神永圭 さん プロフィール

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神永圭さん: 夫夫善哉(めおとぜんざい)
ハンドル名神永圭 さん
ブログタイトル夫夫善哉(めおとぜんざい)
ブログURLhttp://oyatuniku.blog.fc2.com/
サイト紹介文オリジナル『夫夫小説』 推奨肉食系時代劇。オールド上海。薩摩藩風男子高。現代モノ。完結作品多数あり!
自由文男と男の情愛やら肉欲やらをはらんだ娯楽小説を目指しております。
キャラの猛禽ケモノ率、高め。衆道色、濃いめ。男臭、きつめ。情愛、うざいほど!
作品は「江戸もの」「上海もの」など。楽しんでもらえたら幸いです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供33回 / 365日(平均0.6回/週) - 参加 2011/05/21 02:43

神永圭 さんのブログ記事

  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(12)最終回
  •  大久保にある桐野のマンションに着いたのは、午前二時を少しまわった頃だった。 私は路上に車を停め、焼肉の匂いが入り混じった夜風に吹かれながら、覚えのあるエントランスホールに入った。純也は此処に居る。確信があった。桐野の桜がある?此処?以外、純也の眠れる場所はないのだから。 インターホンを押しながら、成田で別れてからの純也の行動を想う。あれから独りで此処へ戻り、私にケンブリッジにいると思わせる為、向 [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(11)
  • 「邦彦って呼べよ」 長い接吻の後、私は純也の耳もとで囁いた。「クニヒコ先生」「先生は余計だろう」 きつく抱きしめ、また口づけする。新婚らしき男女が荷物を山のように積んだカートを押しつつ振り返ってこっちを見たが、私はキスをやめなかった。「言わないと、飛行機に乗せないぞ」 時計を睨みながら、純也を腕の中にロックして粘る。「今度逢ったら言う」 私の顎に唇を押しあて、純也がするりと腕を抜けて走りだす。「絶 [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(10)R18
  • 「欲しいものを見つけてこい」 対岸に建つ大型ショッピング・センターに入った私は、CDショップの前で純也に言った。「無理しない方がいいんじゃない? 大恥かくだけじゃすまないよ。国家資格を迫奪されるね。テレビに出たら、教師もできなくなる。親とか兄弟とか親戚とか、みんな恥をかいて、悲しんで、全部先生の所為なんだよ」「怖気づいたか?」 私は純也の背中を押して、愚かな賭をはじめた。 ショップ内を歩く純也が、 [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(9)
  • 「散歩に行くか?」 窓際のソファに腰かけて、眼下を流れる川をぼんやり見つめている純也に、私は今日二度めの散歩に誘った。 東京より北に位置するN市に住みだして三ヶ月半。純也は十七歳になり、私は仕事もせず、ほとんどつきっ切りで純也の傍にいる。桐野の残した金が充分過ぎるほどあり、当座の生活に支障がないこともあったが、別人のように静かになった純也を独りにするのが恐かったからだ。 純也がうなずいてソファから [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(8)
  •  桐野から電話が掛ってきたのは、午後十一時を少し過ぎた頃だった。私は言われた通り、現金を入れたバッグと二人の着替えや身のまわりのものを詰めた逃走用バッグを持って、桐野の車で甲州街道を八王子方面に向かった。夜のニュースで、歌舞伎町の雑居ビルで銃撃戦があり、中国人二人と世道会構成員三人が死傷したと報じた。桐野はついに殺人を犯し、私はその逃走補助をしているのだ。桐野が自首すれば、未成年の純也は保護され、 [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(7)
  •  眼を開けると、辺りは暗く静かだった。 ベッドに仰臥したまま、ぼんやり天井を見上げる。ここがあの、寝室であるのを思いだす。天井に張られた鏡の中のほっそりした裸の背をナイトランプの暗い光が染めている。獣のように交わった肉の記憶を手繰りつつ、温もりを求めてひき寄せると、振り向いた黒い瞳が濡れていた。「思い出していたんだ」 純也の白い掌に桜の花びらが載っている。「錬さんがね。桜が咲くと、花びらを撒いて抱 [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(6)
