世玖珠ありす さん プロフィール

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世玖珠ありすさん: 世玖珠ありすのマニアックな読書暦
ハンドル名世玖珠ありす さん
ブログタイトル世玖珠ありすのマニアックな読書暦
ブログURLhttp://sekusualice2.blog28.fc2.com
サイト紹介文マニアックな中でもちょいエロ・耽美系の国内外の小説を御紹介します
自由文本は主に図書館から借りて読んでいます。
ベストセラーや話題の本には目を向けず、マイナー嗜好全開です。
人とはちょっと違った本が読みたくなったら、是非参考にしてみて下さい。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供41回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2010/07/04 15:42

世玖珠ありす さんのブログ記事

  • 【うかれ女島】 by花房観音
  • ジャンルとしてはどこに分類されるだろう?官能的な内容ではあるけれど、ミステリー仕立てだし、かと言って犯人がいるわけでもなく、微妙にホラー的な要素もあり…。そんな作品なので、着地点もそれぞれだと思います。死んだ女が言い残した四人の女の共通点は一人の男なんだろうとは、後々分かるのですが、なんか煮え切らない。若干、羽を広げ過ぎた感じでしょうか?ただ、母親が娼婦であるがゆえの潔癖症が、別な因果を招くと [続きを読む]
  • 【心中探偵】 by森昌麿
  • 華影忍シリーズ、と言っていいのかしら?【四季彩のサロメ〜】が高校編なら、こちらは小説家編?大人になっての登場ですが、女癖の悪さは相変わらず。今作も、己の下半身の浅はかな行為が受難となりました。高校時代の恋愛トラウマが、思いがけず彼の中で尾を引いていたのですね。何となく太宰治的な存在になっておりました。本編は、最後まで読まないと想像もつかない展開、としか言いようがありません。前作同様、背徳に満ち [続きを読む]
  • 【爽年】 by石田衣良
  • まさか【娼年】が三部作になるとは思っていませんでした。続編の【逝年】もちょっと意外だったくらいなので。リョウをハッピーエンド(?)にしたかったから?「性」の深淵というか、多角性を描きたかったのか。内容も今までの回想的な話だったので、三部作にした理由が残念ながら私には理解できませんでした。【娼年】=少年、【逝年】=青年、【爽年】=壮年にしたかった作者のこだわり?それなら、「老年」にも挑戦しなきゃ [続きを読む]
  • 【じっと手を見る】 by窪 美澄
  • 7編の連作短編集。窪さんの作品には、官能描写が多々あるけれど、ただのエロではない。「性」を「生」に転化する文章能力がある。生き物の当然の営みとして描かれるからこそ、自然に受け止められる。日奈と真弓。海斗と宮澤。全くタイプが違う男女だけれど、根底は皆同じだ。そして、介護士という職業の過酷さ。終末期を迎える人々と接する仕事の、精神的かつ肉体的な限界。一生ものの仕事じゃないと言う事を国はもっと知るべ [続きを読む]
  • 【わだつみ】 by花房観音
  • どちらかと言えば、官能小説家として広く認知されている、花房観音。今作は、日本海の海沿いにある田舎町に住む、女性たちの懊悩を官能描写を抑え気味に描いています。変わらない日常から脱する者、ほんの少しの変化を求める者。「平凡な日常」と女たちの静かな戦い。これからも、ちょっと京都を離れて、こんな閉鎖的な環境での女性の「性」をもっと描いて欲しい。以前に読んだ、秋吉理香子さんの【サイレンス】を何となく思い [続きを読む]
  • 【恋塚】 by花房観音
  • 故事に倣った6編の官能短編集。【蛇女】が一番この著者らしいと感じました。私もこれが一番好きです。静かな女の復讐劇。山田詠美さんの【賢者の愛】を思い出しました。ラストの続きがどうにも気になる。【菊花】も、どうせなら友人を生かした状態で…ムニャムニャ。BLファンもそう思うはず(笑)官能描写が年々ソフトになっているのが、ちょっと気になりました。にほんブログ村 [続きを読む]
  • 【クローゼット】 by千早茜
  • 久しぶりに読んだ千早茜さんの新作は、ざっくり言えば「人は誰もが色んな事を抱えて生きているんだよ」という物語。そう考えると【クローゼット】というタイトルに重みが加わる。服飾だけの美術館というのも、興味深い。服飾に関する歴史とか蘊蓄が作中に散りばめられているのだけれど、全く嫌味がない。ファッション系が好きな方には是非お薦め。ジェンダーとか生い立ちとか虐待された記憶とか、少しづつ断捨離していく勇気を [続きを読む]
  • 【嘘】 by村山由佳
