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いつか迎えに来てくれる日まで http://blog.livedoor.jp/youchan1201/

たった一人の家族、最愛の妻を癌で喪った。独り遺された男やもめが、暗闇の中でもがき続ける日々の日記。

プーちゃん
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2010/07/09

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  • 死別から立ち直ることを前提に作られた世界

    最近、疲労が溜まっている。いくら眠っても、疲れが取れないのだ。どうやら睡眠の質が悪いらしい。かみさんが亡くなって以来。俺は「睡眠障害」になり、毎晩、睡眠導入剤を飲んでいる。そのため寝つきは悪くない。だが、真夜中の2時には目が覚めて、その後はほとんど眠れな

  • こんな世界は狂ってる。

    世の中には変な奴がいる。相手を罵倒して脅迫すれば、何でも思いどおりになると思っている奴。しつこく相手に粘着すれば、相手が根負けして自分のワガママが通ると思っている奴。相手が言ってもいないことを、さも言ったかのように装おって、被害者ヅラをする奴。自分が加害

  • 辛いことが本当に「辛い」

    かみさんが元気だった頃と、かみさんが亡くなってからと。比べてみれば、どちらにも辛くて苦しいことが多かった。とりわけ仕事に関しては、入社した3年目の4月から、ずっと辛くて苦しかった。だが、かみさんと一緒に暮らしていた頃は、辛いことも「辛い」と感じていなかっ

  • 無限に続くループ

    朝目覚めた瞬間。深い鬱(うつ)を感じることがある。目を開けたくない。布団から出たくない。会社に行きたくない。もう何もかもがイヤになってしまうのだ。ウィスキーでも飲めば、少しは気が晴れるのかもしれない。だが、出勤する前に酒に酔うわけにもいくまい。代わりに抗

  • ブラックホール

    何かが足りない。何かが決定的に欠け落ちている。その欠落の正体は、俺にも分からない。正体が不明なくせに、存在感だけはやたらと大きい。真っ黒で、真っ暗な空洞だ。巨大な質量を持ち、巨大な重力を持った穴だ。この穴は、周囲の人々からエネルギーを剥ぎ取り、全てを吸い

  • 最も悲しい人

    かみさんが癌研有明病院に入院していた時期のこと。ある日、かみさんが泣きじゃくりながら叫んだ。「プーちゃんを遺して死ぬのは嫌だ!」かみさんは死にたくないと言ったのではない。死ぬのが怖いと言ったのでもない。俺を遺して死にたくない。そう言ったのだ。・・・かみさ

  • 心の傷が見せる夢

    先日の記事に書いたとおり、俺はギックリ腰になってしまった。普通は2週間程度で治るらしいが、いまだに痛みが治まらない。会社を休んで安静にしていたい。だが、仕事が忙しくて休むわけにはいかない。仕方がないので、腰にコルセットを巻いて、毎日フラフラになりながら出

  • 生きてれば良いこともある?

    かみさんが亡くなってから数日後のことだった。ある親族が、嘆き悲しんでいる俺を見て言っていた。これからだって、生きてれば良いこともあるよ~その親族はヘラヘラと笑っていた。理由は分からない。その親族の予想は大きく外れた。かみさんが亡くなって以来。俺の人生は悪

  • 仲の良い夫婦

    かみさんと俺は、仲の良い夫婦だったと思う。俺たち二人が思っていただけではない。かみさんの親族、かみさんや俺の友人・知人からも「仲の良い夫婦」と言われていた。かみさんが入院していた時も、看護師さんたちから「仲が良いですね」と言われていた。さらには、かみさん

  • 死についての雑感

    かみさんが元気だった頃、俺は死ぬのが怖かった。とは言っても、人一倍、死を怖がっていたわけじゃない。誰もが死を恐れている、その程度に怖かっただけ、人並みに死が怖かっただけだ。四六時中、死について考えていたわけではないし、死に怯えていたわけでもない。いつかは

  • 魂と狂気

    今年に入ってから調子が悪い。それまでも決して良くはなかったが、ますます悪くなっているようだ。先日の記事に書いた通り、ギックリ腰の影響もあるのかもしれない。仕事がうまくいかないというわけではない。大切な人間関係が壊れたというわけでもない。調子が悪いのは、俺

  • 良心の欠如した人

    いちばんツラいのは、目が覚めた瞬間だ。最も不快で、最も破壊的な気分になるのは、目が覚めた瞬間だ。もう一度、意識を失いたくなる。意識を無くせば、何も考えずに済むし、何も感じなくて済むからだ。だが、十分に眠ってしまった後だ。もう一度、眠ろうとしても眠れたもん

