水本爽涼 さん プロフィール

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水本爽涼さん: 水本爽涼 歳時記
ハンドル名水本爽涼 さん
ブログタイトル水本爽涼 歳時記
ブログURLhttp://s-mizumoto.cocolog-nifty.com/blog/
サイト紹介文日本の四季をベースに中・短編小説、脚本、エッセイなどを綴った小部屋
自由文一応は、作家ですか? ^o^ (そこは、「か」は、いらない)
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供366回 / 365日(平均7.0回/週) - 参加 2009/08/19 10:31

水本爽涼 さんのブログ記事

  • 泣けるユーモア短編集−12− 空(そら)
  •  空(そら)が、ははは…と笑うと快晴になると聞く。逆に、ぅぅぅ…と泣けるようなことになれば雨が降り出すということらしい。もちろん場合によっては雪、霙、霧、霰などと、いろいろな変化となるそうだが、真偽(しんぎ)のほどは定(さだ)かではない。定かではないが、どうも間違っているとも思えないようなことが起こるらしい。 とある市役所の風景である。「羽衣さんに頼めば、いかがですか、課長」「羽衣か…。あれはいつ [続きを読む]
  • 泣けるユーモア短編集−11− 世の流れ
  •  川の流れと同じで、世の中の動きにも見えない流れがある。その流れは、あるときは猛々(たけだけ)しく、世の人々がぅぅぅ…と泣ける事態を引き起こす。その典型的な例が自然災害で、これだけはどれだけ世の中で権威を振るう人でも手に負えない。そんな世知辛(せちがら)い世の中を、スイスイと何の苦もなく器用(きよう)に流れる女性がいるのだから、これはもう特技としか思えない。当の本人は、この潜在能力を自覚していない [続きを読む]
  • 泣けるユーモア短編集−10− 設定
  •  作家の軽羽角(かるはずみ)は朝からパソコン作業に余念がなかった。と、書けば、いかにも仕事熱心に思えるのだが、内情はそうではなく、画面設定のひょんなミスで、厄介で難儀なトラブルに巻き込まれたのだった。それでも、そのままにしておけば作業に支障はなかったのだ。それを、ああでもない、こうでもない…と弄(いじ)くったものだから、少しずつパソコン本体の調子が悪くなり出したのである。恰(あたか)も、関が原の戦 [続きを読む]
  • 泣けるユーモア短編集−9− 負ける
  •  負ける・・と、ぅぅぅ…と無念さで泣けることになる。ことにはなるが、しかしそれは、人として負けた訳ではない。いや、むしろ、人としての勝敗的な視点に立てば、争(あらそ)う必要がなくなったのだから、ある意味、勝った・・と判断できることでもある。なぜ? かは、次の短い話を読んでいただければお分かりになるだろう。 自治会長選に立候補し、僅(わず)かな票差で相手候補に破れた痩川(やせかわ)は不貞腐(ふてくさ [続きを読む]
  • 泣けるユーモア短編集−8− 餅々(もちもち)した話
  •  先だって、こんなことがあったそうだ。とある老舗(ろうほ)のご隠居さんは餅(もち)が好きで、いつも居間の棚(たな)の中へ餅を隠していた。それもただの餅ではなく、中に甘餡(あまあん)が詰(つ)まった餅か甘〜ぁいボタ餅だったという。甘い物好きなんだな…と私は聞いて思ったが、次の瞬間、別に餅じゃなくても、甘〜〜ぁい餡が詰まった饅頭(まんじゅう)でもいいんしゃないか…とは思えた。まあ、それはさて置き、話を [続きを読む]
  • 泣けるユーモア短編集−7− お悪いことが… 
  •  偶然(ぐうぜん)、他人の不幸に出くわすことがある。この場合、普通は紋切(もんき)り型(がた)で、お悪いことが…とかなんとか、お悔(くや)みを申し添(そ)えるのが常識だ。その言葉がスンナリと飛び出す人は相当、徳を積んでいる・・と言ってもよく、この辺(あた)りに人の内面が観て取れる・・ということになる。もちろん、よく知っていて付き合いの深い知己(ちき)の人なら、ぅぅぅ…と、思わず涙劇(るいげき)に及 [続きを読む]
  • 泣けるユーモア短編集−5− 適度
  •  物事(ものごと)には、すべて適度・・ということがある。━ 過ぎたるは及ばざるがごとし ━ という格言が示すとおりだ。やり過ぎたり欲張ったりした挙句(あげく)、ぅぅぅ…と泣く破目(はめ)に陥(おちい)るのは悲しい限りだが、当人がそうしよう…と思ってした結果なのだから致(いた)し方ない。 とある大衆食堂の店内である。「本当によく食べますね。大丈夫ですかっ? その天丼(てんどん)で三杯目ですよ」 ご近 [続きを読む]
  • 泣けるユーモア短編集−4− 泣きの涙
  •  泣きの涙・・という言葉がある。この場合の涙は悔(くや)しかったり辛(つら)い涙で、涕(なみだ)[発音から出来上がった形声文字の涙や、状態や状況から出来上がった会意文字の泪(なみだ)、さらにその泪を超越(ちょうえつ)し、同じ会意文字ながらも、より奥深い感情を含んだ文字]であり、ぅぅぅ…と思わず流す涕なのである。「錦着(にしきぎ)さん、惜(お)しかったですね…」「ははは…。今(いま)一歩(いっぽ)の [続きを読む]
