野鶴善明 さん プロフィール

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野鶴善明さん: 風になりたい
ハンドル名野鶴善明 さん
ブログタイトル風になりたい
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/noduru
サイト紹介文投稿した小説やエッセイです。純文学系の書き手です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供51回 / 365日(平均1.0回/週) - 参加 2011/02/20 13:38

野鶴善明 さんのブログ記事

  • ふりかえるあの空に
  •  ふりかえるあの空に あなたのほゝえみを映して ふりかえるあの空に あなたの笑顔を残して あなたが遠くなります 夢の日々でした あれが恋だと 気づかずにいた僕でした この山道はどこまで続く 緑のそよ風 涙を拭いて 心拭いて 旅を歩く あなたの夢が叶うように 祈っています 瞳に宿した あこがれをなくさないで 岩場の陰に湧き上がる 甘露を飲んで よっこらしょと 腰おろし ひと休み しあわせを探してゆく [続きを読む]
  • 中国の寝台バス(連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』第405話)
  •  中国には寝台バスが走っている。 座席ではなく、寝台ベッドがついた長距離バスだ。旅人をしていた頃はよく乗った。十時間くらい乗ることもあれば、二十時間くらい乗ることもあった。普通のバスに比べれば、横になって移動できるので座ったままよりもずっと楽だ。 昔の寝台バスは、二人分のスペースを取った二段ベッドが左右にそれぞれ一列あった。連れ合いと二人で乗るのならまだいいのだけど、一人で乗ると知らないおじさんの [続きを読む]
  • さらってしまいたい
  •  焼けた肩に 蒼い月の光 燃えるように 燃えてしまうように 光が跳ねるから 水着の紐のあと 僕は思わず くちづけてしまう 朽ちた木のボート 傾いた船べり 君の肩を抱いて 並んで腰かける 見上げる夜空 潮騒は遠い星座に 吸い込まれ 時がとまった 南十字星 夢は天の川を流れ さらさらと こぼれる滴が ふたりの愛になる 僕の腕に甘えて くすくす笑う君 胸のふくらみが 息づくから 僕はまた くちづけてしま [続きを読む]
  • うなぎのたれ丼(連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』第402話)
  •  学生の頃はとにかく腹が減ってしかたなかった。 東京で一人暮らしをしていたのだけど、バイト代は次からつぎへと食費で消えてゆく。 うなぎの蒲焼は大好物だけど、そんなエンゲル係数の高い生活を送っていたのでは、なかなかうなぎの蒲焼は手が出ない。スーパーでうなぎの蒲焼をみかけても、限られたお金でとにかく量をみたさなくてはいけないから、ほかのものを買うしかない。 でも、ときどき、「ああ、うなぎが食べたいなあ [続きを読む]
  • とけちゃいたいね
  •  暑いねえ ソフトクリームみたいに とけちゃいたいねえ ぐったりしなって とろけちゃえば 思いっきり リラックスできそう つまらないことで けんかはよそうよ どうせ仲直りするのだから けんかしてもしなくても おなじことだよ つかれるだけだもん ぼくたちは 二本ならんだ ソフトクリーム ぐにゃっと曲がって もたれあって たおれそうで たおれない たおれるかわりに ひたすらとける とければとけるほど  [続きを読む]
  • あるように
  •  僕を濡らす 梅雨の雨は しとしとと 穏やかな顔をして あるように 降り続ける 植え込みの 紫陽花は あざやかな青紫を まき散らしながら あるように 咲き続ける 焼き板塀の かたつむりは ゆったりと 雨雲を見上げ あるように 這い続ける 世界は あるように あり続けるのに ぎこちないのは 僕ばかり 不自由なのは 僕ばかり 愚かさの束縛を 一つほどいては 一つ増え 二つほどいては 二つ増え なかなか [続きを読む]