  • 俺の人生、終わってる。

    自分の身体が疎ましい。自分の意識が疎ましい。自分の心が疎ましい。生きてることが苦痛だ。俺の人生、終わってしまった。うまくいかないことばっかりだ。自分の意思や責任と無関係なところで、いろんな問題が発生する。生きてることが、こんなに苦しくて、つらいことだった

  • 罪と罰

    世の中は、いつだって不条理で、不合理だ。大罪を犯した人間であっても、その罪が法律に抵触するものでなければ、誰からも罰せられることはない。他人を傷つけ、他人から奪い、他人を踏み台にする罪人たち。しかも、それらの行為に快感や悦楽を感じているような、異常な精神

  • 笑顔で墓参りをしていた頃

    先日テレビを見ていたら、札幌市北区の「新琴似」にある霊園が映っていた。霊園にやって来たのは4人家族。夫と妻、2人の子どもだ。4人とも笑顔で墓参りをしていた。4人は墓の前で手を合わせていたが、その表情は明るい笑顔だった。・・・かみさんの生前、かみさんと俺は、何

  • 無力な魂

    かみさんが元気だった頃。俺たち夫婦は「死ぬときは二人一緒がいいね…」と語り合っていた。だが、俺は心の中で思っていた。俺のほうが先に死ぬだろう…二人で長生きできるかもしれない。しかし、いずれ俺は、かみさんをひとり遺して先に死ぬだろう…理由は女性より男性のほ

  • 役に立たない予知能力

    昨日ブログの中で、俺は「悪い予感」がすると書いた。その予感が当たったようだ。いわゆる「反社」に取りつかれてしまったのだ。無茶苦茶な要求…自分の要求を通すために脅迫や恫喝を繰り返す…嫌がらせと言いがかり…嘘ばかりついている…そんな奴の相手をするのが3月29

  • 悪い予感

    令和6年4月1日。新年度の始まりだ。仕事の上で、昨年度からの懸案が残っている。部下の顔ぶれが大きく変わる(30人中6人が異動した)。年度初めのさまざまなイベント(儀式)にも参加しなければならない。やらなければならないことが沢山あるのだ。心身ともに疲れきっ

  • もう一度、かみさんを抱きしめたい。

    自分に甘えてくれる人がいる。自分を頼りにしてくれる人がいる。全身全霊で自分に寄りかかってくれる人がいる。それって、とっても幸せなことだ。伴侶に甘えてもらえること。子どもに甘えてもらえること。自分の最愛の人が、自分に甘えてくれること。こんなに嬉しいことはな

  • 空虚

    土日や祭日の夕方から夜に掛けて。この時間帯が、一週間の中で最もツラい。哀しい。寂しい。苦しい。虚しい。落ち着かない。居たたまれない。やるべきことは何もなく、やりたいことも何もない。自分の身の置き場所が無いのだ。自分の心を持て余してしまうのだ。心がザワザワ

  • 人生を決定するもの

    以前、俺の友だちが言っていた。人間って不公平だよね。どんな環境に生まれたかによって、人生が決まっちゃうから。良い両親のもとに生まれれば、幸せな人生を送れるが、頭のおかしい(性格のマトモじゃない)両親のもとに生まれたら、ロクでもない人生が待っている…という

  • 「生きている」という実感

    誰もが皆、生きがいを持って生きている。人間は、生きがいがあるからこそ生きられる。生きがいの形は様々だ。家族との団欒、夫婦二人の和やかな暮らし、子どもの成長。社会的な成功、経済的に豊かになること、自己実現。趣味もしくは娯楽。何でもいい。生きがいがあるからこ

  • “置いてきぼり”になった者

    かみさんが元気だった頃。俺は全力で走っていた。競争するのは楽しかった。追いついて、追い抜かすのは心地好かった。そんな俺を眺め、かみさんは言っていた。そんなに頑張らなくてもいいんじゃない?かみさんの言葉を聞いて、俺はときおり息を抜いた。だが、やはり全力で疾

  • ぎっくり腰

    今だから言える。3月17日の日曜日の午前のことだった。俺はぎっくり腰になってしまった。立って歩くのがとても苦痛だ。座っていることもできやしない。寝っ転がっていても腰が痛い。ヤバい。明日、出勤できるだろうか。俺は不安になってしまった。腹は減るのに食欲がない。シ

