ポール・ブリッツ さん プロフィール

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ポール・ブリッツさん: クリスタルの断章
ハンドル名ポール・ブリッツ さん
ブログタイトルクリスタルの断章
ブログURLhttp://crfragment.blog81.fc2.com/
サイト紹介文文春「東西ミステリーベスト100」完走挑戦中。現在85年版海外ベスト100走破。
自由文SFからミステリからファンタジーからなんでもやっているよろず小説サイトです。
オリジナルミステリ童話「探偵エドさん」
オリジナルファンタジー小説「昔話シリーズ」
オリジナルギャグ小説「範子と文子の三十分一本勝負」
ほかに、多数のノンシリーズのショートショートや、ファンタジー長編「紅蓮の街」などを取り揃えてご用意しております。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供125回 / 365日(平均2.4回/週) - 参加 2010/06/18 17:52

ポール・ブリッツ さんのブログ記事

  • 日本ミステリ45位 紳士同盟 小林信彦
  •  大学時代に図書館で読んだ。そのときは確かに面白いとは思ったが、平凡な作品だと思ったのも事実。さて、20年ぶりに再読だ。 再読の感想であるが、さすが全盛期の小林信彦の作品である。いかにも小林信彦らしいと思わせるギャグを次々とぶつけてきてニヤニヤしてしまう。そこで槍玉に挙がっているのは、「田舎者」と「通人」である。そいつらから「江戸の庶民」が悪知恵でもって大金をせしめる。そう、このコン・ゲーム、すな [続きを読む]
  • 日本ミステリ44位 八つ墓村 横溝正史
  •  いかなるミステリファンも全く弁護できない、金田一耕助の最大の失敗事件。特に、金田一耕助が最初から犯人を絞っていた、という弁明が本当ならば、ダメじゃん、としかいいようがない不始末である。本人が言う通り、なにもしなくても事件は解決していたであろう。それもこれも、名探偵以外の人間のファインプレーのおかげであるし、金田一耕助でなく怪盗X・Y・Zと三津木俊助と探偵小僧が来ていた方が解決は早かったかもしれぬ [続きを読む]
  • 自炊日記・その78(2018年6月)
  • 6月1日 朝食のメニュー ニンニクラーメン 昼食のメニュー そうめん 夕食のメニュー 米飯 味噌汁 鮎の塩焼き チンジャオロース お浸し トマト6月2日 朝食のメニュー ピザ エスカルゴ 生野菜サラダ プルーン ミネストローネ ミルクティー ヨーグルト メロン 昼食のメニュー サイゼリヤで優雅な昼食 夕食のメニュー 米飯 味噌汁 ローストビーフ 生野菜 カニカマときゅうりの和え物 もずく酢 明太子 [続きを読む]
  • 日本ミステリ55位 一本の鉛 佐野洋
  •  高校生の頃に古本屋で買って読んだ。皮肉なまでに皮肉なラストの一行が非常に気に入ったのを覚えている。問題は、覚えているのはそこだけだった、ということだろうか。美浦村中央公民館から相互貸借で取り寄せて、実に三十年ぶりに再読。 細部を完全に忘れていてよかった、と思った。この巧妙精緻を極めた謎解きミステリは、大ネタをひとつ知っていたくらいではびくともしない面白さを持っていたのである。いやはや、犯人探しと [続きを読む]
  • 日本ミステリ55位 半七捕物帳 岡本綺堂
  •  数年前に図書館で借りて全編読んだ。やたらと面白かった。同じ図書館で同じ本を借りて再読。やっぱり面白い。大正時代の作品なのに、去年の新作といわれても信じてしまいそうである。「モダン」とか「洗練」とかいうのはこの作品のためにあるのではないか。そんなことまで感じさせる、上品で読みやすい文章。江戸時代の光景が目に見えるような、的確で要所を押さえた描写。それでいながら扱う事件は多岐にわたり、読者を飽きさせ [続きを読む]
  • 鋼鉄少女伝説 9 テストプレイヤー
  •    9 テストプレイヤー「お前のところにも来てたのかよ」 ゲームセンターの受付で処理を待ちながら、二人に向かってぼやいた。考えが及ばなかった自分がアホに見える。 キリコはのほほんとして答えた。「そりゃ、順昇のパソコンでゲームをしたとき、わたしたちも認証コードを入れるわよ。そうしなくちゃゲームはできないし」「それでメアドにメールが来たわけか。そうだよな。そりゃそうだよな」「すみません、浦沢先輩。朝 [続きを読む]
  • 日本ミステリ42位 斜め屋敷の犯罪 島田荘司
  •  これも「東西ミステリーベスト100」で知ってからなかなか読む機会がなかったのだが、浪人中、松戸の古本屋でノベルスを発見、大喜びで買い、読んだ。その時の興奮は今でも覚えている。たしか模試の前日だったかな。勉強そっちのけで読んだので、試験の結果はハレホレヒレハレになったが、本人は非常に満足であった。それ以来、何度読んだかわからない。不可能としか思えない事件なのに、それが補助線一本を引くだけで簡単に理 [続きを読む]
  • 風渡涼一誕生の話(エッセイ)
