水城かなは さん プロフィール

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水城かなはさん: コーギーと散歩
ハンドル名水城かなは さん
ブログタイトルコーギーと散歩
ブログURLhttps://ameblo.jp/mizukikanaha/
サイト紹介文ボーイズラブ(BL)、ガールズラブ(百合)を書いてるブログサイトです。
自由文郷土愛と萌えがエネルギーの管理人によるBLGLだけの腐向けサイトです。
お題配布も行っておりますので、ご自由にご利用ください。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供67回 / 365日(平均1.3回/週) - 参加 2010/10/27 19:00

水城かなは さんのブログ記事

  • 炎天下のAランチ
  • 世の中にはいろんな無茶ぶりがあるけれど、今回のはだいぶ無茶ぶりだなあと遠い目になる。「店長さん、車の看板とりあえずこれで良いですかね?」キッチンカーで忙しなく下ごしらえをする店長さんは黒板を一瞥すると「ええ」とだけ返すので、それを了承と受け取って車の横に飾っておいた。職業柄書店を回ることが多いから商品ポップをどういう風に作っているのかを小耳に挟むことはあれど、実際にそれを作る日が来ようとは思いもし [続きを読む]
  • 彷徨う夏
  • こんなの人間の生きる環境とは思えねえな、と思いながら男物の日傘をさしてふらりと歩く。人ごみと強烈な日差しのダブルパンチが四条通に隙間なく降り注ぎ、あの頃よりも軟弱になってしまった俺には夏の京都はあまりにも過酷であった。あの頃は気にせず大学から清水寺の傍にあった県人会の寮まで歩いていたのが信じられないほどだ。待ち合わせ場所は、清水寺のそばにある古い洋館を再利用した喫茶店。ここから少し行ったところに今 [続きを読む]
  • 君は腕に抱かれて
  • 子どもの頃、よく母さんが口癖みたいに言ってたっけ。『お父ちゃんはラグビー以外なんも出来ん人やけんしょんなか』看護師の仕事をしながら身体の悪い祖母の代わりに一人で家事をこなしていて、母さんは全部一人で何でもできるすごい人だった。だから母さんがいたらどうしただろうって今でも時々考えてしまう。たぶん、私はずっと母さんになりたかったんだ。君は腕に抱かれて目が覚めるとそこは真っ白い見慣れない部屋。消毒液の匂 [続きを読む]
  • 親愛なるF家へ
  • ※:当時の学制や社会主義については薄っすらとした知識で描いているのであまり信用しないでください昭和×年、夏。その知らせが届いたのは結納を翌日に控えた暑い日の事だった。遠路はるばる東京から来たというその男は俺の幼馴染の名前をあげて彼が死んだと告げた。そして最後に預かったという古くなった服を再利用したらしい赤と緑の組みひもを手渡され、男は足早にその場を去って行った。俺はその組みひもに再び目を凝らす。組 [続きを読む]
  • フォロワさんへのお礼の小品ログ
  • *はじめにこのページに掲載されているお話はほぼ全部7月某日に青森旅行に行った際に大量のお土産やら運転と案内やらなんやかんやでめちゃくちゃお世話になったフォロワさんへのプレゼントです。なのでだいたい青森のお話&フォロワさんの推しである「初恋は芝の上」の佐藤くんと竹浪さん及びその周囲の人たちとなっております。(そもそも彼らのお話はだいたいこのフォロワさんへ向けてるようなげふんげふん)それ以外の長いお話も書 [続きを読む]
  • 戦闘着に花を一輪
  • ラグビー選手は会場入りするときはスーツというのが礼儀となっている。いつからかは知らないけれど、昔からそうらしい。「竹浪さんのスーツって素敵ですよね」「福岡の義父さんが贈ってくれたものでね、もう10年は着てるんだけど全然よれないんだよね」ビシッとスーツを着こなした竹浪さんが男前に見えるのはたぶん僕のひいき目だけではないだろう。林檎をモチーフにしたネクタイピンは田舎のお母さんからの贈りものでネクタイも [続きを読む]
  • 隠し事は不要なので
  • 四姉妹がそれぞれの事情で家を空ける3日間、竹浪家に泊まることになった。秋恵ちゃん曰く『一人にしとのが怖い』ということで四姉妹公認のお泊りに、正直動揺が隠せずにいる。「……という訳でお邪魔します」「秋恵が言ってた監視役ってそう言うことだったのか」「です、ね。とりあえず引退したからと言って衣食住に手を抜かせるなとのことで……」どれだけ信用されてないんだと悲しいような嬉しいような独り言を漏らす豊さんに対 [続きを読む]