  •  三日後の夕方、新宿センタービルで催された指導者セミナーを終え、私は大久保にある桐野のマンションへ向かった。一昨日、昨日と私の部屋に泊まった純也が、着替えを取りに戻っているからだ。 最初の夜こそ眠れない様子であったものの、昨日は落ち着きをとり戻し、今朝はいつもと変わらぬふうだった。胸騒ぎが取越し苦労であれば良いと願うも、楽観はできない。大阪から桐野が帰ってくるのは明日の夜だ。「一緒にお風呂に入ろう [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(5)
  • 「どうしてなの?」 受話器の向うで沙織が声を震わせる。お膳立てした弁護士の口を断ったこともあるけれど、彼女の憤りは別のところにある。桐野のマンションから戻ってまる二日。自宅の電話に彼女のメッセージが幾度となく入っていたにもかかわらず、私は放っていたのだった。 すまない気持ちがないわけではないが、話せば諍いになるのは分かっていたし、桐野親子の魂を抱くような愛の姿を眼にした後では、私と沙織の愛などつく [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(4)R18
  •  闇の中、刺激を受けるペニスの感覚だけが鮮明だった。口中らしき柔らかくて温かい濡れた粘膜に含まれているのが分かる。(沙織?) いや、沙織はこんなことはしない。彼女は受け身の女だ。(それなら? )「錬さっ……」 ふいにペニスが解放され、焦れたような純也の声がした。 私は泥を掻くように意識を浮上させ、無理矢理、眼をこじあけた。霞む視界に、裸体が三つ見える。天井が、鏡になっているらしい。広いベッドに大の [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(3)
  •  桐野家の夜のリビングで、私は純也の養父、桐野錬二を待っていた。純也が即刻連絡をとり、面談が今夜と決まったからだ。 が、どう話せばいいのか―― 二人は義理の親子だが、純也の話が事実だとすれば、純也は実質、桐野の愛人ということになる。そして純也は、それを望んでいるという。 合意の許で成り立っているのなら、私が口を挟む筋ではない。しかし、それならあのセクハラは何なのだ? 投げやりな眼をして、思わせぶり [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(2)
  • 「入江先生も変わっておられますな。法の次は教育ですか。ご立派なお考えは分かりますが、その若さで文句のないキャリアをお持ちなのに、実にもったいない話です。沙織さんのお気持ち、わからなくはないですよ」 大手コンサルタント会社、代表取締役社長の豪田が、禿げあがった額を光らせながら渋い顔をする。 沙織というのは、つき合って三年になる商社のOLだ。普通のサラリーマン家庭の娘だが、母方の伯父が議員秘書をやって [続きを読む]
  • 桜――スレイヴ・トゥ・ラヴ(1)
  • 「入江(いりえ)先生ですね。初めまして、純也です」 玄関ドアをあけるなり、桐野純也(きりのじゅんや)は微笑んだ。くっきり切れこんだ二重瞼の大きな眼を人懐っこくほそめ、ふっくらした唇から清潔な白い歯並がこぼれる。一八〇センチある私より二十センチほども背が低く、私を見上げるパーカーの首も肩もほっそりしてまだ男になりきらない少年のものだ。 通されたリビングはこざっぱりして明るく、私は勧められるまま窓際の [続きを読む]
  • 男道Ⅵ 男地獄<九> 最終回!
  • 「一美(かずみ)の純情を、卑怯なお色気戦法で踏みにじった貴様をおれは赦さん!」 白鳥が、切れ長の三白眼で伊達さんを睨む。後ろに結わえたサラスト髪は、肩甲骨にかかるほど長い。体つきもほっそりしているので、夏の交流戦で初めて見た時、女の人かと思ったくらいだ。交流戦時はホーム側の道着は紺、アウェイ側の道着は白と決まっていて、武翔の主将であった彼は白の道着を着ていた。それがすごく似合っていて、敵ながらかっ [続きを読む]
  • 謹賀新年 2018
  • 慌ただしさに一区切りついた途端、体調を崩してしまいました。今更ですが、新年のご挨拶です。昨年中はご贔屓を賜り、心よりお礼を申し上げます。本年も引きつづき、よろしくお願い申し上げます。はじめに、今年の大河「西郷どん」!番宣を含め、あちらこちらで西郷さんや薩摩藩の特集をしていますね。そんな中、取り上げられるのが、「男道」でお馴染みの「郷中教育」や「薬丸示現流」♪原作は拝読しておりませんが、大久保利通役 [続きを読む]
  • 男道Ⅵ 男地獄<八>
  •  黒沢が、壊さんばかりにドアを蹴る。シカトを決めた伊達さんだったが、あんまりしつこいので、やれやれと上体を起こした。「やかましいぞ黒沢! おれは引退したんだ。喧嘩の相手が欲しいなら、他をあたれ!」 伊達さんが呆れ声で怒鳴る。「そうはイカの我慢汁〜 貴様の引退なんぞ、おれが認めん!」 ズシーン! 体当たりしたのか、ドアがみしっと軋む。「哲男、しょうがないから支度しろ。黒沢のバカ、ドアを破る気だ」 辛 [続きを読む]
  • 男道Ⅵ 男地獄<七>
