正宗の妖刀 さん プロフィール

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正宗の妖刀さん: コトバの試し斬り=(どうぶつ番外物語)
ハンドル名正宗の妖刀 さん
ブログタイトルコトバの試し斬り=(どうぶつ番外物語)
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/s1504
サイト紹介文斬新な切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設10年目に入りました。
自由文自然と共生しながら、生きてきました。
ここでは4,000字(原稿用紙10枚)程度の短い作品を発表します。
<超短編シリーズ>として、発表中のものもありますが、むかし詩を書いていたこともあり、コトバに対する思い入れは人一倍つよいとおもいます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供47回 / 365日(平均0.9回/週) - 参加 2010/09/26 23:03

正宗の妖刀 さんのブログ記事

  • ポエム193 『見え隠れするセイヨウルリトラノオ』
  •      セイヨウルリトラノオ    (城跡ほっつき歩記)より  なんて綺麗なんだ  瑠璃色の虎の尾よ  はるかな時を超えて  ルソーの絵から抜け出してきたのか  奇才の森は濃いグリーンだが  淡いみどりの野にもケモノの気配  チラチラと虎の尾が見え隠れする  異様に涼しい梅雨明けの原っぱ  隠れろ隠れろ  子供たちに見つかるな  いたずらっ子に見つかれば  猫の尾よりもたやすく掴まれ [続きを読む]
  • ポエム192 『廃業宿のジャノメギク』
  •      ジャノメギク    (城跡ほっつき歩記)より  赤線廃止に興味を持って  ぼくはその街に足を運んだ  手入れの行き届かない舗装道路の裂け目を  濃緑の雑草がさらに押し広げていた  昼間だというのに  格子戸の奥には闇が澱んでいた  人の姿が途絶えて二年と聞いたが  框に立てかけられた蛇の目傘が人待ちしていた  女たちの華やかな時間がよみがえる  チクタクと時を刻みはじめた妖 [続きを読む]
  • ポエム191 『野生のシャガに見守られ』
  •      シャガ    〈城跡ほっつき歩記)より  最晩年の男を迎えてくれたのは  日陰の崖に自生するシャガだった  鎌倉の道は平坦に見えてもどこか坂  真っ直ぐに立ってもなぜか傾く  しっかり歩けよというのだろうか  ちゃんと背筋を伸ばせというのだろうか  何百年を生きてきたシャガは傾きもせず  おぼつかない年寄りをひらひらと笑う  鎌倉の歴史はいくさの歴史  どこを向いても小高い [続きを読む]
  • ポエム190 『ひねもす寝たり浜大根』
  •      浜大根    (城跡ほっつき歩記)より  うまいことトンズラして浜辺に来た  といっても遥か昔のことだけど・・・・  いつの時代だったか思い出せなんて酷だよ  太らされて料理の具にされる仲間とはおさらばだ  砂地はサラサラして気持ちいいぞ  温かい日差しと潮風をうけていると  思わず目をつぶりたくなるほどだ  打ち寄せる波の音はまるで子守唄じゃないか  春風やひねもすのたり [続きを読む]
  • ポエム189 『ギアナから来た紅珊瑚花』
  •      ベニサンゴバナ    (城跡ほっつき歩記)より  どうも日本国籍じゃないらしいな  紅珊瑚花と名付けたのはどんな根拠かな  本名はパキスタキス・ルテアというそうだが  名前に関係なく中南米出身で間違いないんだろう  メキシコ・ペルー・ギアナが出身地だって?  あのギアナ高地のギアナにも分布してるのかい  シャーロック・ホームズの作者も見たはずの  恐竜が生き延びていた土地だよ [続きを読む]
  • ポエム188 『奔放なユキヤナギ』
  •      ユキヤナギ    (城跡ほっつき歩記)より  ユキヤナギを見ると  こころが乱れるのはなぜだろう  公園のサクラと競い  抑えきれない感情を露わにするからだろうか  サクラを求めて人が来る前は  こんなに奔放だったろうか  もっともっと寒い季節には  モヘアのショールをして慎ましげだったのに  風も吹いていないのに枝先がゆれる  わたしを見てよと鼻にかかった声がする  ワンレ [続きを読む]
  • ポエム187 『悟りが似合うホトケノザ』
  •      ホトケノザ    (城跡ほっつき歩記)より  春の野に仏の座が用意されているなんて  お釈迦様でも気がつくめえ  4月8日はブッダの誕生日ということで  灌仏会には甘茶でお祝いしたものだが  ひと足早くふかふかの葉っぱを並べて待っていたらしい  それにしても仏の座とはぴったりの名前だねえ  人間様の想像力にはホトホト感心させられる  日射しを受けて居眠りしたって許されそうな包容 [続きを読む]