  •  きっかけは、今年の5月5日、コミティアの帰りに、当ブログではおなじみの、相互リンクしてくださっている矢端想さんが、打ち上げで飲んでいる時に発した何気ないひとことであった。「最近、ポールさんのブログ、ミステリーの記事が多いでしょ。実は、あれ、読んでなくて……」 青天の霹靂とはこのことである。そういえば、最近のわたしのブログは、ほとんど、ミステリの感想文であった。自分としては、あれはどうしても小説が [続きを読む]
  • 風渡涼一退魔行 第六話 誰かがそこに……
  • 風渡涼一退魔行第六話 誰かがそこに…… 1「くうう、こういうのって、やっぱりいいですね。伝統的な妖怪ハンターという感じがしますよ。それで、妖怪をどうやって退治するんですか?」「何を盛り上がってるんだ、若造。それに、退治ばかりが仕事じゃないぞ」 おれたち二人がいるのは、首都近郊の、繁華街に適当に近く、駅にも適当に近く、しかも駐車場までしっかり完備、という、ちょっとした豪邸だった。「えー、でも、幽霊屋 [続きを読む]
  • 日本ミステリ42位 悪魔の手毬唄 横溝正史
  •  浪人生のころに古本屋で入手して読んでから、おおよそ二十年ぶりに再読。個人的にはつのだじろうによるコミック版の印象が強い。金田一耕助がチビでヒゲでメガネで洋装、という原作のどこをどう読んでそうなったのかさっぱりわからんデザインでありながら、読んでみるとどこを切っても横溝正史だ、というすごいコミカライズだった。コミックのせいで犯人だけは覚えていたので、面白く読めるだろうかと不安だったが、杞憂であった [続きを読む]
  • 自炊日記・その77(2018年5月)
  • 5月1日 朝食のメニュー そうめん 昼食のメニュー そうめん 夕食のメニュー 米飯(水飯にして食べる) 味噌汁 赤貝缶詰5月2日 朝食のメニュー そうめん 昼食のメニュー そうめん 夕食のメニュー かつ丼 味噌汁5月3日 朝食のメニュー そうめん 昼食のメニュー そうめん 夕食のメニュー インド料理店で豪華な夕食5月4日 朝食のメニュー シリアル 昼食のメニュー ラーメン 餃子 夕食のメニュー 米 [続きを読む]
  • 特別編・京阪神で大地震
  • 京阪神での常ならぬ大地震のニュースに、わたしは驚いた。特に気になったのは友人たちの安否だ。ライフラインが寸断され、連絡すら取れないでいるだろう彼らのことを思ったら、飯ものどをろくに通らなかった。心配事がなかったら20皿いけたんじゃないかと思うと、友人を思う自分のデリケートな心がうわなにをするやめろはなせうわーっ(音声途絶) [続きを読む]
  • 日本ミステリ41位 影の告発 土屋隆夫
  •  この小説の存在を知ったのはあの恐怖の書「推理小説を科学する」であった。そこでもトリックがボロクソにたたかれていたような気がする。そのせいあって、長いこと読むのを敬遠していた。どうせアリバイ崩しだろ、という思いもあったことであるし。 最初に読んだのは大学に入ってからである。古本屋をいくら探しても見つからなかったので、大学の図書館で角川文庫版を借りた。強烈に面白かった。個人的には、土屋隆夫の最高傑作 [続きを読む]
  • 風渡涼一退魔行 第五話 怪転寿司フルコース
  • 風渡涼一退魔行第五話 怪転寿司フルコース 1「こんなもので、ぼくがごまかされると思ったら大間違いですからねっ」 色白できゃしゃでサラサラヘアでどこか遠くの空でも眺めているような瞳の色をした、あごの細い女とも見まがうような顔の持ち主でありながら、塚原喜八郎というどこか昭和初期を思わせる名前をした若者は、黄金色の皿に乗った大トロをベルトからすくい上げてそういった。おれは肩をすくめた。「ごまかしはしてな [続きを読む]
  • 日本ミステリ40位 弁護側の証人 小泉喜美子
  •  世の中には再読のきくミステリと再読のきかないミステリがあるのは事実であり、再読のきかないミステリの代表選手が、この「弁護側の証人」であろう。それほどまでに、この小説を普通に前情報なしで読んだときの驚愕はすさまじい。前情報ありで読んだ人間だから自信を持っていえる。トリックを知ってしまったらぶちこわしの作品なのだ。 この本を読んだのは、大学在学中である。入手困難だった集英社文庫版を古本屋でやっとのこ [続きを読む]
  • 風渡涼一退魔行 第四話 隠れ里
  • 風渡涼一退魔行第四話 隠れ里 1「ちょっと待ってくださいよおー」 サラサラの髪と華奢な身体と細い顎骨という少女漫画から切り抜いてきたようななりにもかかわらず、こんな山奥までついてきた若造に、おれは憐れみの視線を送った。「だからいっただろうが。おれの仕事は、遊びじゃない。深入りしたら、死にかねないってな」「だって、どう考えても、遊び、じゃないですか」 若造、塚原喜八郎は、恨みがましい視線でおれを見た [続きを読む]
  • 日本ミステリ39位 燃える波濤 森詠
  •  日本冒険小説協会が「感謝感激大長編賞」を送ったことで知られる冒険小説の雄編である。全三巻二千枚、というボリュームだったが……今ではそう目新しくもなくなってしまった。この39位の時点で発表されていたのは、日本に極右勢力のクーデターが発生する過程を大迫力で描いた第三部まで。「これからどうなってしまうのか」をみんな注視していた。そして第四部「明日のパルチザン」第五部「冬の烈日」第六部「烈日の朝」と続い [続きを読む]
  • アルファポリスの大賞に参加しています!