  • 地獄からの解放

    かみさんが死んじゃって悲しい。かみさんがいなくて寂しい。悲しみも寂しさも、俺の中にドッカリと居座っていて、心も身体も重たい。頭を掻き毟りながら、大声で叫びたいほどの感情に振り回されて、もだえ苦しんでいる。そんな時、泣いてしまうのが一番良いと聞いたことがあ

  • キミに出会えてよかった。

    今回の記事は、支離滅裂だ。文章の構成なんてメチャクチャだ。ただ、かみさんに伝えたいことがあって、想いつくままに書きなぐった。・・・俺は生まれてからずっと、真っ黒で、真っ暗な世界を生きてきた。生まれた時からずっと、世界が嫌いで、人間が嫌いで、人生が嫌いだっ

  • 見えない壁のこちら側

    周囲の世界と俺との間には、見えない壁がある。とても高くて厚い壁だ。その壁が最初に作られたのは、かみさんが癌と診断された直後だった。当初、壁のこちら側には、かみさんと俺がいた。かみさんと俺は、二人寄り添って、お互いを守ろうと必死だった。俺はかみさんを、かみ

  • プーちゃんも一緒に…

    プーちゃんも一緒に…20年以上一緒に暮らしている中で、俺は、かみさんの口から何度もこの言葉を聞いた。プーちゃんも一緒に…この言葉は、かみさんの口癖のようなものだった。・・・かみさんが美味しいものを食べていると、俺にも食べさせてあげたいと想うのだろう。かみさ

  • 俺はゆっくり眠りたい。

    会社は現在、繁忙期だ。残業も多く、終電に乗れない日も少なくない。そのせいで、身体を酷使してしまったらしい。疲れが取れないのだ。全身が痛いのだ。かみさんが元気だった頃。午前様での帰宅は頻繁にあった。辛くはなかった…と言えば、それは嘘になってしまう。だが、た

  • 終焉

    早朝5時過ぎには目が覚める。今日も一日が始まってしまったのか…と深いタメ息をつく。身体がとてもダルいので、会社を休んで寝ていたい。それでも俺は、身体を起こし、かみさんの仏前に座る。ローソクに火を灯し、かみさんに線香を手向ける。かみさんの位牌を見つめている

  • いちばん大切な人との死別だけは、絶対に体験してはならない。

    母方の祖父、小学1年生の時のクラスメイト、そして実の父親。高校2年生の時の友だち、父方の祖父、そして義理の父(かみさんのオヤジさん)。その後、父方の祖母、母方の祖母…かみさんの生前、俺は身近な人との死別を何度か体験してきた。彼らや彼女らが亡くなったとき、

  • 希望

    かみさんが亡くなってから数日後。かみさんのお通夜と告別式を終えた。最後まで俺の傍にいてくれた義理の家族たちも帰っていき、俺は”ひとりぼっち”になった。誰もいない自宅の中だ。俺はかみさんの位牌と骨壺の前に座り、思いっきり泣いた。ああいうのを慟哭というのだろ

  • 不可視の傷

    松葉杖をついている人。高齢のおじいちゃんやおばあちゃん。小さな子どもを抱いた若い母親。妊娠中の女性。この人は守ってあげなきゃいけない。この人を助けてあげなきゃいけない。電車の中で見かけたら、席を譲ってあげるはずだ。そんなふうに思うのは、誰から見ても、相手

  • 永遠の別れ

    新年度が近づいている。人事異動の季節だ。部下の数名が転出し、数名の新しい部下を迎えることになる。そんなこと、入社してから何度も経験してきたことだ。そもそも俺自身だって何度も異動してきた。一緒に仕事をしてきた同僚が転出していくからって、別に寂しくはない…と

  • 諦めること

    かみさんが死んでしまった。俺の最愛の人が死んでしまった。世界でいちばん大切な人が死んでしまった。俺の足元が崩れ去った。周囲の世界が俺から遠のいた。俺は精神を病んだ。俺は引きこもりになった。引きこもっていた期間は、決して短くはない。その間、周囲は俺に追いつ

  • 誰かとしゃべりたい。

    仕事が終わって退社する。部下たちと別れ、ひとり家路に就く。すると、ちょっぴり淋しくなって、気分が重くなってしまう。1時間ほどで家に着く。かみさんがいない。家の中は真っ暗で、静まりかえっている。静寂に耐えられない。とても淋しい。底冷えするような淋しさだ。涙

  • 男やもめのアルコール依存症

    かみさんが亡くなった。あれほど悲しい出来事はない。俺は自分の人生に絶望し、自暴自棄になってしまった。それ以来、俺は酒に溺れている。一度は死にかけたこともある。その後、しばらくは断酒をしていたが、自暴自棄になった者が、断酒を継続できるはずもない。俺は再び酒