  • ポエム186 『白蝶草に面影が・・・・』
  •      白蝶草    (城跡ほっつき歩記)より  ああ 君はここにいたのか  ぼくとは小学五年生のとき別れたきりだが  きみの面影をずっと探していたんだ  五月の風が君のもとへ案内してくれたというわけさ  お父さんは中央省庁の偉い役人とかで  転校生の君はクライスラーで送られてきたね  後部ドアが開いて最初に赤い革靴が現れた  あの日以来ぼくの胸は高鳴ったままなんだ  バレー教室の発 [続きを読む]
  • どうぶつ・ティータイム(207) 宮本輝『幻の光』を読んで
  •      (宮本輝『幻の光』に見る文体の魅力) ずっと前に読んで、いつか『幻の光』の魅力について書きたいなあと思っていたのだが、今日まで延びてしまった。 やっとこの作品に向き合う気持ちになったのは、自分にとってもいい傾向かなと内心喜んでいるところである。 ぼくは宮本輝の小説に出会って以来、彼が産みだす多くのことばに魅了されてきたが、今回もまた『幻の光』の文体にまず目がいった。 <きのう、わた [続きを読む]
  • ポエム185 『瑠璃蝶草と呼ばれたい』
  •      ロベリア    (城跡ほっつき歩記)より  ロベリア この小さき花をロベリアと呼ぶ  春のときめきを身体いっぱいにあらわし  色とりどりに咲いて女たちの琴線にふれる  陽光の下 ときおり笑みを漏らし  隠された多情のサガを風にさらす  あらたな恋の出現を予感させる瑠璃溝隠  たとえば この花の色はムラサキ  気まぐれな仲間には青や白  そして幼さが抜けきれないピンクの震え  [続きを読む]
  • ポエム184 『ムササビ深夜のラージヒル』
  •      ムササビ    (高尾山ムササビ観察会画像)より  いよいよ始まったぞ  ピョンチャンオリンピック  今夜は人間どもがスキーを履いて  ジャンプ大会をやるらしい  父さんの話では20年も前のこと  日の丸飛行隊の4名が  長野オリンピックの団体戦で  金メダルを取ったことがあるんだって  俺たちのホームグランド高尾山でも  今夜は特別にジャンプ大会をやるって  登山道の掲示板 [続きを読む]
  • ポエム183 『なんじゃもんじゃ物語』
  •      なんじゃもんじゃの木    (城跡ほっつき歩記)より  雲か霞か深山の寺を  ぼんやり覆ってひろがる静寂  のったり陽を浴び無風のはずが  意表をついて風を呼ぶ    背中を押され体を揺らし  風に応える白い花  見たこともない若気を前に  なんじゃもんじゃと和尚が悩む  老僧の目にもめずらしい  誰かの寄進か裏山に  こっそり育った若木の覇気が  山の息吹を際立たせる   [続きを読む]
  • どうぶつ・ティータイム(206) 『栃ノ心が掴んだ平幕優勝』
  •       栃ノ心 栃ノ心の平幕優勝というサプライズで幕を閉じた大相撲初場所、まずは優勝力士におめでとうと祝意を表したい。 ぼくの印象では、ここ2年間ぐらい太股から膝をサポーターでぐるぐる巻きした栃ノ心の姿しか思い浮かばない。 それでも腕力は右に出るものがいないらしく、両マワシを取ると無類の力を発揮し、稀勢の里を寄り切ったりして驚かせていた。 ところが今場所は相撲っぷりが積極的になって、突き [続きを読む]
  • ポエム182 『ひやひやヒアシンス』
  •      ヒアシンス    (城跡ほっつき歩記)より  あそびだあそびだ人生は  かっこうつけずにズバズバ遊び  悔いはないよと大いばり  スーさんまた来ていい子でね  はいよはいよとホステスに  手をふりふられるエリート部長  高級シャンパンぽんぽん開けて  かくれが気取りのクラブをでれば  足元ひやひやヒアシンス  花壇に春の花が咲く  公園通りをふーらふら  すこし酔い醒め昂ぶ [続きを読む]
  • (超短編シリーズ)120 『元軍人とミュージアム』 
  •       (元軍人とミュージアム)  ぼくは背の高い老人に誘われて、あるミュージアムに展示されている写真と映像を観に行った。 お客さんはちらほらで、この催し物が注目されているという印象はなかった。 背の高い老人とぼくがいつ知り合ったのか、あまりはっきりとは思い出せないし、この老人がどんな興味を持ってぼくを誘ったのか、その辺の意図も推し量ることができなかった。 ただ一つ特徴的なのは、その老人が [続きを読む]
  • ポエム181 『利休梅に託して』
  •      利休梅    (城跡ほっつき歩記)より  ポツリと開花した利休梅の  気品に満ちた枝先をみつめていると  厳しさに耐えた者の迸る気合を感じる  しろしろとした蕾の数々が息を詰めて見守っている  「利心、休せよ」・・・・増長慢があったため  秀吉に切腹を命じられたと伝えられるが  大徳寺の楼門二階に自身の木像を置くということが  利休の企みとしてあったのだろうか  開花した [続きを読む]
