水本爽涼 さん プロフィール

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水本爽涼さん: 水本爽涼 歳時記
ハンドル名水本爽涼 さん
ブログタイトル水本爽涼 歳時記
ブログURLhttp://s-mizumoto.cocolog-nifty.com/blog/
サイト紹介文日本の四季をベースに中・短編小説、脚本、エッセイなどを綴った小部屋
自由文一応は、作家ですか? ^o^ (そこは、「か」は、いらない)
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供366回 / 365日(平均7.0回/週) - 参加 2009/08/19 10:31

水本爽涼 さんのブログ記事

  • 逆転ユーモア短編集−52− 肩(かた)叩(たた)き
  •  どうも疲れている…と、錦木(にしきぎ)は片手で肩をポンポン・・と叩(たた)き始めた。会社で残業する日が多くなったからな…と、錦木は思いながら得心した。ここ最近、会社内の雰囲気は悪く、そうでもしないとリストラ対象になりかねない状況だったから、いい意味ではなく悪い意味で肩をポンポン・・と叩かれては困る訳だ。そんなことで残業続きの日々となったのだが、錦木としては、たまには何も考えず、馴染(なじ)みの鮨 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−51− コトの次第(しだい)
  •  とある町内での話である。一軒の家を男が訪(たず)ねた。「はい? どちらさまで?」「こういう者です。つかぬことをお訊(たず)ねいたしますが、この男、見かけられたことはありませんか?」 男は背広の内ポケットからチラッ! と警察手帳と一枚の写真を取り出し、格好よく言った。「あっ! はい…。いえ、見たことはないですな…」 訊ねられた男は写真を凝視(ぎょうし)したあと、そう返した。「そうですか。いや、失礼 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−50− 意気込み
  •  思ったことを、何がなんでもやってしまおう! というのが意気込みだ。意気込みがない思いつきは失敗を招(まね)きやすい上に、下手(へた)をすれば、逆転して取り返しがつかないことにもなりかねない。 日曜の朝、味噌川(みそかわ)は、ふと思いついた料理を作ってみよう…と思わなくてもいいのに思ってしまった。テレビに映(うつ)っていた料理番組の料理が余りにも美味(うま)そうだったからだが、思ってしまったものは [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−49− 手順前後
  •  料理教室の調理実習で2人の男がカレーを作っている。見守る審査員はプロの料理家2名である。審査を受ける片方の男のカレー鍋(なべ)は、コトコトコト…と美味(うま)そうに煮えている。すでに豚肉、タマネギやニンジンを十分に炒(いた)め、水を足して固形スープの素(もと)、香辛料などを入れたあと煮立たせている段階だ。あとはカレーのルーを入れてしばらくすれば出来上がるところまで完成している。もう片方の男は、そ [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−48− 強制と自然
  •  強制するとは、人に対して自分の思う意思を通そうと無理に強(し)いることをいう。そうすると、相手も当然、自分の意思を持っているから、そこに両者の軋轢(あつれき)が・・早い話、摩擦(まさつ)が・・、ちっとも早くないが、新幹線ほどの速度でお分かりいただくなら、トラブルが・・生じることになる。トラブルは現代社会ではもはや、英語ではなく和製英語的に常用されているから、早く分かっていただけるだろう。まあ、そ [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−47− 接客指導
  •  明谷(あけたに)に言わせれば、今一、分からないのだという。何が分からないのか? といえば、それはレジへの接客指導である。レジとは誰しもご存知のように、スーパーで買物代金を支払うときに対応するレジ係のことだ。では、そのレジ係が接客する何が明谷に分からないのか? ということになるが、それはこれから追々(おいおい)と語ることにしよう。語ってもらわなくてもいい! と思われる方は、適当に寛(くつろ)いで戴 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−46− 妨害(ぼうがい)
  •  人の行為を妨害(ぼうがい)して喜んでいたりすると、逆転して妨害されることになる。━ 身から出た錆(さび) ━ というやつで、悪事が同じ形(かたち)で自分に跳(は)ね返ってくる・・というのだから、この世は上手(うま)く出来ている。そういうことで・・でもないが、カラスも盗(と)ったり突(つつ)いたりしない方がいいだろう・・という結論となる。^^ むろん、その逆も言える訳で、いい事をすれば、その恩恵は [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−45− 修正
