sakurai さん プロフィール

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sakuraiさん: cocode note
ハンドル名sakurai さん
ブログタイトルcocode note
ブログURLhttp://days.arukash.net/
サイト紹介文書かなければ忘れてしまうようなことかもしれない
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供101回 / 365日(平均1.9回/週) - 参加 2011/08/04 16:01

sakurai さんのブログ記事

  • ざらりよりさらり
  • 雨の日が続いている。急に寒くなってきて、薄い毛布を引っ張り出したり、クッションカバーをふわふわに替えたり、加湿器を出したりなどという準備が楽しい。ひとつ冬仕様に替えるたびに、ひとつ温かくなる。手に触れるぬくもりが嬉しい。最近、NHKで放送している『この声をきみに』を楽しみに観ている。朗読教室が主な舞台となっていて、人の心や情景を想像することが苦手な数学者を竹野内豊が演じている。その彼に、先生役の麻生 [続きを読む]
  • ミスミスミオ
  • オキザリス・トライアングラリス この写真では分かりにくいけれど、大きな三角形の葉が3つでひとつの葉になっている。三角形の葉が珍しくて買ってから3,4年だろうか。冬の間、地上部は枯れてしまうので姿が見えない。今年はいつまで元気で外にいるだろう。三角といえば昔、三角(みすみ)という名字の同級生がいた。小学校の4年の頃に転校して来た男の子だ。それまで三角形の「サンカク」しか知らなかったから、同じ字を「ミス [続きを読む]
  • きのうきょうつれづれ
  • ベランダのローズマリーが花を咲かせている。土だけ残ったプランターの上に乗せていたら、鉢穴を通り抜けて下までしっかり根を張っていたらしい。角度を変えようとして、ひょいとローズマリーだけ持ち上げたつもりが、ずっしりと下の大きなプランターがついてきてびっくりした。根の力はすごい。 秋バラはひとつ。粉粧楼(ふんしょうろう)が咲いている。ここ2,3年の内にあるであろう改修工事を見越して、バラの数は極力減ら [続きを読む]
  • 一応、先輩なんですけど
  • 趣味の仲間に若い女性が加わった。今までは、私より年上の人ばかりがいて、中にはお孫さんがいる方もいらっしゃるという環境に、その方々の娘世代より若い方(ひょっとしたらまだ20代かも?)がポンと加わったわけだ。彼女から見たら私もおんなじ年配のオバサンかもしれないけれど、少しだけ若いつもりでいた私としては立ち位置が微妙になって、正直言って戸惑った。正確には、なんで私は戸惑ってしまうのか、ということに戸惑った [続きを読む]
  • 水曜日から
  • 水曜日。ホールの開場を待ちながら、隣接するビルにぶる下がったゴンドラを飽かず見上げていた。 始めに見た時は、少しずつ下に降りているところで、人の手が窓を拭いているのが分かった。次に見た時ゴンドラは、ゆっくりゆっくり上に上がっていた。4人乗っているようだけど、もう誰も窓は拭いていない。上まで上がって終了ということなんだろう。せっかく下まで降りていたのに、またてっぺんまで上がるのを待つのはどんな気持ち [続きを読む]
  • ケーキと寿司折り
  • 土曜と日曜、それぞれ別のイベントが終わった。楽しみでもあり面倒でもあったので、ずっと気にかかっていた事柄だった。それが終わればすっきりするだろうと、週明けの「普通の月曜日」が来るのを随分前から楽しみにしていたのだけど、実際にやって来た今日という日はただ、疲れてヘロヘロの月曜日だった。むしろ昨日のバタバタ(それができた元気)が懐かしい。 日曜日は秋晴れの爽やかな日だった。と言っても、それを知っている [続きを読む]
  • 『田中家の洗面所』(後)
  •  結婚した姉の住まいを訪れた美冬は、玄関を開けた途端、もわっとした室内の空気に顔をしかめた。「お姉ちゃんさ、妊婦のつわりが辛いのは分かってあげたいけど、もう少しなんとかなんないの?」「なんとかならないから美冬を呼んだんでしょ」 散らかった洗濯物を避けて、美冬は締め切った窓に近づく。「田中君の部屋の方がまだマシだわ」とひとりごちながらカーテンを全開にしたら、窓枠の隅から何かがコトンと床に落ちた。拾い [続きを読む]
  • 『田中家の洗面所』(中)
