有沢祐輔 さん プロフィール

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有沢祐輔さん: 空虚ノスタルジア
ハンドル名有沢祐輔 さん
ブログタイトル空虚ノスタルジア
ブログURLhttps://ameblo.jp/arisawayusuke/
サイト紹介文作家の卵です。詩、作詞、小説、音楽、日々の出来事などを綴っています。
自由文詞が中心ですが、長編の小説も書いていきたいなと思っています。好きな作家は村上春樹さん、伊坂幸太郎さんです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供382回 / 365日(平均7.3回/週) - 参加 2011/04/21 15:07

有沢祐輔 さんのブログ記事

  • アリトピ 156〜いろいろなお知らせ〜
  • どもです、アリスケです!! 長編小説「思春期白書」いかがでしたでしょうか? 今回は自らのセクシャリティに対する葛藤を実体験を元に描きました。1995年、ネットも無かった時代、1人で抱え込む孤独感や不安、もどかしさ。それでもひたむきに生きる太一を通して何かを感じ取って頂けたなら幸いです。 最後までご覧いただき本当にありがとうございました( ^ω^ ) さて、現在、僕は2つの違う新人賞に応募する2作品の執 [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 最終話〜13歳の空〜
  • 前回の話はこちら 13歳の空はまだぼやけている。微かな光は見えているのにどれだけ伸ばしても手が届かない。 だけど… 3月27日 13時。 スキップするような軽やかな風は僕らの髪をふんわりと揺らせて、卒業式の拍手を彷彿とさせた。清々しさに温度が混ざればこちらが呼ばなくても感傷はやって来る。行き交う群衆の気だるげな顔さえ愛おしくなるほどに。 「わざわざ見送りなんていいのに」 最後の最後までいっくんは [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 86〜ボタン〜
  • 前回の話はこちら 最終話はこちらから 光と陰。 日常生活より、何かしらの特別な日に差を知らしめる、今日がまさにそれだ。 「せんぱーい!写真撮ってくださーい!」 黄色い声に目をやれば在校生の女子が群がる。あまりの多さに肝心の男子の姿が全く見えない。「サッカー部の白河だ」と、キシモンは軽い口調で教えてくれたが、その鋭い目付きはみっともないくらいの妬みを帯び、僕はただただ辟易する。同じ土俵の上にすら立 [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 85〜行方〜
  • 前回の話はこちら 86話はこちらから ヒロは様子を窺うように静かに、強張った表情で教室に入った。あの一件が何かしらの影響を及ぼしたのは確かみたいだ。今までなら他のクラスメイト以上に歓迎し…いや、公平より先に迎えに来たかもしれない。 「ういっす」「ういっす」 廊下側、つまり、長谷部や桑原の居る方に目を向けることなく、彼は力なさげな挨拶を呟き、僕も似たような温度で返した。昼休みは始まったばかり、トシ [続きを読む]
  • 詞「赤い涙を泳ぎ続ける彼女は」
  • 赤い涙を泳ぎ続ける彼女はいつしかの愛だけを嘆きに捧ぐ 硝子の破片を握り締めたまま置き去りの未来へ手を伸ばす 永遠を誓った迂闊を責めては筋書きを破いた彼の影を汚す もう願わなくて済むような心をひたすらに彼女は願う 虚ろに横たわる自由も棄て去り果ての無い涙を泳ぎ続ける にほんブログ村 [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 84〜ドキュメンタリー〜
  • 前回の話はこちら 85話はこちらから 「おっす!久しぶりだなぁ」 いつものように8時半に登校すると、門の前に1人の女子生徒が立っていた。それが大渕千賀子だと気付くまで少しタイムラグがあった。彼女の見た目が劇的な変化を遂げていたからだ。 「どしたの?その格好?」 髪は真っ黒、化粧っ気も無ければつけまつげやピアスの類も無く、スカート丈は長い。ルーズソックスも普通の紺のソックスに変わっていて、正しき中学 [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 83〜3月の景色〜
  • 前回の話はこちら 84話はこちらから 「あんなに泣き喚く中学生の男なんて初めて見たぜ」「何よ。正義兄ぃだってわんわん泣いてたくせに」 帰り際、頬を風船みたいに膨らませ、正義は「兄ちゃんには内緒な」と耳打ちした。赤く目を腫らしてるんだ、とっくにバレてる。そこまで気が回らないところはやはりまだまだ小学生な証か。玄関を出ると、廊下の照明が寿命間近の蛍みたいに消え掛かっており、いっくんは「やれやれ」と [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 82〜泣いたっていい〜
