いちたすには さん プロフィール

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いちたすにはさん: 米米米 こどもべやのうさぎ 米米米
ハンドル名いちたすには さん
ブログタイトル米米米 こどもべやのうさぎ 米米米
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/usagiusagiusagiusagi/
サイト紹介文ストーカーに苦しみながらも明るく前向きな女の子のお話です。一緒に考え悩み笑っていただければ幸いです。
自由文褒めると気を好くして図に乗るタイプなので
お叱りのレスはご遠慮願います。
社交辞令・お世辞・甘言は大好物です。
甘やかして太らせてからお召し上がり下さい。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供244回 / 204日(平均8.4回/週) - 参加 2009/04/15 04:26

いちたすには さんのブログ記事

  • ■鉄の匂い242■
  • 『僕』がなんとなく返事代わりに挙げた手が額に掛かり敬礼に見えたのだろう。警察法70条に基づき警察官は敬礼に対して返戻が義務付けられているから。とにかく警察官の訪問が初めてでないことは分かった。警察官は必要以上に親しげで、妙に優しかった。これま... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い241■
  • <もう引っ越す気でいたので、周りの住人には一切気を使ってこなかった。下手に挨拶して印象を残すのは良案ではないので、出来る限り接触は断った。しかしそれが裏目に出た。それまでぐーたら散らかし放題で異臭に無頓着だった奴が、今度は朝から晩まで何なら翌朝... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い240■
  • 校門の前に立つランドセルを背負った新一年生を撮った写真。写っているのは、その一年生1人だった。何故、隣に誰も居ないのか。片親なのか両親揃っていても片方しか出席出来なかったのか。片親であっても誰かにシャッターを頼めば並んで記念撮影できた筈。違う... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い239■
  • 黒人に指示された通りに、まず職場に退職伺いを送り社会との接点を全て断った。次に不動産屋に連絡して賃貸契約を解約するのだが、成りすまされる男は行方不明になって既に3ヵ月が経過しており、その間の家賃は滞納されていた。退去するには、その滞納分を支払い... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い238■
  • ただし、条件があった。金銭的な問題もあるが、それとは別に。言われた時は意味が判らなかったが説明を受ければ尤もだと思うその条件は。体重を15キロ増やすこと。理由は、成りすまされる人間が『僕』より15キロ太っているから。本人死んでるので対面する心... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い237■
  • それまでの間の抜けた笑顔から、幾らまで吹っかけられるかを顔色から見抜く鋭い眼差しに一変した。黒人は、『僕』が追われていることは勿論、この街に潜伏を希望していることも、それなりに金を持っていることも見通していた。その上でビジネスになると踏んで匿っ... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い236■
  • 黒人が好きそうな酒を買って、ボロアパートに匿ってくれたお礼に戻る。それっぽい酒は黒人にあまり刺さらず、一緒に買っていった普通のビールに歓喜した。白い掌をひらひらさせて部屋に招くのでちょっとお呼ばれした。お持たせでの酒宴。散らかされた段ボール箱... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い235■
  • 夜が更けるまでこのパチモン倉庫で過ごした。居留守を使った以上、人の出があっては不味い。黒人は、もともと用がなかったのかそれとも『僕』に気遣ってくれたのか、夜まで外出を控えてくれた。静かに湯を沸かし、カップ麺も食べさせてくれた。血塗れの服も処分... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い234■
  • 何処をどう逃げたのか。気が付くと『僕』はボロアパート群の敷地に入り込んでいた。築50年は経っているであろう木造板葺きセメント瓦の長屋アパート。樋は歪み、板壁は腐り、割れた瓦が落ちている。全てが錆び、全てが苔むしていた。湿った土で人が歩いた形跡... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い233■
  • 部屋を借りるとか、ホテルに泊まるとか、そういう発想はなかった。名前を書いたらナンバーにバレるんじゃないか不安だったから。着替えや身の回り品は常に全部持ち歩き、コインシャワーとコインランドリーで入浴洗濯を済ませ、極力社会との接触を断った。それで上... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い232■
