30代男性の"忘れられない恋の物語"
ねえ、荒川さん。 思い出ってどんなふうに完成するか知ってる?最初は鮮明で、声も憶えている。だけど時がたつにつれて、どんな声だったのか記憶が定かでなくなる。だんだん色が薄れてきて、セピア色になる。 最後に輪郭もおぼろげになり、思い出は完成するんだ・・・
2010年のお正月・・・そう、元旦の10時ごろ、理砂から電話が来た。僕は気付いていたけど、わざと電話にでなかった。留守番電話には、いつもの口調であの子の声が録…
理砂の誕生日は8月19日だった。その前の週、12日に四谷での同期会の帰り、そう23時半頃、僕はあの子に電話した。"今から行っていい?"ってね。"来週誕生日だっ…
ねえ、荒川さんこれでよかったんだよね。僕はあの子の全てを受入れた・・・その後、6月の1ヶ月間、僕は毎週月曜日理砂の店に行った。もちろん、その前に常連の斉藤さん…
"思い出なの・・・""今までのことは忘れて欲しいの・・・友だちからはじめましょ"理砂は言った。"あなたとSexしただろってみんな言われた・・・""みんな、この…
5月下旬木曜日の昼13時半頃だった。僕は意を決して、理砂の店のなかに入った。理砂は掃除をしていた。前日、常連の良ちゃんと3時まで話してたらしい。理砂は"電話し…
手紙の内容はいたって簡単なものだった。今までの思い出と僕の決心について、1枚で綴った。僕の決心は、"1年後、理砂の誕生日まで待つよ。もし会いたいと思うなら連絡…
5月の連休明けに、理砂は上海に1週間ほど帰った。僕は悶々とした日々を過ごしながら、何度も理砂とのやり取りを思いだした。ねえ、荒川さんやっぱり単なる営業トークに…
その日はどうやって帰ったのか憶えてない。その晩は何度も理砂に電話したけどコールのみだった・・・週明けにもう一度理砂に電話した。"このまま終わりにするするには辛…
別れは突然やってきた・・・4月24日の金曜日19時10分頃、僕はいつものように店に行った。だけど、あの子はいつもと違うルートで店にやってきた。そして、いつも一…
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