水城かなは さん プロフィール

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水城かなはさん: コーギーと散歩
ハンドル名水城かなは さん
ブログタイトルコーギーと散歩
ブログURLhttps://ameblo.jp/mizukikanaha/
サイト紹介文ボーイズラブ(BL)、ガールズラブ(百合)を書いてるブログサイトです。
自由文郷土愛と萌えがエネルギーの管理人によるBLGLだけの腐向けサイトです。
お題配布も行っておりますので、ご自由にご利用ください。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供51回 / 365日(平均1.0回/週) - 参加 2010/10/27 19:00

水城かなは さんのブログ記事

  • 父と娘の恋愛事情3
  • 大晦日、義弟から借りたワンボックスカーで向かうのは街の郊外にある墓地だ。「お寺さんに挨拶してくるから四人で墓掃除しといてくれるか?」「了解」「わかった」「「はーい」」四人四色の返事をしながら花束やお供え物を持って妻の墓へと向かう、お寺の本堂に足を延ばすとここを管理しているお坊さんが顔を出してきて「お久しぶりです」と声をかけてくる。「毎年の事ながら暮れのこの忙しい時期にすいません」「いえいえ、緋沙子 [続きを読む]
  • 父と娘の恋愛事情2
  • 都合で一日遅れの帰省になった秋恵と夏海は、一人の小さな子供を連れて帰ってきた。「……英人君?」「こんにちわ、竹浪のおじさん」大きなリックサックを背負った小さな少年はまっすぐにこちらを見てくる。秋恵の居候先の息子さんである酒々井英人君は俺にとってはちょっとした孫代わりで、人見知りをしない彼は非常に俺に懐いた。「どーしてもついてくって聞かなくてさ、急にごめんね」「いいよ。酒々井先生も良いって言ったから [続きを読む]
  • 父と娘の恋愛事情1
  • 年末の帰省ラッシュで賑わう福岡空港の送迎デッキで、三番目の娘はホットドリンクを飲みながら俺を待ってくれていた。「久しぶりだなあ春賀ぁ」思わず目じりを下げて笑いかけると「父さんニコニコしすぎ」とクールな返事が来る。末娘以外進学や就職で家を出て行った今、こうして娘たち全員が集まるのは盆と正月ぐらいになってしまい実に寂しい限りである。特に春賀は東京の自宅に帰るより近くて楽だからと福岡の妻の実家で過ごすこ [続きを読む]
  • 恋愛中毒
  • 「またフラれたんだ」「うん……」嘉穂は半ば呆れたように呟きながらも私を部屋に迎え入れた。中学を出た後、女子ラグビーの名門校である石見翡翠館高校に進学した私たちはともに楕円球を追いかける日々を過ごしていた。けれど私は楕円球と同じぐらい運命の恋も追いかける日々を過ごしている。「高校入って半年ちょっとで5人も好きになれるって逆に凄いよね」「しょうがないじゃん、好きになっちゃうんだもん」6畳一間にドンと置 [続きを読む]
  • FMフットボール・タイムスのお時間です
  • どうしてこんなことになったんだっけ、と思いながら小さくため息を吐いた。右往左往するスタッフたちの向こう側に大きくとられた窓にはまばゆいばかりの都心の夜景が煌めいているのが見えた。「はじめまして、アナウンサーの安達光洋です」「竹浪です」自分よりも少し若いぐらいのふっくらした体形の青年が軽く挨拶をしてきて、隣に腰を下ろす。「竹浪さんのことはよく聞いてましたよ、自分も同じ弘商なんです」「弘前の出ですか」 [続きを読む]
  • 君の恋人は私じゃない
  • 『あの人に私を見て欲しい』と思った時、まだ小さかった私がラグビーボールを取ることを選んだのはきっとあの人が父ばかり見ていたからだった。ラグビーボールを追いかける父の背中を追っていた訳じゃなくて、そんな父の背を眼で追いかけているあの人を見ていたからだった。「春賀ちゃん、中学入ったらラグビー始めるんだって?」「うん」「いいな、ラグビーが出来るって」そう声をかけてくれた時、ようやく私もこの人の視線のうち [続きを読む]
  • 神村さんちとラジオのおじかん
  • 毎週金曜日の夕飯後、いつも弟は部屋でラジオを聴いている。それ以外の時はずっとリビングで三人だらだらと過ごしているのに、その日だけはさっさと部屋に戻ってしまうのがいつも少しだけ寂しかった。だから今日はちょっとした飛び道具を用意して部屋に邪魔することにした。「なあ、イチゴタルト食べないか?」「タルト?」「ああ、三枝には秘密でな」弟の甘いもの好きは知っている。特にいちご系には目がないことも。イチゴタルト [続きを読む]
