターを弾き、もう一人はエレキギターを弾く。この組み合わせから、どんな音楽が鳴っているのか想像出来る人がいるだろうか。和洋折衷という言葉はこの不思議な組み合わせのトリオには相応しくない。和洋楽器の組み合わせにはなにひと... [続きを読む]
  • #700 最後の一匹
  •  今年のラスト・フィッシュはイワナだった。最後の和風3点セットの主役はヤマメにしたかったのに釣れなかった。まっ、来年があるさ! シマネットの襦袢内張とソリッド・オクタゴンの漆風のザ・ジャパン・コンビほんとうに気に入ってます。今シーズンはアメリカはスイート・グラスの8角ロッド、日本はオクタゴンと、末広がりのロッドばかりを使いました。写真のロッドとはちがいますが、ソリッド・オクタゴンには藪沢... [続きを読む]
  • #699 痔の話 第23回 
  •  手術が終了して小一時間ほど経ったころ、笑顔の看護師に促されて、ぼくは服を着て診察室に戻った。その頃にはすでに午後の診察が始まっていて、人々はどこかに疾患を抱えているはずなのに、不思議なくらい涼しい顔をして待合室に坐っていた。それにしても、いったい医師と看護師はいつランチを食べたのだろうか。食べたにしても、あまり美味しいランチではなかったのではないだろうか。ぼくは奇妙な責任を感じつつ、待... [続きを読む]
  • #698 痔の話 第22回 欺瞞と真実
  •  医師がしばらく安静にしているようにと言って、カーテンの向こうに消えてしばらく後、ぼくは身体に異変を感じた。大イベントが終わった安堵の余韻に浸とうとしていたぼくだったが、じわじわと強まる便意(以降B意)にたまらずに看護師を呼んだ。しかし看護師は、そのB意は麻酔薬による手術特有のもので、ほんとうのB意ではないといって、なんとかがんばるようにとぼくを励ました。B意にさえ、本物とニセモノがある... [続きを読む]
  • #698 痔の話 第22回 欺瞞と真実
  •  医師がしばらく安静にしているようにと言って、カーテンの向こうに消えてしばらく後、ぼくは身体に異変を感じた。大イベントが終わった安堵の余韻に浸とうとしていたぼくだったが、じわじわと強まる便意(以降B意)にたまらずに看護師を呼んだ。しかし看護師は、そのB意は麻酔薬による手術特有のもので、ほんとうのB意ではないといって、なんとかがんばるようにとぼくを励ました。B意にさえ、本物とニセモノがあるの... [続きを読む]
  • #697 痔の話 第21回
  •  医師はおそらくは本来使用するはずだったメスではない、おそらくは大きめのメスで手術を始めた。大きめと思ったのは医師と看護師が交わす会話の端々に「小さい」とか「細い」といった単語が現れては消えていたからだ。ぼくはアジフライを作るために、マグロ用のぶつ切り包丁を使っている板さんの苦労を思った。とはいえ、一流の板前であれば可能ではないのか。プロとはそういったものではないのか。なくても出来ると言い... [続きを読む]
  • #695 時代はソリッド(SOLID OCTAGON RODについて)
  •  SOLID OCTAGONというロッドメーカーが誕生した。ショップは渋谷駅から7、8分歩いたところにある。とっても素敵な店舗だ。あるいは素敵すぎて、扉を開けることを躊躇うふらい人さえいるかもしれない。しかし気楽に扉を開けて、オーナーに声を掛けてみるといい。非常に気さくでソフトな人物が目の前に現れるだろう。ぼくはこの人、丸山聰さんとは鱒やの橘利器さんから紹介されて以来10年近い付き合いがあ... [続きを読む]
  • #694 痔の話 第20回
  •  診察室から戻ってきた看護師は消え入るような声で、「すみません、ないんです」 と言った。医師は一瞬沈黙した。ぼくはなぜか不意に「神隠し」という言葉を思い出した。神様サイドに何らかの理由や事情があって、メスを隠しているのかもしれなかった。 ぼくの長い会社人生の中で、この看護師の立場になったこともあれば、医師の立場になったこともある。この時の医師の気持ちは痛いほどよくわかった。医師が必要とし... [続きを読む]
  • #693 痔の話 第19回 水道管の気持ち
