プーちゃん さん プロフィール

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プーちゃんさん: いつか迎えに来てくれる日まで
ハンドル名プーちゃん さん
ブログタイトルいつか迎えに来てくれる日まで
ブログURLhttp://blog.livedoor.jp/youchan1201/
サイト紹介文たった一人の家族、最愛の妻を癌で喪った。独り遺された男やもめが、暗闇の中でもがき続ける日々の日記。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供367回 / 365日(平均7.0回/週) - 参加 2010/07/09 15:46

プーちゃん さんのブログ記事

  • かみさんは生きている…のかもしれない。
  • 6月16日の土曜日。午後11時過ぎには床に就いた。ウィスキーをたらふく飲んでいたせいか、すぐに眠りに落ちてしまった。浅い眠りの中で、俺は夢を見ていた。かみさんの夢だった。夢の中。俺は布団に入って眠ろうとしていた。すると誰かが俺の傍にいることに気づいた。それが誰なのか…俺には気配で分かった。かみさんだ。かみさんは俺の様子を窺っていた。俺と話をしたかったのかもしれないし、一緒に布団に入りたかったのかもしれ [続きを読む]
  • 夫婦の空気
  • 土日や祭日。豊洲の街は、家族連れでごった返している。どこかの夫婦が笑顔で他愛のない会話をしながら、のんびりと歩いている。平凡だけど、穏やかで、やわらかくて、温かい空気を醸し出している。あの空気は、かつての俺が纏っていたものと同じだ。かみさんの醸し出す空気が、俺の全身を包んでくれていたんだろう。だから俺も、あの空気の心地好さをとてもよく知っている。しかし俺は、その空気を失ってしまった。今では心地の好 [続きを読む]
  • 粗雑な神経
  • Sさんのことは、今まで何度かブログに書いてきた。俺より7歳年上で、俺と同じ課長クラスの女性だ。俺とSさんは、仲が悪いわけではない。雑談にも付き合ってあげている。ランチに誘われれば同行してもいる。そして何よりも…仕事におけるSさんのミスや、Sさんの判断力・決断力の無さをカバーすることも、俺の仕事の一部になっている。Sさんからは、それなりに感謝もされている。俺は多少の負担を感じるものの、Sさんを嫌って [続きを読む]
  • かみさんの影
  • 6月14日の木曜日。午前6時前に目が覚めた。悪い夢を見た記憶が残っていた。おかげで気分は最悪だった。いつものとおり、重たい身体と心を引きずって、かみさんの仏壇の前に座った。最悪な気分のせいなのか。いつもより深いタメ息をついた。いつもより長い時間、仏前に座り込み、かみさんの位牌を見つめていた。・・・俺はバルコニーに出て、タバコに火を点けた。とっくに太陽は昇っていた。だが、街はとても静かだった。静かすぎて [続きを読む]
  • 動かない時間と漂う意識
  • 1年はあっという間に過ぎていく。かみさんが亡くなってからの数年間も、振り返ってみれば、あっという間だった。それなのに、「1日」はやたらと長く感じられる。かみさんがいた頃は、そんなふうに感じることはなかったのに…だ。あの頃は、あっという間に1日が過ぎ去っていった。仕事がとても充実していたからだろう。幸せでいっぱいのプライベートがあったからだろう。あの頃は、心も身体も軽やかだった。時間の流れがとても速 [続きを読む]
  • かみさんが亡くなってから数年。あれから長い時間が経った。それなのに、俺には「長い時間が経った」という実感がない。まるで昨日のことのようだ…なんて言うつもりはないが、つい最近のことのように感じられる。かみさんの死は、手を伸ばせば届きそうなところにあって、もうそんなに時間が経ったのか?と衝撃を覚えてしまう。だが…俺にとっては「つい最近のこと」であったとしても、周囲の人々から見れば「何年も前のこと」だ。 [続きを読む]
  • 立ち直りを演じる。
  • 伴侶を喪ってしまっても、お子さんを亡くしてしまっても、元に戻ることのできる人だっているんだろう。ちなみに「元に戻る」というのは、「死別する前と同じ自分に戻る…」というほどの意味だ。俺は元には戻れない。かみさんがいた頃の俺には戻れない。かみさんは俺にとって、代替不可能な「何か」だったからだ。かみさんは俺の心身の一部だったからだ。かみさんを亡くして、俺の心身が欠落してしまった。もう元に戻れるはずがない [続きを読む]
  • 本能に抗うこと
