喪霜 さん プロフィール

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喪霜さん: 雪白猫のプレリュード
ハンドル名喪霜 さん
ブログタイトル雪白猫のプレリュード
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/anahita0228_cat
サイト紹介文オリジナル創作ブログです。 ファンタジー世界の設定・小話があります。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供42回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2011/10/08 12:49

喪霜 さんのブログ記事

  • コワレイト4-3
  • 『壊れる』言い得て妙だ。死ぬでも尽きるでもなく、壊れる。今までこの力にずいぶんと振り回された。同時に助けられてきた。現職に就くにしたって、オレ自身の身体能力だけでは国家間を渡り歩くほどにはなれなかっただろう。人間ではないからこそ成せたのだ。だから代償だってあるのだろう。あまねく魔族は、オレは、大多数の輪を外れ、孤独に苛まれながら生きる。そして安らぎとはかけ離れた最期を迎える。不思議と嫌な感情はなか [続きを読む]
  • クフィールトップ
  • レム=アディエル=クフィール/アディオ1世神聖クフィール帝国帝王。旧貴族たちが支配する政治体制を打ち壊した英雄。貧富の差が激しく、金や権力はもちろん、知識や技術すら旧貴族が独占していた状態から、民のための政治を敷き、国教を聖教に定めて国を纏め上げ、”すべての子供たちが基本教育を受けられる”法と設備を整えたため、民衆から絶大な支持を得ている。元々は戦地の孤児院で戦いながら暮らす孤児だった。それなので [続きを読む]
  • コワレイト4-2
  • レムに呼び出されたのは、年が明けて間もない春のこと。エージェントの連絡役から封書を受け取ったのだ。中には『暇がある時来てくれ』と書かれた紙切れ1枚のみ。いつかのパーティーを思わせる大雑把さだった。──帝国に来て間もない頃は、よくラニーニャに「こんなのが王で大丈夫なのか」って愚痴ってったっけな。彼女からの返答は「大丈夫だから国が続いてるのだろう」。もっともだが、彼女もまた変人なのだと思い知った。シカ [続きを読む]
  • コワレイト4-1
  • 4 『糸が切れるのはいいんだ。歩く道が違っても、生きてればまた繋がれるってアタシは信じてる。でも壊れるのはダメだ』──絲は、壊れてしまった。 霊安室で見たあいつの体は作り物のようだった。冷たい上に、重い。首から上がない分、妙に滑稽で空虚だ。どんな気持ちで死に臨んだのかまったく分からない。中途半端に曲げられた指や掠り傷の残る膝、貴族らしからぬウォームグレイのコートからはなにも読み取れない。苦悩してた [続きを読む]
  • 幕間 悪魔と少女兵器
  • 男は、多分、今初めて顔を上げた。全てに絶望して。光も望みもない世の中を生きてきて。自分には血と汚濁しかないと思っていた。そんな男が、初めて顔を上げた。一縷の希望の気配を感じたのか、ただの気紛れだったのか、それは誰にもわからない。ただ死んでいるも同じ、虚ろな瞳に、ゆっくりと世界を映した。視界に広がっていく光。でも男は知っている。こんなものは紛い物なのだと。所詮、光に焦がれる人間が作り出した人工の灯り [続きを読む]
  • コワレイト3-10
  • 駆ける、クフィールの城下町を。下らない言葉から逃れられるように。悪い夢から覚められるように。景色はグラグラと揺れ、平衡感覚も覚束ない。空気が入ったか雑踏の音か、耳鳴りがひどい。あるいはそれは堰を切って溢れ出した不安や不快が警鐘を鳴らしているのかもしれなかった。「………ッ」馬鹿を言うな。こんなの、なにかの間違いに決まっているだろう。もしくはレムやラニーニャの企み通りなのだ。悪魔を抱き込んで一芝居打ち [続きを読む]
  • コワレイト3-9
  • 横領罪を報告すべく何年かぶりに訪れた役所で、レムは静かに笑っていた。「もう、お前さんから声をかけられることはないと思っていた」「よく言う…!!」どうして余計な発言をするのだろう。淡々と用件だけ聞いてればいいものを。家族に向ける親愛と人間に対する不信、両方を抱かせる男。恩人にして、どうあっても敵わない・逃れられない相手。今でもなお、手の平の上で転がされてる感覚がぬぐえない。隠し事が暴けない。真意が未 [続きを読む]
