世玖珠ありす さん プロフィール

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世玖珠ありすさん: 世玖珠ありすのマニアックな読書暦
ハンドル名世玖珠ありす さん
ブログタイトル世玖珠ありすのマニアックな読書暦
ブログURLhttp://sekusualice2.blog28.fc2.com
サイト紹介文マニアックな中でもちょいエロ・耽美系の国内外の小説を御紹介します
自由文本は主に図書館から借りて読んでいます。
ベストセラーや話題の本には目を向けず、マイナー嗜好全開です。
人とはちょっと違った本が読みたくなったら、是非参考にしてみて下さい。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供40回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2010/07/04 15:42

世玖珠ありす さんのブログ記事

  • 【ファーストラヴ】 by島本理生
  • タイトルの意味を知るのは、だいたい三分の二を読んだあたり。。女性臨床心理士と父親殺しの容疑者となった22歳の女性。二人の交流が、心の奥底にあるパンドラの箱を開ける事になる。「セクハラ」や「ネグレスト」等、日常的にメディアから流れてくる言葉の重さを、どれだけの人が知っているだろう。私自身、言葉の意味は知っていてもその重さを知らない。実体験した者にしか理解できず、また、実体験した者すらその重さを知 [続きを読む]
  • 【ふたりぐらし】 by桜木紫乃
  • 首を長〜くして待っていた桜木紫乃の新刊は、子供がいない三十代後半の夫婦のお話。夫と妻が交互に主体となる連作短編集でした。夫婦であるからこそ、お互いに明かせない胸の内を丁寧に描いています。これといってドラマティックな展開はなく、作品としては地味かもしれませんが、互いの心の機微の描き方はやはり上手いですね。一読の価値あり、です。男と女、夫婦の有りようは人それぞれ。何も知らない廻りがゴチャゴチャと知 [続きを読む]
  • 【十三階の神】 by吉川英梨
  • 【十三階の女】の続編。今回はオウム真理教をモデルにした新興宗教団体との対決。後半からドンデン返しの連続の上、ジェットコースターのような展開に眩暈が…。とにかく最後の最後まで気を抜けません。相変わらず、「公安って国家のためにそこまでするんかい!」と、突っ込みどころ満載。そこはフィクション…だと思いたい。上からの命令を盲信する社会組織と、宗教に妄信する団体を「同じ」と見做す考え方は面白い。それにし [続きを読む]
  • 【燃える波】 by村山由佳
  • 【ミルク・アンド・ハニー】もそうでしたが、「ダメ夫」の描写がリアル過ぎる。お互いの見識が違うと、同じ「日本語」という言語を使っていてもこうも通じ合わないか、というところが絶妙です。「一生、共に生きる」と誓い合ったのなら、女性も自分をドンドン出していくべきだと思います。村山由佳さんの作品の女性って、とことん我慢している女性ばっかりなのが気になります。「今まで、ずぅ〜っと我慢してたの」なんて、ある [続きを読む]
  • 【ロンリネス】 by桐野夏生
  • 【ハピネス】の続編。【ハピネス】をだいぶ前に読んだので、うろ覚えながらの読了。自分の過去記事を読んで 思いだした(笑)有紗ってこんな身勝手な女だっけ?と思いながら読みました。とにかく自分勝手な女達と「〜(子供の名前)ママ」の連発に辟易。「美雨ママ」やら「いぶパパ」やらと、子供の名前で呼ばれる親達にしては、子供に顔向けできない事をいたしてしまうという風刺を描いたとすれば、成功ですね。最近の桐野作品 [続きを読む]
  • 【不在】 by彩瀬まる
  • 両親の離婚が切っ掛けで、長年絶縁状態だった父が死んだ。幼少期に自分も住んでいた洋館の整理を進めていくうちに、己の中の「家族」の形を知っていく物語。主人公が、最後の最後までただただプライドが高い女性にしか思えないのは残念でしたが、後々の人生のヒントになるような「言葉」の宝庫でした。「家族」の在り方、何てものはないんでしょうね。「個」と「個」の集合体。ただ、いつ「子」から「個」になるか?それが問題なの [続きを読む]
  • 【死の島】 by小池真理子