  • シブイの甘酢漬けを作る話
  • 「……こんなに要らねえな?」「ほんとですね」深い深い溜息を洩らしながら目の前に積まれた冬瓜を見つめている。沖縄に帰ったオーナーこと東江さんがうちで獲れて余ったから〜と言って送り付けてきた冬瓜はどれも大振りで身が詰まっているけれど、明らかに一人二人で食べきれるものじゃない。「漬物にして店で出すか、久乃きょう休みなんだろ?」「うん、手伝うよ」****まずは冬瓜の皮を薄く剥いてまずは冬瓜の皮を少し厚めに剥い [続きを読む]
  • きみはともだち
  • 久しぶりにご飯いっしょに食べようよ、と誘うと『仕事終わりまで待ってくれるならいいよ』という返事が来た。僕のインターン先の職場と秋恵ちゃんの勤める仕事先が地下鉄で2駅ほどの近場だったというのもあるし、ただ単にこのところ顔を合わせてない友人に顔を合わせたいと思ったからでもあった。遅めのお昼という言い訳をして1時過ぎに新宿で待ち合わせると、リュックサックを背負った秋恵ちゃんがひらりと手を振った。「久しぶ [続きを読む]
  • 寂しい子ほどかわいい話
  • 無理をしたように笑う子だ、というのが最初の印象だったことを覚えている。「やりたいこと全部やるためなら仕方ないですから」家のことをやらないとならないからと言って一人早めに部活を切り上げる準備をするとき、本当に大丈夫には思えないような顔をして笑う子だと思ったのをよく覚えている。「それじゃあさようなら、酒々井先生」色んなものを鞄に押し込めて武道館を出たのを見て、ちょっとだけ可愛がってやりたいと思った。そ [続きを読む]
  • 初恋は芝の上:まとめ
  • フォロワさんにリクで頂いたら続きものになっていたのが、だいぶ長くなりそうなのでまとめました。*主な登場人物ここでの年齢は断りがない限り「あの壁を越えて行け」時点のものです・竹浪豊齢45のラグビー選手(フランカー)であり、死別した妻の残した四人の娘と暮らすシングルファザー。穏やかで人に好かれるタイプの朴訥とした性格の男。47歳で引退後は社業をこなしつつ会社公認の副業としてラグビー関係のライター業をこな [続きを読む]
  • 冬を呼ぶ男
  • 満杯のごみ袋をぶら下げて玄関を出ると冷たい冬の風が吹き込んできた。こうも冷たい風が吹きつけてくるということは、もうじきこの街も本格的な冬が来るという事だ。あの男がアホ面下げて遊びに来る頃合いだろうか。ゴミ捨て場に着くと「あ、」と声をかけられる。「律人さんいた」「……お前また来たのか、このクソ寒い季節に」冬を呼ぶ男大きめの鞄をぶら下げて自宅の向かいにある店に連れ込むと「朝ごはん下さい」と言いながら五 [続きを読む]
  • ホログラムの花嫁と現実の片恋
  • 「俺、白峰ユキと結婚するわ」腐れ縁の男が突然バーチャルアイドルと結婚すると言い出したとき、さすがに悪い冗談だろうと思っていた。こいつがもう3年もの間ブラック寄りのグレーな会社での仕事の合間を縫って趣味のオタク活動も減らして婚活に精を出していたことを知っていたからだ。そして今、俺の目の前には画像合成ソフトで作られたらしいホログラムの花嫁との結婚報告の手紙が届いた。(……まさか、マジで二次元のキャラクタ [続きを読む]
  • アップルパイ
  • 家から一歩外に出れば岩木山が綿帽子を被った花嫁さんのように白を纏いだしていて、冬の近づきを感じる。彼女のお気に入りの洋菓子店は自宅から車で5分。あの店のアップルパイ以外は嫌だという彼女のためにいつも車を出して買いに行く。「こんにちわ、」「あらぁ、今日もアップルパイさ買いに来たの?」もう何度も来ているから顔馴染みになってしまったおばちゃんはよそ行きの標準語ではなく津軽弁で私にそう問いかける。「はい、 [続きを読む]
  • 柴田君とレズの親友
  • *作中では女性同性愛をレズの呼称で統一していますが差別的意図はありませんなんで俺こいつの事好きになったんだっけ、と考えながらスーパーで買ったウィスキーの水割りを口に含んだ。薄汚い俺の部屋に平気で遊びに来るこの女友達に何を言ってやればよいものかと考えているけれど、奴は先ほどこっぴどく振られた女子についての泣き言しかわめかない。「チサちゃん私レズッ気あるのかも〜とか言うから可能性あるなと思ったあたしが [続きを読む]
  • けむりとしばふ