  • 時のしずく
  •  時のしずくがわたしにしみる 時のしずくが蒼い海になって わたしは自由に泳ぐ魚になる  命の泉からわたしは生まれた  限りない喜びや夢を  たずさえて旅立ち  癒せない悲しみを抱きしめながら  いつの日か澄んだ泉へ還る  はるかな時の流れを  命は巡りめぐり  繰り返し旅に出る  命を清めるために  命をまったきものにするために   星々のまたたきは夢の道しるべ  月の灯りは真理のささやき  静寂 [続きを読む]
  • 地下鉄の片隅で
  •  満員電車 朝の地下鉄 四方八方から 押されるのはつらいから 僕は少しずつ位置を変え 扉の脇 ドアと座席の間の わずかな隙間へもぐりこむ 僕は小さくため息をついて読みかけの サン=テグジュペリを開く 誰にも邪魔されないよう背中を丸め 少年そのままの 詩人の息づかいに耳を澄ます 電車がホームへ滑り込むたび どこかへたどり着きたい人たちが 降りては乗ってくる どこへもたどり着きたくない人たちも どっと [続きを読む]
  • 風は待っている
  •  青空を両手でつかんでごらん ワクワクする気持ちを 思い出してみようよ つまらない荷物は ロッカーへ放り込んでしまおう 走り出すなら今 君が望むから 夢は響く 愛は輝く 描いた夢を掌に開いてみようよ やりかけのままは やっぱりつまらないよね 雲の行く先は誰も知らない 知らなくてもかまわない 心を風にまかせればいいのさ 思いっきり両腕を広げて 青空を胸に吸い込んで 鳥の翼の形を作ってごらん 今ここか [続きを読む]
  • 夢語り
  •  季節の花が咲くように こころに夢が 咲けばいい 風を頬に感じるように 胸の奥に咲いた夢を 感じればいい 夢の形を摑むことは できなくても 夢は確かに存在する 人は誰でも 夢を想い 夢を描き 夢を語ることができる  夢を忘れた時  人は悲しい眼をした  亡霊になる  こころは  恵みに見放された  曠野をさまよい  傷つけ  傷つき  血の涙を流すだけ  阿修羅の道 遥かな夢を 忘れないで 遠くに [続きを読む]
  • 奈良公園の鹿に噛まれた姪っ子
  •  上海人の奥さんの姪っ子が学校の手配した旅行で日本へ行き、東京、京都、奈良を回っている。姪っ子は高校三年生。もうあと数か月で卒業だ。 浅草や秋葉原へ行ったり、京都の寺町通を歩いたりと楽しそうな写真を送ってきていたのだが、突然、奈良で鹿に噛まれたと奥さんに知らせてきた。姪っ子は肘を噛まれ、スカートも食いちぎられて穴が開いてしまったそうだ。「奈良の鹿はほんとに悪いわねえ」 奥さんは楽しそうに言う。 以 [続きを読む]
  • ずっと探していたんだ
  •  初夏の陽射しに揺れたのは 君のまなざしでした 命より大切なもの 見つけたよ 昔ながらの町並み 黒い屋根瓦 商家の土蔵 狭い水路が縦横に走る町 観光客を乗せた小舟が ゆらゆらと ささやかな跡を残して 船頭が歌う舟唄 のびやかな歌声 その昔 この町が栄えていた頃は そこかしこから 聞こえていたんだろうね 石造りの丸い橋のたもと 僕たちはベンチに腰かけて のんびりひなたぼっこ 光が頬にしみるね そよ風 [続きを読む]
  • 陽炎を見つめていた
  •  あせっていたんだ どれだけキスしても 抱きしめあっても さみしさを満たしきれなくて 君の心の扉の向こうに もう一枚ドアがあるようで ノックしてみたところで 応えてくれない君がいた  手をさしのべても  指のあいだから  すりぬける愛  嘘によく似た夢 ふたりの想い出は せつない陽射しばかり 増えていった この手につかめない 陽炎を見つめていた 手をつなぎたいのは 心をつなぎたいから 生きる喜びや [続きを読む]
  • ?なお寺のパンフレット(連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』第394話)