  •  人である以上、必ず失敗は付き纏(まと)う。ははは…私に失敗など、ありはしないっ! と嘯(うそぶ)きながら大笑いした途端(とたん)、躓(つまづ)いて捻挫(ねんざ)する・・といったような出来事は日常(にちじょう)茶飯事(さはんじ)である。問題は、失敗に気づいたあとの行動差だ。ただちに修正しようと行動する者、あとで修正しようと思う者、まあ、いいか…次から注意しようと思うだけの者と、三者(さんしゃ)三様 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−44− 苦
  •  苦も人生修行と思いなされ・・などと寺の高僧に言われれば、ああ、そんなものなのか…と私達凡人は思ってしまう。世俗(せぞく)にいるのだからそれも当然なのだろうが、落ち着いて考えれば、それもそうだな…と思えなくもない。逆転した考え方だが、苦が自分自身を高める・・という高級な発想だ。 とある町役場の課内である。課長と思(おぼ)しき男が、やたらと歩き回り、アチラコチラと探している。「妙だな? 平山さんの姿 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−43− 正しい掃(は)き方
  •  寒くなると北風が吹いて木枯らしを起こす。そうなれば当然、広葉樹の枝葉(えだは)は色づき、やがては枯葉となって地上へと降り注ぐ。その数のなんと多いことか…と、人々は溜(た)め息を吐(つ)きながら大量の葉を掃(は)き集めることになる。ここで問題となるのが、掃く方向である。風が吹いている日、吹く風に向かって掃く行為は、労力を費(つい)やすだけでなく、時間を取られ、せっかく掃いた落ち葉をまた散らされたり [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−42− ダイエット
  •  中年以降になると肥満体になりやすい。「君さぁ〜、もう少し痩(や)せた方がいいんじゃないか?」「はあ…」 真夏の午後、外回りの営業から会社へ戻(もど)った小橋に、課長の石桁(いしげた)が声をかけた。びっしょりと汗を掻(か)き、それをハンカチで拭(ふ)きながら課に入ったところを、運悪く石桁と鉢合わせしてしまったのだ。 その日以降、小橋は太った体重を元に戻(もど)そうと、ダイエットに躍起(やっき)にな [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−41− クローン
  •  すでに畜産界ではクローン牛の生産で食肉を増産しよう・・という時代に至っている。体細胞を卵子に注入して新個体を生産するという人工の繁殖技術だ。 未来のとある時代である。「確か、山吹さん…でしたね?」「ええ、まあ。山吹は山吹なんですが…」「と言われますと、枝番の方でしたか?」「ええ、枝番の方です。自分が枝番の方・・という言い方もなんなんですが…。山吹1の2です」「分かりましたっ! 山吹1の…」「2で [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−40− 上下関係
  •  戦国時代は下克上(げこくじょう)の時代と、よく言われる。身分にかかわりなく、弱者も強者もない時代である。強い立場だからといって安心は出来ない。今でいうクーデターというやつで、いつ家臣に寝首を掻(か)かれるか分からないのだ。そこへいくと、安心できるのはむしろ家臣の方である。これは逆転した安堵(あんど)感の差である。上下関係で下の方が安心できる・・というのは、どう考えても逆転現象なのである。「蕗皮( [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−39− 泣き
  •  ぅぅぅ…と泣ける場合を分析すれば、それが悲しいときばかりではないことが分かる。逆転して泣ける嬉(うれ)し泣き、もらい泣き・・といった場合がそうだ。だから、泣けるのは決して悲しいときばかりではないことになる。「ははは…また、あの人、泣いてるぞ」「ああ、あの隅(すみ)の人だろ…。俺は、あの人を肴(さかな)に、見ながらチビリチビリやるのが楽しみなんだ。ほら、今日も、そろそろ泣くぜ」 とある町の場末(ば [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−38− 感覚
  •  虫達からすれば、人は天文学的に長生きする動物ということになる。このように逆転して考えれば、人から見た宇宙で起こるさまざまな天文学的現象も、なるほど! と理解できる。感覚として、1光年とかジュラ紀1億5,000万年と言われても、ピンッ! と来ないのに似ていて、桁(けた)はずれた世界が現実に存在するのだ。人には周(まわ)りの限られた感覚だけが理解できるのであり、ミクロ(微視的)過ぎてもマクロ(巨視的 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−37− 味覚の嗜好(しこう)性
  •  スキ焼は、なぜあんなに美味(うま)いのか? を真摯(しんし)に研究する風変わりな学者がいた。名を善哉(ぜんざい)という。もちろん、世間で表立って話せる学問ではないから、その学者はその研究を━ 一般大衆による味覚の嗜好(しこう)性 ━ と名づけることで正当化しようとした。むろん、大学からはその件に関する研究費が出る訳もなく、自費による別枠の研究として自分の研究所内で立ち上げたのである。迷惑に思う助 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−36− 気楽にやる