  • 体重が増えたわけではない。抗うつ剤や精神安定剤だって飲んでいる。それなのに、やたらと心と身体が重いのだ。まるで、足元の「重力」が大きくなってしまったみたいだ。まるで、コールタールの海に浸っているみたいだ。俺を取り巻く空気の粘度が増して、俺の心身の自由を奪っている。考えることも、感じることもメンドクサイ。立ち上がることはもちろん、座っていることさえ苦痛だ。朝起きて、かみさんの仏前に座る。俺は線香に火 [続きを読む]
  • 早く目覚めた朝
  • 6月10日の日曜日。早朝5時前に目が覚めてしまった。バルコニーに出てみると、あまりにも静かだ。人の気配はおろか、車や運河を走る船の音も聞こえない。湿度は低く、外の空気は爽やかなのに、静寂と閉塞感に潰されてしまいそうだ。すべてが静止している。まるで牢獄の中にいるみたいだ。まるで世界には俺しか存在しないみたいだ。孤独には慣れたつもりでいたけれど、やっぱり独りぼっちは凍えるほどに寂しい。かみさんが元気だった [続きを読む]
  • かみさんは「あの世」を信じてた。
  • かみさんが元気だった頃。俺たち夫婦は「死後の世界」や「あの世」について語り合ったことがない。俺がかみさんに「『あの世』ってあると思う?」なんて聞いたことはないし、かみさんが俺に「人が死んでも『魂』は生きてるんじゃないかな…」なんて言ったこともない。当時の俺は、唯物論者・唯脳論者であり、「あの世」なんて全く信じていなかったので、話題にする気にもならなかった…ということもある。だが、それだけじゃない。 [続きを読む]
  • 元 見物人たち
  • ネット上で「死にたい…」と呟けば、「じゃあ死ねば?」と言われたり、「さっさと死ねよ(笑)」と言って茶化されてしまうのがオチだ。友人や同僚の前で「死にたい…」と呟けば、苦笑されてしまうのが関の山だ。伴侶を亡くしたり、お子さんを喪って、人生に絶望してしまった人がいる。その人たちが、「死にたい…」という本音を吐露できるような場は多くはない。その人々を、安全な場所から見物し、腹を抱えて嗤っている奴らがいる [続きを読む]
  • 世界は悪意に満ちている。
  • カール・グスタフ・ユングという人がいた。19世紀の末から20世紀の中盤まで活躍したスイスの精神科医・心理学者だ。精神分析学の創始者 ジグムント・フロイトとも親交があったらしいが、後に袂を分かっている。フロイトの精神分析学は、ジル・ドゥルーズ(フランスの哲学者)やフェリックス・ガタリ(フランスの精神科医)、そのほか多くの学者に批判されたが、少なくとも「科学」ではある…と認められている。それに対し、ユング [続きを読む]
  • 生き地獄 〜100歳まで生きる時代〜
  • 最近、某生命保険会社のガン保険のCMを頻繁に見かけるようになった。そのCMの中、売れっ子のタレントさんが言っている。100歳まで生きる時代のガン保険…毎週土曜日、午前に放送されているニュース番組を見ている。すると先日、番組のメインキャスターが言っていた。今は100歳まで生きる時代ですからね!100歳まで生きる時代…普通の人々にとって、100歳まで生きられることは「おめでたい」ことなんだろう。かみさんが元気だっ [続きを読む]
  • 幸せだったから寂しいんだ。
  • 俺の両親は仲が悪かった。母親は言葉の暴力で、父親、俺、俺の妹を虐待することに快感を覚えていた。父親は母親から受ける言葉の暴力に耐えかねて、借金をして酒に溺れた。父親の借金が原因で、母親は父親にさらなる言葉の暴力を浴びせた。そんな父親も、俺が16歳の時に死んだ。突然死だった。父親が亡くなった直後、母親は泣いていた。だが、母親が悲しんでいたのも、寂しがっていたのも、49日の法要が終わるまでだった。父親の納 [続きを読む]
  • 周期的境界条件 〜俺は生きることに飽きたんだ〜
  • かみさんが元気だった頃。時間は過去から未来へ流れていた。未来への道は一本ではなかった。たくさんの分岐点があった。かみさんと俺は、分岐点の手前で立ち止まった。二人で一緒に、どちらの道に進もうか…と話し合った。かみさんと俺は、いつでもそんなふうに生きてきた。一応、話し合いはするものの、実はどちらの道に進んでも良かった。どちらの道を選択しても、そこには今まで見たことのない光景が広がっていたからだ。そこに [続きを読む]
  • いざというとき弱いのだ。
  • やっぱり俺にはわからない。俺はいったい何のために生きているんだろう。俺はいったい何のために頑張っているんだろう。ある「上から目線」の人からは、アンタは会社での立場があるんだから、頑張るのは当たり前だと言われた。課長は経営者側の役職である以上、会社に尽くすべきであり、いつまでも死んだ嫁のことで悲しんでんじゃない!とも言われた。(この「上から目線」の人は、俺の会社の人間ではない。俺とは面識のない、この [続きを読む]
  • 幸せな人は、どこまでも残酷だ。