  • 535ページとなかなか読みごたえがありましたが、先が知りたくてバンバン読めちゃいました。中学生が背負うにはヘビーな体験を共有した4人。自分を守るための嘘、大事な人を守るための嘘。本来なら友人にも慣れそうもない、性格も育った環境も全く違った4人の20年の物語。起こしてしまった出来事に対して、だいぶご都合主義的な緩さも感じられるけれど、四人四様でこれはこれでアリかもね。初めはイケ好かないと思っていた亮 [続きを読む]
  • 【ノーマンズランド】 by誉田哲也
  • 【ストロベリーナイト】と【ソウルケイジ】以降、読んでなかったと思われる姫川シリーズ。ドラマ化以降、姫川=竹内結子、菊田=西島さん…ってな具合でキャラが固定されちゃったからかなぁ。久しぶりに読んだら、菊田は結婚してるし(!)、キャラが増えちゃって脳内収拾不能状態。内容も拉致問題やら憲法改正やら文書偽造やら、今時の話題をギュウギュウ詰め。結構、読み応えありました。「殺人」から始まる以上、ハッピーエン [続きを読む]
  • 【戦の国】 by冲方丁
  • いやぁ〜面白かった。6人の戦国武将を描いた短編集でしたが、これが丁度いい。いい意味で、長編だったら飽きていたかも。それぐらい、それぞれ濃厚に描かれ、尚且つ「冲方節」と言ったらいいのか、著者の観点が生かされている作品でした。信長や謙信、秀吉や秀頼、天才が故に、周囲の凡人に「理解させられない」苦悩と諦念。「忖度」って頻繁にメディアに取り上げられていますが、「忖度」と言っている事案のなかに、「無理解 [続きを読む]
  • 【四季彩のサロメまたは背徳の省察】 by森晶麿
  • 森晶麿氏は【ピロウボーイとうずくまる女のいる風景】から2冊目です。こちらもちょいエロで私好みでした。いくら曽祖父が創立した高校だからって、こんな淫らな学校生活があるんかい?と突っ込みながら(笑)主人公の華影忍もなんだけど、周りの女子の方が相当エロい。ストーリーは伏線があちこちに引かれていて、記憶力との勝負。結局、「サロメ」はどっちだったのか?どっちでもいいように書かれているのがズルい。そのうち【 [続きを読む]
  • 【路上のX】 by桐野夏生
  • 結構、読むのがしんどかった。真由とリオナ。それぞれが持つ事情が痛すぎて。「ネグレスト」って最近よく聞く言葉ですが、「育児放棄」「児童虐待」なら前からありましたよね。この作品は、中学生から高校生くらいの「子供以上大人未満」の少女達が主人公です。親の身勝手で「急いで大人にならなければならなかった」少女達。大人の狡さに傷つき、ドンドン人間不信になっていく。「少女」と「女性」の間って、なんて呼ぶのでし [続きを読む]
  • 【心中旅行】 by花村萬月
  • 最近は時代小説が多い著者の久しぶりの現代小説。私は【弾正星】以来です。タイトルが衝撃的で、つい選んでしまいました。主人公が編集者という事もあって、観察眼めいた描写がやたら細かい。それ故に、「人」という単体が少しづつ軌道から外れていく弱さが描けていて、妙に実感します。睡眠時無呼吸症候群から始まり、退却神経症が蔓延する職場環境からの現実逃避に、部下との肉体関係と睡眠薬の多量摂取に溺れ…。誰もが現実 [続きを読む]
  • 【デンジャラス】 by桐野夏生
  • タイトルが内容とそぐわないと感じたのは私だけ?谷崎潤一郎とその妻、妻の妹、妻の連れ子の嫁。血縁ではないが、自らが「家族」にした女性達との不思議な生活。性愛ではない、精神的、妄想的な彼女達との日々を『細雪』の雪子のモデルと言われている妻の妹、重子の視点で描いた作品。谷崎潤一郎と言えば、昭和を代表する文豪であり、背徳的ちょいエロ作家の代表的存在。彼の作品が生み出された舞台裏を知るには、とてもいい作 [続きを読む]
  • 【藪の女】 by佐々木国広
  • 「愛欲」やら「エロス」やら『帯』にあるコピーを鵜呑みにして読んでみたら、全然違った…。5編の中編集でしたが、表題作【藪の女】をはじめ、バツイチ子持ちの40代中年男性の恋愛(?)話。登場する女性が怪し過ぎて、現実味が欠ける。中年男性のファンタジーにしたかったようですが、成功しているかは私には判断できず。ただ、十五日間かけてタクラマカン砂漠を縦断するツアーを描いた【胡楊の辺り】は良かった。にほんブ [続きを読む]
  • 【白磁海岸】 by高樹のぶ子
  • 前々から気になっていながら読んでいなかった高樹のぶ子さんの最新刊。60代のおばさんと大学講師の素人探偵なら、まぁこんな感じだろうなと素直に感じてしまうリアルさがあります。特に、おばさんの脇の甘さが微妙にホッとしてしまう。息子の死の真相を暴く為にと、定年を迎えるまで16年も待つ〜?16年待った割には、作戦がグダグダなあたりに凡人さが際立つ。これが、キレッキレなおばさんだったら逆に駄目だったでしょ [続きを読む]
  • 【くちびる遊び】 by花房観音
