水城かなは さん プロフィール

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水城かなはさん: コーギーと散歩
ハンドル名水城かなは さん
ブログタイトルコーギーと散歩
ブログURLhttps://ameblo.jp/mizukikanaha/
サイト紹介文ボーイズラブ(BL)、ガールズラブ(百合)を書いてるブログサイトです。
自由文郷土愛と萌えがエネルギーの管理人によるBLGLだけの腐向けサイトです。
お題配布も行っておりますので、ご自由にご利用ください。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供51回 / 365日(平均1.0回/週) - 参加 2010/10/27 19:00

水城かなは さんのブログ記事

  • 神村さん兄弟の優雅じゃない休日
  • 「そういやさ、兄貴って土曜の午後空いてたっけ?」「いちおう予定は空いてるが」思い出したように切り出した弟はポケットから封筒を取り出してきた。あて先は弟宛になっており、裏側を返すと送り主は神戸に住む石崎と言う人らしい。「選手時代の同期が今度東京で試合やるからその時にでも会わないかってチケット寄越してきたから、兄貴が嫌じゃなかったら一緒に行かない?」「中身見てもいいか?」「いいよ」封筒の中身を確認する [続きを読む]
  • 神村さんちの兄が風邪をひく話
  • 「37度4分かあ」朝から妙に体がだるく、弟に体温計を持ってきてもらったらこれだ。普段から体温があまり高くない自分としては37度を超えると調子を崩してしまいがちだ。「……悪い」「いやいいよ、でも兄貴が風邪ひくのって何年振りだっけ」「小学校の時以来だな」職場にはメールで風邪をひいたので休む旨を連絡する。急ぎの仕事はないと言っても子どもじゃないのだから風邪ぐらいで!と言われそうだが、他にうつすよりはまし [続きを読む]
  • 神村さんちの冬支度
  • ここのところ東京は雨が降り続いて10月だというのに異様に寒い。「冬物衣類ってどこだっけ?」「そう言うと思って金曜に全部クリーニング出したから遅くとも明日の夜には届いてる」「えー」妹が不機嫌さを隠さない表情でこちらを見る。家族共用のウォークインクローゼットはかさばるコートやたまにしか使わないスーツやドレスが大量に掛けられているが、親の意向で使わないものでもあまり捨てられずに残ったままだ。正直できるも [続きを読む]
  • エレベーターの闘争
  • 「げっ」「あら、お久しぶり」私を見てあからさまに顔をしかめた彼女に、何てことない顔をしてこたる。今の私はあの頃とは違うのだ。婚約者が爽やかな笑みを浮かべて「どうぞ」と彼女を誘導する。「……どうも」そう呟くと1階のボタンが押された。どうやら随分と長い時間になりそうだ。「万世さんの知り合い?」「ええ、そうなの」「知り合いなんて曖昧なこと言わないではっきり言ったらどうですかね、『元夫の妹』って」視線も合 [続きを読む]
  • 神村さんちの体育の日
  • 「はい、ハッピーバースデー」妹からポンと渡されたケーキ屋の箱に思わずきょとんとする。「俺の誕生日は明日だぞ?」「は?だって今日体育の日……」そう告げると妹はハッとしたような顔で「またカレンダーに騙された!」と叫んだ。俺の誕生日は10月10日、当時は体育の日だったのだが2000年から体育の日が10月の第2月曜日になってしまったので体育の日=俺の誕生日として刷り込まれているうちの家族は度々日付を間違え [続きを読む]
  • 外を知らない籠の鳥
  • 『アディショナルタイム5分の逆転劇、おめでとう』文章と言うよりも散文めいたメールに『試合見てくれてありがとう、今度ホーム戦見においで』と返信をする。メールの送り主は大学の同級生だった神村三枝。物理専攻で唯一の女子にして一番の変わり者、そして名前が似てる。その程度の事しか知らないけれどこのメールのやり取りを僕はそれなりに楽しく思っていた。『三人分のチケットが貰えるなら』その冷めきった反応に思わず妙な [続きを読む]
  • 神村さんちの秋のご報告
  • 「はい、」ぱさっと机に並んだのは結婚式の招待状で、それも4通も届いている。あて先は全て神村平泉となっており、思わず深いため息が漏れた。「結婚ラッシュなんだね」「……起きなくていいよこんなラッシュ」それでもいちおう確認せねばなるまいと封筒を開く。小中の同級生からが2通、関西の方で研究職に就いた大学の同期からが1通、仕事上の付き合いのある知人からが一通。大学の同期は年賀状のやり取りがあるのでまだ分かる [続きを読む]
  • 神村さんちのご兄妹は。
