海風 さん プロフィール

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海風さん: 海風の徒然なるままに
ハンドル名海風 さん
ブログタイトル海風の徒然なるままに
ブログURLhttps://ameblo.jp/fu16-kai19/
サイト紹介文イケメンですねの本編の続きと別次元を書き、今はキャラをお借りしてパラレルを書いてます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供168回 / 365日(平均3.2回/週) - 参加 2011/07/06 19:14

海風 さんのブログ記事

  • 静寂にして尊大に 123
  • あーでもない、こーでもないと頭を抱えるミニョは、隣に人の気配を感じて、チラリと見た。ミナムだと気付くと、バツの悪そうな顔で口を小さくすぼめて目線をそらす。 たとえ、兄といえどもこの十年は離れていたわけで、好きな人ができたことも隠してきたのだ。いつからと追及されても困るし、何故テギョンなのかと訊かれても困る。 だがミナムは、何も言えずに俯くミニョの頭に手を置いた。 「ずっと子供だと思っていたのに、 い [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 122
  • 「仇じゃない、・・お父さまを殺したのは晏国の王です。」 ミニョはミナムに訴える。 「こいつも同罪だ。 見たのだろう? 血まみれで父を見下ろしていたのを。」 ミナムの言葉にテギョンの目がミニョへと動く。ミニョは戸惑いの表情を浮かべてテギョンを見返した。 「・・・見下ろしていても、見殺しにしたとは限りません。」「なら何故そう言わなかった。 少なくとも最初に会ったときに話すべきことだ。 そもそも、皇帝が皇子 [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 121
  •    願い ヘイは自分の屋敷に戻っても、気分が晴れなかった。 ミナムが現れた事で、テギョンにとってミニョもただの駒だと思ったのに、まるで通じ合っているかのように、同じ目的だと言い切ったミニョが頭から離れない。 『ファン・テギョンは死んだ。』 そう言ったテギョンの姿を思い出す。だけど・・・テギョンが真実を知る目的はどこにある? 復讐?だったらミナム王子を隠す必要があるかしら。王子を表に出し、晏国に戦を仕 [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 120
  • 離れに戻ったミニョは中に入るではなく、置かれた長椅子に座り、千々に乱れた気持ちを静められずにただ庭を見ていた。 薬屋の仕事なんて誰にでもできる事、王女と知って続けられるだろうかと思う。でも、お兄さまと出ていくのはだめだといった、ならここに残っていいと考えている?テギョンの考えを読む力など、ミニョにあるはずがない、これからどうなるのか、どうするつもりなのかと、堂々巡りを続けるばかりだ。 ただ、王女と知 [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 119
  • ヘイはジョンヲルとなったテギョンに近づくために、ミナムを利用しようと考える。 人通りの少ない道、そこからさらに脇道に面したところに門のある家、ヘイはその家を借りてミナムを案内する。 『隠れることが目的なら、お付きの人も出歩かないほうがいいわね。』 案内された家を見て、あの日、家を用意するよう言ったジョンヲルに、ヘイが言った事を思い出した。 『私が責任をもってお世話します。』 思い出される言葉、その言葉 [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 118
  • 「だめだ!」 ジョンヲルの声にミニョとミナムが振り向いた。 「・・・・・・だめとは?」 気に入らないって顔でミナムが訊き返す。 「コ・ミニョを連れてここを出る事です。」 睨むように見ているミナムを、まっすぐに見てジョンヲルは言う。 「この煌国で、ミナム王子の顔を知っている者はいない、 だから一人なら、誰も気にも留めない、気付かれない。 だが、」 話すのを止めたジョンヲルは、視線をミナムからミニョにゆっく [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 117
  •    亡国の王女 誰もが明け方に寝床に入ったジョンヲルの屋敷では日が昇っても、動き出す者はなくとても静かだった。 だが眠っていない者が二人いる。 その一人ミナムは、パクの隣で布団に身体を横たえてはいたが、その目は天井を見つめて、あれこれと考える事に忙しく、もう一人ジョンヲルは雨戸を閉めて暗くした部屋でも、眠れずに寝床に座っていた。 理性ですべてを制御できても、感情がなくなるわけではない。初めて見た夢が [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 116
