ヒデヨシ・アタゴオル さん プロフィール

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ヒデヨシ・アタゴオルさん: ヒデヨシ映画日記
ハンドル名ヒデヨシ・アタゴオル さん
ブログタイトルヒデヨシ映画日記
ブログURLhttp://hideyosi719.blog84.fc2.com/
サイト紹介文好きな映画には偏りがあります。静かな夜の映画とか、世界の果てで彷徨うような映画が好きです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供59回 / 365日(平均1.1回/週) - 参加 2009/08/30 21:54

ヒデヨシ・アタゴオル さんのブログ記事

  • 「カメラを止めるな」上田慎一郎
  • (C)ENBUゼミナール話題になっている若い映画監督の日本映画を観た。小さな劇場は満員。立ち見での鑑賞になった。SNSなどで話題沸騰のため、普段来ないような若い人がいっぱい来ていた。「ワンカットでゾンビ映画を撮る映画」ということぐらいしか予備知識がなかったので、前半のゾンビ映画を観て、「なんだこんなもんか。たいしたことなかったな」と帰ろうとしたら、そこからこの映画の真骨頂が始まった。映画製作現場を舞台に [続きを読む]
  • ユリイカ「蓮實重彦」平成29年10月臨時増刊号を読んで(青土社)
  • 1970年代に思春期を迎えた映画好きな者たちにとって、蓮實重彦の映画批評を読んだ者と読んでいない者たちの差は大きい。それだけ蓮實重彦の映画批評は鮮烈であったし、虜になる魅力的なものであった。彼の批評を読んで、その影響を免れる者は少ない。当時、映画好き・シネフィルたちは、ほとんどすべて蓮實重彦の文章の囚われ人であったのではないだろうか。蓮實重彦以前と蓮實重以降が確実に存在している。私もまたその一人であっ [続きを読む]
  • 「正しい日 間違えた日」ホン・サンス
  • (C)2015 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved.ホン・サンス4作品日本公開上映というなかで、『クレアのカメラ』とこの『正しい日 間違えた日』しか観られなかった。『それから』と『夜の浜辺でひとり』は残念ながら、別の機会になる。特に最新作『それから』が観たかった。残念・・・。ホン・サンスの反復性とズームイン&アウト、パンなどのワンカットで会話劇を撮ろうとする映像表現の抑制については、『クレアのカメラ』の [続きを読む]
  • 「クレアのカメラ」ホン・サンス
  • 韓国のエリック・ロメールことホン・サンス。過剰な熱量から苦手になることが多い韓国映画の中にあって、唯一大好きなホン・サンスのとぼけた味わいの映画。まさにエリック・ロメール的な恋の寓話的な物語。映像は奇妙なズーム・イン、ズーム・バックが多用され、二人の会話はカットバックが省略され、ズームとパンを使い、横から撮り続ける。予算が少ないから、時間も節約してカットを割らないという事情もあるのだろうが、三脚固 [続きを読む]
  • 「脳はなぜ「心」を作ったのか」前野隆司(ちくま文庫)
  • サブタイトルに「「私」の謎を解く受動意識仮説」とある。これまで最大の謎とされてきた「心」のあり方について、著者は、心が実に単純なメカニズムでできていて、ロボットに心を作ることすらできると言い切る。前野隆司は、「ロボットの心の作り方(受動意識仮設に基づく基本概念の提案」という論文も学会誌に発表しているロボット工学をはじめ、幸福学、感動学、イノベーション教育、システムデザインなどの研究者だ。書かれてい [続きを読む]
  • 「モリのいる場所」沖田修一
  • (C)2018「モリのいる場所」製作委員会伝説の画家・熊谷守一夫妻の姿を映画化。熊谷守一氏は晩年、池袋の自宅の庭でほとんどの時間を過ごし、外に出ることはなかったという。庭は熊谷氏の小宇宙であり、日々地面に寝転がり、空を眺め、植物のなかでちいさな虫たちや鳥や水辺の魚や猫などの生き物たちとともに過ごした。1977年97歳で亡くなった異才の画家であり、書も多数残した芸術家である。映画が終わってから、ネットで熊谷 [続きを読む]
  • 「万引き家族」是枝裕和
  • (C)2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.やっと観ることができました。カンヌ・パルムドール受賞作、是枝裕和監督の「万引き家族」。是枝監督の原点「誰も知らない」に帰ったようなタッチで、これまでずっと描き続けてきた血のつながらない共同体としての「家族」がテーマであり、是枝監督の集大成ともいえる作品だ。札幌でもつい先日、98歳の一人暮らしの母親の遺体を約1年5カ月にわたりアパートの部屋に放置し、母の年金 [続きを読む]
  • 「高い城の男」フィリップ・K・ディック
