白黒ぼたん さん プロフィール

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白黒ぼたんさん: ◎スイッチ◎
ハンドル名白黒ぼたん さん
ブログタイトル◎スイッチ◎
ブログURLhttp://cho-tanpen.sblo.jp/
サイト紹介文オリジBL。親の借金のカタにヤクザの所有物になったイツキの、ハランバン☆ジョー物語。一応、純愛。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供241回 / 365日(平均4.6回/週) - 参加 2009/03/19 18:37

白黒ぼたん さんのブログ記事

  • 感傷・6
  • 一緒に過ごす時間が長すぎるからと言って、慣れ合うつもりは無かった。……恋人でもあるまいし。ただ、一緒に食事をし、リビングでくつろぎ、擦り切れるほど身体を合わせ、寝顔も、寝起きの顔も見ていれば、情が沸かない、という方が無理な話だろう。泣き顔より、穏やかな笑顔をよく見かけるようになったのは、いつからだったか。最初、武松寿司の厚焼き玉子を食べさせた時のことは、なんとなく覚えている。マンションからそう遠く [続きを読む]
  • 感傷・5
  • 真夜中。黒川が自分の部屋に戻ると、そこにはすでにイツキがいた。当時のイツキは一応、親元で生活をしていたがさすがに『仕事』の後など、まともに家に帰れない時もある。黒川の部屋の鍵を渡されていたイツキは、自由に出入りを許されていた。イツキは風呂場から出て来たところで、濡れた髪の毛をバスタオルで拭きながら、リビングに戻る。チラリと黒川を横目で見遣って、小さな声で「……おかえりなさい」と言う。今日も、他の男 [続きを読む]
  • 感傷・4
  • 暫くするとイツキは、この異常な日常に慣れたのか…諦めたのかまあまあ普通の顔をして、黒川の所に来るようになった。中学校の制服を着たまま、事務所に来て、隅の物陰で黒いスーツに着替え、迎えの車に乗って出掛けて行った。大人しく言う事を聞くのは、勿論、良い事だがあまりリアクションが無いのは、……面白みに欠けた。それでも、真夜中過ぎに帰って来た時は、濡れた髪、乱れた着衣、青白い顔。泣き腫らした目をし、奥歯をカ [続きを読む]
  • 感傷・3
  • 仕立てたばかりの黒いスーツを着たイツキは、下を向き、肩を震わせ壁際に身を寄せ、さらにさらに、小さく見えた。「来い」と言っても、身を固くするのみ。腕を掴んで、小突くように押すと、ようやくゆっくり歩き始める。それでも、部屋の前まで来ると、また止まってしまう。借金のカタに俺と契約を結び、初めて、俺以外の男に抱かれる日。…頭では納得していても、身体がいう事を聞かないらしい。首を横に振って、涙を一粒、零す。 [続きを読む]
  • 感傷・2
  • 黒川は、子供を抱くのが趣味だった訳ではない。最初、イツキに手を出したのは、仕事で面倒ばかりを起こすイツキの父親への、ちょっとした嫌がらせ程度だった。まだ「男」になる前の少年。美人の母親似で、売り物にしても十分な容姿。適当な言葉で騙し、ベッドに押し倒すのは酷く簡単で、初めての行為に泣き叫ぶ様子は意外と…、…好みだった。何度目かに会った時は、中学の制服を着ていた。詰襟ではなく、ブレザーで。否が応でも真 [続きを読む]
  • 感傷・1
  • 「…温泉でも行くか。…たまには草津の方でも…。今週末、…土日…、金曜日からでもいいな……」ここ暫くの償いか労いか、もしくは単純に自分が行きたいだけなのかふいに黒川がそんな提案をする。朝、リビングでフルーツ入りのヨーグルトを食べていたイツキはスプーンを口に咥えながら、少し、考える。「……行かない」「うん?…熱海にするか?」「週末は駄目。……俺、……卒業式だよ」イツキの返事に、黒川は一瞬、驚いた顔を見 [続きを読む]
  • 小さな紙袋
  • 「……悪かったな…って思ったんだよ。だから、同じの、買おうかなって思って。エルなんとか…ゼグ…なんとかって言うの?……全然知らないブランドじゃん!何それーって思って…、大きい百貨店、3っつも回っちゃったよ。でさ、ワイシャツなんて、高くても一万円ぐらいかなって思って…、それぐらいしか持って行かなかったんだけど……」朝。リビングでコーヒーを飲んでいたイツキに、黒川が尋ねる。シャツが入るにしては小さすぎ [続きを読む]
  • ぐうの音