  •  おれの中で何かがカチリと繋がった。やはりというか、なんというか、上杉のニセだから考えまいとしていたのに――「哲男……すごっ、ああ」 おれの腹の上で伊達さんがよじれる。おれの一物は、嫉妬に狂って完全復活、怒張したッ!「なら、なら、明智さんが惚れてるって云ったら、伊達さんは受け入れるんですか?」「あ、んっ……てつぅ」 おれの上で伊達さんがゆさゆさ揺れる。おれは足を踏ん張って猛然と腰を突き上げる。「ど [続きを読む]
  • 男道Ⅵ 男地獄<六>
  •  伊達さんが気まずそうに眼を逸らし、おれは眼の前が暗くなった。(穴があったら入りたい)「すみせん、おれ……すみません〜〜」 勃起したデカイずうたいを曝したまま、蚊の鳴くような声で詫びる。(離縁、確定だ!) 伊達さんが、ちらっと眼をあげておれを見る。突然変異のシャム猫を想わせる妖しさと凛々しさを併せ持ったきれいな貌。つぶらな瞳の片方は造りものの青だ。以前なら、恍惚として見つめ返しただろうけれど、今の [続きを読む]
  • 男道Ⅵ 男地獄<五>
  • 「なに考えてるんです、伊達さん? おれと桜射は契ってなんか」 「契りました?」 桜射が鼻血のたれたうりざね顔に勝ち誇った笑みを浮かべて、ぬけぬけとほざく。「てめえ嘘つくな!」「入ったもん、ちょっと〜」「押しただけだろう!」「感触あったもん」「このヤローーーー!」 おれは痺れた背を起こそうと懸命にもがいた。このまま桜射の好き放題にさせてたまるかっ!「待て、哲男。こいつの言い分一理ある」 伊達さんが、 [続きを読む]
  • 男道Ⅵ 男地獄<四>
  • 「どうって……なんだよ?」   もじもじされると、こっちも恥ずかしい気分になってくる。 「ぼくのこと、欲しいって思っているんだろう?」 「思ってないよ」 おれが即答すると、桜射がむっとして顏を上げる。 「伊達さまのことを気にしているんだね。心配しなくていいよ。伊達さまに云いつけたりしないから」 「そういうんじゃなくて」 「ぼくのこと、嫌いなの?」 桜射の眼が、涙を零さんばかりにうるうるになる。 「嫌いじ [続きを読む]
  • 男道Ⅵ 男地獄<三>
  •  まるで不義密通の現場をおさえられたかのような後ろめたい緊迫感。 南窓に向かった由良の背を、伊達さんが見据える。表情がないと、きれいな分だけ冷たく見える。伊達さんの無言の威圧に由良のダウンジャケットの背がこわばり、おれの背中も冷たい汗でびっしょり濡れる。「哲男はおれのチゴだ。きさまの言を借りれば、哲男も人妻だってことだ。忘れるな」 由良に低く云い渡し、伊達さんがおれに振り向く。「おれにキスしろ」「 [続きを読む]
  • 男道Ⅵ 男地獄<二>
  •  消灯を過ぎた武徳キャンパスは、外灯の周囲を残して闇に包まれている。 おれは今、由良とふたりで櫓(やぐら)番の任務についている。 櫓は一年の隼人寮の西端にあり、三階建ての寮舎の屋根より上にある。広さは三畳ほどで、上部に鐘突堂がついている。 山風が寒々しくヒューヒュー鳴っている。強い風が吹くたびに、櫓がゆらりと揺れる。 おれは四面ある窓からキャンパスをぐるりと見渡し、北窓に立った。武翔学園のある北は [続きを読む]
  • 男道Ⅵ 男地獄<一>
  • 「奥州の忠重卿という長者に、十四歳になる重光という慈悲心の深い、美しい一人息子がいた」 武田先生が、衆道の教本を朗読しながら机のあいだをゆっくり歩く。教材の物語は、寛永二十年(今からざっと三八〇年前くらい)に記された『心友記』である。屋敷に出入する影正という男が、美息子の重光を好きになるも身分違いに悩む。そんな影正の想いを知った美息子・重光は、影正の想いを受け入れて、深い情愛をかけたらしい。 教室 [続きを読む]
  • ふじの木――俘(とりこ)外伝――
  • 「樹齢千二百年だそうだ。寄って行くか?」 運転席から声がして、不死の青年は閉じていた目蓋をあけた。フロントガラスの向こうは夜になっていて、まばらに灯る街燈が片田舎の国道を覆う濃い闇をおぼろに霞ませている。「見頃らしいぞ」 運転席の男が重ねる。カー・ラジオがついていて、少し早口のパーソナリティーが特別天然記念樹であるという樹齢千二百年の藤の美しさを熱心に語っている。「おまえと同じくらいか?」「そうで [続きを読む]
  • 残り火――俘(とりこ)外伝――
  •  古めかしい天井扇が、闇を混ぜるようにゆったりと回る。「菊川賢吾。十九歳。J大の学生です。蓼科には、ボート部の合宿で来ていたようですね。父親は建築家の菊川賢治。かれが建築学科にいるのは父親の影響でしょう」 開店前のバー・カウンターの奥で、木津音良輔(きづねりょうすけ)は調査書を読み上げる。闇に溶け込む黒づくめの服装とは反対に、仄かな蝋燭灯りにうかぶ長い髪は収穫を待つ稲穂の色だ。眼鏡をのせた温顔に皺 [続きを読む]
  • 美蠍 〜あとがき〜
  •  神永です。 去年のクリスマスにスタートした『美蠍(メイシィエ)』、ようやく完結することができました。 モチベがぐだぐだになった時期もありましたが、更新のたびに拍手やポチで応援くださった読者さま、イラストを描いて盛り上げてくださったUJさま、ボタン穴さま、ぐだぐだに付き合ってくださった小説仲間のKKさま、辛抱強く読んでくださったすべての皆さまに心より感謝申し上げます。 『美蠍』は、某ハードボイルド [続きを読む]