たく さん プロフィール

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たくさん: ひととひかり
ハンドル名たく さん
ブログタイトルひととひかり
ブログURLhttps://taku730904.exblog.jp/
サイト紹介文ライカをメインにだいすきなフィルムのカメラたちと通り過ぎる日々。
自由文「今日はいいルミエールだ。イヘイ、撮影に行こう」

-Henri.Cartier-Bresson-
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供15回 / 365日(平均0.3回/週) - 参加 2010/10/10 21:56

たく さんのブログ記事

  • 南無三、あるいはサンタ・マリーア
  •  自分の撮り続けている写真に、とくにテーマなどはない。ただ、「それ」に遭遇したときは、是が非でも撮りたい。最近では構えながら間に合うか微妙なときなど、柄にもなく「神様」などとつぶやいたりする。このときも、たしか祈った。DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Foma Fomapan 400 f2 1/60 [続きを読む]
  • 抜く手も見せず
  •  今年の春、桜を観に息子と歩いているとき。レンズの距離を1.5メートルに合わせる。露出はすでに合わせてある。おなかの位置にぶら下がっているF2を右手だけでそのまま腰だめにしてぶらぶらと近づく。5メートル。3メートル。あとすこし。ガシャッDATA:Nikon F2 Nikkor 35/2 Foma Fomapan 400 f8 1/500 [続きを読む]
  • ぼやぼや
  •  あ、どうもゴブタサしております。「子豚さん」ならかわいいんですけどね。撮れてはいるし、取れ高もそこそこ(当社比)あるんですけど、なんというかこうですね、アップする気にならないとまあ、こういうわけでして。ではでは取り急ぎ。DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Foma Fomapan 400 f2 1/15 [続きを読む]
  • 縄抜け
  •  (略)、逆柱(さかばしら)などという迷信があって、新築の家が、どこからどこまで、申し分なく出来あがると、かえって、「魔がさす」から、一本だけは、わざと柱を逆(さかさ)に立てて置く、というのです。― 里見弴「文章の話」より ―DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Foma Fomapan 400 f8 1/500 [続きを読む]
  • 浮浪雲
  •  「あのさー、たくちゃん。『アメリカは』とかひとつにまとめて言うなよ。おまえ、アメリカ人全員知ってるわけじゃねえだろ」二十年前、そう言って若造だった俺をたしなめてくれた同級生のシンジも、いまは行方知れずだ。DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Foma Fomapan 400 f8 1/1000 [続きを読む]
  • Polyrhythm
  •  ポリリズム(英: polyrhythm)は、楽曲中、または演奏中に、複数の異なる拍子が同時進行で用いられている音楽の状態の事である。(中略)拍の一致しないリズムが同時に演奏されることにより、独特のリズム感が生まれる。(Wikipedia日本版より引用)DATA:Leitz minolta CL M-Rokkor QF 40/2 Kodak Tri-X 400 f2 1/30... [続きを読む]
  • 新年のご挨拶
  •  翌朝、八時過ぎに目を覚ましたとき、自分が新しい人間になっていることに天吾は気づいた。目覚めは心地よく、腕や脚の筋肉はしなやかで、健全な刺激を待ち受けていた。肉体の疲れは残っていない。子供の頃、学期の始めに新しい教科書を開いたときのような、そんな気分だった。内容はまだ理解できないのだが、そこには新たな知識の先触れがある。― 村上春樹「1Q84」より ― あけましておめでとうございます。一... [続きを読む]
  • 悪魔を憐れむ歌
  •  それから、先の事は、あらゆるこの種類の話のように、至極、円満に完(おわ)っている。即(すなわち)、牛商人は、首尾よく、煙草と云う名を、云いあてて、悪魔に鼻をあかさせた。そうして、その畑にはえている煙草を、悉く自分のものにした。と云うような次第である。が、自分は、昔からこの伝説に、より深い意味がありはしないかと思っている。何故と云えば、悪魔は、牛商人の肉体と霊魂とを、自分のものにする事は出... [続きを読む]
  • アオハルの話