  • かみさんは確かに言っていた。

    かみさんがいなくなった。俺は自分のいちばん大切なモノを失ってしまった。俺は生きる気力を失った。その後の数年間、何にもやる気がしなかった。やりたいことが無くなってしまっただけではない。やるべきこともできなくなってしまったのだ。このままではダメになってしまう

  • 餌食にされる者

    伴侶もいるし、子どもだっている。家庭という最も大切なモノを持っている人は、みんなとってもパワフルだ。俗っぽい欲望をたくさん抱えている。それを隠そうともしない。その欲望を満たすためならば、周囲の人々を自分の踏み台にしてしまうことも厭わない。自分の欲望を満た

  • もはや語るべき未来もない。

    今さら気がついたのか?と言われてしまいそうだ。しかし、実際のところ、今さら気がついたのだ。過去から未来に流れる時間軸の中において、俺は過去ばかりを見つめていることに気がついた。一方、周囲の人々は「未来」について語っている。明日のこと。次の週末のこと。ゴー

  • 俺はどうやって死ぬんだろう…

    かみさんは、俺と義母(かみさんのお袋さん)に看取られて逝った。義母は咽び泣いていた。俺は茫然としていた。だが…かみさんは綺麗な笑顔を浮かべていた。その亡骸は、うっすらと輝いているようだった。遺された俺は、深くて大きな喪失感で、心も身体も崩れてしまった。そ

  • 大きな誤解

    たぶん俺は誤解されている。とりわけ会社の部下たちには、大きな誤解をされている。俺はそんなに明るい奴ではない。俺はそんなに良い奴でもない。だが、部下たちは俺が「普通の人」だと思っているらしいのだ。なぜ誤解されたのだろう。会社では明るく振る舞っているからだろ

  • 異様な姿かもしれないが…

    世界中でいちばん大切な人が死んでしまった。あまりにも悲しい。気が狂ってしまいそうだ。しかし…時間が経つにつれ、遺族は亡くなった人を忘れていく。かつては、そんな人がいたよな…という記憶は残っても、悲しみは薄れていき、やがては消えてしまう。それは、ごく自然な

  • ”疲労”と”時間の流れ”との関係

    かみさんが亡くなってから、それなりに時間が経った。それなのに、いまだに熟睡できない日が少なくない。昨晩も熟睡できなかった。悪夢を見て、夜中に目が覚めた。時計は確認しなかったが、おそらく午前2時頃だっただろう。目覚めた俺は、強い疲労感を覚えた。疲れが全く取

  • もう二度と死なせない。

    とても怖い夢を見た。かみさんが殺されそうになる夢だ。夢の中の世界でも、かみさんは既に亡くなっていた。それなのに、再びかみさんに死が迫っている。ずいぶん前に亡くなったはずなのに、再びかみさんが死にかけている。今度こそかみさんを守ってあげなければならない。も

  • 払拭

    かつては俺にも家庭があった。明るくて、賑やかで、とっても楽しい家庭だった。心の底から安らぐことができて、とっても温かい家庭だった。そこにはいつだって、かみさんがいてくれた。元気が良くて、おしゃべりが大好きで、とっても愉快なかみさんだった。気分屋で、ちょっ

  • 答えのない疑問の答えを求めて

    人は死んだら「無」になってしまうんだろうか。かみさんは「無」になってしまったんだろうか。俺が死んでも「無」になってしまい、かみさんと再会することはできないんだろうか。それとも「あの世」はあるんだろうか。かみさんの魂は、今でも生きているんだろうか。ひょっと

  • 他人の幸せを喜んであげられること

    かみさんが元気だった頃。俺たち夫婦は、とても幸せだった。俺はそのことが、とても嬉しかった。かみさんが元気だった頃。俺たち夫婦の周囲の人々も、とても幸せだった。俺はそのことが、とても嬉しかった。人間は、自分が幸せであれば、周囲の人々の幸せを喜んであげること

  • 脱出 ~呟く理由~

    俺は「帰りたいな…」と呟いてばかりいる。そのことは以前にもブログに書いたので、覚えていらっしゃる方もいるかもしれない。かみさんが亡くなってから。小さな声で、あるいは心の中で「帰りたいな…」と呟いてばかりいる。会社で仕事をしているときだけではない。平日に一

  • 新しい夫婦の「あり方」

    週に1日か2日しか熟睡できない。そのことは先日、ブログに書いたとおりだ。めったに熟睡できないが、できた日の快感は何とも表現しがたい。とりわけ目覚める直前の感覚は、俺をとても幸福にしてくれる。誰かに見守られているような気がするのだ。誰かに包まれているような