  • 神村さんちとトマトカレー
  • 「今夜はトマトカレーが食いたい」不意打ちのように妹がそんなリクエストを告げる。朝食のトーストを食いながらよくそんなことを考えられるなと思っていると、弟は「トマトカレー?」と鸚鵡返しで訊ね返してきた。「そう、水少なめに作ったカレーにトマトすりおろして煮込むと美味いんだよ。院生がこの時期泊まり込むと農学部の畑からトマトや野菜かっぱらってきて作んの」「へー」「三枝お前修士論文はいいのか」「着実に進めてる [続きを読む]
  • ろくでなしな彼氏
  • 「……めんどくせえ」俺の彼氏様は大変なめんどくさがりである。生徒会室隣の空き部屋に持ち込んだソファーに寝ころんだままやる気を見せてこないが、シャツの裾からちらちら見えてくる腹筋が大変蠱惑的で目のやり場に困る。「俺だってこんなのめんどくさいんですけど〜?」「祐太がやっといてくれるじゃん」「全部任せるの止めた方がよくねえ?俺生徒会じゃなくて広報委員会よ?」「俺は俺の彼氏様を信じてるからいいんだよ」「そ [続きを読む]
  • 岐路にいる
  • 「来月いっぱいで仕事辞めるから」夕食を食べていると恋人がぽつりとそんな台詞を吐いた。家賃の安さ以外にとりえのない独身寮の一室に響き渡ったその宣告に、カレーライスを食べていた手が止まった。「……辞めんのか」「来月で派遣契約切れるし正社員になれるめどもつかないなら地元で親戚の畑手伝って最終的に土地譲って貰って農家にでもなろうかと思って」その口ぶりは淡々としていた。30過ぎても工場で派遣社員をするぐらい [続きを読む]
  • 君が誰を好きであろうとも
  • 「これが俺の好きな人」そう言って携帯の画面をこちらに向けてきた。見た目の印象としてはうだつの上がらない男という風貌で、真昼間の職場でコーヒー片手に居眠りしている様子が移っていた。「……ふうん」「興味無さそうだね」「実際興味ないし」彼は私がまだ異性愛者のふりをしようと思っていた頃に付き合った彼氏だった。ただただ善良で穏やかに笑う春の陽だまりのような男で、一緒にいて気楽な相手として私はこいつがとても好 [続きを読む]
  • 恋は突然落ちるもの
  • 職場に入ってきた年上の後輩がかわいい。男だけど。身長は190近い上にスポーツをやっているので筋肉のよくついた大柄な男だが、おっとりとした性格で周りよりワンテンポ遅いのんびりとした男である。体育会系だからか年下でちびであっても俺を先輩としてちゃんと敬ういい奴である。「……恋なんてしたくなかったんだけどなあ」「どうかしましたか?」「いや、何でもない。カフェオレ缶買って来て、ついでに釣り銭で好きなの買っ [続きを読む]
  • 最後の恋人
  • あの人は僕を最後の恋人―L'ultimo amante―と僕を呼んだ。人が苦手で外に出るだけで次の日はぐったりしてしまうような僕を気遣い、若い頃は旧日本軍の軍人としてイタリアにいたということもあって、口下手な県民性と言われるこの土地の人には珍しく本心を率直に伝えてくれる人であった。かつて貰った帽子と色付きのサングラスをかけ、ふうと小さくため息を吐く。きょうは、そんな僕を愛してくれたその人の葬儀の日であった。最後 [続きを読む]
  • 箱の中の生活
  • 別に生きていたいとは思わないのにぐーぐーと腹の虫がうるさい。何故こうして暮らさねばならない憂鬱を口にしたことは無い。布団から起き上がって天井からぶら下げられたひもを引くと、バタバタと駆け足で引き戸を開ける音がした。「お嬢さん、どうかしましたか」「ごはん……あと新しい本も」「はい」世話係の男はにじり口からそう答えて引き戸を閉めた。今までの世話係の中では長く続いているほうだが、あの男もあとどれぐらい続 [続きを読む]
  • 異郷のマーメイド
  • たった2か月ほど僕のいたチームに留学してきたその人は、芝を駆ける勇気の塊のようであった。150センチをようやく超える程度しかない身長でも、諦めることもなくひたむきに勝利を目指して努力している人だった。そんな彼と共に戦えたならばと赤道の向こう側の国に僕は旅立ったのである。異郷のマーメイド海辺にある練習場は少し油断すると靴のなかが砂でざらざらになるけれど、クールダウンの時に海で泳げるから僕はこの練習場 [続きを読む]
  • 神村さんちにも春が来て
  • 「朝食食べ終わったら桜見にいこう」「……急だな」二人きりの朝の食卓で告げられた弟の言葉に驚きつつも、それを断る理由はなかった。今日は仕事休みの土曜日で、三枝は昨日からふらりと旅行に行って不在だ。ちょうど世間は春休みでぽかぽかとしたいい陽気であり、そういう気分になることも決して不自然ではなかった。「千鳥ヶ淵でも行くか?」「いや、行きたいところがあるんだ。車で行こう」***車に揺られて辿り着いたのは府中 [続きを読む]