  •  三週間ほど前のことだ。高3の息子を助手席に乗せて、近所のブックオフに向かっていた。しばらく走っていると息子が、「バンプオブチキンの新しい曲かけてもいい?」と聞いてきたのでいいよと答えた。彼のiPhoneからその曲が流れだしたとき、ああ、こりゃ聞いたことがあるな、と思ったので、「これってさ、『アオハルかよ』の曲?」と尋ねると、そうだよと返事が返ってきた。しばらく二人で黙って聞きながら走った... [続きを読む]
  • 夢十夜
  •  こんな夢を見た。夜。火事である。私の実家らしき家が燃えている。運び出されるひとびと。私はその中に父の姿を見つける。私が彼に近づくと、彼も私に気が付き、歩み寄ってくる。呆然とした表情で。そして私に告げる。デルフォイの巫女たちのように。「拓、おかあさんが」私はその一言ですべてを悟る。私はなおも呆然としている父の背中をさすりながら何事か慰めの言葉をかける。私は実家の居間にいる。台所から... [続きを読む]
  • ぜんぶ
  •  先日、仕事の撮影の合間に、見知らぬ街を稼がないほうのカメラを持ってほっつき歩いていたときの話。ちょうど丘の上から駅前の喫茶店に向かって道を下っているときに、女の子たちの話声が聞こえてきた。キャーキャー言っている。中学生ぐらいかな。ちょうど下校の時間か。だんだん声が近づいてきた。「はい!1、○○君、2、○△(呼び捨て)、3、○□先輩。さてどれでしょう!」間髪入れずに他の子が口々... [続きを読む]
  • 遠い太鼓
  •  父と母。上がってきた写真を見ながら、あとどれくらいの間、こんな写真が撮れるんだろうかと考えた。DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Kodak Tri-X 400 f8 1/1000 [続きを読む]
  • テクテク パチパチ
  •  先日、十五年来の写真の盟友とふた月ぶりに(いつもの、あの懐かしい三十代の日々に、われらが根城だった)サイゼリヤで話をした。そのときの彼の言葉。「たくちゃん、写真はね、眼の延長でも手の延長でもありませんよ。足の延長なんですよ。足がぼくのまわりの景色をスクロールさせていってくれるんですよ。そうやって流れていく景色を、ぼくはただ撮るだけでいいんですよ」DATA:Leica M6 Summi... [続きを読む]
  • ODUの坂道
  •  先程、はじめて小津安二郎監督の『東京物語』を(アマゾンプライムで)観た。笠智衆と東山千栄子演じる老夫婦が、歩き疲れて寛永寺の旧本坊表門の前で小休止した次のシーンは跨線橋。ゆっくりと坂道を下る二人は、途中欄干越しに東京の街を遠望する。その欄干の模様を見てはっとした。声が出た。ああ、鶯谷の跨線橋だ。凌雲橋だ。線路際までびっしりとビルが密生している現在では、もう欄干から東京のロングショットを... [続きを読む]
  • どこにもないところ
  •  島尾敏雄の小説『死の棘』のもとになった言葉が記されているという、聖書の「コリント人への第一の手紙」について検索していたはずが、いつの間にか横道に逸れていた。その横道に落ちていた言葉。「ユートピア」という単語は、ギリシア語の”Ou(無い)”と”Topos(場所)”を、あるろくでなしのイギリス人がかけ合わせたものだという。あ、「ろくでなしの」というのは、単なる個人的な直感で、根拠は... [続きを読む]
  • 女学生は死なず
  •  父方の大叔母であるクニヨは、「薩摩生まれのお転婆女学生が、そのまま年をとった」という女である。ころころとした容貌に相応しく、陽気でよく笑い、にぎやかなことがだいすきだった。数年ぶりに会った彼女は、骨と皮だけにやせ細っていて、病室に入ったときには本人かどうかわからないほどだった。でも、ベッドに近寄って目を見るとすぐにわかった。ああ、そうだ。この目だ。いたずらっぽく、きらきらして... [続きを読む]
  • Waters of March
  •  『三月の水』 アントニオ・カルロス・ジョビン木の枝 石ころ 行き止まり 切り株の腰掛け少しだけひとりぼっち ガラスの破片これは人生 これは太陽これは夜 これは死 これは銃この足 地面 この身と骨道路の響き スリングショットストーン魚 閃光 銀色の輝き争い 賭け 弓の射程風の森 廊下の足音擦り傷 コブ なんで... [続きを読む]
  • Love to Thanatos
  •  先日、四年半ぶりに死神がやってきた。今回はニヤニヤ笑うだけで帰っていった。ひらひらと手を振りながら遠ざかっていったその後ろ姿は、どこか自裁した友人に似ていたことに、数日後に気が付いた。DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Kodak Tri-X 400 f8 1/1000 [続きを読む]
  • 最後の挨拶2016
  •  昨日、街ですれちがった自転車に乗った母子の会話。母「どの道がいい?」子「坂のない道がいい!」母「どの道にも坂はあるの!」今年もお付き合いいただき、ありがとうございました。みなさまもどうぞよいお年を。また生き延びて来年お会いしましょう。ではでは。DATA:Minolta CLE M-Rokkor 28/2.8 Kodak Tri-X 400 f... [続きを読む]