  • 絶対の「無」

    昨日のブログの中で、俺には安心して眠れる場所がない…と書いた。安心して眠れる場所がないにもかかわらず、俺はいつでも眠っていたい。いつでも眠たくて仕方がない。何も見たくないからだ。何も聞きたくないからだ。何も考えたくないからだ。何も感じたくないからだ。眠る

  • 安心して眠れる場所

    悩み事があったり、ストレスが溜まっていたり、重たい心の荷物を抱えていると、人間は自分の話を誰かに聴いて欲しくなる。自分の心の内側を、どこかに吐き出したくなる。だが、話を聴いてくれる相手が誰なのかによって、どこまでの範囲の話ができるのかは変わってくるものだ

  • 懺悔

    かみさんと俺は、20年以上一緒に暮らした。20年も一緒にいると、些細な言葉でかみさんを傷つけてしまうこともあったし、逆に俺が傷つけられることもあった。だが、夫婦というものは不思議なもので、傷つけられてもすぐに忘れてしまい、次の瞬間には何事もなかったかのように

  • 生きていることがバカバカしい。

    前向きと後ろ向き。明るいと暗い。ポジティブとネガティブ。その他にもいろいろとあるが、あまりにも単純な二元論だ。そんな陳腐な二元論を見ると、俺は笑ってしまう。いや、違う。笑ってしまうのではなく、「嘲笑ってしまう」のだ。物事を単純化しないと理解できない人は、

  • 期待も希望も捨ててしまおう。

    生きている限り、何かを得られるのではないか…と期待してみたり、何かが変わるのではないか…と希望を持ったりしてしまう。期待や希望と言っても、それらは明確な輪郭を持っているわけではない。ただ漠然と、何かが良い方向に進んでくれればいいのになぁ…と思っているだけ

  • 男やもめの食事

    現在2月22日の午前7時21分。いつものとおり、通勤途中にブログの記事を書いている。明日から3連休だ。毎度のことだが、連休前には気が滅入る。かみさんがいた頃ならば、あれほど大好きだった連休なのに、“ひとりぼっち”の俺には虚しいだけの時間だ。どうやって過ごしたら

  • 末路

    かみさんが亡くなって1ヶ月が経った頃。俺は睡眠薬を飲み始めた。それまでの1ヶ月間。朝まで泣きじゃくり、まったく眠れなかったのだ。しかし、薬のおかげで眠れるようになった。だが、単に眠れるだけだ。悪夢を見ることが少なくないし、熟睡できないことも少なくない。朝

  • 涙を誘うもの

    かみさんが亡くなってから数ヵ月。俺は毎晩、泣いていた。より正確に言えば「泣いていた」のではなく「哭いていた」。誰もいない家の中。真っ暗な部屋の中で慟哭していた。朝まで眠れないほどに哭いていた。それからしばらく経つと、心にポッカリ穴が開いたような身体感覚に

  • 牙をむく世界

    現在2月19日の夜7時35分。いつもとは違い、帰宅途中にブログの記事を書いている。最低の1日だった。朝から鬱と倦怠感がひどかったからだ。それだけではない。追い討ちをかけるようにして、「別の問題」が起こったからだ。この問題が何なのか、詳しく語ろうとは思わない。た

  • 失われたゴール

    かみさんが元気だった頃。俺の一週間は、月曜日の朝にスタートして、金曜日の夜にゴールを迎えた。スタートからゴールまでの間はキツい。肉体的な疲労感もさることながら、精神的なストレスが半端じゃない。障害物もたくさんあるし、アップダウンがとても激しい。苛烈な競争

  • いずれは「善意のぶりっ子」もいなくなる。

    かみさんが亡くなった直後のことだ。俺はたくさんの人たちから言われた。元気を出せよ!だとか、元気を出しなさい!だとか、元気を出してください!だとか。思い返してみれば、ずいぶんとムチャクチャなことを言われてきたなぁ…と感じる。最初に言われたのは、かみさんの告

  • だったら、いっそのこと…

    早朝4時すぎに目が覚めた。俺はとてもリラックスしていた。こんなに心地好い気分は久しぶりだ。だが、時間が経つにつれ、意識がハッキリしていった。それと並行して不安感が強くなっていった。全身が小刻みに震え始めた。目覚まし時計が鳴るまで耐えられない。俺は布団から