  •  これから、やろう! …とすることを頭の中で正確に推(お)し量(はか)り、力んで行動しても上手(うま)くいかない場合が多い。まあ、先々のことを事前に考えておくことは大事だろうが、かといって、細部に至るまで緻密(ちみつ)なまでの正確さでやり過ぎれば、コトをし損じる・・ということになりかねない。逆転して、軽く気楽にやった方が返ってスンナリと終わる・・ことになる訳だ。「入価(いるか)さん、そのAファイル [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−35− 柵(しがらみ)崩(くず)し
  •  世の中を生きていく上で柵(しがらみ)は避(さ)けて通れない。相手があって初めて世渡りができるのであり、身の周(まわ)りの小事は別として、おおよそ人は一人で物事を進めるのは不可能なのである。そこには必ず、相手や物が存在する訳だ。当然、その相手や物と自分との間に柵が発生する・・という構図となる。「チェ! パンがなくなってら…」 野球の部活から帰った高1の嘉彦(よしひこ)は、冷蔵庫を開け、掻き回すよう [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−34− 理論と現実
  •  精密に考え出された理論も、現実にやってみると上手(うま)くいかない・・ということがよくある。要は、理論と現実は違うということに他ならない。 今から50年以上前の公園である。二人の子供が竹籤(たけひご)に張られた木製紙ヒコーキのプロペラに輪ゴムをセットし、回転させて巻いている。「その輪ゴム、結構、持ちがいいな…」「でも、もうそろそろ切れると思うよ」「いや、まだまだいけるんじゃないか」「そうかな?  [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−33− 最強の男
  •  プロの格闘家である黄金(こがね)は、最強の男・・の名を欲しいままにし、国内に敵などいなかった。世界の異種競技格闘試合はドローに終わったが、それはそれで全世界に名声を高められたのだから、黄金としては満足できる試合だった。巷(ちまた)では、もはや黄金の右に出る者などいないだろう…と噂(うわさ)した。ところが、どっこいである。右に出る者はいなかったが、左に出る者が一人いた。その男は、黄金と同じプロの格 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−32−  A→B→C→D→A
  •  厳(きび)しい仕打ちをした側は、回り回って自分が厳しい仕打ちをされる。これは必ず逆転して派生する三次元現象なのだが、世の中は上手(うま)く出来ているな・・と、世間では偶然(ぐうぜん)のように簡単に片づけられやすい。苦労[−]して[+]を世の中に起こせば、回り回って[+]が手に入って報われるという原理に他ならない。汗水を流すという[−]で働けば、必ずその代価となる収入[+]が手に出来るという仕組み [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−31−  分からない
  •  人は見かけでは分からない。まあ、ある程度は雰囲気で分かるものだが、まったく逆転した出で立ちだと見損じることがよくある。「あんたねっ! いい加減になさいよっ! これで何度目だね。私も終(しま)いには注意するだけじゃ済まなくなるっ!」 尾頭(おかしら)巡査部長は、路地で寝込む浮浪者の阿羅(あら)に困ったような口ぶりで少し強めに言った。「へへへ…旦那(だんな)、そのうち、他へ行きますから…」「そのうち [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−30− 原因
  •  物事が起こるには、なんらかの原因がある。原因がなければ何も起こらない。所謂(いわゆる)、そのままの状態だ。いいことが起こった場合は考える必要もないのだが、何か悪いことが起こったときは、逆転して過去を突き詰めれば、起こった理由と原因が判明する訳である。警察事件となるような悪いことが起こった場合は特にそうだ。  鉞(まさかり)は日永(ひなが)一日、飽(あ)きもせず一人でウデェ〜〜ンと寝転がり考えてい [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−29− 山姥(やまんば)
  •  旅人に宿を提供し、寝静まったところを食らう・・というのが山姥(やまんば)と呼ばれる妖怪だ。住処(すみか)は山奥だそうだが、現代の山姥は、逆転してヤマンバと呼ばれる若い娘達だ。都会に棲息(せいそく)していて、娘ながらも、その外見はド派手な化粧を塗りたくり、髪の毛も魔物じみたところからヤマンバと名づけられたそうだ。だが、その手の娘を好物とするさらに上の妖怪もいるそうだから都会とは怖(こわ)いところで [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−28− 要求
  •  簡単なことでも、アレコレと要求すればスンナリといかず、逆転の憂き目に合うことがある。注文をする方は取り分けて何も考えていないのだが、要求される方は自分のことではないから、失敗しないように…必死なのだ。それが要求する側には分からない。 とある婦人服売り場の一場面である。ひと組の夫婦がドレスを見立てている。「ああ! それがいいよ、それがっ!」「そぉう? 似合うかしら…」「ああ、似合うともっ! 似合う [続きを読む]