  • 「神村、お前の妹さんが受付に来てる」向う側の席にいた同期が受話器片手にそう告げてきた。「……うちの妹ですか?」「内線繋ぐか?」「はい、」受付まで電話を繋いでもらい、受付嬢に代わってもらうように頼むと「もしもし?」と聞き慣れた妹の声がした。「飯奢られに来た」「何でここにいるんだよ」「教授の付き添いと言う名の社会科見学、あと10分かそこらで昼休憩だろうし飯奢ってよ」妹には良心が希薄だ。貧乏学生であるう [続きを読む]
  • 神村さんちの妹さんは。
  • ゼミ室の窓の外はどしゃ降りの雨。都内一帯にかかるぶ厚い雨雲は明日の昼過ぎまで去ることはないという天気予報に、家に帰る事を諦めた。今日は帰宅しない旨を二番目の兄にメールしてから、テレビをつけるとちょうどサッカー中継がやっていた。「神村、テレビの音煩い」「あ、すいません」仮眠をとっていた先輩がこちらを不機嫌ににらみつける。『さあ横浜フリューゲル・紙村のフリーキックです!』汗で張り付いた髪をかき上げると [続きを読む]
  • 神村さんちと停電騒ぎ
  • 最寄り駅ホームから一歩足を踏み出すと、そこは篠突く雨と言うに相応しい豪雨であった。職場を出た時はそこまで雲行きが怪しくなかったはずなのに30分かそこらで随分とひどい本降りになってしまったようである。幸いレインコートを持ち歩くようにしているので(折り畳み傘はすぐ壊れてしまうのでレインコートの方が好きだ)濡れることはない。足元まですっぽりと覆ってくれる淡いイエローのレインコートを羽織ってひどい雨の中を歩 [続きを読む]
  • 神村さんちの弟さんは。
  • 平日の夕方は、近所の公立高校のグラウンドに行く。ママチャリを30分ちょっと漕いだところにある広いグラウンドである。「こんにちわ、」「おう、神村」ひらりと手を振ったのはここのラグビー部の監督で俺の高校の時の先輩の坂下さんである。勤め先の会社のラグビー部が廃部になり、自棄になって会社を辞めた俺にラグビー部のコーチの職を与えてくれた恩人でもある。運動前の軽いストレッチに励む生徒たちをざっと見渡して、特 [続きを読む]
  • 神村さんちはうるさいです。
  • 職場の扉にかかった時計は定時をとうに過ぎていた。(……家に帰って休もう)緊急性の高い仕事はもう終えている、緊急性の低い事案を明日に回したって罰は当たらないだろう。パソコンをシャットダウンして鞄に荷物を詰め込んでから速足で職場を立ち去る。丸ノ内線と半蔵門線直通の東急田園都市線を乗り継いで40分弱。そこから家までは歩いて10分ほどのところにある住宅街の一軒家。「ただいま、」「お帰り!カレーあるよ!」リ [続きを読む]
  • 神村さんちは。:設定
  • *兄弟ものBLがベースの兄弟妹のおはなし。設定・長男:神村平泉(かみむら・へいせん)霞が関に勤める国家公務員。31歳勉強と仕事はよく出来るが生活力が低いので生活面では弟妹に頼りきり。趣味もないので仕事以外は特にやることがない生活を送っている。すっきりとした目鼻立ちとオールバックのいい男なのだが、いかんせん目が死んでいるので女性受けは悪い。弟のことを心から愛している。妹には良く金をたかられている。名前 [続きを読む]
  • やんばる森の恋
  • 黙々と粘土を練りながら、私はぼんやりと考える。(まさかあの時渡した名刺がこんな風に役立つ日が来るとは……)きっちりと菊練りされた粘土を目の前に、思い切り息を吸い込んだ。土の素朴な匂いが真夜中の空気と一緒に肺の奥を満たしてきた。「よし、やったるぞ」初めて私の器が欲しいと言ってくれた、あの人のために。やんばる森の恋やんばるは名護の外れの森に、家族経営の陶芸工房がある。それがうちの実家・やちむん工房謝花 [続きを読む]
  • 初めての追跡とおでん
  • 仕事を終えて早めに直帰する木曜日の夜。冷夏のお陰で例年になくひんやりする大井町の風を浴びながら、ふいに何かお酒が呑みたい気分になって来た。時刻は午後4時半過ぎ、まだお酒には早いかしらんなんて言ってみても昼酒という極上のアイディアには心が躍った。「……久乃ちゃん?」交差点に立つ私の斜め向こう側に、見慣れた女の子の姿。目を凝らしてもう一度確認するけれど、顔までは遠くてよく見えない。電話するふりをして [続きを読む]
  • 秘められた恋人
  • 骨壺を移したばかりの茶の間はひどく抹香臭い。「お母さん、ほんとに全部うちの店で買い取っていいの?」リサイクルショップ勤めの娘の心配をよそに「買い取ってくれって言うなら良いんじゃないのか?」と息子が答える。「いいのよ。だってこの後正輝が住むんだから正輝の好きな家具を置くべきだと思うの」「まあそうなんだけど……後悔しない?」「しないわよ」婚約したばかりの息子のためにこの家を空けて夫婦で暮らしてもらおう [続きを読む]
  • 誰が故郷を思わざる