  • 参加作品は「風渡涼一退魔行」です!登場人物紹介http://crfragment.blog81.fc2.com/blog-entry-3230.html第一話http://crfragment.blog81.fc2.com/blog-entry-3231.html第二話http://crfragment.blog81.fc2.com/blog-entry-3232.html第三話http://crfragment.blog81.fc2.com/blog-entry-3233.html第四話http://crfragment.blog81.fc2.com/blog-entry-3235.html第五話http://crfragment.blog81.fc2.com/blog-entry-3236.html第六話 [続きを読む]
  • 風渡涼一退魔行 第三話 ぬりかべ
  • 風渡涼一退魔行第三話 ぬりかべ 1「なるほど、ここでお見かけしたんですね。道理で見覚えがあると思った」 晩酌タイムに聞きたい声ではなかった。おれは酒の入ったグラスを前に、憮然とした表情でいた。飛んで来た蚊をぴしゃりと潰し、巌のような顔でグラスを磨いている、バーテンダーの後ろに並んだ酒瓶を見た。「あんたたち、いつのまにそこまで深い知り合いになったのよ」 このバー、「ソフィア」のマダムの織江が、おれも [続きを読む]
  • 日本ミステリ37位 黒い白鳥 鮎川哲也
  •  大学時に、大学の図書館で借りて読んだ。角川文庫は全冊ぞろえをしていた図書館をこれほどありがたく思ったことはない。ステーマンの「マネキン人形殺害事件」を読んだのもあのころだったなあ。で、初読時の感想であるが、やっぱり鮎川哲也の鬼貫警部ものは自分には合わない、というものであった。精緻なアリバイ崩しというやつが、つくづく向いてないと思い知らされただけで終わったのである。 二十年ぶりに再読。鬼貫ものの「 [続きを読む]
  • 風渡涼一退魔行 第二話 地獄行き始発13時00分
  • 風渡涼一退魔行第二話 地獄行き始発13時00分 1 世の中の、いわゆる「濃い」男の顔には、二つのパターンがある。まず第一のパターンは、寺沢武一が描く濃い顔の男だ。代表は右手に銃を持つ男、宇宙海賊コブラである。コブラはモテる。もうむちゃくちゃモテる。身体中からフェロモンが立ち上り、グラマラスな美女を片手に抱いて、怪しげな酒場に乗り込んでいく。まことにうらやましい。 おれの前にどんぶりが置かれた。「天 [続きを読む]
  • 日本ミステリ37位 孤島の鬼 江戸川乱歩
  •  どの版で読んだのかすっかり忘れたが、高校時代に読んでムチャクチャ面白かったのを覚えている。いや、あれは横溝正史「八つ墓村」であったか。まあいい。面白いものは面白いのである。以降しばらく読んでいなかったが、ひさしぶりに再読。 記憶通り、やっぱり面白い。だけれども、あれ、こんなに登場人物少なかったっけか、と思ったのも事実。もうちょっといたと思ったのだが、江戸川乱歩、あまりにもご都合主義にすぎないか、 [続きを読む]
  • 風渡涼一退魔行 第一話 さとるの化け物
  • 風渡涼一退魔行第一話 さとるの化け物 1 書けない。何も書けない。気持ちいいくらい何も書けない。おれは合成皮革の表紙がボロボロになりかけの、古い能率手帳のうえで、愛用の銀のシャープペンシルを震わせた。丸でも四角でも三角でもいいから、何か書けばそれだけ埋まるのだが、それができないのだ。 とん、と水の入ったコップが置かれた。「ラーメン」 おれは親父の顔を見もしないでいった。四百八十円。まあ妥当だろう。 [続きを読む]
  • 日本ミステリ36位 サマー・アポカリプス 笠井潔
  •  これを読むに先立って、シリーズものであるからには読んでおかねばならんだろう、と矢吹駆シリーズ第一作「バイバイ・エンジェル」を再読したわけだが、内容に頭を抱えてしまった。実にポイントを押さえたテロリズム批判である。そして21世紀の今になってもその分析が妥当性を持つ、というのは、人類文明救いがたしというかなんというか、この三十年間、何やっとったんじゃ人類。こみいった感想は54位「バイバイ・エンジェル [続きを読む]