  • 前回の話はこちら 83話はこちらから その日の放課後、いっくんの家に行った。クリスマスからさほど月日は流れちゃいないけど、皆でパーティーしたのが懐かしいとさえ思える。手が触れそうな距離、胸の高鳴りに痛みさえ覚える僕はまともに横顔を見れる筈も無く、左の冬枯れを遠目に眺めた。息の乱れを整えようとすればするほど苦しくなり、家に着く頃には呼吸の仕方さえよく分からなくなっていた。こういうのを待ち侘びてい [続きを読む]
  • 詞「僕の空は幕引きを始める」
  • こんな静寂を望んだわけじゃないのに足掻こうともしないのは喧騒から外れた世界を無意識的に望んだ証だろうか 例えば君の声とか彼や彼女の匂いや仕草なんかに懐古的な僕が在る 通り過ぎた青春は目を細めるほどに遠過ぎて 落ちた瘡蓋を拾い集めるような終わりを察した眼差しなど要らない だけど 続きの無い日を見据え僕の空は幕引きを始める 肩の揺さ振りを待ち侘びながらも僕の空は幕引きを始める 明日が空想にしか無いような [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 81〜なれない。〜
  • 前回の話はこちら 82話はこちらから 2月に入り、布団から抜け出すのが更に億劫になった頃、ヒロが保健室を訪れた。それは今年になって初めてで、もういい加減、諦めたのだろうと高を括っていた僕の背筋が凍り付く。しかし、彼の用件は別のところにあった。 「せっかくだし、クラスの皆で何か思い出を残したくてさ。どうかな?」 僕と長谷部、それからたまたま来ていた公平、桑原、唐橋紗智子の前でヒロは1枚の紙を掲げ [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 80〜書き殴りの想い〜
  • 前回の話はこちら 81話はこちらから その日の放課後、僕は公平と制服姿のままCDショップに足を運んだ。保健室に現れるなりglobeのアルバムを予約したいって言い出したからそれなら僕もミスチルの「名もなき詩」を予約しておこうと思ったのだ。別に初回特典が付くわけでも無いし、大量に入荷されるだろうけど、衝動に駆られてBL雑誌につぎ込む可能性を封じ込むには最適だ。公平はともかく、僕には1枚のCDが小遣いの殆どを占 [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 79〜来るものは拒まず〜
  • 前回の話はこちら 80話はこちらから 「長谷部のぞみさん、佐藤くんは同じクラスだから知ってるわよね?仲良くしてあげてね」 数日後、板橋の予言は的中した。2時限目の途中、白鳥が転校生を紹介するように長谷部を僕らの前に立たせたのだ。 「のぞみは希望の希と書くの。いい名前でしょ?」 白鳥が自慢するのは明らかに違うけど、暗い顔で項垂れる長谷部は宮田と共に僕をけなした頃とはまるで別人、配慮せずにはいられな [続きを読む]
  • 詞「2時38分の少年」
  • 薄明かりに身を潜める少年呼吸さえ意識を注ぐ 真夜中のサバイバル眠りは朝にしか来ない 狂った果実を貪りながら得体の知れない闇と戦う 灰に侵された身体を詰り少年が探すのは更なる灰或いはシェルター的なもの ひたすらに追い掛ける秒針だけどまだ2時38分安息までの放浪は長い 目を瞑っては現実にうなされ孤独な戦いが続く ぼやけた視界の奥だけどまだ2時41分 にほんブログ村 [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 78〜亀裂〜
  • 前回の話はこちら 79話はこちらから 翌週の掃除の時間、焼却炉で板橋と鉢合わせた。保健室のゴミを捨てに行くのは僕らの役目、本当は瀬川くんの番なんだけど、気まぐれな彼が休んだことをこの瞬間に恨む。 「おお!久しぶりだな」 よりによって僕の後ろで順番待ちとは…馴れ馴れしく背中を叩く板橋はしばらく見ない間に図体も大きくなり迫力を増していた。坊主頭の剃り込み、他の生徒たちは皆、目線を逸らし、緊張感だけが [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 77〜加速と決意〜
  • 前回の話はこちら 78話はこちらから 薄っすらと雲の掛かった寒空の下、校門を潜るなり背後からポンと肩を叩かれ、僕の身体は電流が流れたようにビクンと震えた。まさかいっくん?かと思ったが、そこに立っていたのは洒落たデザインのマフラーを洒落に巻いたヒロだった。まあ、いっくんならもう少し遠慮がちに叩くだろう。ヒロの場合はちょっと痛いくらいだ。 「ういっす!奇遇だな。あっ!今年もよろしく!」「うん、こちら [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 76〜枯れ果てるなら…〜
  • 前回の話はこちら 77話はこちらから 「僕も昨日聞かされたんだ。本当は黙ってなきゃいけないのかもしれないけど…」 言葉を選ぶように公平は昨日を語った。そのたどたどしさが涙腺を刺激するのを僕はグッと堪えた。 「正義が突然やって来たんだ。涙目で俯いてて…問いただしたら…3月におばあちゃんの家に引っ越すのを知らされて…」 冬休みの宿題を終えたタイミングでいっくんは正義と正子に伝えたらしい。当然、2人は [続きを読む]
