野鶴善明 さん プロフィール

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野鶴善明さん: 風になりたい
ハンドル名野鶴善明 さん
ブログタイトル風になりたい
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/noduru
サイト紹介文投稿した小説やエッセイです。純文学系の書き手です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供65回 / 365日(平均1.2回/週) - 参加 2011/02/20 13:38

野鶴善明 さんのブログ記事

  • 夢語り
  •  季節の花が咲くように こころに夢が 咲けばいい 風を頬に感じるように 胸の奥に咲いた夢を 感じればいい 夢の形を摑むことは できなくても 夢は確かに存在する 人は誰でも 夢を想い 夢を描き 夢を語ることができる  夢を忘れた時  人は悲しい眼をした  亡霊になる  こころは  恵みに見放された  曠野をさまよい  傷つけ  傷つき  血の涙を流すだけ  阿修羅の道 遥かな夢を 忘れないで 遠くに [続きを読む]
  • 奈良公園の鹿に噛まれた姪っ子
  •  上海人の奥さんの姪っ子が学校の手配した旅行で日本へ行き、東京、京都、奈良を回っている。姪っ子は高校三年生。もうあと数か月で卒業だ。 浅草や秋葉原へ行ったり、京都の寺町通を歩いたりと楽しそうな写真を送ってきていたのだが、突然、奈良で鹿に噛まれたと奥さんに知らせてきた。姪っ子は肘を噛まれ、スカートも食いちぎられて穴が開いてしまったそうだ。「奈良の鹿はほんとに悪いわねえ」 奥さんは楽しそうに言う。 以 [続きを読む]
  • ずっと探していたんだ
  •  初夏の陽射しに揺れたのは 君のまなざしでした 命より大切なもの 見つけたよ 昔ながらの町並み 黒い屋根瓦 商家の土蔵 狭い水路が縦横に走る町 観光客を乗せた小舟が ゆらゆらと ささやかな跡を残して 船頭が歌う舟唄 のびやかな歌声 その昔 この町が栄えていた頃は そこかしこから 聞こえていたんだろうね 石造りの丸い橋のたもと 僕たちはベンチに腰かけて のんびりひなたぼっこ 光が頬にしみるね そよ風 [続きを読む]
  • 陽炎を見つめていた
  •  あせっていたんだ どれだけキスしても 抱きしめあっても さみしさを満たしきれなくて 君の心の扉の向こうに もう一枚ドアがあるようで ノックしてみたところで 応えてくれない君がいた  手をさしのべても  指のあいだから  すりぬける愛  嘘によく似た夢 ふたりの想い出は せつない陽射しばかり 増えていった この手につかめない 陽炎を見つめていた 手をつなぎたいのは 心をつなぎたいから 生きる喜びや [続きを読む]
  • ?なお寺のパンフレット(連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』第394話)
  •  広東省のあるお寺へ行った時のこと。 のどかな山のなかにあり、大きな寺だった。観光名所にもなっているらしく、境内のなかは観光客がぞろぞろ歩いている。 休憩所の片隅に寺紹介のパンフレットが置いてあったのでぱらぱらとめくってみた。 そのお寺の沿革のほかに、お釈迦さまを拝むとこんなにいいことがあると漫画の挿絵付きでいろんな現世利益が書いてある。そのなかに、お釈迦さまに帰依すれば、来世はお役人に生まれ変わ [続きを読む]
  • あたたかい春の雨が
  •  あたたかい雨が降っている やさしい春の雨だね こんな日は静かに過ごそうよ のんびりソファーに坐って 二十四色の色鉛筆 スケッチブックを広げて 君の似顔絵を描くよ かわいくきれいに描いてあげる カチューシャをかけてみよう 髪に花をかざそう きのう市場で買ってきた 君に似合いのレモンシンフォニー 首をかしげてほほえんでる 君は僕の天使さ ふっくらとした頬 やわらかな瞳 二重まぶた しあわせの唄が聞こ [続きを読む]