  • 心身を引き裂く。

    生きているのが面倒くさい。何をするのも面倒くさい。早朝に目覚ましが鳴り、身体を起こすのが面倒くさい。布団から立ち上がるのも面倒くさい。顔を洗うのが面倒くさい。歯を磨くのも面倒くさい。トイレに行くのが面倒くさい。シャワーを浴びるのも面倒くさい。朝の情報番組

  • 死を恐れない人々(改稿)

    以前、第一生命の経済研究所が発表した論文を読んだ。50歳以上79歳以下の男女600名に対し、「死」に関する意識調査を行った。その結果について考察した論文だ。この論文の中で、とりわけ目に付いたのが次の点だった。配偶者や子どもと死別した体験のある人は、「自分の死」を

  • 希死念慮の言語化を試みる。

    きっかけがあるのは間違いない。だが、その「きっかけ」を言葉で表現することができない。たぶん言語化できたなら、俺はちょっぴりだけ自由になれるような気がしている。言葉にできないからこそ、俺は蝕まれるんだ。希死念慮が噴き出してくるんだ。どうしようもないんだ。死

  • いつも一緒だった。

    いつも一緒だった。かみさんと俺はいつだって一緒だった。二人が離ればなれになるのは、俺が会社に行っている間だけ。それ以外、かみさんと俺はいつでも一緒にいた。散歩をするときも、買い物に行くときも、食事をするときも、テレビを見るときも、かみさんはいつも俺の隣に

  • 今でもキミを探してる。

    俺の理性は知っている。もう二度とキミに逢えないこと。もう二度とキミと語り合えないこと。もう二度とキミと一緒に笑えないこと。もう二度とキミと触れ合えないこと。俺の理性は、その残酷で悲しい現実を知っている。・・・だが、理性とは別のところで、俺はキミが帰ってく

  • 明日なんか無い。

    生きていれば、いずれ良いこともあるよ…かみさんが亡くなって以来、時々そんなことを言われる。こんなことを言うのは、俺の親族や友人たち。死がどこか遠くにあると思っている人々だ。生きていれば、いずれ良いこともある…この言葉の中に、「明日は素晴らしい」、「未来は

  • 永遠の安息の場所を見つめる。

    俺はいまだにかみさんを納骨していない。骨壺は、仏壇の傍らに据え置かれている。俺は一日に数回、かみさんの骨壺に手を合わせ、線香をあげている。それにも関わらず、俺はかみさんの墓参りにも行く。もちろん墓の中はカラッポだ。それなのに、なぜ墓参りに行くのか…と聞か

  • 飲んで飲んで飲みまくり…

    かみさんが元気だった頃。家の中は賑やかで、暖かかった。かみさんが元気だった頃。俺を包む空気は軽やかで、柔らかかった。かみさんが亡くなった。俺はたった一人の家族を喪って、“ひとりぼっち”になった。家の中は静まり返り、凍てついた。周囲の空気が俺に重く圧し掛か

  • 悲嘆からの自由

    昨日、「廃人のように」というタイトルでブログを書いた。そこで俺は、「仕事を休めない」と書いた。だが、とうとう俺は耐えられず、2日間、有給休暇を取ってしまった。2月3日(土)と4日(日)。鬱が酷くて身動きできなかった。食料の買い出しにも行けず、胃に流し込ん

  • 廃人のように

    平日の朝だ。当然、会社に行かなければならない。それにも関わらず、鬱がひどくて身動きできないことがある。数年前ならこんな日は、何の躊躇もなく会社を休んでしまっただろう。優秀な部下たちに任せておけば、仕事に支障を与えることはなかったからだ。だが、4月に配属さ

  • 最優先の課題

    かみさんが亡くなってから数年が経とうとする時期だった。その頃の俺は、ようやく慟哭することが減ってきた。代わりに来たのは「鬱」だった。いつでも気分は落ちていた。ため息ばっかりついていた。楽しいことや嬉しいことなんて何にもなかった。いつだって哀しくて、いつだ

  • 呪詛

    かみさんが死んじゃった。俺にとって、世界で一番大切な人が死んじゃった。俺のたった一人の家族が死んじゃった。俺は独りぼっちになってしまった。かみさんが死んじゃった。怖かっただろうに…痛かっただろうに…それでも生きようとしていたのに…俺のために、必死で生きよ

  • 眠り続けたい。

    一日中、眠っていたい。24時間ずっと、眠り続けたい。他にしたいこと、やりたいことなんて一つもない。眠ること以外に欲求も欲望もない。死ぬまでずっと、眠り続けていたい。俺のたった一つの欲望。それは永遠に眠り続けることだ。眠っている間は癒しの時間だ。かみさんが亡