  • 3代らくがき
  • 好き:平穏な日々/嫌い:大切な人を守れない自分父と祖父を差し置いて、一番イケメンに描けた気がする(女の子にそういうこと言いますか)好き:家族/嫌い:家族を害するものすべて軍服系魔術師。豪気な性格してるのに、誰も男だと気付いてくれません。好き:堅実な努力・優秀な人間/嫌い:愛ばかり求める女スノーフリウが地雷の人。厳しさ・正しさを重視する。 [続きを読む]
  • 大雨の降る前に
  • ノートに落書きした娼館の女主人(”コワレイト”より)。シンク兄と出会った20代前半頃?ブルネットの巻き髪に濃い化粧。でもいい人。経営や娼婦の世話が仕事なので、自身が抱かれることはない。本名:モリー=ラフレシア。地方出身。家庭内暴力で子供が産めない体になったり、それが原因で結婚が失敗し弟が自殺したり、ハードモードのティーン時代を過ごした末、王都の下町近くで娼館を開く。娼婦1人1人を娘のように思ってい [続きを読む]
  • sss詰め合わせ2
  • 閉じ込められた部屋。黒い天幕で覆われ、本棚がびっしり置かれた妾の世界。眩い光が今日も笑って、「饅頭のお裾分けもらってきた。出来立てだってさ」希望を、ぬくもりをくれる。「厨房を通りかかったらいい匂いがしてさ、のぞいたらおばちゃんが”特別に”って」「虎太郎は頑張ってますものね」「まだまだだよ。礼儀作法も教養面でも叱られてばかりだ」「…想像つきません」手渡された丸い包み紙。指先を遊ばせて熱を逃がしつつ割 [続きを読む]
  • コワレイト3-8
  • 悪魔の指摘通り、食事も睡眠も満足に取れていない。いや、危険が付きまとう仕事上、意識的に取ってはいる。補給は欠かさず、睡眠時間は充分に。それでも質は悪く、焦燥からは逃れられてはいなかった。砂を噛むような味気ない食事。何度も意識が浮上する浅い睡眠。辛うじてまともさが保たれてるとしたら、クゥといる時間ぐらいだろうか。情報屋の言葉が当たったと言うべきか、彼女は社交辞令を真に受けて、本当に飯を作りに通ってき [続きを読む]
  • 魔女への縫い包み
  • 悪魔の指摘通り、食事も睡眠も満足に取れていない。いや、危険が付きまとう仕事上、意識的に取ってはいる。補給は欠かさず、睡眠時間は充分に。それでも質は悪く、焦燥からは逃れられてはいなかった。砂を噛むような味気ない食事。何度も意識が浮上する浅い睡眠。辛うじてまともさが保たれてるとしたら、クゥといる時間ぐらいだろうか。情報屋の言葉が当たったと言うべきか、彼女は社交辞令を真に受けて、本当に飯を作りに通ってき [続きを読む]
  • sss詰め合わせ
  • 翡翠色の髪が印象的な人だった。男性の髪にそこまで注目するのはおかしいのかもしれないが──彼を見ていると、回帰の錯覚に陥るのだ。前進しているようで過去へと、己が意識はちっぽけな一片となり、大きな腕(かいな)に捕らえられてしまう。「…………」あなたは数度またたきをして、幻惑を跳ね除ける。何のことはない、この翡翠色は王城の地下神殿と同じ色。幼い頃、父王に連れられ畏怖した、神を崇め奉る古代造られた、あの不 [続きを読む]
  • メモ
  • ・クフィール勢はシンクローアの復讐相手が誰か知らなかった(現在も知らせていない) 「スノーフリウにいる」「女」「好き勝手されたから、やり返してやる」程度の情報。 もし詳細に知っていたら、「王女に個人的復讐なんて、国賊扱いされて捕まるからやめろ」と力づくで止めていた と思われる。だからこそシンクローアも言わなかった。・スノーフリウ滞在期間、シンクローアは細心の注意を払っていた ”復讐が見つかったらマ [続きを読む]
  • コワレイト3-7
  • 窓を開け、夕風に涼んでいたらノックの音。心当たりはなく、眉が寄った。「──あ?」昼間は乾いた暑さに苛まれるが、夜になると肌に心地よい気温になる。過ごしやすい西方の晩夏。あれからまた仕事が入り、アパートにはろくに帰っていなかった。エージェントから支給される仮住まいとも言うべき宿舎の一室で寝泊りしていた。コンビ相手と相部屋というのもあって、若輩の頃は使用を躊躇していたが、今は気楽に立ち寄っているのだ。 [続きを読む]
  • コワレイト3-6