  • なにげない夜に吹く風に
  •  なにげない夜 小川のほとりを ぶらぶら歩く なにげない夜の さりげない風 ねむたげな柳を そっと揺らして まっすぐ家へ 帰りたくない気分だから こんな気持ちを 持って帰りたくないから 汚れた空に ひっそり息づく 薄い星を見上げる 風よ 風よ 僕の心を 吹き抜けておくれ 僕の心を 洗っておくれ  嘘やいつわり  邪険な想いは  軽いうちに  振り払ったほうがいい  心にこびりつく前に  拭き取った [続きを読む]
  • 春の光を浴びて
  •  菜の花畑の 向こうに光る海 あなたの肩にもたれ 見つめてる 海から吹き寄せる やさしい潮風は 恋の香り あたたかくて 夢心地  あゝ 春の光を浴びて  あなたと生きる  愛してる  いついつまでも  こころがゆらゆらり 沖行く船に こころをのせてみる 微笑む波にたゆたい どこまでも かもめが舞い上がる 楽しく踊ってる あなたは 口ずさむ 恋の歌  あゝ 春の光を浴びて  あなたと生きる  愛して [続きを読む]
  • 桜が咲いたら
  •  あたたかな陽射しが 桜のつぼみを おだやかに照らす 陽だまりのなか ふたり肩を抱けば 夢がよみがえる 過ぎた冬の日々の 幻が消える  君のひとみが  春風に輝く  きれいだよ  とてもきれいだよ 桜が咲いたら 花びら集めて 君の黒い髪に 飾ってあげよう めぐる季節のなかで 落とした心 春の風がそっと 届けてくれたよ  君のほほが  ときめきに色づく  きれいだよ  とてもきれいだよ  僕らはかな [続きを読む]
  • 暗い夜よ
  •  暗い夜よ 大きく開け 悲しみの星よ 砕け散れ 夜露に濡れた草 立ち尽くし 時がとまったように ただ立ち尽くし 悪い夢をじっとこらえる 語る言葉が 見つからない痛々しさ だれもがみな 神様に愛されて この世に 生を享けたはずなのに 流れる星に 悲しみをよせても 言うに言えない想いは 風に渦巻き からからとまわるだけ 人が人を苦しめる この世の定め 苦しめる人もまた 神様に見送られて この世へ 生ま [続きを読む]
  • いくつになっても Happy Valentine
  •  結婚式のこと いまでも あざやかに覚えている カリフォルニアの 明るい陽射し 清楚な教会のなか 燕尾服を着た僕は 花嫁衣裳の君を迎えた 牧師さんが ユーモアたっぷりに 話してくれたよね 奥さんが もう聞き飽きたと言っても 必ず毎日 愛しているって 言いなさいと だから僕は 毎日繰り返し 君に言うんだ 奥さんはかわいいよ 素敵だよ 大好き 大好き 愛してるって どんなときでも 祝福の花束を胸にかか [続きを読む]
  • 君が祝福そのものだから
  •  不思議だね この広い世界の 別々の一隅に生まれ いろんな縁をたどって 僕たちは巡り合った 祈り続けていた 倖せにしたくなる誰かに 引き合わせてくださいと 人生に躓いた夜を越え 眠れない日々を過ごし 曲がりくねった道 夕闇を潜り抜けながら 歩き続け やっと君と結ばれた こんなにも 想ってあげられる人が この世にいるとは 思わなかった こんなにも 想ってくれる人が この地上にいるだなんて 想ってもみ [続きを読む]
  • 識字の普及から見た中国(連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』第384話)
  •  日本において若者がほぼ読み書きできるようになったは一九二五年頃と思われる。日本の識字率は地域によって差が激しかったから、それよりももっと前に若者がほぼ読み書きできるようになっていた地域があったかもしれないが、日本全国でそのようになったのはだいたい大正時代の終わりから昭和のはじめくらいと見ていいのだろう。今から九十年ほど前のことである。今ではほぼ百パーセント。識字率の調査もその必要がないと行われな [続きを読む]
  • おばさんの奈良漬け