  • 泣けるユーモア短編集−3− 嘆(なげ)き節(ぶし)
  •  小規模ながら笹山建材という工務店を営む笹山は、よく嘆(なげ)く男として、店の従業員達に知れ渡っていた。愚痴(ぐち)る訳ではなく、単に嘆き節(ぶし)でボヤくのだから、それほど聞き苦しい・・ということでもない。そんな訳で、従業員達は、冷めた目で呟き始めた笹山を見ない態(てい)で知らんぷりするのが常だった。 そんなある日のことである。作業を終えた二人の従業員が店へ帰ってきてロッカー室へ入っていく。その [続きを読む]
  • 泣けるユーモア短編集−2− 演歌
  •  演歌に泣ける話は欠かせない。 苦節20年、15でデビューした演歌歌手、若草鹿美の新曲♪絶壁波止場♪は、ようやくヒットの兆(きざ)しを見せ始めていた。「有線、なかなか、評判がいいようだよ、鹿美ちゃん」 慰めともつかぬ言葉を口にしたのは、デビューから共に苦労してきたマネージャー、煎餅(せんべ)だった。言葉とは裏腹に、煎餅は、またダメかも知れん…と泣ける思いだった。しかし、頑張る鹿美を前にそうとは言え [続きを読む]
  • 泣けるユーモア短編集−1− 感涙(かんるい)に咽(むせ)ぶ
  •  感涙(かんるい)に咽(むせ)ぶ・・ということがある。悲しいことではなく、喜びの余り思わず感(かん)極(きわ)まり、知らず知らずのうちに頬(ほお)を幾筋(いくすじ)もの涙が伝う・・といった、そんな状況だ。無意識にぅぅぅ…と、思わず涙が頬を伝う訳である。当然、傍目(はため)にはその人物の心理状態が分からないから、おやっ? と他人が思える事態も多々(たた)、発生する。 初土俵から苦節20年、35才にし [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−100− 一喜一憂(いっきいちゆう)
  •  クヨクヨと一喜一憂(いっきいちゆう)するのは考えものである。物事が逆転した運びとなり、スンナリいかなくなる場合が多いからだ。だいたい、クヨクヨすること自体が問題で、余りよくない心理状態なのである。仏教の煩悩(ぼんのう)とかいう小難(こむずか)しい言葉に似通(にかよ)っている。「やあ! 橘(たちばな)さん。どうされました、頭(あたま)? 薄くなられましたな…」「これはこれは広瀬(ひろせ)さん。そう [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−99− 意識
  •  準備は十分に行われ、いよいよ実施に向けての最終段階に至っていた。こう書けば、まるでロケットの打ち上げ間際(まぎわ)か何かを連想させるが、コトは至って簡単で、小学校に通う正也の朝の寝起き場面だった。数億円が無駄に消える・・などという馬鹿げた話ではない。 明日は遠足だというので、正也は意識して、いつもの30分前に眠ることにした。両親に言われたから・・ではなく、自主的に意識したところがパチパチパチ…と [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−98− 雪の朝
  •  前日の夜、木枯らしのような雪起(ゆきお)こしの冷たい風が吹いていたから、氷柱(つらら)は、たぶん明日(あした)は雪が積もっているだろう…と、気象予報官にでもなったように偉(えら)そうに思いながら眠った。別に偉そうに思うほどのことでもないのだが、予想はドン、ピシャ! で、大当たりだった。上手(うま)い具合に正月休みを取らず仕事をしていたから、勤(つと)めを数日休める・・というラッキーな巡りで、こり [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−97− さりげなく生きる
  •  激しく生きるより、さりげなく生きる方が生きやすい。そればかりか、物事が進む成りゆきを冷静に見て、自分が進む方向をプラスに修正し、正しく判断できるという逆転効用もあるから不思議だ。激しい生き方は効果があるようで反動も食らいやすいから、結果的に生きにくくなる場合だってあるのだ。いわば温泉の薬湯に似ていて、効果は大きいが、そういつも温泉に浸(つ)かる訳にはいかないから場当たり的な効果だし、悪くすればア [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−96− のべつくまなし 
  •  のべつくまなしとは、絶え間なく続く・・という意味で使われているが、元々(もともと)は芝居で幕を引かず、休みなく演じ続ける、[幕なし]から派生した言い回しだ。ただ、のべつくまなしだからといって、効果が上がる・・というものでもない。逆転して、五月蝿(うるさ)く思われたり、手元が疎(おろそ)かになり失敗することも多々あるのだ。『口を動かしてないで、手を動かせっ!』と怒られるケースがそれだ。「ははは…い [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−95− どうでもいい
