lime さん プロフィール

  •  
limeさん: 小説ブログ「DOOR」
ハンドル名lime さん
ブログタイトル小説ブログ「DOOR」
ブログURLhttp://yoyolime.blog83.fc2.com/
サイト紹介文サスペンス系オリジナル小説&漫画・イラストのサイトです。お気軽にどうぞ
自由文少し切なく、スリリングで、けれどもハートフルな読後感の物語を目指します。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供37回 / 365日(平均0.7回/週) - 参加 2009/09/19 00:09

lime さんのブログ記事

  • 流鬼 第28話 業火
  • 「和貴!」低木の藪を曲がったところでようやく追い着いた飛田が和貴に触れると、その肩はガチガチに固まり、震えていた。「和貴、どうした。健造さんの声がしたように思ったけど」「父さんが……」「どうした」「俺に銃を向けた」「まさか」「俺の事が分からなくなったみたいな顔して、俺の顔に銃口を向けたんだ。カラスに襲われて頭も顔も血だらけで、……もう普通じゃなかった。小菊に何かされたのかもしれない。もう頭を掻き壊 [続きを読む]
  • 流鬼 第27話 畏怖の正体
  • 方向は分からなかったが、銃声は早い間隔で2発、3発と続いた。「違う。父さんの2連銃じゃない。宮野のじいちゃんたちだ。……今更。遅いのに」苦々しげに和貴は言い捨てた。確かに飛田も、こんなに増えすぎ、気の荒くなったカラスを銃で対処するのは焼け石に水だと感じた。頭上ではでは高く低く、黒い煙のようにカラス達が乱舞している。「カラスを祀る神社の本祭で、守り神のカラスが暴れ出して氏子に狩られるなんて、笑えない [続きを読む]
  • 流鬼 第26話 納得したくない真実
  • 健造の銃声が聞こえなくなった。移動しているのか、休憩しているのか。別段不思議ではないのに、和貴はなぜか胸騒ぎがした。空を覆うカラスの乱舞が、和貴を更に不安にさせる。夜千代村のカラスは常に群れ、そして気が荒かったが、これほど低空で騒ぎながら飛び交う姿を見たのは初めてだった。健造が殺気立っている様子が目に浮かぶ。目を凝らすと、特に黒くけぶっているのは須雅山の上空だ。胸騒ぎはおさまらず、和貴は家へ向かっ [続きを読む]
  • (雑記・イラスト)そしてハロウィン
  • みなさまこんばんは〜。本当に雨や台風ばかりの10月ですね。週末もお天気が心配……。そんな荒れ模様の10月。私の中でも、すごく悲しい事があった半面、ずっと夢見てたコンサートに行けたりと、感情揺さぶられて大変な月でした。(あ、まだ終わってないけど)今日は、楽しかった思い出をちょこっと載せてみます(*'‐'*)←バカだなあ〜って笑ってやってくださいw14日、すっかりハマってしまったヒップホップグループ、BTSの [続きを読む]
  • 流鬼 第25話 神薙ぎ
  • 「根岸が父親。……小菊さんがそう言ったのか?」飛田はやっと手に入れた真実をどう受け止めようか狼狽えながらも、あくまで静かに秋人に尋ねた。本題はここからだ。訊きたいことは無数にあった。「つまり14年前小菊さんが根岸と出会って、その……」「神薙ぎなんだ」「え?」「必要な神事なんだって。母さんが母さんであるために。……だって13歳になっちゃうから。新しい力を生んで繋げなきゃいけない。一人だと、とても弱い [続きを読む]
  • (雑記)お別れ。なんだかぼんやりしちゃいますね
  • またもや更新が延び延びに……。このところ、なかなかゆっくりブログのご訪問もできなくて、ごめんなさい11日の早朝、我が家のワンコが旅立ちました。ずっと闘病の日々だったので覚悟はしていたんだけど、やっぱり14年間もいっしょに暮して来た家族なので、寂しいものですね。家事をしている間、ずーっと傍に座って私を見つめる子でした。今でも見つめられてる気がして、つい振り返ってしまいます。おバカで食いしん坊でしたが [続きを読む]
  • 流鬼 第24話 問い(2)
  • 飛田は細い農道の端に立つ二人の少年に気づき、窓を開けたままゆっくり車を近づけた。口論しているような険悪な雰囲気に見えたが、この機会を逃すつもりはなかった。小菊に容易く近づくことができないと分かった今は、自分の求める答えをくれるのは、やはり子供たちかもしれないと思い至り、彼らに会うために先刻宿を出たのだ。けれど車を路肩に寄せた直後、鋭く発せられた秋人の声に和貴は雷に打たれた様に怯み、すぐに自転車でそ [続きを読む]
  • 流鬼 第24話 問い(1)