  • 「……笑い過ぎだ、一ノ宮」夜。ようやく一ノ宮は、黒川の不機嫌の理由を聞き出す。どんな重大な理由かと身構えていたのだが、笑い過ぎて、飲みかけの日本酒でむせ返すところだった。「…いや、……失礼。……しかし…」「…ゼニアだぞ?…あの、馬鹿。……何でも一緒くたに洗いやがって」「今はイツキくんが全部、…身の回りの事を?……洗濯や、食事や…」「…出来れば苦労はしないがな。……まったく」黒川はぼやき、グラスを口 [続きを読む]
  • 怒る、黒川
  • 「きちんと確認しないお前が悪いだろう!」「…だって、マサヤだって…」「だっても糞もあるか!……使えん奴め!」「………!!」一ノ宮が事務所に入ると同時に、そんなやりとりが聞こえ擦れ違い飛び出して来たイツキは、酷く、不機嫌…と言うより泣き顔に近いものだった。「…どうか、されましたか?」心配になって、一ノ宮が声を掛ける。黒川は「…ふん」と悪態をつき、煙草を咥え、カチカチとライターを鳴らす。その日は一日中 [続きを読む]
  • 夜は魚
  • いつも行く、武松寿司に向かったのだが仕入れの都合で臨時休業だと言う。仕方なく、駅前をウロウロしているとイツキが、あそこに行きたいと、賑やかな店を指さす。「……回転寿司だぞ?」「前に梶原と行ったんだ。美味しかったよ、面白いし」「……ふん」黒川は鼻息を鳴らし、イツキに付き合う。回転寿司と言ってもピンキリで、本当に美味しい店もあるのだろうけど……そこはまあ値段なりに、…そこそこ、といった様子。何が楽しい [続きを読む]
  • 朝と夕方
  • 朝。黒川が目を覚ました時、すでに、隣で寝ていたはずのイツキの姿は無かった。どうやら学校に行ったらしい。アホらしい、ごっこ遊びも、あと数えるほど。特に感傷がある訳でもないが、この先、生活のリズムが変わるかも知れないなと…少し、考える。まあ、どうでも良いが。寝室を出て、リビングへ。テーブルに、今朝の新聞が置いてあるのは、朝の唯一の、イツキの仕事。黒川はインスタントのコーヒーを淹れ、その新聞を広げた。夕 [続きを読む]
  • 階段・最終話
  • 翌日の昼下がり。イツキと黒川はマンションのエントランスでバッタリと出会う。イツキは部屋着姿のまま出てきた所で、黒川は、外から帰って来た所。お互い、前の晩に何があったなど、知る由もなし。「マサヤ。おかえり」「…ああ。…何だ、出掛けるのか?」「んー。…お腹、空いたから、コンビニでも行こうかなって…。マサヤ、何か、いる?」そう言ってイツキは微笑む。……あれだけ淫猥な身体のくせに、昼日中の光が似合う。黒川 [続きを読む]
  • 階段・7
  • 「……だめ、です…」「…俺、もうココ、離れるんだぜ?……しばらく、会えなくなる…」「……うん…」ホテルの入り口のすぐ横で、清水はイツキを口説きに掛かる。…一応、男同士。…通行人が少し不思議そうに二人を見る。イツキは視線を逸らせ下を向く。キッパリと、断らなければいけない事は解っている。「イツキ。お前とは…イロイロあったじゃんか。…良い事も、悪い事も。…最後はさ、お前のこと、ちゃんと抱き締めたい。…お [続きを読む]
  • 階段・6
  • 最初、秋斗から声を掛けて来た時には、黒川は秋斗は何か下心か目論みか…ただの愚痴相手以外の目的があるのだろうと思ったのだが…それは違った。純粋に、愚痴を零す相手が欲しかっただけだった。「…僕がこーゆー仕事をしているのは、百も承知なんですよ? 全部解ってて、納得した上で一緒になったのに、……今更……」「足を洗って、カタギになれとでも言われたのか?」「言わないんですよ!…言いたいくせに、言わないんですよ [続きを読む]
  • 階段・5
  • 「あ。でも。……一応、マサヤは…断ってくれたんだよ。……あれは、俺が…」「イツキ」向かいに座っていた清水はぐっと身を乗り出し、イツキと、額を合わせる。今にも唇が触れる距離にイツキはドキリとする。……重ねられた手が、熱い。「イツキ。お前が…黒川さんトコで、ちゃんと…、……ちゃんと普通にして、いられるなら…、俺はいいよ、部外者で。……でも、辛かったり、酷い目に遭うなら…、……我慢出来ない…」「……俺、 [続きを読む]
  • 階段・4
  • 「…もう、これぐらいで大丈夫だと思います。後は明日、リーさんに確認を…」「そうだな…」広げた書類を封筒にしまって、秋斗は散らかったそこらを片付ける。黒川はソファで背伸びをし、煙草に火を付け、一服する。「……社長、これから、……どうなさいますか?」「うん?……今日はこっちに泊まるか…。一ノ宮がホテルを用意していたな……」「……僕も、……ご一緒していいですか…?」秋斗の申し出に、黒川は少し驚いた顔を見 [続きを読む]
  • 階段・3