  •  必ず、そうしなければ…と思えば思うほど、物事は順調に運ばないものだ。逆転して、どうでもいいと思いながら、出来ないとは思うが、まあ一応やっておこうか…などといった軽い気分でやると、割合と早く終わるものだ。「川柳(かわやなぎ)さん! どうでもいいんですが、早く済めばこの計算、やっておいてもらえませんかね? いやっ! 無理に、とは言ってませんよ。どうでもいいんですから…」 課長の舟綱(ふなづな)は古参 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−94− 灯(あか)り
  •  時代劇を思わせるように古式(こしき)ゆかしく、灯明(とうみょう)に灯(あか)りが揺(ゆ)らめいて灯(とも)っている。注視して灯りが灯った状態を観察すれば、灯るまでに幾つかの物品が必要なことが分かる。まず、油を注ぎ入れる磁器製の油皿(あぶらざら)、油が染(し)みて火となり灯りとなる。また、イグサの髄(ずい)から作られる灯心(とうしん)が必要である。他にも幾つかあるのだが、こうした細々(こまごま)な [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−93− 嘆(なげ)き
  •  物事をやって失敗すれば、当然、人は嘆(なげ)きを漏(も)らすことになる。ああっ! と大声を出す人もあれば、しまった! と無言で顔を歪(ゆが)める人もあり、その態度には個人差がある。ただ一つ言えることは、嘆きを漏らす前に逆転して失敗しないよう注意できないのか? ということだ。注意して慎重(しんちょう)にコトを進めたり、努力してやったりすれば、必然的に失敗もなくなるから、その結果、嘆きを漏らさなくて [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−92− 子泣き唄
  •  よくよく考えれば、子守唄は赤ん坊や子供にとっていい迷惑なのかも知れない。これは穿(うが)った見方だが、逆転してそうとも言えない可能性もあるのだ。というのも、大よそ赤ん坊や子供は唄など聴(き)かない方が寝やすい場合もある・・と考えられるからである。『♪〜どうたらぁ〜こうたらぁ〜なんとかぁ〜かんとかぁ〜♪』と、唄い手の父親は、いい気分なのだろうが、『やかましぃ〜〜!』と、赤ん坊や子供は思っている可能 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−91− 地力(じりき)
  •  地力(じりき)とは土地が農作物を育てる生産力という意味だが、相撲界では力士が持っている本来の力・・となるらしい。 新月(しんげつ)は、夕方前、畑の除草作業をしていた。すると、ポッコリと掘られて土が盛り上がった部分が目についた。『また、モグラか…』 新月は除草しながら、ボソッと独(ひと)りごちた。二年ほど前から、畑のところどころが盛り上がり、モグラの活躍した痕跡(こんせき)が見られていた。除草を終 [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−90− その時(とき)
  •  日々、何げなく過ごしていると、その時(とき)という瞬間を意識しなくなっている。というよりは、知らない間(あいだ)に無駄にしてしまっているのが日常の私達の生活といえる。ところが、よくよく考えてみれば、その時という瞬間にこそコトの成否(せいひ)が隠されている・・と、逆転して考えられるのだ。例(たと)えば、老ノ坂にさしかかった戦国武将、明智光秀が、『敵は本能寺にありっ!』と言ったかどうかまでは直接聞い [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−89− 雑食性
  •  人ほど雑食性の動物はいない。えっ! こんなものまでっ!? というものまで食べてしまう。ある意味、人は他の動物以上に下世話(げせわ)な生き物なのかも知れない。他の動物は必要な食物(しょくもつ)は本能に従い残虐(ざんぎゃく)なまでに獲(と)って食べるが、その種類は限られている。そこへいくと人は雑食性で、珍味だっ! とかなんとか屁理屈(へりくつ)を捏(こ)ねて何でも食らうのである。 とある飲み屋のカウ [続きを読む]
  • 逆転ユーモア短編集−88− 安(やす)らぎ
  •  強い国と住みよい国は違う。わが国は第二次世界大戦で多くの尊い犠牲(ぎせい)を出し、敗北した結果、修羅から解き放たれ、有史以来の、安(やす)らぎを得た。敗北したことは、逆転して勝利したことに他ならない。 ご近所同士の二人が話し合っている。「ははは…よかった、よかった! あんた、あの弁当、買わなくてよかったよっ!」「ええっ! そりゃないよぉ〜。お宅(たく)は買えて美味(おい)しく食べたんでしょうけど [続きを読む]