  • これも「終活」の一つでしょうか。いつ来るか分からない孤独死を迎えるよりは。と考えた時、やはり同じ妄想に憑りつかれ、そうすべく行動に移してしまうかもしれない。それを人の弱さと言うだろうか?己の寿命は己で決める。なんて潔いものではなく、ただ己の死の恐怖に怯えながら生きるという苦痛。そこから逃れるための一つの手段。なら、やはり「終活」かな?にほんブログ村 [続きを読む]
  • 【正しい女たち】 by千早茜
  • 大学までエスカレーター式の私立の中等部で出会った、環、麻美、恵那、遼子の四人。6編の短編集の中の3編は、この4人を取り巻く連作短編となっていますので、登場人物に注意して読むとおもしろさ倍増です。最終話の書下ろしの1話の舞台も、おそらく彼女達がいた中等部の校舎と思われます。「正しい」かどうかは別として、女性にとっては怖いくらい「あるある」です。何とも言えない「女」の「いけず」さ加減が上手い。にほ [続きを読む]
  • 【14の夜】 by足立紳
  • 【乳房に蚊】からの足立紳2冊目は、思春期男子の青(性)春を描いた、足立版ヰタ・セクスアリス。前作も表紙はオッパイだった…。なかなか大っぴらに読めないデザインが続きますね。著者の並々ならぬこだわりを感じちゃう。14歳の感情を成人した今、そのまま描くのは相当難しいと思う。けれど文中には、男性にしか分からないたくさんの「あるある」が散りばめられているんだろう。今のような無料の動画配信がなかった時代の苦 [続きを読む]
  • 【鏡じかけの夢】 by秋吉理香子
  • 大人向けのブラックなフェアリーテイル。江戸末期から太平洋戦争終戦後まで、一枚の鏡を廻る連作短編集。【奇術師の鏡】以外は背徳に満ち溢れたちょいエロな作品ばかりです。そして、さすがイヤミスの達人。人間の強欲さを描いたら右に出る者はそうそういません。童話や昔話にあるオチがガッツリ待っています。にほんブログ村 [続きを読む]
  • 【万引き家族】 by是枝裕和
  • カンヌ国際映画賞受賞作の原作本。映画は観ず、配役は樹木希林さんとリリー・フランキーさんぐらいしか知らず、あとは自分の感覚だけで読んでみた。最後まで読まないと、この家族の謎は解けません。ただ単に「親の年金」と「万引き」で生計を立てている一家の話ではない。残念な事に、現在、当たり前のように報道されている個々の事件の被害者がここにいる。初枝という老婆を軸に、形成された家族。こんな家族の在り方、いけま [続きを読む]
  • 【魔力の胎動】 by東野圭吾
  • 桜井翔と広瀬すず主演で映画化された【ラプラスの魔女】へと続く前日譚と言う事でしたが、第一章〜三章までは何だったの?というのが正直な感想でした。第四章からガラリと急変。甘粕才生の名が急に出てきたけれど、こちらはうろ覚え。無理やりラプラスに繋げに行った感が否めません。そもそも【ラプラスの魔女】を読んだ時も、何故、設定を映画監督とその関係者にしたのか疑問に思ったのを覚えています。東野圭吾氏は、甘粕が [続きを読む]
  • 【色仏】 by花房観音
  • 連作短編集。幕末の京都。故郷の十一面観音像に心を奪われ、いつかその観音像を彫る事を夢見、生活の糧のためにあられもない姿の女の裸像を彫る人形師・烏。もうそれだけでドキドキものですが、思ったほどエロくない。茶屋を営む烏の大家にして背中に十一面観音の刺青を持つ妖艶な女将・真砂と、その刺青を彫った謎の男・沙那丸。この二人のそれぞれの過去も掘り下げてて欲しかったかな。女の性の奥深さは、充分伝わりましたけ [続きを読む]
  • 【うかれ女島】 by花房観音
  • ジャンルとしてはどこに分類されるだろう?官能的な内容ではあるけれど、ミステリー仕立てだし、かと言って犯人がいるわけでもなく、微妙にホラー的な要素もあり…。そんな作品なので、着地点もそれぞれだと思います。死んだ女が言い残した四人の女の共通点は一人の男なんだろうとは、後々分かるのですが、なんか煮え切らない。若干、羽を広げ過ぎた感じでしょうか?ただ、母親が娼婦であるがゆえの潔癖症が、別な因果を招くと [続きを読む]
  • 【心中探偵】 by森昌麿
  • 華影忍シリーズ、と言っていいのかしら?【四季彩のサロメ〜】が高校編なら、こちらは小説家編?大人になっての登場ですが、女癖の悪さは相変わらず。今作も、己の下半身の浅はかな行為が受難となりました。高校時代の恋愛トラウマが、思いがけず彼の中で尾を引いていたのですね。何となく太宰治的な存在になっておりました。本編は、最後まで読まないと想像もつかない展開、としか言いようがありません。前作同様、背徳に満ち [続きを読む]