  • 「カンパイ」モヒートのグラスをカチンと鳴らして、イツキと清水は久しぶりの夜を始める。二人きりで話す事は、何度か学校ではあったが、やはり、こんな場所では趣が違う。清水は私服のジャケットを羽織って、イツキは制服のジャケットを脱いでいて清水は普通に、良い男で、イツキは無意識に、……色気を垂れ流す。「……美味しい。ミント、さっぱりする…」「…お前さ、大丈夫なの?」「…え?」意外とあっさりと誘いに乗ったイツ [続きを読む]
  • 階段・2
  • 「………すみません、社長。わざわざこちらまで来て頂いたのに…」「…ああ。……まあ、いい…」黒川と一ノ宮は急ぎ、ハイヤーで横浜に向かったのだが結局トラブルは思ったほど深刻なものではなく、到着の前に、解決してしまったのだと言う。黒川はソファに座り、さすがに疲れた様子で、溜息を付く。今日はスーツを身に纏った秋斗が、申し訳なさそうに、テーブルに茶を置く。「…腹が減ったな…。寿司でも取るか。……どうせ、仕事 [続きを読む]
  • 階段・1
  • 「……え?…駄目になっちゃったの?…焼肉。……んー。……まあ、いいけど…。……マサヤはどこ行くの?……ふーん、あ、そ………」梶原やクラスの皆と別れ、イツキはファミレスを出る。テナント2階の店舗から階段を降り、途中で、黒川からの電話に出る。どうやら、約束していた焼肉の予定がフイになってしまったようだ。今更、予定が無くなったからと言って、ファミレスに戻る訳にも行かなくて。イツキは「ふん」と鼻息を鳴らし [続きを読む]
  • 拉致
  • 「イツキ、何飲む?コーヒー?カフェラテ?カフェオレ?リンゴジュースは百パーだけど、オレンジはなっちゃん、な。……あー、待て待て待て。その唐揚げ、俺、頼んだって。こっちのテーブル!」梶原のトークを聞いて、イツキはすでに、軽く眩暈を起こす。久しぶりに学校に行ってみようと、黒川の腕枕を解いて、イツキは制服に袖を通した。昼前には着いたのだが、今日は、昼でお終いなのだと言われ、これからクラスの数人とファミレ [続きを読む]
  • 合図
  • 痛みを伴うほど乱暴に扱ったかと思えば、一転、溶けて無くなってしまいそうな甘い愛撫が続く。そのどちらも、もう我慢の出来ない限界の数ミリ手前でピタリと止まり、……また最初から繰り返される。その加減が、黒川には何故解るのだろうかと、イツキは不思議に思う。「……マサヤに、……仕込まれたから、って……こと?」「……何がだよ?」「…マサヤが、一番いいの。……来るのと、行くのの……、タイミング…」若干、イツキは [続きを読む]
  • イツキの気持
  • 勿論、好き好んで笠原に抱かれに行ったのではない。ただ、あの宴席での黒川と笠原のやり取りは、どう見ても一触即発モノで、危険で、しかもその原因が自分にあるのだとしたら、どうにか、動かない訳には行かなかった。「最後に一度」という笠原の約束が守られるかどうかは…今後次第なのだろうが…、それでもある程度、気は済んだのだろうし、イツキが心配したステージ上の女性の事も、多分、これ以上の酷い事はない、と思う。それ [続きを読む]
  • 憎まれ口
  • 「……話し?……なぁに?」「………」すっとぼけているのか天然なのか、イツキはそう答えて黒川を見上げる。「……どうだったんだよ、……笠原は…」「ん?……別に、普通だったよ」イツキは、喉が渇いたと、冷蔵庫に手を伸ばす。抱き寄せられていた黒川の手は、意外に簡単に緩んだので、イツキはそのまま缶ビールを取り、その場で缶を開ける。すると、黒川がその缶を取り上げ、最初の一口を自分で飲んでしまう。……イツキは少し [続きを読む]
  • 言葉の途中
  • イツキが自分の部屋に戻って来たのは、その夕方のこと。部屋に、黒川の姿はなく、イツキはなんとなく安堵する。すべて了承の事とはいえ、やはり…、男に抱かれ、帰ってきたばかりというのは…顔を合わせるのは嫌なもので…イツキはすぐに風呂に入る。念入りに時間をかけ、洗える場所は全部洗う。「……わっっ……」キレイさっぱり洗い流し、風呂場を出ると、目の前に黒川がいて、イツキは思わず声を上げる。「……帰っていたのか」 [続きを読む]
  • 確信
  • 「俺の女になれよ。黒川より、いいぜ?」「……ならないよ。……この一回こっきり、でしょ?」何度か交え、ようやくお互いの身体の熱が収まったのは、明け方になった頃。傍らでうつらうつらするイツキに、笠原が囁く。「このまま、素直に返すと思う?」「帰してくれるでしょ?……笠原さんって……」言いながら、少し肌寒くなったのか。イツキは肩をすぼめ、自分の手で、自分を抱くような恰好になる。笠原は、足元の毛布を引き上げ [続きを読む]