  • 空が白み始めてくる。ジョンヲルは障子戸を閉めているフニにまた小声で指示を出した。 「お部屋をご用意いたします。 こちらにどうぞ。」 フニはミナムとパクに言うと部屋を出て行こうとする。だがミナムはジョンヲルを見たままで動かないかった。フニが振り返り、パクもミナムを見る。 ジョンヲルがミナムを見返して二人の視線が交差した。 『何か?』 ジョンヲルがそう口にしようとした時、ミナムがそれより先に口火を切った。 [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 115
  • 「ああ、もしお疲れなら休んでください。 この部屋は安全です。」 ジョンヲルはミナムにそう声をかけた。だがそう言ったジョンヲルは休もうとはしてない、じっと何かを待っているように思える。第一、襲ってくると明言しておきながら休めと言われても休めるものではなかった。 ミナムは目でそれを否定したが、いつ来るのか、本当に来るのかも分からない状況で、まんじりともせずにただ時間をつぶすだけなのは、実際とても疲れる事 [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 114
  • 「刺客が罠に掛かるまでは、その場を動かないでください。」 怪訝な顔をしているミナムにだけでなく、ジョンヲルはミニョにも顔を動かして念を押す。 「この部屋は刺客に向けての餌です。」「餌、・・・分かっていたのか私が来る事を?」 おまえが教えていたのかと、ミナムがミニョを振り返ったから、ミニョはブンブンと顔を振って否定した。 「私は謀士です、そして刺客は初めてじゃない。 どのような事にも対応するだけの準備は [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 113
  •    布石 先に屋敷に戻ったミニョは、落ち着く事が出来ずにジョンヲルの前をうろうろと歩きまわった。 時々足を止めてはジョンヲルを見る。遅れて戻ると言ったジョンヲルの言葉を信じていないわけではない。 だが馬車で、王女だと知られた事にどう言おうかと考えていた時、「一人、つけてきている。」と、ジョンヲルがこれまでと変わらぬ淡々とした口調で言った事が、ミニョの心に落胆という影を落としていた。 胡国の王女だって [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 112
  • 「所属部隊を名乗れ!」 ジョンヲルの声がピリピリと響く、その声に兵の動きは止まったが、仮面を付けた者が偉そうにとでも言いたげに、剣を握ってにらみ返した。 「私を知らないとは煌国の者ではないな。」 ジョンヲルは落ち着いた声で言い返し、その言葉に空気が張り詰める。 「行首、皇宮に使いを送れ、仮面の謀士を知らぬ者が煌国の兵に扮しているとな。」 兵は顔を見合わせた。仮面の様相に畏怖なる声、さらに皇宮と関わりの [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 111
  • ミナムの口から出た謀士との関係、 関係!? あまりに驚きすぎて、ミニョは二度瞬きをした。それからどう答えるべきかと考える。 大家と借主、主人と薬屋、謀士と依頼人、どれも間違いではないが正しく言いえてはいない。 「えっと・・・・謀士のジョンヲルさんは大家で、それから…患者? 胡国の為の情報を教えてもらう代わりに、私が薬を調合しています。 あっ・・・私が最初に薬の知識で助けたのです。 つまり・・・持ちつ [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 110
  • 煌国において、王女を襲った刺客が、全員殺されたとの知らせがアン王に届いた。 こたびのうわさに、煌国では晏国との交易を止めるべきだとの声が広がっており、一方使節団も身の危険と帰国の途についたが、リセ王女だけが頑なに残った事が告げられる。 「それで、うわさの出所はわかったのか。」 報告を受けたアン王は、リセ王女が残った事に頷くと、煌国に密偵を送った目的を確認する。 「申し訳ありません、煌国と胡国の国境付近 [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 109
  •    もう一つの真実 ジフンが晏国の刺客を匿っていたこともあって、ギョンセは、ますますファランへの疑惑を深めていたが、まだ問い詰めるだけの証拠はどこにもなかった。 そしてギョンセが動けない事を、ジョンヲルも分かっていた。フニを呼び、ロイを通してシヌに、ジフンと会いたい事を伝える。ちょうどシヌの方もジョンヲルに訊きたいことがあり、すぐにも会う算段が整えられた。 この間も散々心配し、門前で待ったミニョは [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 108
  • 「内密に位の低い医者を集めていただけますか。」 ジョンヲルの言葉にギョンセはまた眉を寄せたが、総監に指示を出した。 やってくる医者を待ちながら、ジョンヲルは何も言わなかった。ギョンセも、さっきよりは幾分冷静に、リセとジョンヲルの会話を分析していた。 リセの口からでた皇后の名、ギョンセはそれがどこに結びつくのかと考える。 皇宮の外に出ている医者を連れてくるには、それなりの時間がかかる。その間、ギョンセは [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 107