  • 名立たる文豪の作品にインスパイアされて描かれた官能短編集の第二弾だったようです。そうとは知らず、第一弾、読んでおりません。森鴎外、泉鏡花、太宰治、江戸川乱歩、与謝野晶子。誰もが聞いた事がある作家が、エロスを提供。個人的には【高野聖】ならぬ【女禁高野】が好きですね。全体的に、花房観音の官能小説にしては、だいぶソフトな方だと思います。これを読んだ後に、正真正銘の純文学を読むのもいいかもしれませんね [続きを読む]
  • 【鬼の家】 by花房観音
  • 舞台は京都。明治〜平成と、代々「鬼の家」に棲んでいる一族の連作短編集。最近の花房観音はエロ度抑え気味になってきましたね。作品によって、官能と純文学を分けている様です。元薩摩藩士の家系、京都で陶磁器の輸出で財を成した、松ヶ谷家。その家の次男に見初められ、十九歳で嫁いで来た桜子のために、宴の松原に千本桜が見える広大な屋敷を建てる。帰りが遅く、出張続きの夫を待つ内に、静かに狂っていったのか?それとも [続きを読む]
  • 【ハンサラン 愛する人びと】 by深沢潮
  • 初読みです。「女による女のためのR−18文学賞」の第11回受賞作なので、勝手に官能的な作品だと思って読み始めました。著者が在日韓国人だったという事実も初めて知りました。「金江のおばさん」がまとめた「縁」が連作となった短編集ですが、在日の方々の苦悩があらゆる角度から描かれています。同じように生まれ育った土地なのに、こうも違うものなのかと、打ちのめされます。逆に、日本人というアイデンティティとは何 [続きを読む]
  • 【毒母ですが、なにか】 by山口恵以子
  • 「毒母ですが、なにか」と居直る。まさに史上最強の毒親です。「言葉が通じない相手」というか、自分と基本概念が全く違う人間っていますが、それが自分の親だったら?母親の視点で描かれているので、これはもうホラーでしょう?ここまで自己中心的な人間となると、清々しさを通り越して、空恐ろしさを感じます。初めは「お受験」の話かと思いましたが、後半はドンドン微妙な方向へ。ラストにこれを持って来たかったのかぁ〜、 [続きを読む]
  • 【くちなし】 by彩瀬まる
  • 初読みです。7編の短編集なのですが、まともな人間の話は【愛のスカート】と【茄子とゴーヤ】のみ。あとはなんと言うか「男女」というより「雌雄」?「♂♀」?そんな感じの世界です。身体の節目が取り外せたり、花のように寄生する虫に侵されたり、蛇や蜘蛛や百足に変異する女がいたり。ただ、視点は人間のそれなので不思議なんだけど面白い。短編だからこそ変な説明がいらない。こう言うのも有りですね。【愛のスカート】の [続きを読む]
  • 【じごくゆきっ】 by桜庭一樹
  • 結構久しぶりに読んだ桜庭一樹。心を病んだ人が多い短編集でした。でも、そこここに著者が伝えたい言葉が散りばめられていて、今が辛い人こそ読むべき作品かもしれません。「神様」がとてもこわいと思った事、ありますか?「神さまをめぐって人が争って、たくさんの大量死もあった」のに、「なにがあっても助けず、ただ受け入れろと説いて、平気な顔をしている」罰当たりな言葉ですが、辛い想いをした人なら一度は思った事があ [続きを読む]
  • 【すみなれたからだで】 by窪美澄
  • 官能系の短編3つをサンドイッチした8編の短編集。なので、この作家サンはエロティックなテイストが加わると俄然好いって事が分かっちゃう作品集なのでした。「女による女のためのR−18文学賞」出身者だけに、それを強みに今後もガンガン行って欲しい。【朧月夜のスーヴェニア】は以前に官能系アンソロジー「きみのために棘を生やすの」で既読でしたが、再読しても二度美味しい作品です。認知症と家族に思われている老女が [続きを読む]
  • 【さらさら流る】 by柚木麻子
  • 「リベンジポルノ」というのとはちょっと違う。知らないうちに自分の画像が流出しているって、裸じゃなくても気持ちが悪い、と思ってしまう現代人に不向きな私。「彼に嫌われたくなくて撮らせた彼女」と「自分への気持ちを測りたくて撮った彼」。別れても尚、想いがあったから起きた問題だと言ってしまえば美談でしょうが…、さて?ほんの不注意から誰もが陥ってしまうかもしれない問題提起でした。「暗渠」と「ネット」。見え [続きを読む]
  • 【砂上】 by桜木紫乃
  • 久しぶりの桜木紫乃は、彼女にしてはゆっくりとして起伏のない長編でした。まさに、砂上を歩くが如くです。某雑誌のインタビューで「自分がここにいるのはこの人のお蔭だと言語化しないで分かってもらえる話になっていればいい」とおっしゃっておりました。私は見事に成功していると思います。また、「作家」と言う職業を目指すという事が、現実にはどう言う事かを突き付けられる物語でした。かつて小池真理子さんが、著書の中 [続きを読む]