たろちゃん さん プロフィール

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たろちゃんさん: おひまつぶしの読書日記
ハンドル名たろちゃん さん
ブログタイトルおひまつぶしの読書日記
ブログURLhttp://ohimatsubushi.seesaa.net/
サイト紹介文ジャンルにこだわりのない読書日記です
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供184回 / 365日(平均3.5回/週) - 参加 2010/08/21 15:51

たろちゃん さんのブログ記事

  • 「匂いのエロティシズム」鈴木隆
  • 嗅覚は視覚、聴覚、味覚などに比べて、論じられたり教育されたりすることは少ないといわれています。なるほど視覚なら絵画、聴覚なら音楽、味覚なら料理、それぞれ芸術として立派な1ジャンルですよね。ところが嗅覚にはそれらしきものがない。日本には香道というものがありますが、あまり知られておらず一般的ではないですね。そんな匂い(嗅覚)について、タイトルにもあるようにエロティシズムという観点から論じたのがこの本で [続きを読む]
  • 「杳子・妻隠」古井由吉
  • 山登りをしていた青年が谷に下ります。その深い谷底にひとり座っていたのが女子大生の杳子です。どう考えてもまともな精神の持ち主ではありません。かといってあからさまに異常というわけでもないのですが。それから3か月後、彼はまた偶然に駅で杳子と再会します。そこから彼と杳子は定期的に会うことになるのですが・・・・。精神を病んでいる女子大生と青年の恋愛です。青年は杳子の庇護者的存在なのですが、しかし客観的な視線 [続きを読む]
  • 「パイプのけむり選集 食」團伊玖磨
  • 本業は作曲家ですが、名エッセイストとしても知られた著者。そんな著者が雑誌連載していた「パイプのけむり」シリーズから食に関するエッセイだけを厳選したのがこの本です。連載のスタートが1964年とのことなので、初期の作品は今から50年以上も前になりますね。ごく身近な料理から当時としてはまだまだ一般的になっていない料理、そして海外でなければ食べられない料理まで、幅広く取り上げて語っておられます。今では猫も [続きを読む]
  • 「鍵のない夢を見る」辻村深月
  • 地方の街で暮らす女性たちを描いた5編収録の短編集。どれもちょっとイタイ女性が主人公です。いや、単純にイタイと言ってしまっては身もふたもなく底が浅くなってしまうのですが。「仁志野町の泥棒」や「芹葉大学の夢と殺人」などは主人公そのものはイタくないのですが、付き合う友達や男がどうしようもないんですよね。でもそんな相手に振り回されてしまうというか、相手のペースに呑まれてしまうあたりが結局はイタイわけで。「 [続きを読む]
  • 「解体新書ネオ」永井明
  • タイトルが解体新書というくらいですから、体の各パーツについて書かれたメディカル・エッセイです。頭髪から始まりまして、脳、頭蓋骨、目、歯、内臓、生殖器、血管、血液・・・・。とにかく片っ端から体の各パーツを取り上げ、専門的な説明をし、しかしユーモラスな比喩を駆使して面白おかしく読ませてくれます。こういうのを専門書で読めば素人にはちんぷんかんぷんなわけですが、楽しく勉強できるのはありがたいですね。例えば [続きを読む]
  • 「空に唄う」白岩玄
  • 23歳の海生の家はお寺ということで、海生も新米のお坊さんです。住職である祖父に付いて初めてお通夜を務めることになるのですが、遺影を見ると故人は若い女性のようです。その女性が棺の上に腰をかけています。びっくりする海生。どうやら海生以外の人には見えないらしい。その後も度々海生の前に現れる女性には行く場所がないようです。放っておくわけにはいかず、海生は彼女(碕沢さん)に寺に住むよう提案します。日を追うご [続きを読む]
  • 「キネマの神様」原田マハ
  • 国内有数のデベロッパー(再開発企業)に勤める歩は39歳の独身女性。巨大再開発プロジェクトの計画立ち上げに関わり、シネマコンプレックスを中心とした文化・娯楽施設担当課長に抜擢されます。しかし業者と通じて職権乱用しているとの身に覚えのない噂が流れて左遷の辞令。歩は辞職します。同時期、映画好きでギャンブルが生きがいの父が倒れ、多額の借金も発覚。医療費、借金の返済。年収1000万の大手企業課長の娘に両親は [続きを読む]
  • 「流」東山彰良
