久能美丈 さん プロフィール

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久能美丈さん: 50歳からのヨーロッパ
ハンドル名久能美丈 さん
ブログタイトル50歳からのヨーロッパ
ブログURLhttp://burgblog.blog27.fc2.com/
サイト紹介文日本城郭の研究者が、鉄道・バスを駆使してヨーロッパの古城に潜入した写真旅行日記!
自由文日本城郭の研究者が、夫婦で海外恐怖症を乗り越え、ヨーロッパのお城に潜入!魅力にハマって10年。見たもの聞いたもの、ありのまま。目指せ連載100回!!
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供82回 / 167日(平均3.4回/週) - 参加 2010/06/20 15:46

久能美丈 さんのブログ記事

  • 第223話 タラの丘
  •  イングランドで見てきた大規模なヒルフォート(丘の要塞)に似た景観は、宇宙の中で自然に呼吸している。アイルランド人の故郷といった空気は私にも伝わってくる。聖地である。敬意を払わなければいけない。無料で入れることは意外であったが、入場料を取っても十分に徴収する資格があるように思う。穏やかで、落ち着き払った風が、地と宙の間を抜けていく。天は抜けるほどの青さではない。              <今でも [続きを読む]
  • 第222話 タラの丘へ
  •  異端に厳しいローマ・カトリックが何故ケルト十字を容認したのかはわからないが、“ケルト”と称されるものは、宗教関係だけではなくイギリス・アイルランドに数多く残っている。しかしアングロ=サクソン来住以前の文化を何でも“ケルト”遺産としてしまう傾向もあったようだ。これから行くタラの丘はどうだろう。 タラの名を初めて知ったのは『風と共に去りぬ』であるが、あれはスカーレット=オハラが住むアメリカ南部。スカー [続きを読む]
  • 第221話 モナスターボイスのハイクロス
  •  ケルト民族というのを学校で習った覚えがない。今では高校の教科書にも、ゲルマン人に追われた西ヨーロッパ先住民として載る。大人になってから知っただけに新鮮で、特にヨーロッパを旅行するようになってからは何かと気になっていた。 そうした中でケルト十字という文化遺産があることを知った。太陽十字とも呼ばれるように十字と円環が組み合わさっている。少なくとも7世紀まで遡ることができるというが、キリスト教以前、紀 [続きを読む]
  • 第220話 モナスターボイスのラウンドタワー
  •  ニューグレンジの次に向かったのはモナスターボイス。何と言うこともないところに駐車場があり、道路を挟んだ向かい側も何ということもない墓地。その中に2棟の教会跡と1基のラウンドタワー(円塔)、そして3基のハイクロスがある。当地で最初にキリスト教を広めたのは聖ブイト(ビュート・ボイト)、521年頃に亡くなった聖人である。教会はおそらく古くても14世紀の末に建てられたものであるが、ラウンドタワーは10世紀後半のも [続きを読む]
  • 第219話 ニューグレンジは化粧が上手
  •  ニューグレンジには人を惹きつけるものがある。しかしあまりにも化粧映えのする正面を見ると妙に居心地が悪いのも事実だ。ぐるっと回ってみるがいい。何だか前面とはひどく違う顔が表れるように思えるのだ。タテマエの前面、ホンネの背面。              <ニューグレンジの側面>  白く垂直に立ち上がる正面の壁は、20年近く前に宮城県の上高森遺跡で発見された旧石器時代の石器の配列を思い起こさせる。小さな [続きを読む]
  • 第218話 ニューグレンジ
  •  専用バスはセンターから少し離れたところから出発して、遺跡の麓に着いた。走り出したい衝動を抑えつつかみしめるように丘を登ると、そこにはすでに2グループほどがここのガイドさんの説明を受けている。私たちもルートに従って英語の説明を受け、さらに私たちのガイドMさんの通訳と補足を聞いた。なるほどすぐ近くに小さな塚が3〜4基。そして向こうにナウス、こっちにダウスという具合に、いくつかの墳丘墓が点在している。ここ [続きを読む]
  • 第217話 ボイン川
  •  ニューグレンジはダブリンの北北西約40キロにある。 ミース・カウンティー(州)はロイヤル・カウンティと称されるほど歴史的に重要な州であるが、とくにニューグレンジ一帯を指すブルーナ・ボーニャは「ボインの宮殿」を意味し、紀元前の遺跡が集中している地域である。念のため言っておくが「ボイン」は川の名前であって、女性の豊かな胸を指す言葉ではない。もっとも川も女性の胸も人類を育ててきたことに変わりは無い。   [続きを読む]
  • 第216話 モリー・マローンって誰?