  • 同じ階の喫煙所よりも人の少ない下の階の喫煙所をいつも使うのは、ただ空いているからなんかじゃなかった。昼食後、喫煙所を開ければ薄ら甘い電子タバコの匂いが鼻を突いた。「邪魔するぞ」「別に気にしなくていいのに、この時間は俺しか使わないんだから」大柄な熊のような男が温かな眼差しで俺を迎え入れる。この時間、この喫煙所は実質こいつ―五十嵐の―の専用スペース同然になっているから妙な気を使ってしまうのだ。「気にす [続きを読む]
  • 炎天下のAランチ
  • 世の中にはいろんな無茶ぶりがあるけれど、今回のはだいぶ無茶ぶりだなあと遠い目になる。「店長さん、車の看板とりあえずこれで良いですかね?」キッチンカーで忙しなく下ごしらえをする店長さんは黒板を一瞥すると「ええ」とだけ返すので、それを了承と受け取って車の横に飾っておいた。職業柄書店を回ることが多いから商品ポップをどういう風に作っているのかを小耳に挟むことはあれど、実際にそれを作る日が来ようとは思いもし [続きを読む]
  • 彷徨う夏
  • こんなの人間の生きる環境とは思えねえな、と思いながら男物の日傘をさしてふらりと歩く。人ごみと強烈な日差しのダブルパンチが四条通に隙間なく降り注ぎ、あの頃よりも軟弱になってしまった俺には夏の京都はあまりにも過酷であった。あの頃は気にせず大学から清水寺の傍にあった県人会の寮まで歩いていたのが信じられないほどだ。待ち合わせ場所は、清水寺のそばにある古い洋館を再利用した喫茶店。ここから少し行ったところに今 [続きを読む]
  • 君は腕に抱かれて
  • 子どもの頃、よく母さんが口癖みたいに言ってたっけ。『お父ちゃんはラグビー以外なんも出来ん人やけんしょんなか』看護師の仕事をしながら身体の悪い祖母の代わりに一人で家事をこなしていて、母さんは全部一人で何でもできるすごい人だった。だから母さんがいたらどうしただろうって今でも時々考えてしまう。たぶん、私はずっと母さんになりたかったんだ。君は腕に抱かれて目が覚めるとそこは真っ白い見慣れない部屋。消毒液の匂 [続きを読む]
  • 親愛なるF家へ
  • ※:当時の学制や社会主義については薄っすらとした知識で描いているのであまり信用しないでください昭和×年、夏。その知らせが届いたのは結納を翌日に控えた暑い日の事だった。遠路はるばる東京から来たというその男は俺の幼馴染の名前をあげて彼が死んだと告げた。そして最後に預かったという古くなった服を再利用したらしい赤と緑の組みひもを手渡され、男は足早にその場を去って行った。俺はその組みひもに再び目を凝らす。組 [続きを読む]
  • フォロワさんへのお礼の小品ログ
  • *はじめにこのページに掲載されているお話はほぼ全部7月某日に青森旅行に行った際に大量のお土産やら運転と案内やらなんやかんやでめちゃくちゃお世話になったフォロワさんへのプレゼントです。なのでだいたい青森のお話&フォロワさんの推しである「初恋は芝の上」の佐藤くんと竹浪さん及びその周囲の人たちとなっております。(そもそも彼らのお話はだいたいこのフォロワさんへ向けてるようなげふんげふん)それ以外の長いお話も書 [続きを読む]
  • 戦闘着に花を一輪
  • ラグビー選手は会場入りするときはスーツというのが礼儀となっている。いつからかは知らないけれど、昔からそうらしい。「竹浪さんのスーツって素敵ですよね」「福岡の義父さんが贈ってくれたものでね、もう10年は着てるんだけど全然よれないんだよね」ビシッとスーツを着こなした竹浪さんが男前に見えるのはたぶん僕のひいき目だけではないだろう。林檎をモチーフにしたネクタイピンは田舎のお母さんからの贈りものでネクタイも [続きを読む]
  • 隠し事は不要なので
  • 四姉妹がそれぞれの事情で家を空ける3日間、竹浪家に泊まることになった。秋恵ちゃん曰く『一人にしとのが怖い』ということで四姉妹公認のお泊りに、正直動揺が隠せずにいる。「……という訳でお邪魔します」「秋恵が言ってた監視役ってそう言うことだったのか」「です、ね。とりあえず引退したからと言って衣食住に手を抜かせるなとのことで……」どれだけ信用されてないんだと悲しいような嬉しいような独り言を漏らす豊さんに対 [続きを読む]
  • 神村さんちとトマトカレー
  • 「今夜はトマトカレーが食いたい」不意打ちのように妹がそんなリクエストを告げる。朝食のトーストを食いながらよくそんなことを考えられるなと思っていると、弟は「トマトカレー?」と鸚鵡返しで訊ね返してきた。「そう、水少なめに作ったカレーにトマトすりおろして煮込むと美味いんだよ。院生がこの時期泊まり込むと農学部の畑からトマトや野菜かっぱらってきて作んの」「へー」「三枝お前修士論文はいいのか」「着実に進めてる [続きを読む]