pami さん プロフィール

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pamiさん: 御本思結日記(ごほんしゆいにっき)
ハンドル名pami さん
ブログタイトル御本思結日記(ごほんしゆいにっき)
ブログURLhttp://pami.seesaa.net/
サイト紹介文M姉が感動した御本、御漫画を主に紹介してゆきます。創作連載小説も更新中!
自由文京都府在住。
結婚〜出産を経て、一女一男の二児の母へ。
子育て育児にまつわる奮闘日記、日々のつぶやき、弟が師範をしている空手教室、
自分自身が教えている寺子屋(塾)などを題材にブログを書いています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供5回 / 365日(平均0.1回/週) - 参加 2011/11/12 12:07

pami さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 雨にうたれて 109
  • 「あのおばはん、パパの葬式を盛大にして、自分の会社をアピールするつもりやわ!!何回もお見舞いに駆けつけて、様子をうかがってたもの」美江はことあるごとに、憎々しげにそう言った。「パパのお葬式は、寺葬になるもんね。そりゃ、ものすごい宣伝効果あるよね」樹名は美江がその話題を出すたびに、そう言って相槌を打っていた。その時、樹名は美江の心の闇をそれほど理解していなかったのだ。なにかことあるごとに、夫を呼び出 [続きを読む]
  • 雨にうたれて 108
  • すったもんだの揉め事の中でも、樹名(じゅな)が特に冷や汗をかいたのは、とある葬儀屋への電話報告であった。葬儀屋「彼方―KANATA」の女社長、満治得子(まんじとくこ)は、いつの間にか慧淳(えじゅん)の飲み友達の一人になっていた。まるまると肥えた立派な体躯の持ち主で、色白の丸顔である。笑うと、いや笑わなくとも目が細く、一見とても愛想のよい女社長であるが、まさにやり手ともいえるべき手腕の持ち主で、京都南部地 [続きを読む]
  • 雨にうたれて 107
  • 第25章「樹名、お焼香の列、まだ続いてる?」隣に座っている美江がこそこそと耳打ちしてきた。「私の座っている位置からは、はっきりわからないけど、通りの端っこまで列が続いているみたい」樹なもこそこそと返事した。寺の山門から続く、800メートルほどの私有地の端からまだまだ先に列は続いているようだ。樹名の膝の上のすみれは、大人しくチョコンと座ったまま、入れ替わり立ち代わり焼香をしていく人の流れを見ている。現役 [続きを読む]
  • 雨にうたれて 106
  • 美江からの知らせを受けて、慧淳の親友の、竹井さんとその奥さんが駆けつけてくれた。二人とも、京都が世界に誇る、ノーベル賞受賞者を輩出した医療機器会社に勤めている。二人は今回の慧淳の闘病生活を始めから支えてくれた。仕事柄、医療関係に詳しいので、病状のことや治療のことなどを、素人の美江や業識にわかりやすく話してくれた。そして、慧淳が口からモノを食べられなくなったときも、脚が立たなくなったときも、どんな時 [続きを読む]
  • 雨にうたれて 105
  • 第二十四章「樹名ちゃん、お義父さんの呼吸が変わってきてしまったよ。チェーン呼吸(正しくはチェーンストークス呼吸)って言われている呼吸で、もう危ないってお母さんが横で言ってるんだ。だから、できるだけ早くこっちに来てあげて」史人がそう電話をかけてきたのは、忘れもしない、平成20年7月5日の正午過ぎのことだった。その日の朝まで、慧淳に付き添っていた美江と業識に、「一度帰宅して、シャワーを浴びて仮眠してきてく [続きを読む]
  • 雨にうたれて 104
  • 不思議にその日の暑さを樹名は感じなかった。史人も仕事を休んで一緒に病院に来てくれた。もうすっかり志紀になついているのか、すみれは別れ際ぐずることもなかった。病室には、美江と業識、そして樹名と史人がいた。美江の意向で、慧淳の妹や従兄弟たちは呼ばなかった。この頃わかったのだが、美江は慧淳側の親族のことを心底嫌っているようだった。5月の慧淳の、最初の入院と手術のあと、「なぜ連絡を入れなかった」だの、「嫁 [続きを読む]
  • 雨にうたれて 103
  • 軽口を叩けるのも、入院して3日ほどのことだった。「うー、うー」慧淳は、奥歯を噛みしめて、唸って痛みに耐えるしかなかった。顔は苦痛に歪み、額からには冷や汗が浮かんでいた。ストローで水を飲むことも出来ず、水分を含ませた綿を口に入れると、それを吸うような形で水を摂る。その頃には、個室に移動することになった。「前にあの部屋に入っていた人が亡くなったのね。だから部屋が空いたのよ。そこにパパが移ったってことは [続きを読む]
  • 雨にうたれて 102 
  • 第二十三章「腸に穴が開いているから、いまのところ口からモノを摂取することは出来ません。しばらく様子を見て、外科手術を行って穴をふさぐことになるかと思います」若くて美しい女医の斉藤先生が少し眉根を寄せて、美江にそう説明した。「では、しばらくは点滴で栄養を摂るということですね。どのくらいしたら、手術できますか」「なんとも言えません。今、開いている穴は小さなものであれば自然にふさがるんですよね。でも、次 [続きを読む]
  • 雨にうたれて 101
  • 第二十二章「『紀子さん、すみません。今日の稽古もお休みだと一斉メールで知らせていただけますか』と。送信。ポチっとな。これで空手の連絡は大丈夫。いい加減に、生徒のみんなには本当のこと言わないとダメだと思うんだけどな。紀子さんが連絡係してくれてるから助かるわ。直接みんなが休みの理由を聞いてこないしね」ベッドの上では慧淳が苦し気な呼吸をしながら横たわっている。あまりの痛みに目をあけてられないらしいが、唸 [続きを読む]
  • 雨にうたれて 100
  • 第21章「先生、具合どうですか」正は心底心配そうに訊いてきた。正が空手を習い始めたのは小学校1年生の時だ。先に習い始めていたお兄ちゃんとお姉ちゃんに連れられて、いがぐり頭のやんちゃ坊主が好奇心いっぱいに道場に入ってきた姿が今でも昨日のことのように思い出される。今、目の前にいる正はもう30過ぎ。澄蓮より半年前に息子が生まれている。つまり、ワシの初孫と正の息子は同級生になるということだ。二代目じゃじゃ馬娘 [続きを読む]
  • 雨にうたれて 99
  • いいことは続くものでワシの退院が決まった。樹名と澄蓮の退院と重なったので、宮本家は一気に賑やかになった。一階の東の部屋に介護用ベッドが運び込まれ、ワシはここで生活することになった。これは妻の美恵が狭山木町に掛け合って、正確に言うと町長に掛け合って、なるだけ急いで介護認定をもらったから可能になったことだそうだ。「町長の奥さんのお墓、うちにあるんだもんね。ある意味人質だと思って強気で交渉したわよ」職権 [続きを読む]
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