  • 時代は1970年代。台湾。主人公、葉秋生の祖父が何者かにより殺されます。誰が? どのような理由で?悪友との付き合い、恋愛、徴兵。台北で青春時代を過ごす秋生ですが、もちろん祖父のことは絶対に忘れるわけにはいきません。青春に付き物のいろんなことを経験しつつ、しかしつねに祖父のことが頭から離れない秋生。やがて知る真実とは・・・・。台湾版アメリカン・グラフィティだな、と思ったのが正直な印象です。といっても [続きを読む]
  • 「日本の朝ごはん」向笠千恵子
  • 最近は朝ごはんを食べない人が多くなったと言われています。私もその一人ですが。(笑)1日の始まりである朝にごはんを食べないのはよくないというのが大方の意見ですね。私は別に支障ありませんけども。しかし仕事にしろ勉強にしろこれから体を動かし頭を使うわけですから、エネルギーを補充しておくというのは理にかなっているとは思います。さて、本書では著者が朝ごはんを訪ねて日本各地に赴いておられます。北は北海道から南 [続きを読む]
  • 「サザエさんの東京物語」長谷川洋子
  • 著者は「サザエさん」の作者である長谷川町子の妹です。そのような立場から見た長谷川家はどのような家庭だったのか。長谷川町子とはどのような人物だったのか・・・・。いまや国民的アニメである「サザエさん」。日曜日の夜には欠かせない番組となっていますよね。それだけに「サザエさん症候群」なんて言葉も生まれたりして。誰もが知る「サザエさん」ではありますが、原作者が長谷川町子という人物だいうのはアニメのクレジット [続きを読む]
  • 「食堂つばめ3 駄菓子屋の味」矢崎存美
  • 生と死のあいだの世界にある街。そこには「食堂つばめ」というどんな料理も作ることができる不思議な店があります。今回そんな店を訪れたのは30代の男性会社員。ですが今までここを訪れた人とはどうも様子が違います。ピンぼけのようなぼんやりした印象です。どうやら何者かに殺されてこの街にやってきたようなのですが・・・・。シリーズ第3弾。今までは読み切り形式でしたが今回は長編(中編?)です。そして殺された人物とい [続きを読む]
  • 7月の一冊
  • 今月は14冊の読書でした。・「もうひとつの青春 同性愛者たち」井田真木子・「三四郎」夏目漱石・「食べる屁理屈」村松友視・「はるいろ恋愛工房」藤谷郁・「風俗ゼミナール お客様編」松沢呉一・「小さいおうち」中島京子・「男子厨房に愉しむ 50歳からの健康手料理」中央文庫編集部 編・「チア男子!!」朝井リョウ・「サービスの達人たち 究極のおもてなし」野地秩嘉・「夜を着る」井上荒野・「東京たべもの探検」文藝春秋編 [続きを読む]
  • 「欅しぐれ」山本一力
  • 深川の桔梗屋といえば履物を扱う老舗の大店です。その主人である太兵衛はふとしたきっかけで賭場の貸元猪之吉と知り合います。酒の席に誘って自己紹介した太兵衛に猪之吉は言います。「そこまでで止したほうがいい」江戸でも指折りの問屋である桔梗屋が渡世人と付き合うなど考えられないことです。しかしこの後のやり取りのあと猪之吉は言うのです。「これからは、五分の付き合いをさせてもらおう」住む世界は違えども、お互いの侠 [続きを読む]
  • 「アジア ラーメン紀行」森枝卓士
  • いまやラーメンといえば立派な国民食です。元々は日本の食べ物ではないのですが、そこはやはり日本人。見事に日本食としてアレンジし進化させました。この本では著者がアジア各地を巡り、各国の麺事情を調査しておられます。ラーメンというのはもちろん日本にしかないわけですから、この本に出てくるのは日本のラーメンのようなものではありません。小麦粉ではなく米粉を使ったものであったり、魚のすり身を麺状にしたものであった [続きを読む]
  • 「読まされ図書室」小林聡美
  • 女優の小林聡美がいろんな人から薦められた本を読んで感想を述べるという内容です。えー、推薦人の名前をすべて列挙してみましょうか。飯島奈美(フードスタイリスト)、森下圭子(通訳・翻訳)、皆川明(デザイナー)、井上陽水(シンガーソングライター)、林聖子(バー経営)、吉村俊祐(中学1年生)、よしもとばなな(作家)、群ようこ(作家)、高橋ヨーコ(フォトグラファー)、長塚圭史(劇作家・俳優)、酒井順子(エッセ [続きを読む]
  • 「東京たべもの探検」文藝春秋編
  • タイトル通り東京のいろんな美味しいものを紹介した本です。記事の初出は昭和57年。なのでいまさら実用性を期待してはいけません。あくまで読み物として、そして当時の食事情、飲食店事情の資料としてはじゅうぶんに読む価値があるかと思います。まずは築地の紹介です。築地のシステムや飲食店などを紹介しておられます。そしてラーメンや丼、浅草の美味、東京のフランス料理など。さすがにもう40年近く昔の内容ですから、飲食 [続きを読む]
  • 「夜を着る」井上荒野
