天波由々 さん プロフィール

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天波由々さん: 金の鍵 銀の錠
ハンドル名天波由々 さん
ブログタイトル金の鍵 銀の錠
ブログURLhttps://cawaru.com/bl/
サイト紹介文ファンタジー風オリジナルBL小説を書いています。切ない/ハッピーエンド
自由文天波由々のBL小説を置いています。ファンタジー世界&ハッピーエンドで悶えるほど甘いお話を書いていきたいと思います。甘々好きな方は、ぜひ覗いてみてくださいv
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供15回 / 6日(平均17.5回/週) - 参加 2010/05/23 14:54

天波由々 さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 荒野の果てに嫁ぐもの 第14話 心浮き立つ提案
  • 前の話へ 目次へ一方のリシルは、アルヴァーの右隣の席についたものの、配膳される朝食にぼんやりと目を落として微動だにしない。明け方にうつらうつらした程度でよく眠れておらず、頭がぼーっとしている。その原因とも言えるアルヴァーの顔は、当然見られないままだ。いろいろ考えるのに疲れて、思考が麻痺状態で、配膳を終えたディータが退室したのも気づかなかった。「食欲がないのか?」心配そうにかけられた声に、はっと顔を [続きを読む]
  • 荒野の果てに嫁ぐもの 第13話 アルヴァーの想い
  • 前の話へ 目次へ 次の話へようやく自分のベッドに下ろされたリシルは、頭から足の先まで掛け布を被って、その身を隠してしまった。その頑なな様は、アルヴァーがなにを言っても解けそうにもない。アルヴァーは、派手に溜め息を吐くと、「後でディーにこさせる」と言い置いて、足音も荒く部屋を出ていった。ドアの閉まる音を確かめた後、掛け布から顔をのぞかせたリシルは、詰めていた息を吐いて脱力した。どうして、こんなことに [続きを読む]
  • 荒野の果てに嫁ぐもの 第12話 罰としてキスを
  • 前の話へ 目次へ 次の話へ「できないと言うなら、その度にキスをすることにするか」「え…、ええっ!?」思いもよらないことを言われ、リシルの目が点になる。どうして、そうなるのだろう? 「アル」と呼ばなければ、キスの罰があるというのだろうか?理解不能とばかりにリシルが見上げるのに、アルヴァーの瞳は至極真面目である。口元は、多少意地悪っぽい笑みを浮かべてはいるが。「様付けで呼ぶのは、許婚として他人行儀だろ [続きを読む]
  • 荒野の果てに嫁ぐもの 第11話 帰城
  • 前の話へ 目次へ 次の話へ訊いてはいけないことだったのだろうか、とリシルが心配になった頃、ようやく口を開いたディータは「それは直接お聴きになってはどうでしょうか」と言葉を濁した。そして、「休憩しましょう」と席を立ち、お茶の用意をしてきます、とお辞儀をして退室する。その後姿を見送りながら、リシルはため息を吐いた。アルヴァーが都に出かけて、そろそろ一週間が経とうとしていた。いつお帰りになるのだろうか… [続きを読む]
  • 荒野の果てに嫁ぐもの 第10話 無垢な癒し手
  • 前の話へ 目次へ 次の話へきっとアルヴァー様のお人柄なんだろうな。その地を統治する者によって、そこに住む住人も影響されるのだろう、とリシルは素直に思う。アルヴァーを始め、ディータやここの人達にあたたかい雰囲気を感じる。とても居心地の良い空気を。それなのに、やむを得ない事情があったとはいえ、そんな人たちを謀ろうとした自分を恥じた。黙って俯いてしまったリシルの上に、覗きこむディータの影が落ちる。「疲れ [続きを読む]
  • 荒野の果てに嫁ぐもの 第9話 新天地で
  • 前の話へ 目次へ 次の話へ「もう下げてよろしいですか?」「はい、…すみません。残してしまって…」柔らかいパン粥や熟した果物を搾ったジュース、とろとろに煮こんだスープなど、どれも美味しいものだったが、普段から小食のリシルは、熱が引いたばかりとあって数口ずつしか口にできなかった。残すのを申し訳なく思っていると、「少しでも食べられてなによりです」とディータが微笑む。日も暮れる頃になって、ぐっすり眠れたこ [続きを読む]
  • 荒野の果てに嫁ぐもの 第8話 熱
  • 前の話へ 目次へ 次の話へ熱…い。荒い息の下、朦朧とする意識の中で、リシルは重い身体を持て余していた。手を上げることさえ叶わない気だるさに、滲み出る汗を拭うこともできない。まとわりつく掛け布も鬱陶しく不快に思える。久しぶりに熱を出したのは、長旅の疲れと無理をしたせいだ。薬を塗ってもらった左足も早々に良くなるはずもなく、腫れたままでじくじくと疼いている。昨日は、広間でアルヴァーと食事を摂った後、疲れ [続きを読む]
  • 荒野の果てに嫁ぐもの 第7話 忘れていた想い
  • 前の話へ 目次へ 次の話へ「赤くなって、おまえは本当に可愛いな」ベッドについた片腕に体重を乗せ、腰を浮かせたアルヴァーがリシルの方へと近づく。大きな影に迫られ、リシルは恐怖に顔を引きつらせた。もうこれ以上は、後ろに下がれないところまで追い詰められている。伸ばされた右手が熱くなった頬に触れると、リシルはぎゅっとまぶたを閉じた。「そんなに怯えられると、萎えるな」溜め息まじりの声に目を開けると、苦笑する [続きを読む]
  • 荒野の果てに嫁ぐもの 第6話 男の花嫁?