  •  手術が始まっているというのに必要な器具が準備されていない。医療現場に限らず多くの業務現場でこういったことは日常的に起こっているのだろう。前回のfacebook記事へ昔の仕事仲間S.F君が以下のようなコメントをくれた。「水道管が埋まっている地面を掘るのに、ユンボで掘ると破裂してしまうかもしれないがスコップがない(中略)という状況」 S.F君はだいぶ前に会社を辞めて、奥さんの実家ビジネスを... [続きを読む]
  • #692 痔の話 第18回
  •  その日、12本目の注射が打たれて手術が始まった。これだけ打たれたのだから、さぞかし麻酔がお尻全体に回っているだろうというぼくの希望的観測をまるで無視するように、その注射もしっかり奥まで突き刺さり、必要以上に痛かった。医師は麻酔が効くように少し間を空けてから、「では、始めます」 と宣言した。「はい、お願いします」 とぼくは答えた。やっぱり少し怖かった。こんな注射一本で痛みを感じないは... [続きを読む]
  • #691 痔の話 第17回 再びなぜか硫黄島
  • 「それでは麻酔の注射から始めます」 医師はそう言った。始めるも何も、すでにして注射を打てるだけ打ってるじゃないの! と思ったが、医師はふたつの手術を別物と認識して処置しているのだった。横たわった一患者としては、ほんの少し前の注射と同じヤツをまたまた打たれるだけのことだ。ぼくは極めて冷静に、今度のヤツがこの日12本目の注射であると計算していた。計算と言うのが憚られるような、これ以上ない単純... [続きを読む]
  • #690 痔の話 第16回 エースで4番
  • 「あと一箇所だけです。もう少し我慢してください」 全部で3箇所あるのに、あと一箇所だけと言うのフェアじゃない。まだ三分の一が残っているじゃないか、と思いつつ、しかしぼくはマンマと医師の気休めに乗せられてカウント・ダウンを始めたのだった。あと3本注射を打てば、とりあえず前座は終わる。「ちょっとチクリとしますよ」 注射針がはっきりとお尻の粘膜に刺さった感覚があった。「あっ、ちょっと痛い・・... [続きを読む]
  • #689 痔の話 第15回 硫黄島の戦い
  • 「順番的には痔核の処置をして、その後に痔瘻の処置をします」「ハイ」 ぼくは「順番的には」という言葉が、きっとこの医師の常套句なんだろうとおもった。正しい日本語とは言い難いのに、どこか言い慣れた気配があった。言葉というのは不思議なもので「なるほどですね」のように、正しくなくても納得出来る響きが備わっていると、かえって癖になりやすいのだ(そういう人って、皆さんの周囲にもいるでしょ?)。きっと... [続きを読む]
  • #688 痔の話 第14回 男はつらいよ
  • 午前中の患者たちが去った後の待合室はガランとしていて気持ちが良かった。緊張してはいない。ぼくはそう思いたがっていて、客観的に自分の心境を分析することが難しいシーンだった。しかしながらぼくは経験的にそういったケースではほぼ100%自分が思いたがっている方とは真逆に真実があることを知っている。だからぼくは自分が緊張しているのだと判断した。窓の外で気持ち良さそうに揺れている欅の葉を眺めながら、... [続きを読む]
  • #687 痔の話 第13回 言葉のない世界
  •  手術実施の宣告からおよそ1週間経った、ある晴れた日に、ぼくは再びクリニックを訪れた。街路を薫風が吹き抜け、5月の陽光を浴びた街路樹がキラキラと輝いていた。季節はぼくのお尻の状況とは、まるで無関係に夏に向かって歩調を速めていた。世の中はこんなにも輝いている。ぼくだけが憂鬱なのではない、ぼく以外にも今日のこの美しい日に痔の手術をする人がいるんだ、とあてどない共感を求めて空を見上げた。上空... [続きを読む]
  • #686 痔の話 第12回 敗戦の日
  •  診察を終え、改めて診察室の椅子に座ったぼくに向かって、医師はお尻の断面模型を見せた。ぼくの痔核は内痔核と言って、歯状線(しじょうせんと読む)の内側に出来たイボ状の腫れ物のことである。歯状線はK門の奥にある。K門は外側からはシワシワの円い穴に見えているから(ぼくを含む多くの人が自分のものを見たことがないんじゃないかな)、ぼくたちは普段K門を2次元的に意識しているが、医学的には奥行きは3... [続きを読む]
  • #685 痔の話 第11回 1ミリの希望
