asa さん プロフィール

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asaさん: 風と歩く
ハンドル名asa さん
ブログタイトル風と歩く
ブログURLhttp://ryousennnokaze.blog.so-net.ne.jp/
サイト紹介文高山も低山も、山歩きの幻視の向こうに何が見えるかを書こうとしています
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供41回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2009/12/01 09:59

asa さんのブログ記事

  • 中国山地幻視行〜オオヤマレンゲは咲いていた・恐羅漢山
  • 中国山地幻視行〜オオヤマレンゲは咲いていた・恐羅漢山  「この大きな岩の裏に回ってごらん」  声をかけられ、裏手に回った。細い道をたどると複雑に組み合わさった岩場が現れた。ザックを置き、なんとか登り切ると別の声がした。  「そこにあるよ。だけどまだつぼみだね」  白いつぼみが鼻先にあった。周囲に枯れた花弁が二つか三つ。どうやら、この花は一斉に咲くのではないらしく、開花時期に時差があるようだ。  「 [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜梅雨の来ぬ間に・窓が山
  • 中国山地幻視行〜梅雨の来ぬ間に・窓が山  入梅宣言はまだない。朝から空は晴れ渡り、雲一つとてない。こんな日は山に登るのがいい。そんなわけで6月1日、広島市西部、広島湾に向かって屏風のように立つ窓が山に向かった。  登山路はほぼ全ルート林間にある。この季節、蒸し暑いだろうと思ったら意外に気温は低かった。ザックに付けた気温計を見ると17、8度あたりを指していた。湿度も低いようだ。渡る風はひんやりとして [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜新緑の中を・大峰山
  • 中国山地幻視行〜新緑の中を・大峰山  風までも緑の色をしているように思える。新緑の中を歩いた。5月25日、大峰山。  山頂から四方を眺めると、大きな白い花が目についた。目を凝らす。オオヤマレンゲでは。もしそうなら大発見、と思ったが、少し違う。しかし、花のかたちからして同じモクレン科の一つであろう。周囲を見渡したが、同じ花が咲く木はなかった。一本だけ独立して立っているようだった。  広島湾方面を見渡 [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜主役は青い空・三倉岳
  • 中国山地幻視行〜主役は青い空・三倉岳  主役は、青い空であった。雲一つない空。おまけに日曜日とあって、山は混雑していた。5月20日、久しぶりの三倉岳。調べてみたら昨年の初秋10月以来であった。  快晴とあって日差しは強かったが、林間の木陰に入ると空気が冷たい。湿度は低いようだ。急登を辛抱し、中岳までたどりつくと、後からどんどん人が押し寄せてきた。誰もが「すごいなあ」と感想を漏らしていた。こちらは何度 [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜連休の白木山、知人と出会う
  • 中国山地幻視行〜連休の白木山、知人と出会う  5月5日、白木山。快晴の予報で、しかも連休の真っただ中とあってふもとの道路沿いは既に駐車の列ができていた。その列の途切れたあたりに車を止めた。身支度をしている最中にも、追い越していく人たちがいた。山道は盛況だろう。  いつも書くことだが、この山は登山道入り口から山頂まで、標高差が800?ある。その道をゆっくりと登った。追い越していく人たちが跡を絶たない [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜寂地山・カタクリは咲いていた
  • 中国山地幻視行〜寂地山・カタクリは咲いていた  犬戻しの滝へ至る遊歩道の入り口に車を止め、身支度を整えていると夫婦連れらしい二人が登ってきた。ベンチに腰を掛け一息入れている風なので声をかけた。  「カタクリはまだ咲いていますかね」  「さあ、この間の土曜日に登った人は、ちょうど見ごろだと言ってました」  きょうは4月27日、金曜日である。もう1週間も過ぎている。山口県の最高峰、寂地山(1337?)に咲く [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜腰痛ハイカー・吉和冠