  • ポエム180 『寒緋桜のさだめのように』
  •      カンヒザクラ    (城跡ほっつき歩記)より  自然に咲く花が少なくなった冬  寒緋桜が慎ましやかに花開く  寒空の下でなんと淑やかに咲くのだろう  うつむき加減のエツコの姿が蘇る  宇佐市の叔父に引き取られると聞いたとき  ぼくの目の中で風景は回転した  筑波線の小さな駅に植えられた白梅の  固い蕾がプツプツと礫になった  チチハハが理不尽に温もりを絶たれたとき  エツコ [続きを読む]
  • ポエム179 『チロリアン・ランプが照らす』
  •      チロリアン・ランプ    (城跡ほっつき歩記)より  庭木が越境しているなどと  測量士の職業柄いうのはもっともだ  図面には描けないから  隣地との境界線を楕円の線で囲い  注意を喚起するのは測量図の基本らしい  人間のチマチマしたこだわりには頓着なく  もみじもイチョウも大手を広げる  困惑したって塀の近くに俺らを植えた以上  こうなるのは目に見えているはず  いまさら切る [続きを読む]
  • ポエム178 『小言カラス』
  •      カラスの小言幸兵衛    (ウェブ無料画像)より  ぼくが焚き火をはじめると  森のどこかでカラスがカアカアと鳴く  ああ また小言幸兵衛がご注進か  ぼくは意地になって  集めた落ち葉を焚き火につぎ足すのだ  レンガで囲った焼却炉では  赤あかと燃える灰が積み重なり  ほうり込んだサツマイモや馬鈴薯を包み込む  遠赤外線がじわじわと芋たちの中心を温め  小一時間で理想の焼き上 [続きを読む]
  • ポエム177 『伊呂波もみじに見守られ』
  •      伊呂波もみじ    (城跡ほっつき歩記)より  あの子どっちになりたいの?  カップルの女が訊いた  え? だれのこと・・・・誰もいないよ  だから、あの葉は何色になりたいの?  ああ、あの池の向こうのもみじね  そう、朱になりたいのか緑のままでいたいのか  なるほど、そういうことね  都内の公園を散策していると  みずみずしい伊呂波もみじの葉が水辺にかかり  色鮮やかな紅葉が [続きを読む]
  • どうぶつ・ティータイム(205) 『森の生活で気づいたこと』
  •      冬枯れの森 若い頃アメリカの作家ヘンリー・D・ソローの名著『森の生活』を夢中になって読んだ。 この本は、たぶん世界中で今も読み継がれていると思うが、どうだろうか。 今の若い人の好みはすっかり変わってしまったかもしれないから、あまり自信はない。    ところで、ひょんなことから擬似<森の生活>をすることになった。 10月10日のポエム発表から約1ヶ月間、パソコンも使えない森暮らしに終 [続きを読む]
  • ポエム176 『ネモフィラに魅せられて』
  •      ネモフィラ    (城跡ほっつき歩記)より  海が咲いた 空が咲いた  ひたち海浜公園のはるかな地平に  幸せの国が浮かんでいる  空が咲いた 海が咲いた  なんというブルーだ  吸い込まれるアクアの青だ  海が咲いた 空が咲いた  世界の花々がいっせいに息を呑む  それほど特別の青の賜物だ  海も空も咲かない公園は  どんよりと心が萎える  こんな気持ちを人はなぜブルーと [続きを読む]
  • ポエム175 『多摩の流れに』
  •      奥多摩湖    (ウィキペデイア)より  流れ流れてどこまで行こか  おいらは多摩の川の水  笠取山の分水嶺の  水干(みずひ)を発してはるばると  つかのま憩うは奥多摩湖  緑の滝がなだれ落ち  麦山浮橋の手すりから  若い女性の声がする  鹿もタヌキもイノシシも  人間さまもみな集う  命の綱の多摩の水  そろそろおいらも旅仕度  白丸・鳩の巣・古里(コリ)・川井  御 [続きを読む]
  • ポエム174 『雲のスキャンダル』
  •       秋の雲    (ウェブ無料画像)より  男ごころと秋の空  尾崎紅葉の『金色夜叉』までは  そう言っていたそうだ  ところが女性の心変わりを描いた  貫一お宮の話題作から後は  女心と秋の空と言うようになったんだとか  うろ覚えだからはっきりしないが  諺や言い伝えには両サイドからの見方が  けっこう多く取り上げられている  さてさて二つ並べた秋の雲  どちらが男でどち [続きを読む]
  • ポエム173 『戸惑いのリアトリス』
  •      リアトリス    (城跡ほっつき歩記)より  リアトリスが暑い熱い盛りに咲きました  長い首を伸べて野原を見まわしています  北米生まれの野草ですが  帰化してもう100年ほどになるでしょうか  長い首をもたげて野原に群れるものだから  麒麟菊とも呼ばれるようです  花や葉っぱを何かに見立てて  名前を付ける名付け親がいるんですね  そうそうリアトリスにはもう一つ別の名が [続きを読む]