  • 「そう言えば、お盆に帰ったりしないのか?」同棲を始めたばかりの恋人がふと思い出したようにそう尋ねた。「……親と折り合い悪くてさ」俺が申し訳なさそうにそう告げると、彼は「そっか」と呟いた。この界隈だと親と上手くいかなかった奴なんて沢山いるから特別変な話でもないのだ。でももし親との関係が良くたってきっと、俺は故郷に帰る事なんて一生出来ないのだろう。「帰るのか?」「今年の正月帰ってこなかったんだからお盆 [続きを読む]
  • 男子高校生の欲情
  • たとえば、めちゃくちゃ好きな人のブルーのシャツの下から伸びる白い腕。見た目から感じられる細くて弱い印象とは反対に、学生の頃バスケで鍛えたという筋肉のついた白い腕が俺は好きだった。「補習中にぼんやりすんな」ぺしん、と軽く頭を叩かれて意識が別のところに戻る。夏休みの教室は俺と先生の2人きりだった。「あー……すんません」「で、どこまでできた?」机の上のノートを取り上げて、机に体重をかけて座り込む。形のい [続きを読む]
  • 舞台を降りた後で
  • 舞台の上はまやかしと幻想。カラフルな光、偽物の関係を紡ぐ言葉、僕はそんな幻想の世界に魅せられて役者になった。「本当に、きみは素晴らしい役者ですねえ」目の前の彼はしみじみとした声でつぶやく。俺への最大の褒め言葉で、俺はそれを聞くたびにいつだって頬が緩みそうになった。「ありがとうございます」「こんなおじさんと恋人の役をさせられる事が可哀想なぐらいですよ」その自虐めいた言葉に思わず「そんなことありません [続きを読む]
  • サマーワルツ
  • 泳ぐように季節が歩く。この1年僕の心はずっと同じ場所に留まっていたというのに、季節だけはすいすいと歩みを止めずに進んでいた。もう何もかもがどうでもよくなってしまって家でぼんやりと過ごす日常は想像以上に退屈で平和な半面、いくらでも好きなことを考えられるのでそれなりに楽しんでもいる。僕にとってこの平穏さは愛おしむべきものであり、ありがたいものなのだ。早くも鳴き始めた蝉の声に気付いたり、借りてきた本を読 [続きを読む]
  • 先輩と夏
  • グラウンドには初夏の日差しが降り注ぐ。天然芝の青っぽい匂いのグラウンドの上を、先輩は縦横無尽に駆けていく。ふいにカチッと視線がかみ合った。練習をいったん抜け出して、ものすごい勢いで俺のところまで走ってきた。「亘理!久しぶりだな!」「……久しぶりです、先輩」オレンジ色の練習着の下からするりと伸びるミルクたっぷりのカフェオレみたいな肌をした先輩の腕をガムシロップのような汗がしたたり落ちていく。俺はそれ [続きを読む]
  • かみさまのいる街:夏目君の話
  • じりじりと上昇する気温と日差しが生白い肌を焼いてくる。まだ6月になったばかりだというのにもう夏みたいだ。「おや、こんにちわ」水を撒いていた宮司さんの手が止まる。僕は軽く頭を下げるだけにして、打ち水のされた敷石の上を行く。「岡谷さんはいませんよ」「別に、大丈夫です」久し振りに喉から声をひねり出す。喋り方は辛うじて忘れていなかったようだった。ポケットに入れてきた五円玉を賽銭箱に放り投げ、鈴を鳴らす。こ [続きを読む]
  • 夢のない未来へ
  • 小説家になりたかった。それは小さな男の子が大きくなったら仮面ライダーになりたいというような無邪気なもので、なれないことは分かっていた。無邪気で幼稚な、子どもの夢にすぎないそれを今も引きずって暮らしている。****会社を出るとスマートフォンで文章を書き始める。メールボックスに書き溜めた断片は後日まとめ直して一本の短編小説になる。満員電車の混雑のなかであっても、言葉を紡ぎあげるときはその世界に没頭出来た。 [続きを読む]
  • 勇者は魔王の嫁になる?
  • 西暦20××年、東欧の小国でとある異変が起きた。北部の地方都市がグロテスクな魔物達に侵攻され、一夜にしてその姿を失ったのである。警察によって町中の防犯カメラや廃墟が科学的に分析されたものの、防犯カメラに映った異形の魔物たちが伝承における悪霊や悪魔と同じ姿を取っていたことや現代科学ではあり得ない行動(例として挙げるなら壁抜けや一日で血がすべて抜き取られた遺体など)が行われていた事から悪魔の仕業ではない [続きを読む]
  • 愛はお金じゃ買えないが、
  • うちには一人、ヒモのおじさんがいる。「タツキさーんただいまー」「おーおかえり」荷物をサイドテーブルにおいてお気に入りのソファの上で雑誌を開いていたタツキさんにのしかかると、おおよしよしと抱きしめてくれる。爽やかな石けんの匂いに元ラガーマンならではのぱふぱふの胸筋。ああ俺の疲れが抜けていくのがわかる、俺はこうされたくて必死に生きている気がする。「きょうも頑張ったんだな」「んー」「……とりあえず風呂入 [続きを読む]