  •  山本室長は教室の窓辺で小さなポトスを育てていた。外の通りから見上げるとそれは、「英会話教室」と描かれた二階の窓の、ちょうど「英」の字の下に、ポイントを置いたかのように映って見える。  アルバイト講師の秋乃は、そのポトスの世話をすることを日課にしていた。透明なジャムの空き瓶に、ライム色のポトスの枝が2本だけ差し込まれている。秋乃はその葉を拭き、水を足す。  仕事の手が空いた時も、ついポトスに目が行く [続きを読む]
  • 『田中家の洗面所』(前)
  •  お酒が入った時に田中氏が決まって始める話のひとつに、「うちで使ってる歯ブラシ立てってさ、実は元カノが買って来たやつなんだよね」というのがある。  田中氏は40代で、もう結婚して5年以上になるし子供もいる。その家庭で使っている歯ブラシ立てが、学生時代に昔の彼女と同棲していた頃から使っているものだというのだ。  何度も聞かされている者たちは「田中さん、物持ちいいんですよねー」と流したが、初めて聞いたらし [続きを読む]
  • 自由
  • 振り返るると、8月から週に一度の更新になっていた。お気に入りのブログのひとつが毎週火曜日に更新されるのだけど、それを読むと、あ、一週間経ってしまった、私も何か書こうというスイッチが入って、それで、どうにかこうにかの週一だった。 定期的に目の前に現れるものがあると、やる気スイッチに繋がりやすいのかもしれない。いや、昔も曜日を決めて更新される日記を知っていたけど、その時はふーんとしな思わなかったから、結 [続きを読む]
  • 役割を演じる
  • 強い雨や風に煽られ、葉がチリチリに捩れて生彩をなくしたアサガオに、新たに咲いた花が不似合いなみずみずしさを添えている。台風が過ぎた数日の暑さも去り、今日は一段と涼しい。朝の一通りの家事を終えて新聞を開いたが、知らないうちにテーブルに突っ伏して眠り込んでいた。はっと目が覚めて、時計を見る。今がいつで何をすべき時だったかと、脳内で記憶を早回しして焦るのも久しぶりのことだと思った。 昨日はある研究会の席 [続きを読む]
  • 出かける時は忘れずに
  • 出かける時、以前は必ずバッグに文庫本を入れていた。 電車に乗るにも、病院に行くにも、本を持っていないと不安だった。読みかけで気になる本を持っていくこともあれば、その時々、その場に合った読みやすい本(いつでも閉じられる短編集か、時間を忘れるストーリーか、など)を選んだりしていた。 そのうち、少しでもバッグを軽くしたいと思うようになって、「読みたい本」よりも重量のより少ない本を選ぶようになった。迷えばキ [続きを読む]
  • アオスジアオリンガー
  • 先日、ベランダに珍しい蝶がいると娘が言うので覗くと、黒字にきれいなブルーの模様のあるアゲハ蝶がひらひらと飛んでいる。プランターにはいろいろな葉が繁って緑は多いけれど、花のないベランダだ。蝶は忙しげに植物に近づいたり離れたりするだけでとまらない。「ない! ないない! 花がない! ここにもない! こっちにもない!」と焦るようにヒラッヒラヒラとひとしきり飛び回った後、諦めてベランダの外へ流れて行った。 名前 [続きを読む]
  • ダトス
  • あまり馴染みのない道沿いの、洒落たアパートの脇を通りかかった時、ゴミステーションの大きな箱の蓋に貼られた手書きの文字が目に留まった。 「ダストボックスには以下の物を入れないで下さい」 「以下のもの」が何なのかまでは読まなかった。きっといろんな住人が居て困り事も多いのだろう……と、通り過ぎかけて何かがおかしいと感じた。2歩ほど戻って確かめると、「ダストボックス」であるべきところが、「ダトス [続きを読む]
  • 代車
  • 車の横腹が少し凹んでしまった。勝手に凹むわけはない。夫が凹ましてしまったのだ。修理に出したが、お盆休みの影響で混んでいるらしく、既に2週間以上が経っている。その間もちろん、代車を借してもらってはいるのだが、これが、元の車よりも高級な車なのがなんとも落ち着かない。今まで代車と言えば同じクラスか、「いかにも代車」な趣だったりしたものだったから、ピカピカの新車に戸惑う。車体も大きいし、そもそも運転が好き [続きを読む]
  • シュレディンガーの犬
  • 海にも山にも行かずスイカも食べず、夏らしいことは何ひとつしていないと思っていたけれど、日傘も差せないような人混みを暑さに負けそうになりながら歩いた昨日、これが「夏らしいこと」じゃなくて何だろうという気になった。というわけで、猛暑の渋谷で娘と観劇。舞台はとある劇場。国民的スターから地元の大学生まで、あらゆるキャリアを持つ俳優やスタッフが集まり、リハーサルが行われている。演目は、死者の言葉が生きている [続きを読む]
  • 雀の夜