  • 神村さんと晩冬のビアホール
  • 「今日ちょっと夕方から出掛けてくるから夕飯は自力で何とかしといてくれるか?」出掛け際の三枝と兄にそう告げると2人は意外そうな顔をしてこちらを見た。「珍しいな、お前が遅くまで外にいるなんて」「……少し人と会う用事があって」「そうか」そう言って二人を見送ってから、ぼんやりとソファーに横たわる。このところの懸案事項がまだ頭の中に渦を巻いている。『本気でコーチとしてやっていく気はないのか?』そう告げたのは [続きを読む]
  • 腐女子だけどボブゲヒロイン(男)の妹に転生したったw
  • *タイトルでお察しのネタ短編です目が覚めたら見慣れない家の中にいた。(どこだっけ、ここ)壁にかけてあるのもいつも着ていた紺色のブレザーじゃなくて白いセーラー服。その横に置かれた姿見に映っていた顔は私のものじゃなかった。「……スクールラヴァーズ!のマミちゃんじゃん、これ」スクールラヴァーズ!は私の大好きな学園BLゲーで、マミちゃんはその主人公・山瀬ユキヒロ(名前変更可)の1つ下の妹の名前だ。「マミ、お前い [続きを読む]
  • レオーネくんといっしょ
  • 俺の働くスポーツチームには、レオーネくんと言うマスコットがいる。ライオンに似た風貌の丸っこい容姿をした宇宙から来たいきもので、社員見習いとしてうちで働いている。がうがうとしか喋れないが丸っこい手で器用にペンを掴んで流暢に筆談するし、動きも機敏なので本当なら俺がアテンドしなくてもひとりでスタジアムを歩き回ったり車の運転までこなしてしまう(アテンドがいないとマスコットとしての活動に支障が出るので俺がつ [続きを読む]
  • 春来たりなば
  • 一方的に片思いしていた人が死んで、もう一か月になる。このところは最後の希望の光の芽を摘まれたような心地で日々を過ごしていて、まるで自分の中に詰まっていた色んなものが全部抜け出てしまったような気分でいる。風のない暖かな冬の日差しが教室の大きな窓ガラスをすり抜けて、空席になった隣の席に降り注いでいる。空席に手を伸ばしてみる。(……あたたかい、)しかし、それはこの机の主の体温なんかではないことが酷く痛まし [続きを読む]
  • 神村さんちとバレンタインチョコクロ
  • 買い物の帰り道、ふわっと甘いチョコレートの香りが店先から漂ってくる。……そう言えば今日は2月14日、バレンタインだ。イベントごとという奴は当日の二週間以上前から盛り上がるものだから当日にはイベントそのものを忘れてしまったりするから厄介だなといつも思う。兄なら何も言わなくても職場から大量の義理チョコを貰ってくるだろうし、三枝もチロルチョコを同級生や後輩にバラまいていると言っていた。だから別に買ってか [続きを読む]
  • 翼はもうない
  • この窮屈な街から出たいと子供の頃は何度思っただろう。道を歩けば知り合いと遭遇し、冬は薄曇りの空と雪に覆われるこの街に特別な愛着は無かった。(……さっむ)親の敷いたレールに不満はあれど反抗してまでやりたいこともなく、長男としてそれをやるのは仕方ないという諦めを抱えながらもうこんな年になってしまった。所帯を持てとは言われても好いと思える相手は居ない……いや、一人だけいた。あの時、俺は高校生で地元の食堂で [続きを読む]
  • 雪の月曜日はお休みなので
  • 「どうするかなあ」降りしきる雪のなか、学校からバイト先のクラブハウスまで来たのはいいけれど仕事はお休みということになりふうっと溜息を洩らした。両親の職場である親会社と同じ敷地内にあるから親の車で一緒に帰ろうか、と考えていた矢先だった。「あ、ここにいたんだ」「豊さん?」ひょっこりと出てきたのは僕の大切な想い人だった。スーツの上にコートも着ていて完全に帰り支度を済ませているような装いだが、何故ここにい [続きを読む]
  • 神村さんちと雪の夜のごはん
  • じゃっじゃっじゃっ、と小気味よい音をたてながら延々と大根を下ろしていると「ただいま」と言う声がした。「お帰りひら兄」「三枝はまだ帰ってきてないのか?」「もうすぐ帰るんじゃないかなあ、タクシーで帰るから金用意しといてって電話あったし」「……贅沢だな」「確かに。でもこんな日じゃ電車大丈夫じゃないだろうしな、そっちは大丈夫だった?」「ギリギリ動いてるって感じだったな」今日がこの調子なら明日も先が思いやら [続きを読む]