  •  約束の時間より少し遅れてやって来たガイドさんは日本人のMさん。若く快活な人物でサッカーコーチとして身を立てたいし、実際ここで子供たちのコーチをしていると言った。働く場所はアイルランドであろうと日本であろうとこだわらないという。 彼は我々を車に案内するまでの間、待ち合わせ場所の銅像モリー・マローンについて話し始めた。ほかにも待ち合わせに使う人がいたし、わざわざ写真に収めている人もいるくらい有名らし [続きを読む]
  • 第215話 ブレックファースト
  •  ダブリン第1日目つまり2017年8月26日の夜を過ごしたモンクレアホテルは、中心街から少し離れた小さなホテルで、特に良いとも悪いともいえなかったが、問題は朝食が7:30からという点であった。後で考えてみるとそれは日曜の朝という事情からだったと思うが、その日は朝8:15に集合して日本語ツアー「ニューグレンジとタラの丘」(ジャパン・アイルランド・トラベル社)に参加する予定になっている。7:30からの食事では到底間に合わ [続きを読む]
  • 第214話 ダブリンの夜は更けて
  •  アイルランドには日本人相手の旅行社が少なくとも2社はある。1社はダブリンに、もう1社はゴールウェイにある。この旅行を計画した当初、コースや交通機関など『地球の歩き方』を参考に自己流で旅程表を作り、それを元にホテルや列車の予約などを頼もうと1社に連絡してみたところ、これから休暇なので仕事に戻ったら連絡をよこすと言ったきりなしのつぶてだったので、もう1社に依頼することにした。 細かいアドヴァイスなどもく [続きを読む]
  • 第213話 アイルランドに行こう
  •  8月25日は前泊。朝10:30成田発ということになると、仙台からだとどうしても前泊せざるをえない。しかもKLMだと目的地アイルランドにはオランダのスキポール空港で乗り継がなければいけない。もっとも同じ航空会社だから荷物は勝手に移し替えてくれる。 アムステルダムからダブリンに行くKLMは、左右二人ずつの四人がけ。面白いことに座席番号はA・C・D・Fである。BとEは不吉?それとも六人掛けが基準で、そこから左右の真ん中一 [続きを読む]
  • 212話 もっといたいけど・・・
  •  さてお買い物が済んだらホテルへ戻り、夕食を摂っていよいよボストチヌイ空港へ。ガイドのガイラッドさんとも協力隊員のAさんともお別れ。息子の様子を見るためツアーに参加したAさんのご両親、それに妹さんは寂しいことだろう。 混雑する空港をすり抜けて搭乗。これから6576?彼方の仙台を目指すことになる。今回は参加者全員が東北の人だからか、方言を気にすることもなく誰もが話しやすかったようにも見える。初めての海外旅 [続きを読む]
  • 211話 最後にスーパー?
  •  旅の最後にスーパーマーケットというのは、一見すると奇妙だが、お土産を買う上では悪くない。皆、けっこう楽しみにしている。意外なほどごっそりと買い込んでいる人もいれば、一回レジを通ったあとなのに、やっぱりあきらめがつかないのだろう、また中に入っていく人もいる。さすがに首都のスーパーだけあって大きいから目移りもするに違いない。日本じゃ買えないものがある。 私は日本であってもスーパーやコンビニに一人で入 [続きを読む]
  • 210話 ナヴォイ劇場
  •  スターリンの非道はロシアの非道である。素晴らしい芸術を生み出してきたロシアであるが、抜け目のない熊でもある。初代大統領エリツィンはロシア経済が困窮する中、北方領土問題の存在を認めるに到ったが、だからといって千島列島を日本に返還したわけではない。それに比べると、日本人はどれだけ人がよいのであろうか。したたかさにまったく欠ける。いわゆる外交下手。 もっともどこの国にも抜け目のない人はいるものだ。指揮 [続きを読む]
  • 209話 日本人墓地
  •  ウズベキスタン工芸博物館には、この国の様々な工芸品が展示されているから、館内を巡っていると今回の旅行の復習をしているような気になってくる。扉の彫刻などは、ヒヴァで日本人が気の遠くなるような金額を払って買い付けたこともあったというが、品格を感じさせる重厚な物だ。衣類も什器も見事な仕上がりだ。建物はロシア公使の私邸だったようだが、これもなかなか感じが良い。庭で放し飼いになっているクジャクさえ胸を張っ [続きを読む]
  • 208話 最古のコーラン