  • そのことが、俺をますます不安にさせるんだ。

    あの世や死後の世界の存否に対する俺の基本的なスタンスは、「あるかもしれないし、ないかもしれない。それは生きている限り知りえないだろう。でも、あって欲しいなぁ… また、かみさんに会いたいなぁ…」というものだ。ちなみに、かみさんの生前は、「あの世」があるかどう

  • 喪失感との折り合い

    他人(ひと)は「忘れろ」と言う。忘れるって何なんだろう?忘れるってどういう意味なんだろう?かみさんを忘れろという意味か?それとも、かみさんを喪った哀しみを忘れろという意味か?どちらの意味なのかは不明だが、いずれにしても、忘れるなんて俺には無理だ。第三者か

  • ひとりぼっちの本質

    先日、「遺族に向けられる下品な好奇心」という記事を書いた。そこにはSさんという人物(俺と同じ課長級で、俺より7歳年上の女性)が出てきた。昨日、社内の大会議室で、Sさんに会った。会議が終わるとSさんが俺に近づいてきた。俺はSさんなんかと雑談したくない。だが

  • 柔らかい空気の膜を引き裂いて…

    夜中の3時すぎに目が覚めた。決して不快な気分ではなかった。あと2時間半くらいは眠れるなぁ…と思うと、むしろ心地好かった。温かい布団の中から顔を出し、俺はかみさんの写真を見た。壁に飾ってある写真だ。会社に行きたくないな…と思った。今日1日、かみさんと一緒に

  • 死なないから生きている。

    家族のいない俺、“ひとりぼっち”の俺にとって、週末(土曜日や日曜日)はとても空虚で退屈だ。やるべきことは、ほとんどない。やりたいことは、まったくない。時間をもて余してしまうのだ。腹は減るが、何を食べたらいいのか分からない。仕方がないので何も食べずに過ごす

  • 「それ」とともに生きる。

    いつでも「それ」は、突然やってくる。何の前触れも予兆もないため、心の準備をすることもできやしない。朝目覚めた瞬間、「それ」が自分の中にあることに気づく。もちろん毎日ではない。週に2~3回程度だろう。自分の中に「それ」があると、目を開いて光を見ることがとて

  • タナトス ~死への欲動~

    かみさんが亡くなってしまった。たった一人の俺の家族が死んでしまった。俺は家庭を失った。俺はひとりぼっちになってしまった。あれ以来。楽しいことなんて何にもない。面白いことも何にもない。希望もなければ期待もない。どうせ未来は真っ黒だ。だが…俺が死にたい理由は

  • 遺族に向けられる下品な好奇心

    Sさんという女性がいる。俺と同じく課長だが、年齢は俺より7歳ほど年上だ。Sさんは、彼女の部下たちからの評判が悪い。また、俺の部下たちもSさんを小馬鹿にしている。さらに俺も、Sさんのことが好きではない。嫌いというより鬱陶しいのだ。管理職である以上、部下の前

  • 俺の「中」で生きている。

    かみさんが亡くなってから。それなりに時間が経った。時間が経つにつれ、さまざまなものが壊れていった。エアコンが壊れ、新しいものに買い換えた。カーテンが汚れてしまい、新しいものを取り付けた。自宅のパソコンも壊れてしまい、大切にしていたデータの一部が消えてしま

  • 中途覚醒の背景

    昨晩のこと。原因不明の強烈な不安感に襲われた。かみさんが亡くなって以来(正確に言えば、かみさんが癌だと診断されて以来)、ずっと付き合ってきた不安感だ。腹の底から沸き上がる不安感。俺には耐えられなかった。そこから自由になるためには、俺の意識を消滅させてしま

  • 醜悪な余生

    かみさんは、俺の妻であるだけではなかった。俺の母であり、俺の娘だった。俺の姉であり、俺の妹であり、俺のいちばんの親友だった。かみさんが亡くなった。夫婦二人で手を取り合って、全力で闘ったにもかかわらず、俺たち夫婦は癌という病に負けてしまった。俺はすべてを失

  • 慈悲

    やる気が出ない。身体を動かす気力もない。時折そんな朝がある。かみさんの仏前に座る。線香をあげる。気力がなくて、仏壇の前から立ち上がれない。気力がないなら会社を休んでしまえばいい。だが、やることが沢山あって、休みたいときに休めない。分かってはいるのだが、そ

  • 憂鬱な日々と眠りの中の安息

    毎日が憂鬱でしかたがない。かみさんが元気だった頃、あれほどテンションの高かった俺(かみさんは俺よりもテンションが高かったけど)が、今では慢性的な抑鬱状態だ。生きていることが面倒くさくて、早く老人になりたいと願いつつ、日々を送っている。そんな俺にも安息が訪