  •  診断中に医師の声音が変わる場合、それはほぼ100%間違いなくバッド・ニュースだから、ぼくは固唾を呑んで次の言葉を待った。「痔核がありますね。うーん、それも2つ、いや、ちょっと待って下さいね、いや3つですね、3つ」 と言うのだ。「痔核ですか」「ええ、まあまあの大きさです」 ぼくには医師の言う「まあまあの大きさ」がどの程度なのか想像がつかなかった。「痔核というのはつまりイボ... [続きを読む]
  • #684 痔の話 第10回 
  •  痔瘻は、お尻にもうひとつ穴が開くという、無意味に過剰な病気である。オレはひとつだけでいいからね! と言ってもムダだ。どうせバイパスを作るなら、第2東名みたいにピカピカで立派なヤツにして欲しかったが、残念ながらぼくのヤツは旧天城トンネル並の古クサさだった。「ここまでポッカリ開いているのも珍しいです」 と医師は言った。ぼくとしては余裕のあるところを見せたくて、なんとか気の利いた一言を言おう... [続きを読む]
  • #683 痔の話 第9回 
  • 「Bさん、失礼します。よろしくお願いします」 この医師はぼくに限らず、患者のお尻を見る前に、きっと必ずこういっているのだ。これまでお尻を見せた医師からこんな丁寧なセリフを聞いたことはなかった。丁寧だから良いというものではないが、人間扱いされている気にはなる。「きっと恥ずかしいでしょうね、でも大丈夫だからね」と言われているような気がしてくるのだ。だからぼくも必ず、「こちらこそよろしくお願... [続きを読む]
  • #682 痔の話 第8回 いわれなき劣等感
  •  ぼくが選んだそのクリニックはお尻の専門医ではない、ということを前回の記事でいただいた「みと肛門クリニック」に関するfbコメントで思い出した。だから待合室で座っている患者同士が、それぞれどんな病気を患っているのかはわからないのだ。待合室で堂々と「オレは風邪だからな!」というように胸を張る必要もないが、ぼくの観察した限りでは、痔の患者は心の隅に暗がりを宿しながらも、どこか放心したような、諦め... [続きを読む]
  • #681 痔の話 第7回 
  • 「また膿が溜まって来たみたいです」「ほう、そうですか」 医師はぼくの顔を見ずに、カルテに目を落としながら、曖昧にそう言った。医師はこの間合いで、目の前の患者がどういった症状を持っているのかを思い出そうとしている。だからぼくはしばらく黙った。繁盛している医院だったら、毎日数知れぬ患者たちが訪れるはずで、一人ひとりの顔なんて覚えていられるはずはないのだ。「また硬くなりましたか?」 医師は... [続きを読む]
  • #680 痔の話 第6回 イチロー並みのメジャー・リーガー
  •  単に膿を出すだけの切開を手術だと誤解していたぼくには「やっぱりそうだったか」という気持ちもあった。というのも、ぼくが病院で経験したのは、かつて職場の先輩たちが口々に嘆いていた「痔の手術の信じられない痛み」からは程遠い痛みだったからだ。手術の痛みを恐怖したぼくは、インターネットで「切らずに治す」方法を探したが、あっという間に玉砕した。「切らずに治す」ことが出来るのはイボ痔と一部の切れ痔に限... [続きを読む]
  • #679 痔の話 第5回 ぼくたちの身体の中にはイチローがいる!
  •  釣りを終えて、東京に戻ったぼくは、ガーゼについた黄色のそれが、イヤなニオイを発していることに気づいた。もちろんお尻から出るニオイだから、期待する方がどうかしているとしても、少なくとも長年嗅ぎ慣れてきた例の「摂取物の残滓」が発するニオイとは明確に違っていた。ぼくはまたまたインターネットで様々なサイトを検索した。医療機関が公開しているサイトやまさしくぼくが今書いているような体験談を掲載した... [続きを読む]
  • #678 痔の話 第4回
  •  患部を切開して盛大に膿を出し、日帰り手術を終えた気になっていた(じつはこれは手術ではなかったのだ)ぼくには、しかしひとつ問題があった。まさにその日(金曜日)の深夜に岩手に移動して、現地の友人と釣りをする予定だったのだ。ぼくには友人との釣りの約束だけは余程のことがなければドタキャンしないというポリシーがある。「余程のこと」が今回の痔の手術(とおもっていた)に相当するかどうかは判断が難しかっ... [続きを読む]