  • 無心に仕事に打ち込んでいれば時間はあっという間に過ぎる。後輩の相談に乗り、スラム街の友人と飲み明かし、たまに娼館でチヤホヤされて。気ままな生活だ。苛立ちや猜疑はいまだあるが、それだけにかまけてもいられない。沈む心をそぎ落とし、オレは進む。例年より厳しい冬。レムともラニーニャとも会わず、悪魔も見かけない。ライノヴェルトの屋敷には二、三度顔を出したが、単身赴任先での生活や仕事が忙しいのか、一度も帰って [続きを読む]
  • コワレイト3-5
  • 春を迎えたライノヴェルト邸は一段と明るくなったようだ。新たな生命の兆しを祝福しているのだろう。庭の花々が増え、日中に訪ねると女子供の声でにぎわっている。「まま、たっち!」「はあい、…お嬢様ともしてあげて?」「ふふ、2人ともかわいい。それでシャーリィ、お昼は私が作ってもいいかしら?」「奥様は大人しくしてて下さいって言ったじゃないですかー!」そんなやり取りを遠く聞きながら、オレは今日も手伝いに向かう。 [続きを読む]
  • クフィールの人々
  • ライノヴェルト家の使用人・ティモシー=マンチェッタ。ティムくん。厳しい父と優しい母、2人の兄と従妹という家族構成で、揃ってライノヴェルトに仕えてた使用人一家。父や長兄は「主の命令なら命すら投げ打つ」覚悟と忠誠心を持っており、ティムは畏敬の念を抱いていた。2年前の年賀イラストでウォーリーを探せ!してたやつの、ピクセル等倍verです。この中では一番新しい絵やもしれん。鋭い目つきの青年…のように見えて、 [続きを読む]
  • 落書き+古イラストログ 〜今宵編〜
  • 太眉でもウエーブヘアーでも公式東洋美人設定なこの姉。…意思が強そうなキリリとした眉っていうべきですかね(`・ω・´;) 溌剌とした印象で、弟のコタくんとは何だかんだそっくりです。うかからしたら天上人で、臣下であるひーちゃん(雛姫)や一弦さんのが近しく感じられるという…。ファイルの整理してたら『今宵、血蝕と殉血』の古い絵が見つかったので、供養に上げておきますね。左下のヴィシブル以外は姫路さんが元絵を [続きを読む]
  • コワレイト3-4
  • 実の家族からは充分すぎるほど良くしてもらった。物心つくかつかないかの内に死んだが、それでも心の片隅には残ってたのだろう。妹の呼ぶ声を覚えていて──結婚や家庭を“幸せ”だと認識できる。自分が手にするものにはなりえなくても、認めた友人が手にしたら、近しい感覚を持てたら、安らぐほどには。「もうこんな季節か」数月ほど続いた隣国での長期任務を終え、オレは半年振りにライノヴェルト領に向かっていた。遠道の木々は [続きを読む]
  • コワレイト3-3
  • 「もともと引っ込み思案な性格で──なかなかお客様に指名して頂けなくて。どうにかしないと、でも自分ではどうにもならないって悩んだ末に、自分を抑え、お客様の好みや感情に沿う方法を思いついたんです」「それで“七色の人魚姫”か」後朝のわずかな時間、クゥは語った。指先は申し訳なさそうに褥に置かれてる。心細さと迷いが表れた所作は、本来の彼女そのものだと思った。「お客様の話し方や仕草、印象、身なり、今まで選んで [続きを読む]
  • 魔物の目
  • 宵闇が濃い。辺りはすっかり暗く、なにが立ち並んでるのかさえ定かではない。目が慣れてきたオレでも分かるのは大まかな木と茂みぐらいだ。動物や、ましてや人間がひそんでたとしても、気付けるかどうか自信がない。だからこそ視覚以外を研ぎ澄まして、警戒しなくてはならなかった。持ち物すべて使ってでも戦わなければならなかった。間違いなく敵はいるのだから。それも強敵が。この日、オレはエージェントの任務で高原近くの町を [続きを読む]
  • 魔女から提言
  • 宵闇が濃い。辺りはすっかり暗く、なにが立ち並んでるのかさえ定かではない。目が慣れてきたオレでも分かるのは大まかな木と茂みぐらいだ。動物や、ましてや人間がひそんでたとしても、気付けるかどうか自信がない。だからこそ視覚以外を研ぎ澄まして、警戒しなくてはならなかった。持ち物すべて使ってでも戦わなければならなかった。間違いなく敵はいるのだから。それも強敵が。この日、オレはエージェントの任務で高原近くの町を [続きを読む]
  • コワレイト3-2
  • ライノヴェルト邸では適当に手伝いをしている。本格的な給仕や世話となると本職であるティムに任せるが、たとえば日々の買い出しやゴミの処理。赤ん坊を迎える為に必要な家具・道具を運んだり、簡単な庭仕事・掃除をしたり。まあ雑務ばかりだ。自宅ではまず真面目にやらないが、他者の家だと仕事感覚で出来た。することが見つからず、会話に興じてるだけの日もあったか。そうした日の方が多かったかもしれない。大した用もないのに [続きを読む]