  • 話が逸れてしまった。それだけ『僕』が用心深く、いや、神経過敏になっているという表れなのだろう。潜むも逃げるも、まず雰囲気を知らねばと思い、駅から競艇場行のバスに乗り込む。地味な色合いのファッションに身を包んだおっさん達が、これから始まる他人の勝... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い231■
  • 前科があると就職は難しい。それは職によるだろう。古物商や金融業などの警察とツーカーの業種でなければ、テレビで放映された事件でもない限り黙っていれば分からない。前科は既決犯罪者台帳という犯歴カードには記されるが、履歴書に前科を書かなくても詐称には... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い230■
  • 園子の遺体は、埋めずにソファに寝かせたままで出た。一応、中腹まで下って詰んだ花を供えたが。何故、埋葬しなかったのか。空腹でその体力がなかったからではない。これまでに殺してきた者と同じ扱いにはしたくなかったから。身寄りのない園子は、遺体が発見さ... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い229■
  • 横になったままの何回目かの夜。外から何かの呼吸が聞こえた。何かが雑草を掻き分けて家の周りを歩き回っている。枯れ枝を踏む音からその何かは人間だと分かった。アンモニア臭が漂ってくる。どうやら浮浪者が雨露凌げる軒下を捜して迷い込んできたらしい。3... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い228■
  • 死んだ園子を日が暮れるまで見ていた。暗くなって見えなくなったから、朝からずっと見ていたまんまだったことに気付いたのだが。その日はそのままソファの下に寝た。翌朝、日が昇ってもソファの下に寝たままでいた。もう起き上がるのも億劫だった。園子を失い支... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い227■
  • 湯船の縁に脚を取られて湯船に倒れ込む園子。「みっつめは、みっつめは、これが一番の望みで、これだけは叶えて欲しかった。 みっつめの私のお願いは、最後の時を貴方の傍で迎えたい…」園子の目は潤んでいたが口元には笑みが浮かんでいた。「幸せのまま逝ける。... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い226■
  • いや。 それは嘘だった。『僕』は最初から園子を玩具として手に入れようとしていた。使い込み過ぎて壊れたミッシャーという玩具の代わりに。途中、自分の都合で園子を人として見た期間もあったが、人として見た期間があるということ自体が、『僕』の腐った性根の... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い225■
  • どんなにしらばくれても殺意を隠すことはできない。男の劣情に敏感な園子は『僕』の卑しい計画にも勘付いた。こうなったら処分は急いだ方がいい。逃げられでもしたら面倒だから。しかし園子は『僕』の傍を離れなかった。空腹でふらふらしながらも、洗濯や掃除な... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い224■
  • 一月ほど経ち、ついに金が底をついた。もうパンを買う金もない。沢の水を飲んで空腹を紛らわしたが、それも限界が近い。働くか盗むかしないと生き長らえることはもう出来ない。働くには園子を此処に置いて行かなければならない。まさかこの電気も無い廃屋で内職... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い223■
  • 朝の買い物を園子ひとりに行かせる。夕方の風呂も帰りのコンビニも。昼間も昼寝をしてる振りや散歩に出かけた振りをして園子を廃屋にひとりにしておく。その間、後を付けたり様子を伺ったりして潔白を確認する。しかし計画は初日の朝から頓挫した。園子はひとり... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い221■
  • 座ったままで碌に寝れなかった疲れと、行く宛の無い行軍への悲観、怨言は言わないが身体が悲鳴をあげる園子の空腹。店員が1人しか居ないファミレスに入った。モーニングを2人分頼み、付いてくるドリンクバーで温かいミルクを汲んで園子に飲ませる。園子は一言も... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い220■
  • 更に電車を乗り継ぎ、線路は単線になり駅は無人改札になった。人気(ひとけ)の無い暗い駅をいくつか過ぎると、電車は進行方向が真っ暗な終点に着いた。駅前のバス停の運行表は、一時間に2本程度しかバスが来ないことを示していて、最後のバスは出た後だった。街灯... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い219■
  • 当然の報いというか既に予言されていたことが現実となり、自業自得で追い込まれている『僕』に奇跡が起こった。屠られようとしていた食用動物が牧畜家の気紛れでペットになるくらいの霊異だ。まず、ミッシャーが生きて働いていたことに驚いた。ミッシャーは、身体... [続きを読む]
  • ■鉄の匂い218■
  • 気が付くと『僕』はカップ麺の前に正座していた。カップ麺はメーカー推奨の待ち時間を大幅に超過し、蓋を持ち上げる勢いで伸びている。侍税理士は、税務の観察眼でここが近々ガサ入れを食らうことを予想していた。立場上言えないその貴重な情報を閉鎖と濁して『僕... [続きを読む]