  • 夜が明けて、9月末日の早朝。和貴は納屋の前で自転車チェーンの修理に取り掛かった。休日なので、時間は充分あった。それこそ考えたくないことまで想像し、思い巡らせてしまうほど。垂れさがったチェーンを引き抜き、不自然に溶けた部分をチェーンカッターで切り落とした。工具箱から予備の古いチェーンを取り出し、長さを調節しながらつなぎ直す。小学校の頃に、健造が教えてくれた工程だ。無事繋がったチェーンをホイールにはめ [続きを読む]
  • 流鬼 第23話 悪夢
  • 夕闇を引き裂く悲痛な声とともに、無数の羽音がクスノキの森に響き渡った。目の前で血に染まるのは見ず知らずの男だ。けれど体の奥底から噴き出す恐怖にわななき、健造は喉が裂けるほど大きく叫んで身を起こした。豆球の明かりだけの薄暗い部屋の布団の上で、汗だくになりながら肩で息をする。夢を見たのだと気づいた後も、体の震えは止まらなかった。もう数え切れないほど何度もあの日の夢を見てきたが、今夜見た理由は和貴が連れ [続きを読む]
  • 流鬼 第22話 鬼の子
  • ―――まさか死んでいるのではないだろうか。一瞬そんな想いに捕らわれ、キヨがピクリとも動かない秋人の肩に触れると、梁に止まっていたらしいロクが矢のように飛んできて、キヨの手を足ではじいた。 「痛っ!」思わずロクを手で払いのけると、今まで床の上にうつ伏せで転がっていた秋人がムクリと起き上がり、キヨを見上げた。母親によく似た大きな目に、キヨはゾッとする。小一時間前。よそ者を勝手に引き入れようとした秋人に [続きを読む]
  • 流鬼 第21話 カラスと鬼の棲む森(2)
  • 「じゃあ、その話を根岸にも?」飛田は心臓がトクンと跳ねるのを感じた。「ええ、しました。このあたりの歴史の事を調べてるって言う事でしたから」「いったいどんな話を……」「あそこに夜千代村が出来た時からあった、本当にただの昔話ですよ。あの周辺の山に元々住んでいた奇怪な鬼で、ほとんど人と同じ形をして、人に成りすましているけど、本当は気が荒くて、気分次第で人を喰らったっていう鬼です」飛田は黙って頷いた。米田 [続きを読む]
  • 流鬼 第21話 カラスと鬼の棲む森(1)
  • 何がきっかけになったのか、突如周囲の木々から無数のカラスが舞い上がり、夕暮れの空に散らばった。飛田は咄嗟に襲って来た幾重もの恐怖心から喉の奥で言葉にならない声をひとつあげ、路肩に停めた車に乗り込むと急発進させた。舗装道路に入りバックミラーの中から由良の家が消えても、胸の動悸は少しも鎮まらなかった。カラス達の異常な行動が怖かったのか、それとも小菊が自分にささやいた一言が怖かったのか。―――また、わた [続きを読む]
  • (観劇日記)『子供の事情』作・演出:三谷幸喜
  • 久しぶりに舞台を見に行ってきました。東京だけの公演だったので、日帰りで東京まで行ってきました (*´∀`)ノ だって、なかなか手に入らないチケットだったんですよ。数々のヒット作を手掛けた脚本家、三谷幸喜の劇団だということもありますが、キャストが豪華すぎる!タイトル&キャストはこちら↓給食、テスト、奇妙なクラスメイト、転校生、席替え……。誰もが身に覚えのある、遠い遠い昔の小学4年生<10歳>を、三谷さんが描 [続きを読む]
  • 流鬼 第20話 照準(2)
  • 自転車で前を走る秋人が、合図のようにほんの一瞬、飛田の車を振り返った。わだちの出来た細い農道から少し奥まった場所に、納屋のない、母屋だけの一軒家があった。今にも背後の雑木林に呑み込まれそうな脆弱さとは裏腹に、異様な存在感を感じるのは、小菊の家だと認識したせいだろうか。縁側の横に木の引き戸の玄関がある平屋建てで、屋根は所どころ苔むした古い瓦だったが、もしもまだ茅葺であったなら、そのまま昔話に出て来る [続きを読む]
  • 流鬼 第20話 照準(1)
  • 「父さん、銃、持って入ったから」居間の卓袱台の前で小山のように背を丸めて動かない健造に、和貴は出来るだけ静かに声を掛けた。興奮状態の時に刺激すれば、狂ったように怒鳴られるか、殴られるのがオチなのだ。こんな状態になるのは大概が酒を飲んでいる時であり、しらふでは初めてで、そのことが余計に恐ろしくもあった。けれど不思議な事に、その恐れとは裏腹に、この狂いかかった父親に怒りは湧いて来なかった。「いくら弾が [続きを読む]
  • (イラスト)ちょっとクールな青年&拙作大改稿
  • 梅雨に入ったけど、まだカラッとしたお天気が続きますね。私的には嬉しいんだけど……(*´Д`)そういえば、今年の目標に、「KEEP OUT」を書き変える! ってのがあったんだけど、これはいっこうに進まず。はやくも諦めました。でも、そのほかの過去作品は、着実に修正が進行中です。『RIKU』の番外とか、春樹の番外とか^^←本編を直しなよ。一番手間を掛けさせる問題児は、やっぱり『ラビット・ドットコム』。なにしろ、本当に [続きを読む]