  • 前の話へ 目次へ 次の話へ「なんだ?」ゆるりとくつろぐ姿勢で先を促すアルヴァーに、リシルは少し迷いながらも疑問を口にした。「なぜ、わたしにこのような扱いを……?」「なにか足りないものでもあるのか?ああ、食事がまだだったな。昼もとっくに過ぎているし、俺も腹が空いたところだ」と、横を見やると、「すぐにご用意致します」とディータがお辞儀をして退室する。リシルは、アルヴァーと二人きりになってしまって焦った [続きを読む]
  • 荒野の果てに嫁ぐもの 第5話 驚きと安堵と疑問と
  • 前の話へ 目次へ 次の話へそういう背景があるから、この人はあんなに怒ったんだ。激高の理由が腑に落ちて、そっとアルヴァーに目を移す。静けさを取り戻した瞳が、じっと自分に注がれているのを見て、慌ててリシルはそっぽを向いた。今の扱いとさっきとの落差に、なんだか落ち着かなくなる。なぜこの人は、こんな目で自分を見るのだろう?アレジアの親しみをこめた瞳とも違う初めての眼差しに、リシルは戸惑うばかりだ。優しく髪 [続きを読む]
  • 第4話 失態
  • ゆらゆらと身体の揺れている感覚が、ふわりと雲の上に寝転んだような感触に変わった。柔らかいなにかで髪を撫でられて、リシルの顔に笑みが浮かぶ。ああ、気持ち良いな……。それがなにか確かめたくて、ゆっくりとまぶたを開くと、薄い布の天蓋を背景に自分を見下ろしているアルヴァーの優しげな笑みが見えた。触れていたのは彼が持つタオルで、リシルの濡れた髪を丹念に拭いてくれていたようだ。「…アルヴァー、様?」「風呂の中 [続きを読む]
  • 第3話 不可解な鼓動
  • 「お帰りは夜になるかと思っていましたが、早いお戻りですね」「客人を待たせるわけにはいかないからな」どこか楽しげなディータを横目に、アルヴァーと呼ばれた男はリシルの正面に歩み寄り、ふわりと片膝をついた。風の精が存在するのなら、このような仕草で立ち居振舞うのだろうか。艶やかな黒髪が流れるような動きの後を追い、まるで風と戯れているかのようだ。洗練された所作のひとつひとつに、リシルは足の痛みを忘れて見蕩れ [続きを読む]
  • 第2話 荒野の果ての城
  • 「すごい…っ 」知らずに感嘆の声を漏らしたリシルだが、坂を昇りきった馬車の周りには、彼が生まれて初めて見る風景が広がっていた。東西のはるか彼方に青い山脈が小さく見える他は、果てしなく続く荒野。見事なまでの視界の広さの中にあるのは、右手に今昇ってきた道の脇にあった渓谷の亀裂と、人工物とおぼしきシルエットが前方にひとつ。こんなところに人が住んでいるなんて。……それに、あれが目指す城?まだ豆粒ほどの大き [続きを読む]
  • 第1話 決意
  • ガタガタと二頭立ての馬車の列が、勾配のきつい坂を駆け上がって行く。緑の少ない赤茶けた渓谷に、馬車の後を追いかける土煙がたなびき、車輪に弾かれた小石が、からからと乾いた音を立てながら、深い谷底へと転がり落ちていく。時刻は、もうすぐ真上に陽が昇ろうかという頃だ。前後に二輌ずつの幌馬車を従えた品のある箱馬車に乗っているのは、ただ一人。俯いた顔を上げ、えんじ色のカーテンのかかった窓から外に目を遣ると、白い [続きを読む]
  • 天波由々について
  • 天波由々(あまなみゆゆ)切ない展開からのハッピーエンドが好き。書くのはほとんどファンタジー。ツイッターで更新をお知らせしていきます。Twitter→ @amanamiyuyu応援・支援つき感想がありましたらこちらにお願いします⇒ Ofuseいただいた感想やご支援は、創作の糧にさせていただきます。 [続きを読む]
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