  • ジョンヲルが去ると、そこにシヌが現れた。今の話をシヌが聞いていた事を知り、リセは動揺を隠しきれずに表情を硬くし、そんなリセの前にシヌが座る。 何を言えばいいか分からない。落ち着かない瞳の揺れがリセの心情を物語っている。シヌも知っていた事とはいえ、複雑な表情をしていた。 「あの・・・ごめんなさい、黙っていて・・・でも、今更だけど、確認した訳ではないから・・ それに、知らなかったの、父が・・・あなたの兄 [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 106
  • ギョンセはジョンヲルを呼び、ミニョやフニには見張りを付けた。 皇宮に呼ばれた事を心配するミニョとフニは、前回同様、ジョンヲルが出てくるのを門前にて待っている事を知る。 ギョンセは次の指示を総監に出した。二人だけで話したいというリセの要望を聞き入れたふりをして、ジョンヲルを庭園に案内させる。 見える所にいる警護の衛兵が少ない事を、ジョンヲルは歩きながら確認し、池に面した東屋で待つリセに気がついた。 東屋 [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 105
  • 「お 王子と晏国の兵が・・・入り込んでいるのですか。」 ミナムが煌国にいて、晏国の兵も煌国にいる、なぜそうなったのか、あまりに思いもよらない事で、ミニョの頭では整理できる事ではなかった。 「ミナム王子も晏国の兵も通行証を持たない、なのにどうやって入国できるのですか。」「晏国の兵は煌国の兵に扮して入ったか、手引きした者がいるのだろう、 ミナム王子は・・・」 ジョンヲルは、ある疑問を持ってミニョを見たが [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 104
  •    自滅への道 それはシヌがいつもの確認にリセのいる宮殿に訪れた時だった。 突然聞こえて来たリセの悲鳴に、宮殿内に飛び込んで駆け寄ると、三人の刺客がリセを囲もうとしていた。 シヌは剣を持たないまま、リセと刺客の間に割り込む。 「シヌ殿下。」 盾となったシヌの後でリセが声を上げると、刺客は退却の合図を出す。シヌはとっさに逃げ道を阻もうと動いた。 衛兵が来るまでの時間を稼ごうと考えての行動だったが、一人の [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 103
  • 「ジェルミ、何の用だ。」 入って来たジェルミを身咎めて、ギョンセが訊いた。 「お話し中に申し訳ありません。 謀士のお付きの者が、どうしても伝えて欲しいと申しまして、それも至急との事で・・、」 ジェルミは前置きをしたところで、言いにくそうに二人の顔を交互に見た。 「なんだ。」 ジョンヲルより早くギョンセが声を上げる。 「その者が言うには、一緒に迎えに来たミニョという娘が、 皇后の宮殿に連れ去られたと言うの [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 102
  • スジンを知っているかと訊かれたミニョは、突然の事にすぐには頭が回らなかった。 「もっ・・ちろん知っています。 おか・・お顔は見た事ありませんが、胡国の王妃のお名前です。」 だから、知らないで通せばいいところを正直に答えてしまった。言った後で唇を噛みしめる。 だがファランには思わぬ返答だった。知らないと言えば、何故嘘をつくのかと責める事も出来たが、知ってはいるが会った事はないでは嘘とは言えない。 「スジ [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 101
  • 不安と覚悟、ギョンセの前に立ったジョンヲルは、心中を隠してうやうやしく頭を下げた。 「皇帝陛下にご挨拶申し上げます。」「突然の呼び立てに驚いたであろう。 訊きたい事があって呼んだのだ。」「どのような事でございましょうか。」 ギョンセはにこやかな笑みを浮かべて立ち上がり、その距離を詰めてくる。 「この間、私が訊いた事を覚えているか。」「はい、ジフン殿下の依頼内容でございます。」「そうだ、だがあの時言っ [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 100
  •    脱出 ミニョは配達と偽って屋敷を出ると、振り返り振り返り、辺りを窺いながら約束の場所へと向かっていた。 つい先日、ミニョの所に胡国からの使者と名乗って薬剤の注文が来たからだ。 その短い手紙を見た瞬間、ミニョは顔色を変えた。それから近くにジョンヲルがいなくてよかったと思う。 手紙の文字に見覚えがあって、それは兄に仕えるパク大監からだとすぐにわかった。そして分かったとたんに不安が襲った。これまでパク [続きを読む]
  • 静寂にして尊大に 99
  • 「怒らないんですか。」 ギョンセによるジフンの処罰を聞いたミニョが、怒った声でジョンヲルに訊く。 「何をだ?」 ジョンヲルは少しばかり口元をほころばせて訊き返した。ミニョの邪心のない顔を見るとついつい緩んでしまうのだ。 「何をってジフン皇子の事です。 あれほど都を騒がせて、その証拠もあるのに、禁足と減棒だけだなんて、 おかしいとは思わないのですか。」「晏国が動くかも知れない状況で、ジフン皇子の罪を暴露 [続きを読む]