  • 流鬼 第19話 偽りの協定(2)
  • 今にして思えば、自分がこの村に来たのは、根岸の死の真相を探るというよりも、根岸に対する自分の想像が、まったくの思い違いであることを確かめる為だったのかもしれない。そしてその事で、ろくでもない妄想の連鎖から解き放たれ、自分自身もどこかで救われたいと願ったのかもしれない。飛田は秋人という少年を見つめながら、そう思った。まずは小菊に会わなければならない。そのためには少しばかりの嘘が必要だった。「実は僕、 [続きを読む]
  • 流鬼 第19話 偽りの協定(1)
  • ハンドルを握る手が汗ばんで、小刻みに震えた。猟銃を鼻先に突き付けられたことよりもむしろ、最後の健造の狂気を思わせる咆哮がおぞましく、今も耳から離れない。和貴は慣れていた様子だったが、飛田にはあれが猟銃所持を許された男の行動だという事が恐ろしくてならなかった。問題なく所持許可が下りたのだとしたら、たぶんここ最近の変貌なのだろう。明らかに常軌を逸している。そしてそうさせているのは、春先に13年ぶりに戻 [続きを読む]
  • (イラスト)ホットケーキとスイーツ天使
  • もう5月も半ばを過ぎました。新緑の心地いい季節。でも、また梅雨に入るんだなあ。ああ、それにしても日々が経つのが早い。10日に一回は更新しようと思っているのに、気が付くと2週間。GWもひたすら籠ってたし、雑記の話題もないし、どうしよう……。あ、ここ2カ月で、やたらと買い物をしました。車。Mac(夕さん、最新iMac買っちゃった。Retinaちゃん)。ソファ。そして週末には冷蔵庫買わねば(冷蔵がすべて凍る)。散財で [続きを読む]
  • 流鬼 第18話 叫び(2)
  • 「秋人って子がやったのか? でもどうやって」そんな飛田の質問など耳に入らぬ様子で、和貴は跳ねるように立ち上がり、家に駆けこむ体制を取った。けれど咄嗟に和貴の手を掴み、飛田は引き止めた。ここで逃げられるのは不本意だ。「ちょっと待って。何か大変なのは分かるけど、小菊さんの家だけ教えてくれないか? あとはもう自力で何とかするから」苛立ったように振り返った和貴だったが、その目は飛田を睨みつける間もなく、す [続きを読む]
  • 流鬼 第18話 叫び(1)
  • 赤い紐を足に結わえたカラス。そして、そのカラスをしもべのように従わせ、細い脇道の先に消えてしまった少年を、飛田はじっと目で追った。立ち去る刹那、自分の方にゆるりと視線を流して来たその少年の目が、飛田の脳裏に刻まれ、ゾワゾワとした感情がぬぐえない。初めて会った少年のはずなのに、胸騒ぎにも似た動悸がしばらくたっても鎮まらなかった。先刻、フロントガラス越しに二人の少年を見つけた飛田は、願ってもないチャン [続きを読む]
  • (バトン/イラスト)春樹×塚本×隆也
  • 今日は、TOM−F さんや山西サキさんや八少女 夕さんがされてたキャラバトンに挑戦しました!うちも、1人では味気ないので、この3人に登場してもらいます。KEEP OUTシリーズの春樹、隆也、そして『不可視光線』で初登場の塚本です (*´ω`*) 塚本、覚えていらっしゃいますでしょうか。春樹をえらく気に入ってしまった、ちょっとアブノーマルな大学生です。(私のキャラの中で、唯一のゲイです) ↑ここで、塚本のイラスト [続きを読む]
  • 流鬼 第17話 帰巣 (2)
  • 「ねえ和貴。なにか怒ってる?」自転車のスピードを上げれば上げる程、秋人は後ろから必死に追ってくる。バスの中では和貴が終始無言で窓の外を見ていたため、秋人は話しかけてこなかったのだが、村に入り、カラスが舞うバス停に降りた途端、急にしつこく近づいて来始めた。怒っているわけではなかった。ただこの秋人という少年が、今はどうにも不気味だった。小菊の子供の頃の噂、由良の3人が越して来てから人が変ってしまった健 [続きを読む]
  • (イラスト)久々に春樹
  • やっぱり3月は早いですね。バタバタしてる間に終わってしまいそうな勢いです。年度末、皆様もきっと慌ただしい日々をお過ごしでしょう。ところで毎年この時期になると、私の家の周辺一帯が醸されてるような匂いに包まれます。「あ、これはもしかして、桜が芽吹く前の匂い??」と、毎年一人で感慨にふけっていたのですが、だれに聞いても、ネットで調べてもそんな話はヒットしない。でも、この地に引っ越して来て20年。毎年この [続きを読む]