  • 幸せな人々は、どこまでも残酷だ。伴侶を喪ったわけでもない。子どもを亡くしたわけでもない。幸せな人々の悩みと言えば、せいぜい子どもが勉強しないとか、失恋したとか (こういう人々は、近いうちに別の相手を見つけてるだろう) 、舅や姑との関係がウザイとか。俺たちから見れば、どうでもいいことばかりだ。自分が幸せだということに無自覚でありながら、ちゃっかり幸せを謳歌している人々。自分は今でも幸せで、これからもず [続きを読む]
  • もはや「人間」ではない。
  • かみさんが元気だった頃。俺は密度の高いコミュニケーションの網目の中にいた。朝目覚めれば、かみさんが俺の隣にいてくれた。俺は出勤の準備をしながら、かみさんとの他愛のない会話に興じた。会社に着けば、同僚たちがいた。フォーマルなコミュニケーションを中心としつつ、インフォーマルな会話も楽しんだ。仕事が終わって帰宅をすれば、かみさんが笑顔で俺を出迎えてくれた。就寝するまでの間、かみさんと俺は、その日の出来事 [続きを読む]
  • 破壊 (2)
  • 会社で仕事をしている間。俺は明るく元気なフリをしている。1年2か月ほど前までは、出勤しても、1日中ふさぎ込んでいた。当時は誰とも話したくなかったし、自分の存在を他者の視線から遠ざけたかった。時にはトイレの個室に隠れ、ひそかに咽び泣いたりもしていた。だが…今の俺は、周囲の人々から見れば「普通の人」だ(と思う)。以前のように、四六時中、悲しみを垂れ流していたりはしない。そんなことをしていれば、他者から [続きを読む]
  • 強大な重力場
  • 俺はたぶん、とても強い「重力場」の中にいる。あまりにも強い重力が、俺の身体はおろか、心まで飲み込んでいく。俺が「重力場」に落ちたのは、いつだったのだろう。かみさんが癌であると診断された時か。かみさんが癌研有明病院から見捨てられた時か。最期の希望を託して帯津三敬病院に転院したにも関わらず、かみさんが次第に弱っていくのを見ていた時か。あるいは…かみさんの心臓が止まった時か。たぶん、それらのすべてがきっ [続きを読む]
  • 死を「消費」する人々
  • 俺の同僚の中に、Sさんという人がいる。俺より7歳年上で、俺と同じく課長を務める女性だ。Sさんは悪い人ではない。この程度の能力で、よく管理職になれたものだなぁ…と不思議に思うことは少なくないが、無邪気で明るい良い人だ。ただ、無邪気すぎるせいなのか、思慮が浅くて「先」が読めないし、物事の全体像を捉えることができない。そのため仕事でトラブルを起こすことが非常に多く、いつでも俺と俺の部下たちは、彼女の「尻 [続きを読む]
  • 狂気への入り口
  • 俺には家族がいない。俺には家庭がない。実父は俺が16歳のときに死んだ。実母はいわゆる「毒親」で、今でも生きている(のかもしれない)が、二度と関わるつもりはない。子どものいない俺にとって、かみさんは世界で唯一の家族だったんだ。かみさんだけが、俺に家庭の温かみを教えてくれたんだ。かみさんが死んじゃった。俺は正真正銘の「ひとりぼっち」になってしまった。この世界のどこを探しても、俺の家族はいない。俺は誰にも [続きを読む]
  • 心の残滓
  • 身体の傷とは違い、心の傷は見えない。たとえその心の傷が、伴侶やお子さんを亡くしてできた、とても深い傷であったとしても、周囲の人たちは、誰も気づかない。見えないからこそ、世界は心の傷を抱えた人々に対して冷淡だ。周囲の世界に手を差し伸べてほしいなどと、虫の良いことを考えているわけではないのだが、せめて身体の傷を抱えている人たちと同じ程度に扱ってくれれば、多少は生きやすくもなるだろうに…とは思う。・・・ [続きを読む]
  • みんな自分が先に死にたいんだ。
  • 先日、ある新聞に出ていた。男性は「配偶者より先に死にたいと考える人が多い」のだそうだ。日本ホスピス・緩和ケア振興財団が行った調査によれば、「自分が先に死にたいか、後に死にたいか」と質問したところ、既婚男性のうちの8割近くが「自分が先に死にたい」と回答したそうだ。自分が先に死にたい…と答えた人たちに対し、その理由も聞いている。3番目に多かったのは、「パートナーがいないと生活が難しい」2番目に多かった [続きを読む]
  • スピリチュアリズムに関する雑感
  • かみさんが亡くなったばかりの頃。身を引き裂かれるような喪失感の中、俺は「現実には起こり得ないこと」が起こることを渇望していた。かみさんを取り戻したかった。かみさんを生き返らせたかった。かみさんに逢いたかった。だが、死んだ人が生き返ることはない。それは誰もが知っている現実だ。当時の俺は壊れていたし、狂ってもいた。だが、わずかに機能していた俺の理性は、かみさんを生き返らせるなんて絶対に不可能だ…という [続きを読む]