  • 中国山地幻視行〜腰痛ハイカー・吉和冠  4月20日、吉和冠に登った。この山は昨年の5月以来である。気温は30度近く、路傍には小さな花が咲き、沢の音が絶えない。暑さを除けば気持ちのいい季節であり、心地よい環境であった。ところがなんと、高度を上げるにつれ、腰痛が再発した。雪解けの山道には倒木が転がる。それらをまたぐのも苦痛になってきた。どうしようか…と思いながらも頂上直下まで来てしまった。  道に転がる [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜春まだ浅き・恐羅漢山
  • 中国山地幻視行〜春まだ浅き・恐羅漢山  駐車場に車を止め、山頂付近を見上げると冷たい風が首の後ろを吹き抜けた。ゲレンデ斜面に雪はない。もう4月中旬である。念のため、カンジキとアイゼンは車に積んできた。よく見ると山蔭にはところどころ残雪があるようだ。思案の末、アイゼンをザックに詰めた。  4月12日、恐羅漢山(1346?、広島県の最高峰)。例年、この山は3月下旬に訪れる。そのころなら、残雪期の終わりを味 [続きを読む]
  • 「闇」の中の「己」を文字化する稀有な能力
  • 「闇」の中の「己」を文字化する稀有な能力〜山の図書館 「極夜行」(角幡唯介著)  北極圏に出現する「極夜」を旅した記録である。したがって、闘った相手は闇そのものである。いや、正確に言えば、4カ月間続いた極夜の中の単独行で己がどのように変質するかを、すべてをさらけ出しながら追求したノンフィクションである。つまり、書くべき対象は「闇」そのものであると同時に「己」であった。探検ノンフィクションは、 [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜雪崩跡に悩む・深入山
  • 中国山地幻視行〜雪崩跡に悩む・深入山  準備に手間取り出発は午前10時近くになった。予報は晴れだったが、うす曇りで小雪が舞っていた。山の天気は気まぐれだ。風はない。気温計を持ってこなかったが、おそらく氷点下だろう。雪面は固く締まっている。スノーシューは壊れているので、きょうはカンジキだ。サクサクと小気味いい音を立てて刃が雪に食い込む。1時間ほど、気持ちよく歩いた。 ◇◆  2月23日、深入山(1153?) [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜雪の山を眺めに・鈴が峰
  • 中国山地幻視行〜雪の山を眺めに・鈴が峰  北陸をはじめ、豪雪地帯では記録的な大雪のようだ。山形・肘折温泉では積雪4?だという。人間の背丈の2倍以上だ。現地で苦労している人たちには申し訳ないが、どういう状況なのか、想像もつかない。こちらはうっすら積もっただけで「雪だ、雪だ」と騒ぎ、交通機関にも影響が出る。  2月12日の広島もそんな状況だった。今年はさまざまな都合で雪山に行けていない。せめて罪滅ぼしに [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜曽場ケ城山・戦国期に思いをはせ
  • 中国山地幻視行〜曽場ケ城山・戦国期に思いをはせ  時は、応仁の乱(1467〜1477年)のころにさかのぼる。安芸の国も騒乱の中にあった。出雲から尼子が、周防から大内が勢力を伸ばし、覇を競った。当時、弱小勢力だった毛利元就は尼子についた。こうして尼子・毛利と大内が激突したのが鏡山城の戦い(1523年)である。元就はこのとき、謀略をめぐらして鏡山城を守る大内方に内部分裂を起こさせ、尼子に勝利を呼び寄せた。しか [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜今年初登りは石段2000段・宮島弥山
  • 中国山地幻視行〜今年初登りは石段2000段・宮島弥山  前回登ったのが11月下旬だから、まだ1カ月半しかたっていない。しかし、このところ年初めの山登りはここと決めているので、多少気はひけるが宮島・弥山(535?)の山行を紹介する。文章もだが、写真も申し訳ないほどこれまでと同じである。  11月下旬は紅葉をめでることが主眼だったため紅葉谷コースから上がったが、今回は大聖院コースを選択した。山頂まで約3?、石段2 [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜侮れない山並み・牛田山
  • 中国山地幻視行〜侮れない山並み・牛田山  広島の市街地は太田川によってつくられたデルタの上に広がる。その東西には低いながらも山が屏風のようにそびえる。西は鈴が峰、東は牛田山を中心にした山群である。日頃よく登るのは鈴が峰だが、今回牛田山に挑戦した。  広島駅を起点に二葉山(139?)、尾長山(157?)、牛田山(260?)を経て住宅街に下り、アストラムライン(高架軌道の交通システム)を使って市街中心部に向 [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜思わぬ雪・大峰山