  •  10月26日、首都のこんな気持ちの良いホテルでもトイレで紙は流せない。でもその心配も今日限り。              <ホテルの部屋> 窓を開けるとヒヴァとは全然違う空気。暖かいし。斜め前は放送局だと言ったかな?朝早いせいか、あまり交通量もない。近くも遠くも城壁が見えない。少なくともここから見える範囲は現代そのものである。今日は9:30から市内観光に出るが、あまり古い時代のものは拝めそうにない。  [続きを読む]
  • 207話 首都タシケントへ  
  •  今回のツアーは、すでに話したとおりAコースとBコースに分かれる。Aコースはヒヴァまで足を伸ばして1泊するのに対してBコースはブハラで2泊するという点が大きな違いである。Aコースの場合、ブハラからヒヴァまでの8時間に及ぶバスの長旅があるから、移動に少しでも不安を覚える人はAコースを断念せざるをえないが、ヒヴァをネットなどで調べるとその魅力が伝わってきて無理してでもAコースということになる。私がまさしくそのタ [続きを読む]
  • 206話 ヒヴァは楽しい
  •  昼食後まず訪れたのがパフラマン・マフマド廟。中庭の井戸の水を飲むと「男性は強く、女性は美しくなる」と言われるそうで、結婚式を見ることができるかもしれないと聞いたそばからカップルが登場。いま教えてもらったばかりのウズベキスタン語バージョン「結婚おめでとう。」を声に出して、私たちは祝福した。              <結婚式> 次に行ったジュマ・モスク。ここは木造で木の柱が特に印象的である。太さや [続きを読む]
  • 204話 好奇心
  •  楽しい時間はのんびりと過ぎていく。フワフワとタンポポのように飛んでいく。 青年海外協力隊員にして我らツアー客の力強い協力隊員Aさんがヒヴァの地下水が案外高いところまで浸み上がってくることを教えてくれた。彼はレストランの壁を指して下から数十?の高さに何かが挟み込まれていることを示した。レンガ積みだけでは天井まで地下から水が上がってしまうのでいわば防水加工しているのだそうだ。そんなことを知るとウズベ [続きを読む]
  • 203話 踊る人たち
  •  腹を下していたせいでビールも飲まなかったこの旅行が楽しいはずはないのに、実際には腹痛もなく、トイレに駆け込むこともまれで、何のことはない毎日が楽しい。 海外旅行をすると「その国らしさ」が好きになることもあるし、まれには嫌いになることもある。旅先で受けたちょっとした親切が「その国らしさ」と結びついていくことも多い。だがウズベキスタンの人たちがとても親切というわけでもない。商売人でもさほど愛想がいい [続きを読む]
  • 202話 伝統は築き上げるもの
  •  ヒヴァには東京農大だと思うが日本の大学が現地と共同で開発した商品を売る店がある。しかしあまり買い物に興味を持てない私は広場の中に奇妙な地下室を見つけて、Aさんにそれが氷室のようなものであることを教えてもらっていた。そうこうするうちに妻が買ったもの。それは古着の民族衣装を再利用して小物に変えた商品で、幸運を呼ぶと称するトカゲの飾りものであった。             <幸運をもたらすトカゲの飾り [続きを読む]
  • 201話 コーラン台を買っちゃった!いいの?
  •  どれも観光地らしいといえばそうであるが、中には土産に買いたくなるような、いかにもその土地らしい物もある。私にとってはそれが木製のコーラン台だ。一木造りのようである。その証拠に折りたたむと厚さ4.5?ほどの板になる。私が買ったのは長さ36?、幅18?であるから縦が横の倍、横が厚さの4倍の大きさになる。意図的に倍数を使ったのだろうか。だとすると4.5?がこの国の長さの単位であった可能性もある。 やっかいなのは [続きを読む]
  • 200話 色々な商売
  •  この町では様々な経済活動が行われている。道の真ん中に玉座風の椅子がポンと置いてあれば、むやみに座らないのが普通だが、中にはつい座ってしまう観光客もいる。そうした人に限って記念写真を撮りたがる。ハイ、それでは料金を頂戴します。いつの間にか椅子の所有者がやって来て哀れな観光客からなにがしかをせしめる。 ラクダもそうだ。物珍しげに写真を撮ろうものなら、即お支払い。人にだってやたらとカメラを向けてはなら [続きを読む]
  • 199話 クフナ・アルクは古い宮殿
  •  今はホテルになった神学校ムハンマド・アミン・ハン・メドレセを見たあと、クフナ・アルクに向かう途中でロシア映画の撮影現場に遭遇した。むかしスペインでも撮影現場に出くわしたため結局見学地が一つカットされるハメになったが、ここでは広場を使っているだけだから横を通り抜けられる。最初私は撮影とは知らず、ロバの荷車がいたのでそれを撮っていたら、スタッフが飛んできてダメ出しを食らった。             [続きを読む]