  • 雨が続いて涼しかったお盆が過ぎ、また暑さが戻ってきた。フラフラリどこへ行ったかと思えば夏はまだここにありてカラリ。 ベランダの鉢植えの隅に生えてきた雑草も暑さに萎れている。抜いてしまえばいいものを、そのまま一緒に水を与えて、元気になればなんだか嬉しい。カタバミもある。黄色い花の咲く、クローバーみたいな葉の小さな雑草だ。美容院で見た雑誌に、カタバミの葉で10円玉を磨くときれいになると書いてあったが、カ [続きを読む]
  • そこここに夏情報
  • 往きは必ず歩くのに、帰りはわずかな上り坂を苦にして、たった二区間をバスに乗ってしまう。すぐに降りることができるようにと、一番前に立つ。 締め切った車内は静かで蝉の声も聞こえない。冷房が効いていて、汗は一瞬で引いていく。それでも、揺れる窓の外を見れば変わらず空は青く、緑は日差しを受けて光り、ヒマワリが咲いて道は白い。そのまま絵日記に描かれそうな「夏」がそこにある。 先日読んでいた『車輪の下』の中にあっ [続きを読む]
  • 全力・シミュレーション
  • 40人を越える受講者(主に高齢者)を前にしてあることを指導するというシミュレーションを繰り返している。実際に目の前にいるのは先生や仲間で、合わせても10人ほどだけど、もっと大勢を前にして広い部屋でやっているつもりでやる。当然、声は張らなければならない。動作も大きくする。あれは言っただろうか、これは伝えただろうか順番は合っているだろうかと頭もフル回転で、短時間なのに終わると驚くほど疲れている。これを来春 [続きを読む]
  • 内向的な人にありがちな後悔
  • A、B、C、Dと私は、20年来の知り合いだ。(「友人」と呼べるのはAだけかもしれない)私以外の4人は、当時からお互いの子を通してもっと親しいつきあい方をしていたけれど、私はそこに加わっていなかった。子供を遊ばせながら砂場の周りでお喋りしたり、お互いの家でお茶をしたりとかを、意識して避けていたからだ。(余談だけど、そういう付き合いをしなくても、子供は困らずにちゃんと社交的に育ったから、苦手な人は無理なママ [続きを読む]
  • 8月はシシリエンヌ
  • 8月はシチリアに行く……わけではない。フォーレの「シシリエンヌ」を仕上げることにした。 私にとってピアノは再現ゲームのようなものかもしれない。耳で聞いただけで全部弾けたら凄いけれど、そこは凡人なので「楽譜」という設計図が要る。そうか、ここはこんな風にできているのねと感心しながら、その設計図通りに進めていくと、だんだんその形ができてくる。それが楽しい。 レッスンに行けば、先生が細部の不具合 [続きを読む]
  • 夏に読む
  • 今日は一日中エアコンを使わなかった。こんなに過ごしやすい日は何日ぶりだろう。穏やかな自然の風が家の中を通り抜け、家も犬も、久しぶりに深く自然な呼吸している気がした。私も、足元を冷やすことなく快適に過ごせた。夏といえば読書という話を毎年書いている気がするけれど、今年の夏は、15歳の頃に読んだものを再読している。先日はコレットの「青い麦」を読み、今はヘッセの「車輪の下」だ。一度読んだことがあると言っても [続きを読む]
  • 闇に書く
  • 真夜中に目が覚めてしまったら、昔の楽しかった思い出に浸ったり、好きな人や好きなことを考えて、ゆったりとした幸福感の中で夢に誘われるようにしてまた眠りにつく。なーーーんて、そんな上手いことはいかない。真夜中にふっと目が覚めて眠れず、暗闇の中で眠れ眠れと目を閉じていると、命に対する不安とか、忘れかけていた嫌なことや、昼間ならどうでもいいと思うようなことが、うぬぬと頭に浮かんで来る。中でも始末が悪いのは [続きを読む]
  • 認められたいけれど目立ちたくはない
  • 試験や数字でそのレベルを客観的に表す手段がないタイプの趣味の、狭い狭い狭い世界での話。年数を重ねてだんだんと上から認めてもらえるようになり、それにつれて立ち位置が変わってきた。あと何年かしたら私はあの位置にいて、あんなことやこんなことをしているのかも……という道筋が、気づいたらはっきりと目の前に見えるようになっている。思いつきの選択から始めたのに、それによって全く望んだこともなければ想 [続きを読む]
  • 段のない生活
  • 三連休の初日に法事があり、夏の陽の差す混み合う道を、車で運ばれた。高速道の壁にはオレンジ色のノウゼンカズラが揺れていて、いつの日にか思い出すいつかの夏が今、またひとつ脳裏に焼き付けられているんだなとぼんやり思う。 その晩は実家に泊まった。翌日、母がある趣味の戦いに武器を携えて早々に出かけたので、家事のあれこれを引き受けた。特に、洗濯。衣類のあと、自分たちの使ったシーツと枕カバーを洗う。それを見た父 [続きを読む]