  • 旅をテーマにした短編集。どれも決して明るくはない話ですが。表題作は隣の家の夫と不倫をしている主婦が主人公。彼女の夫はギタリストです。東北のT温泉で営業があるということで出かけるのですが、どうやら女と逢うため?のようです。彼女はわざわざそれを確かめるために不倫相手とT温泉まで確認をしに行きます。そこで彼女が見た夫の姿とは・・・・。旅をテーマにしているとはいっても、旅行とかそういう類ではないですね。な [続きを読む]
  • 「サービスの達人たち 究極のおもてなし」野地秩嘉
  • サービスマンを取り上げたシリーズの、これは第4弾になるんでしょうか。著者のライフワークですかね。今回紹介されているのは、飛び込みの営業でベンツを日本一売る男、戦後最高のカフェ店主の神接客、デパ地下でとんかつを売りまくる女性店長、など。なぜ彼らは客の心を捉え、商品を売ることができるのか。著者はポリシーとしてただ取材だけではなく、実際に彼らのサービスを体験するんですね。といってもベンツを買うわけにもい [続きを読む]
  • 「チア男子!!」朝井リョウ
  • 晴希は大学1年生。家が柔道の道場をしているので子供の頃から柔道をし、大学でも柔道部です。しかし才能のある姉と比べて自分の限界を知り、また怪我をしたこともあって柔道を辞めます。同じく柔道をしていた幼馴染みの一馬もそれに合わせたかのように柔道を辞め、一馬に誘われ他の学校にもない男子だけのチアリーディング部を作ることになります。個性のあるメンバーが集まってくるのですが、皆未経験者ばかり。しかし目標は全国 [続きを読む]
  • 「男子厨房に愉しむ 50歳からの健康手料理」中央文庫編集部 編
  • 8人の料理人(丸元淑生、道場六三郎、檀太郎・晴子、村上信夫、山田宏巳、西川治、陳建一)が手ほどきする料理入門書。入門書というのとはちょっと違うか。まあコンセプトはそういうことなんでしょう。50歳から始めてみませんか、というような。若い頃のようにジャンクな物を食べる年齢ではありませんし、ちゃんと体のことを考えた料理を自分で作って食べましょうと。市販のお惣菜はそれはそれで便利ではありますが、やはり味が [続きを読む]
  • 「小さいおうち」中島京子
  • 時代は昭和初期。赤い屋根の小さなおうちで女中をしていたタキ。タキは若くて綺麗な時子奥様を慕っていました。そしてかわいらしかった恭一ぼっちゃん。幸せな日々でした。しかし主人の会社の部下で家に出入りする板倉という青年に、タキは時子が惹かれているような気配を感じます。そしていよいよ戦争が激しくなってきて・・・・。タキが晩年に過去の記憶をノートに綴っていくという形式で書かれています。そのノートを時々盗み読 [続きを読む]
  • 「風俗ゼミナール お客様編」松沢呉一
  • 意外とありそうでない風俗のガイドブック。訊きたいことがあってもなかなかそういう人が周りにいなかったり。まあ今はネットでいろいろ調べられますけど。ただデータは調べられても心構えまで教えてくれるものはないと。というわけで風俗ライターでもある著者が一肌脱いだわけです。サブタイトルに「お客様編」とあるように、客にとって気になること知りたいことがいろいろと書かれています。人気嬢と遊ぶには。ボッタクられない方 [続きを読む]
  • 「はるいろ恋愛工房」藤谷郁
  • 尾崎梨乃の週に1度の楽しみは、会社帰りに立ち寄る和風雑貨の店で気に入った小物をひとつ選ぶこと。そしてその店に毎週金曜日に現れるスーツ姿の男性を見ること。遠くから見つめるだけだったその男性が梨乃がうっかり皿を割ってしまったことをかばってくれ、急速に親しくなります。その男性こと奈良哲美の趣味は陶芸です。哲美に陶芸教室に入ることを勧められこれは大チャンスとばかりに入る決心をする梨乃ですが、哲美は茶碗や皿 [続きを読む]
  • 「食べる屁理屈」村松友視
  • 前半は「食べる屁理屈」ということで食エッセイです。別に内容は屁理屈でも何でもないんですけどね。食べ物についてのこだわりは強くない、食べ物について鋭角的に追及する感覚がほとんど皆無、とご自分でお書きになっておられます。こだわりがなければこんなエッセイ書かないでしょう。(笑)なんでみんなこうやって自分はグルメなどではないとか謙遜されるんでしょうね。東大卒の人が人間は学歴じゃないよ、なんて言っているみた [続きを読む]
  • 「三四郎」夏目漱石
  • 熊本の高校を出て東京の大学に入学した三四郎。田舎とは違い都会は物珍しいものばかりです。そんな中で三四郎は美禰子という女性と出会います。だんだんと美禰子に惹かれていく三四郎です・・・・。青春小説ですね。大学生活で先生や先輩、学友と出会い、そして恋愛もあり。それが夏目漱石独特のユーモラスな文体で描かれています。恋愛に関しては淡いです。まさに青春の一時期に通り過ぎたそよ風のような印象。山あり谷ありの大き [続きを読む]