  •  広東省のあるお寺へ行った時のこと。 のどかな山のなかにあり、大きな寺だった。観光名所にもなっているらしく、境内のなかは観光客がぞろぞろ歩いている。 休憩所の片隅に寺紹介のパンフレットが置いてあったのでぱらぱらとめくってみた。 そのお寺の沿革のほかに、お釈迦さまを拝むとこんなにいいことがあると漫画の挿絵付きでいろんな現世利益が書いてある。そのなかに、お釈迦さまに帰依すれば、来世はお役人に生まれ変わ [続きを読む]
  • あたたかい春の雨が
  •  あたたかい雨が降っている やさしい春の雨だね こんな日は静かに過ごそうよ のんびりソファーに坐って 二十四色の色鉛筆 スケッチブックを広げて 君の似顔絵を描くよ かわいくきれいに描いてあげる カチューシャをかけてみよう 髪に花をかざそう きのう市場で買ってきた 君に似合いのレモンシンフォニー 首をかしげてほほえんでる 君は僕の天使さ ふっくらとした頬 やわらかな瞳 二重まぶた しあわせの唄が聞こ [続きを読む]
  • なにげない夜に吹く風に
  •  なにげない夜 小川のほとりを ぶらぶら歩く なにげない夜の さりげない風 ねむたげな柳を そっと揺らして まっすぐ家へ 帰りたくない気分だから こんな気持ちを 持って帰りたくないから 汚れた空に ひっそり息づく 薄い星を見上げる 風よ 風よ 僕の心を 吹き抜けておくれ 僕の心を 洗っておくれ  嘘やいつわり  邪険な想いは  軽いうちに  振り払ったほうがいい  心にこびりつく前に  拭き取った [続きを読む]
  • 春の光を浴びて
  •  菜の花畑の 向こうに光る海 あなたの肩にもたれ 見つめてる 海から吹き寄せる やさしい潮風は 恋の香り あたたかくて 夢心地  あゝ 春の光を浴びて  あなたと生きる  愛してる  いついつまでも  こころがゆらゆらり 沖行く船に こころをのせてみる 微笑む波にたゆたい どこまでも かもめが舞い上がる 楽しく踊ってる あなたは 口ずさむ 恋の歌  あゝ 春の光を浴びて  あなたと生きる  愛して [続きを読む]
  • 桜が咲いたら
  •  あたたかな陽射しが 桜のつぼみを おだやかに照らす 陽だまりのなか ふたり肩を抱けば 夢がよみがえる 過ぎた冬の日々の 幻が消える  君のひとみが  春風に輝く  きれいだよ  とてもきれいだよ 桜が咲いたら 花びら集めて 君の黒い髪に 飾ってあげよう めぐる季節のなかで 落とした心 春の風がそっと 届けてくれたよ  君のほほが  ときめきに色づく  きれいだよ  とてもきれいだよ  僕らはかな [続きを読む]
  • 暗い夜よ
  •  暗い夜よ 大きく開け 悲しみの星よ 砕け散れ 夜露に濡れた草 立ち尽くし 時がとまったように ただ立ち尽くし 悪い夢をじっとこらえる 語る言葉が 見つからない痛々しさ だれもがみな 神様に愛されて この世に 生を享けたはずなのに 流れる星に 悲しみをよせても 言うに言えない想いは 風に渦巻き からからとまわるだけ 人が人を苦しめる この世の定め 苦しめる人もまた 神様に見送られて この世へ 生ま [続きを読む]
  • いくつになっても Happy Valentine
  •  結婚式のこと いまでも あざやかに覚えている カリフォルニアの 明るい陽射し 清楚な教会のなか 燕尾服を着た僕は 花嫁衣裳の君を迎えた 牧師さんが ユーモアたっぷりに 話してくれたよね 奥さんが もう聞き飽きたと言っても 必ず毎日 愛しているって 言いなさいと だから僕は 毎日繰り返し 君に言うんだ 奥さんはかわいいよ 素敵だよ 大好き 大好き 愛してるって どんなときでも 祝福の花束を胸にかか [続きを読む]
  • 君が祝福そのものだから
  •  不思議だね この広い世界の 別々の一隅に生まれ いろんな縁をたどって 僕たちは巡り合った 祈り続けていた 倖せにしたくなる誰かに 引き合わせてくださいと 人生に躓いた夜を越え 眠れない日々を過ごし 曲がりくねった道 夕闇を潜り抜けながら 歩き続け やっと君と結ばれた こんなにも 想ってあげられる人が この世にいるとは 思わなかった こんなにも 想ってくれる人が この地上にいるだなんて 想ってもみ [続きを読む]