  • 中国山地幻視行〜思わぬ雪・大峰山  12月9日、大峰山。登山口に近づくにつれて、舞う雪が濃くなった。路面も白くなり始めている。確かに、東日本から北海道にかけて寒波が襲ってはいるが、西中国山地まで雪化粧になろうとは、予想していなかった。したがって、雪に備えた装備もしていなかった。引き返そうか…弱気の虫が頭をもたげた。  登山口に着いたとたん、日が差した。まるで山が「おいで、おいで」といっているようだ [続きを読む]
  • 山があってよかった〜山の図書館
  • 山があってよかった〜山の図書館 「街と山のあいだ」(若菜晃子著)  私たちは、いつも名のある山に登っているわけではない。むしろ、名もない低山に登ることのほうが多い。深田久弥は「百の頂には百の喜びがある」といったが、それは名もない低山にも当てはまる。どんな山にも味わいがあり、歩く喜びがある。そのことをエッセーにまとめたのが、この「街と山のあいだ」である。  著者は「山と渓谷」の副編集長を経て独立 [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜宮島・弥山は国際色豊か
  • 中国山地幻視行〜宮島・弥山は国際色豊か  紅葉谷公園から登山道に取り付き、日当たりの悪い石段を登るとロープウェイの終着点から山頂へと延びる舗装された明るい道に合流する。ここまで来ると、ハイヒールやミニスカートの女性もいる。横を歩いていた若い女性のグループが何やら笑いながら話している。「○×▼◆□…」。日本語ではない。外見は日本人そのものなのだが。  山頂に着いて周りを見渡すと、外国人が多い。欧米 [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜美は乱調にあり・佛通寺の紅葉
  • 中国山地幻視行〜美は乱調にあり・佛通寺の紅葉  11月15日、三原の佛通寺を訪れた。  見たところ、紅葉はピーク過ぎて枯れ始めと思った。その印象を若い僧侶にぶつけてみた。僧は、私の言葉を肯定しなかった。「紅葉は木によって時期が違います。よく見ればまだ緑のものもあります。既に盛りを過ぎているというのは、適当ではありません」。こんな答えだった。そうか、紅葉は桜とは違うのだ。桜は一斉に咲き、一斉に散る。そ [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜牛曳山から毛無山へ
  • 中国山地幻視行〜牛曳山から毛無山へ  心がざわつく景色がある。晩秋の山。紅葉は既に盛りを過ぎ、冬の到来を待つ白樺の林。日の影が長く伸びて、枯葉降り積む山道。何が心を揺らすのだろう。  11月6日、比婆山連山の一角、牛曳から毛無を歩いた。10月24日、この地を訪れた時には「紅葉にはまだ早い」とアドバイスを受けたコースである。ちょうど2週間が過ぎた。早くはなかった。というより、もう遅かった。白樺の紅葉はす [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜不思議な山名と錦繍をまとって・鯛ノ巣山
  • 中国山地幻視行〜不思議な山名と錦繍をまとって・鯛ノ巣山  秋晴れの10月31日、「鯛ノ巣山」という不思議な名前の山に登った。広島県に近い島根県にある。1026?。紅葉が楽しめるのでは、と思ってのことだ。  山名の由来について、確たる説はないようだ。ふもとの奥出雲は陰陽の物資の集積・中継地点に当たり、日本海側の魚が集まってくる―即ち「鯛の集(す)」の地域ということから、という説が有力なようだが、定説ではな [続きを読む]
  • 中国山地幻視行〜偶然の出会い・比婆連山
  • 中国山地幻視行〜偶然の出会い・比婆連山  池の段まで、あと30分か。そう思いながら、登りの山道を詰めていた。数人が下ってくる気配がした。「asaちゃん?」と声がする。そんな呼び方をされたのは、久しぶりだ。驚いて顔を上げると、懐かしい顔があった。写真部にいたKさんである。数人を連れていた。Kさんは退職後、写真塾を開いている。そこの塾生さんたちだった。紅葉の比婆連山を撮りに来たらしい。二、三の言葉を交わ [続きを読む]
  • 「ソロ」という生き方とヒマラヤとの融合
  • 「ソロ」という生き方とヒマラヤとの融合 「ソロ」(笹本稜平著)  「ソロ」というタイトルから思い起こされる一冊がある。「ソロ 単独登攀者 山野井泰史」(丸山直樹著、1998年、山と渓谷社)。ヨセミテやヨーロッパアルプスで腕を磨き、挑戦の舞台をヒマラヤに移したクライマーを追った。そして彼の生死の境をさまよったギャチュン・カン北壁登頂の体験は沢木耕太郎の卓抜なインタビューによって再現され「凍」にまと [続きを読む]