  •  おばさんの奈良漬けは こりっと噛んだ瞬間 唇がぎゅっとすぼんで おめめもいっしょに きゅっとつむってしまう 超ウルトラ級の 塩辛さだった どうすれば こんなしょっぱい 奈良漬けを 漬けられるのかと 少年の日のぼくは びっくりしたのだが 怖いもの食べたさというか しょっぱい からい と騒ぎながら なんとか 食べきったのだった あくる年 またもやおばさんは おやじの郷里から 手作りの奈良漬けを 送っ [続きを読む]
  • 冬の風がささやくのは
  •  冬の風が ささやくよ 振り返るなと 手のひらから こぼれるのは 熱の奪われた夢 それから 純情にみせかけた 狡賢い愛 欠けた虹を 埋め戻そうとしても むださ 大人になるというのは こういうことなのさ センチメンタルは 捨てたほうがいいね いくらそいつを きれいに描いたところで 明日へ持っていくことは できないのだから 憎むなら どこまでも自分を 憎めばいい 情熱だけで なんとかなると 思っている [続きを読む]
  • あたためて
  •  冬のふとんは 冷たいねえ じゃれて じゃれて 猫みたいに じゃれあって ふたりでふとんを あたためようよ 眠るまえの このひとときが ぼくはいちばん しあわせなんだ ゴロゴロニャーと 猫になって じゃらじゃら じゃらんと じゃれあって きょうのできごとは すっかり忘れて あした やらなくっちゃ いけないことも みんな忘れて ただただ きみの ぬくもりだけを かんじる まいにち お弁当を つくって [続きを読む]
  • 青い沼に沈めた夢
  •  霧が流れる ひそやかな森の奥深く 誰も訪れない青い沼 音のない青い沼 時のとまった青い沼 深い眠りについた倒木が 青く透きとおる底に佇む 小鳥が水面をかすめて飛ぶ 埋められない時がゆらぐ 遠いあの日 宝石箱に夢を入れて 沼の底へ沈めた すぐに戻ってくるつもりだった ほんとうにそのはずだった なによりも 大切にしていた夢だったから だれにも 傷つけられたくない夢だから そっと隠しておきたかった ず [続きを読む]
  • ふりをして
  •  振り返って 見たふりして あちらを向いて 見なかったふりして うなずいて 聞いたふりして とぼけた顔して 聞かなかったふりして  ごめんね  先を急いでいるんだ  行けるところまで  行かなければ  いけないから    誰に言われた  わけでもないけど  そうしないことには  気が済まないから 考えたふりして お茶を濁して やったふりして そっと脇へ置いて 慌ただしさに 飲み込まれないよう 心の [続きを読む]
  • 春節の豫園商城(上海)へ行ってきた(エッセイ『ゆっくりゆうやけ』424話)
  •  今年は上海で春節を過ごした。 春節の三日目に家内と義母の三人で豫園へ行ってきた。豫園は上海市内にある明代(十六世紀)にできた庭園。当時の有力な政治家が作った。庭園を取り囲んで昔風の建物が立っていて、そのなかは土産物店などがずらっと並んでいる。この土産物店街は豫園商城と呼ばれている。上海の有名な観光名所だ。毎日とてもにぎわっている。 豫園商城へ行くとまるで初詣の寺院のような人混みだった。武装警察ま [続きを読む]
  • 天空の鐘
  •  天空の鐘は鳴る 目覚めよと 鳴り続ける 世界が 壊れ続けるからこそ 目覚めよ 死と不確定性 その二者択一しか ないように思えても それが世界の すべてではない 飛び越えて こちらへこい 戦うべき相手を 取り違えてはいけない 灰色の平凡に 取り込まれるな 人の好さそうなふりをした 悪を見抜け 真実は いつもそばにある 希望は そばにありつづける 息ができないほどに 苦しくても あきらめるのは 後に [続きを読む]
  • 恋のはじまり
  •  恋のはじまりは みずいろの空 淡い水彩画の 空を眺めてる 透きとおる色が きれいな色が まざりあって 不思議な絵を描く なにもできなくて 力が抜けて ぼんやりしている 自分がおかしい  あした 君を好きに なっているかもしれない 夢のはじまりは あんず色の夕焼け 街のざわめきが なぜか心地いい なにげない風が 僕を呼ぶ声が 淡い夕映えに 恋の歌かなでる 胸がときめいて なにを見ても 君を探してる [続きを読む]