  • 【爽年】 by石田衣良
  • まさか【娼年】が三部作になるとは思っていませんでした。続編の【逝年】もちょっと意外だったくらいなので。リョウをハッピーエンド(?)にしたかったから?「性」の深淵というか、多角性を描きたかったのか。内容も今までの回想的な話だったので、三部作にした理由が残念ながら私には理解できませんでした。【娼年】=少年、【逝年】=青年、【爽年】=壮年にしたかった作者のこだわり?それなら、「老年」にも挑戦しなきゃ [続きを読む]
  • 【じっと手を見る】 by窪 美澄
  • 7編の連作短編集。窪さんの作品には、官能描写が多々あるけれど、ただのエロではない。「性」を「生」に転化する文章能力がある。生き物の当然の営みとして描かれるからこそ、自然に受け止められる。日奈と真弓。海斗と宮澤。全くタイプが違う男女だけれど、根底は皆同じだ。そして、介護士という職業の過酷さ。終末期を迎える人々と接する仕事の、精神的かつ肉体的な限界。一生ものの仕事じゃないと言う事を国はもっと知るべ [続きを読む]
  • 【わだつみ】 by花房観音
  • どちらかと言えば、官能小説家として広く認知されている、花房観音。今作は、日本海の海沿いにある田舎町に住む、女性たちの懊悩を官能描写を抑え気味に描いています。変わらない日常から脱する者、ほんの少しの変化を求める者。「平凡な日常」と女たちの静かな戦い。これからも、ちょっと京都を離れて、こんな閉鎖的な環境での女性の「性」をもっと描いて欲しい。以前に読んだ、秋吉理香子さんの【サイレンス】を何となく思い [続きを読む]
  • 【恋塚】 by花房観音
  • 故事に倣った6編の官能短編集。【蛇女】が一番この著者らしいと感じました。私もこれが一番好きです。静かな女の復讐劇。山田詠美さんの【賢者の愛】を思い出しました。ラストの続きがどうにも気になる。【菊花】も、どうせなら友人を生かした状態で…ムニャムニャ。BLファンもそう思うはず(笑)官能描写が年々ソフトになっているのが、ちょっと気になりました。にほんブログ村 [続きを読む]
  • 【クローゼット】 by千早茜
  • 久しぶりに読んだ千早茜さんの新作は、ざっくり言えば「人は誰もが色んな事を抱えて生きているんだよ」という物語。そう考えると【クローゼット】というタイトルに重みが加わる。服飾だけの美術館というのも、興味深い。服飾に関する歴史とか蘊蓄が作中に散りばめられているのだけれど、全く嫌味がない。ファッション系が好きな方には是非お薦め。ジェンダーとか生い立ちとか虐待された記憶とか、少しづつ断捨離していく勇気を [続きを読む]
  • 【嘘】 by村山由佳
  • 535ページとなかなか読みごたえがありましたが、先が知りたくてバンバン読めちゃいました。中学生が背負うにはヘビーな体験を共有した4人。自分を守るための嘘、大事な人を守るための嘘。本来なら友人にも慣れそうもない、性格も育った環境も全く違った4人の20年の物語。起こしてしまった出来事に対して、だいぶご都合主義的な緩さも感じられるけれど、四人四様でこれはこれでアリかもね。初めはイケ好かないと思っていた亮 [続きを読む]
  • 【ノーマンズランド】 by誉田哲也
  • 【ストロベリーナイト】と【ソウルケイジ】以降、読んでなかったと思われる姫川シリーズ。ドラマ化以降、姫川=竹内結子、菊田=西島さん…ってな具合でキャラが固定されちゃったからかなぁ。久しぶりに読んだら、菊田は結婚してるし(!)、キャラが増えちゃって脳内収拾不能状態。内容も拉致問題やら憲法改正やら文書偽造やら、今時の話題をギュウギュウ詰め。結構、読み応えありました。「殺人」から始まる以上、ハッピーエン [続きを読む]
  • 【戦の国】 by冲方丁
  • いやぁ〜面白かった。6人の戦国武将を描いた短編集でしたが、これが丁度いい。いい意味で、長編だったら飽きていたかも。それぐらい、それぞれ濃厚に描かれ、尚且つ「冲方節」と言ったらいいのか、著者の観点が生かされている作品でした。信長や謙信、秀吉や秀頼、天才が故に、周囲の凡人に「理解させられない」苦悩と諦念。「忖度」って頻繁にメディアに取り上げられていますが、「忖度」と言っている事案のなかに、「無理解 [続きを読む]