  • 第二次世界大戦で勝ったのは、アメリカやイギリス連合国ではなく、ドイツや日本だったら・・・というアイディアで描かれたSF小説。アメリカがナチスドイツと日本の分断国家となり、日本支配下のサンフランシスコが舞台。易経の「卦」が行動原理の重要な役割を果たし、東洋の神秘的な日本観が描かれていたりするところが、ちょっと変な感じ。美術商やユダヤ人工芸職人、田上という日本人官僚、アメリカ人女性などそれそれの登場人物 [続きを読む]
  • 「歓待」深田晃司
  • 新作「海を駆ける」が公開間近で気になる深田晃司監督だが、「淵に立つ」という家族崩壊の恐怖を描いた傑作の元となるような映画をだいぶ前に撮っていた。「淵に立つ」では浅野忠信の怪演が際立っていたが、この作品も同じように家庭に不気味な侵入者がやってくる映画で、流れ者のような謎の男を演じる古舘寛治が素晴らしい。最近、テレビドラマでもバイプレイヤーとして活躍中のヒゲ男だ。下町の印刷工場が舞台。若い妻(杉野希妃 [続きを読む]
  • 「聖なる鹿殺し」ヨルゴス・ランティモス
  • (C)2017 EP Sacred Deer Limited, Channel Four Television Corporation, New Sparta Films Limitedなんとも救いのない重苦しい映画だ。罪と罰。生け贄。古代ギリシャ悲劇『アウリスのイピゲネイア』を下敷きにしていると言われている。このギリシャ悲劇は、トロイア戦争のころ、ギリシャ軍の大将アガメムノンが、女神アルテミスが大事にしていた鹿を射殺してしまい、アルテミスの怒りをしずめるために、アガメムノンは、娘のイピ [続きを読む]
  • 「港町」想田和弘
  • (C)Laboratory X, Incナレーションも音楽もテロップ(字幕)も使わないドキュメンタリーを自ら「観察映画」と呼ぶ想田和弘監督。カメラを持って、時には話しかけ、ひたすら対象を追いかける観察映画、第7弾。『選挙』(2007)、『精神』(2008)、『Peace』(2010)、『演劇1』(2012)、『演劇2』(2012)、『選挙2』(2013)、『牡蠣工場』(2015)。そしてこの『港町』。次回作は、アメリカまで乗り込んでいって「アメリカ」そのものを撮ったと [続きを読む]
  • 「シルバー・グローブ/銀の惑星」アンジェイ・ズラウスキー
  • とんでもない映画を観てしまった。前半、睡魔にも襲われたので、とてもレビューを書く資格はないのだが、あまりにもぶっ飛んだ映画だったので、備忘録として書いておく。たぶん、睡魔に襲われなくても、訳がわからなかったであろう。そう、まったく奇妙で狂気のような映画なのだ。よくこの監督のぶっ飛んだ世界に役者、スタッフたちがついていったものだと感心する。それなりのカリスマ性があるのだろう。160分の長い映画なので、 [続きを読む]
  • 「ワンダーストラック」トッド・ヘインズ
  • 心温まる幸福な映画である。「キャロル」でも丁寧な演出と美しい映像が印象的だったトッド・ヘインズ監督が、また贈り物のような素敵な映画を撮った。1977年と1927年。カラーと白黒の二つの異なる時代の少年と少女。この二人が50年の時を超えて、どう結びつくのかが見どころ。母親の交通事故で突然亡くし、自身は落雷事故で聴覚障害となる少年ベン。彼は母親から知らされていなかった父親探しの旅に出る。一つの本とメモ [続きを読む]
  • 「ラブレス」アンドレイ・ズビャギンツェフ
  • ロシア現代社会への批判を強く意識して作られた作品。ロシアの富裕層の夫婦の諍い。自分勝手な夫と妻。離婚協議中で、お互いに新たなパートナーがすでにいて、子供をどちらが引き取るかを揉めている最中に、子供が失踪してしまう。冒頭の雪に閉ざされた静寂の森。水辺の鳥。折れ曲がった木々。厳しい凍てつく冬の景色と閉じ込められたような閉塞感が映画を支配する。そして学校から出てくる子供たち。森の中を歩く一人の少年。水辺 [続きを読む]
  • 「宮沢賢治の真実 修羅を生きた詩人」今野勉(新潮社)
  • テレビマンとして時代の先頭を走ってきた今野勉氏の宮沢賢治研究である。今野勉氏は、秋田生まれで夕張育ち、東北大学卒業後にTBSに入社。ドラマやドキュメンタリーの演出をし、1970年テレビマンユニオン創設に参加。テレビマンユニオンは日本初の独立系テレビ制作プロダクションと言われている。ドキュメンタリーとドラマを組み合わせた斬新な演出手法の作品も数多く手がけ、独自のテレビ表現を切り拓いてきたテレビマンである。 [続きを読む]
  • 「素敵なダイナマイトスキャンダル」冨永昌敬
  • なかなか映画が観れない。いろいろ見逃している。そんななかでなんとか観たのが、この「素敵なダイナマイトスキャンダル」だ。冨永昌敬監督とは相性がいい。「パビリオン山椒魚」、「パンドラの匣」、「乱暴と待機」、「南瓜とマヨネーズ」など、ちょっと変わった世界観と奇妙な人物たちが登場することが多いが、その独特の映像センスと演出力に私は注目している。だからこの奇妙な新作も見逃せなかった。名物編集者、末井昭の自伝 [続きを読む]