  • かみさんの49日法要の日のことだった。読経の後、お坊さんがかみさんの闘病中の写真を見てくれた。明るい笑顔のかみさん、俺に向かってVサインをするかみさん。そんな写真ばかりだった。お坊さんは聞いた。入院中の写真ですか?俺は答えた。ええ。癌だと分かっていたのに、明

  • 暴走する交感神経

    不安なことでいっぱいだ。心配事でいっぱいだ。緊張することでいっぱいだ。日々の暮らし。仕事のこと。そして、かみさんのいない“ひとりぼっち”の余生。たくさんの不安が、俺を生きづらくさせている。一日が終わり、眠りに就くまでの間、いつだって俺は、この世界を警戒し

  • すべてが悪い方向へ

    幼少の頃、俺は両親から虐待されてきた。父親からは肉体的な暴力を、母親からは精神的な暴力を受けてきた。俺は大学入学とともに家出した。学費も生活費も何もかも、自分で稼いでいくハメになった。だが、親との絶縁は俺を救ってくれた。しかし、虐待の記憶は俺の中にトラウ

  • 破壊

    昨晩はあまり眠れなかった。睡眠導入剤が効かなかったようだ。ダルくてダルくて仕方がない。気力も無ければ食欲も無い。やらなきゃならないことが沢山あって、プレッシャーを感じているのだろう。眠れなかった日の翌朝は、気分が重くて沈みこんでいる。抗鬱剤を飲んではみた

  • 「現在」の奴隷

    かみさんが亡くなってから数年が経って、幸せだったはずの「過去」が遠のいていく。たった一つの宝物が失われていくようで、それはとても淋しいことだ。もはや「過去」を取り戻すことができないのなら、「未来」を見据えて生きればいい。だが、かみさんのいない「未来」を想

  • もしも一緒に死ねたなら…

    全身が痛む。身体がダルい。気分は沈みこんでいる。歩くのが辛い。立ち上がるのも億劫だ。座っていることさえ苦痛だ。俺の心身が「眠ること」を欲している。その欲求に従って、酒でも飲んで眠ってしまいたい。自分の意識を消滅させてしまえば楽になれるだろう。意識が無くな

  • 本来、鬱(うつ)というものは、慢性的で、いつでも気分が塞ぎ込んでいる状態を指すんじゃないかと思う。眠っている間以外、いつでも気分が落ちている。それが典型的な鬱なんだろう。かみさんが亡くなって1か月後。俺は心療内科で「抑鬱状態(死別反応)」と診断されて、抗

  • だから俺は、こんな世界が大嫌いだ。

    安全な場所から「地獄」を覗き込んでいる奴らがいる。世界の「中心」に居座って、にやついた顔で「周縁」を眺めている奴らがいる。奴らの目は、好奇心でいっぱいだ。伴侶と死別するって、どんな感じなんだろう?絶望するって、どんな気持ちなんだろう?奴らの目は、優越感で

  • 絆の片方

    現在1月12日の午前7時23分。いつものとおり、通勤途中にブログの記事を書いている。今日は金曜日だ。週末の連休を前にして、世間の空気が軽い。週末を家族サービスのために使う人も多いのだろう。かみさんが元気だった頃。俺にとっても、そうだった。休日出勤も少なくなかっ

  • 完全な孤独の中にいる。

    仕事が終わって退社する。俺はかみさんに「帰るコール」をする。今から帰るね!と言えば、かみさんは気をつけて帰っておいで!と言ってくれる。あるいは、今日の夕飯は○○だよ!と応えてくれる。仕事で疲れきった俺に、かみさんがエネルギーを注いでくれるのだ。自宅の最寄

  • 俺は孤独だ。

    毎朝5時半には目が覚める。熟睡できた感じはしない。寝床を出るのが辛い。もっと寝ていたいと思う。寝ている間に夢を見る。ろくでもない夢ばかりだが、しばらく経つと、夢の内容を忘れてしまう。起床してから約1時間半後に出勤だ。それまでの間、かみさんにお供えをして、

  • 幸福の反動

    北海道には、かみさんの家族(俺の義母、義弟のAくん、義弟のBくん)が住んでいる。義母とBくんは、マンションで二人暮らしをしている。そこから歩いて5分ほどの場所に、Aくんが別のマンションで一人暮らしをしている。昨年の12月28日。仕事納めのあと、俺は飛行機で北

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