  • 詞「僕は僕を歩く」
  • 涙の深い水溜りに溺れてみせては差し伸べる誰かの手をいつも待つような季節だった 背を向けたのは僕の方なのに誰かを責め立てる闇色何も叶う筈も無い 小鳥のせせらぎみたいな微かさに耳を澄ませたら僕は僕を歩こう 吹きすさぶ風は時に悪戯でもこの身に纏えば強さになれる 出口はまだまだ見付からなくていい足掻きもがく瞬間さえ煌めく 次のページを捲るように僕は僕を歩くよ にほんブログ村 [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 75〜重大ニュース〜
  • 前回の話はこちら 76話はこちらから (性的表現が含まれています。。苦手な方はご遠慮ください) 冒頭からこのような話題はいかがなものかと迷ったが、散々触れてきたことだし、僕にとっての今年の重大ニュースをランク付けしたなら、上位に食い込むのは確か。ならば冒頭こそが発表に相応しいと思う。 12月26日 毛が生えた。 朝、起きたばかりの微睡みの中、何気なく股間に手をやると(昔から股間を触る癖がある [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 74〜銀杏並木〜
  • 前回の話はこちら 75話はこちらから 銀杏並木の身ぐるみを剥がされたような憐れな光景に風と落ち葉を踏む音、遠くから喧騒が響く。ひらひらと揺れるマフラーが渡り鳥みたいに羽ばたこうとするので必死に掴むと、母さんは怪訝な表情を見せた。 「いい加減、マフラーくらいちゃんと巻けるようになんなきゃ。無くしても買わないわよ」 中学生にもなってそんなことで叱られるのは悔しいが、靴紐もロクに結べなければマフラーも [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 73〜知り得たこと〜
  • 前回の話はこちら 74話はこちらから 12月に入ると田村先輩が保健室に復帰し、僕らの昼休みは賑やかさを取り戻した。復帰という言葉が相応しいかは分からないけど、いっくんの「おかえり」に僕は同じ台詞を呟いた。各自、受験に集中とはいえ、田村先輩の場合、1年の終わりから保健室登校らしいから長いブランクがある。教室の息苦しさは受験を控えた中でも大いに発揮されたのだろう。 …僕もそうなるのかな?もう既に結構 [続きを読む]
  • 詞「呼吸」
  • 例えば 僕の深呼吸が君の呼吸を乱すように 例えば 君の深呼吸が僕の呼吸を乱すように 同じ場所には立てないその歪さは憂鬱を撒く だけどさ 僕らは重なりに背けない君が在るから僕も在る 黄昏に離した手を闇夜に繋ぐ僕ら 何処にも行けやしない 僕を乱すのは君だけ君を乱すのは僕だけ 疑い無き眼差しはまだ空を眺めるのを諦めやしないんだ にほんブログ村 [続きを読む]
  • 海の詩「夕凪の空」
  • 夕凪の空手をバタつかせては遥か彼方の君まで飛んでいけたら…と思う 小波がさらう2人のイニシャル水平線は哀しいくらい遠い 砂浜にシャツを脱ぎ捨て星さえ嫉妬したあの日の2人今はもう欠片も無い この夕凪どうか抱きしめて生温い孤独「嘘だよ」って笑って 昨日を手繰り寄せる惨めな逃避行 君が居なけりゃ不変に近い夕凪の空 にほんブログ村 [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 72〜根源〜
  • 前回の話はこちら 73話はこちらから (性的表現が含まれています。苦手な方はご遠慮ください) 「あんた、これ大人向けのドラマよ」「いいじゃん別に」 自分の部屋にテレビがあればな… 上を見ればキリが無いのに、そんな溜息を繰り返す。僕って奴は自分が思うより貪欲な人間かもしれない。CDデッキまであと少し、それで充分じゃないか。 まあ、それはともかく、母さんの苦言はまさしくその通りで、鈴木保奈美主演の「恋人 [続きを読む]
  • 長編小説「思春期白書」 71〜独り占め〜
  • 前回の話はこちら 72話はこちらから 砕けた。 砕け散った。 しれっとした表情のつもりでもそのどんよりな雰囲気は隠せない。もし、誰も居なきゃ45度に腰の曲がった老婆みたいな姿勢でトボトボ戻って来ただろう。晴れやかな笑顔のクリリンとの対比がより一層悲壮感を漂わす。 「キシモン、何か変じゃない?」「そうか?腹でも痛いのかも」 桑原の鋭い指摘に白々しい台詞を吐くと、僕は思わずキシモンに駆け寄り、まだ口に [続きを読む]
  • 詞「スターターピストル」
  • せつなさにさえ震えるような僕の臆病連れ出してくれる存在を待ち続けた夜もあった だけどね 僕がこの手足を伸ばさない限り色褪せた栞が挟まったままのストーリー 段差は思うほど広くも狭くも無いってのに不安に駆られては言い訳ばかり考えてた 自分自身 気分次第 自由自在 不器用なのは誰だって同じ掴めなくて嘆くより掴みに行け遅過ぎるスタートはきっと無いから 空に鳴らせ スターターピストル にほんブログ村 [続きを読む]