千世 さん プロフィール

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千世さん: ちせ本の記録
ハンドル名千世 さん
ブログタイトルちせ本の記録
ブログURLhttp://tomoyo0425.blog.fc2.com/
サイト紹介文好きな本だけを集めた読書感想文です。純文学を中心にしますので、宿題やレポートの参考にもどうぞ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供25回 / 365日(平均0.5回/週) - 参加 2012/01/12 19:23

千世 さんのブログ記事

  • 「王国への道―山田長政」 遠藤周作
  • 王国への道―山田長政 (新潮文庫)著者 : 遠藤周作新潮社発売日 : 1984-03ブクログでレビューを見る?江戸自体初期、太平の世となった日本を捨て、遠くアユタヤへと渡った日本人。そして、キリシタン禁制の日本を後にして、ポルトガルで神父となった日本人。異国での野心に満ちた生き方が描かれます。 アユタヤに生きた日本人 年末年始にタイへの旅行を予定しているものの、タイの歴史についてあまりに無知なことから、アユタヤを [続きを読む]
  • 「暗い波濤 (上・下)」 阿川弘之
  • 暗い波濤(上)(新潮文庫)著者 : 阿川弘之新潮社発売日 : 1984-11-01ブクログでレビューを見る?日米開戦から2年、海軍予備学生たちを乗せた愛国丸が帰還しました。彼らはこの後専門に分かれて戦地へ赴きます。それぞれの生きざまと死にざまを、彼らの目線で描いた群像劇です。 大地の下に眠る魂に敬礼 戦地に赴いた男たちの生きざまと死にざまを、これほどつぶさに描いた書物が他にあるでしょうか。作者は決してそれを声高に [続きを読む]
  • 「斜陽②」 太宰治
  • 斜陽 (角川文庫)著者 : 太宰治角川グループパブリッシング発売日 : 2009-05-23ブクログでレビューを見る?豊かに、華やかに、上品に、何不自由なく生きていたはずの貴族。うつろう時代を、とどまることのできない「時」を感じさせるからこそ、「斜陽」という言葉につきまとう哀しみ。「生きる」とは、難しいことですね。 「恋と革命」なんて笑えるわ。 好きな本を繰り返し読む傾向があります。幼い頃からそうです。 太宰治の『 [続きを読む]
  • 「夏の黄昏」 マッカラーズ
  • 夏の黄昏著者 : カースン・マッカラーズグーテンベルク21発売日 : 2017-10-20ブクログでレビューを見る?原題は『The Member of the Wedding』。12歳の少女フランキーの、ひと夏のつらい経験は、大人になるための儀式のようなものでした。思春期の少女の孤独に、大人の読者の遠い思い出の傷が疼きます。 孤独のフィルター 原題は『The Member of the Wedding』。村上春樹訳『結婚式のメンバー』でも知られる本作。しかし「夏の [続きを読む]
  • 「猫と庄造と二人のおんな」 谷崎潤一郎
  • 猫と庄造と二人のおんな著者 : 谷崎潤一郎新潮社発売日 : 1951-08-25ブクログでレビューを見る?猫のリリーをめぐる、猫好きな夫庄造と、元妻と今妻二人のおんなのバトル。「猫あるある」満載で、猫好きにはたまらなく楽しい本です。勝つのは一体誰? もちろん、リリーです。 リリーの勝ち。 まったく、「猫あるある」満載の本でした。作者がいかに猫好きか、芯から伝わってきます。避妊手術ができなくても、キャットフードがな [続きを読む]
  • 「ブラッドライン」 黒澤伊織
  • ブラッドライン著者 : 黒澤伊織文芸社発売日 : 2018-03-01ブクログでレビューを見る?ブラッドラインと言われる国境線で、1人のアメリカ人歌手が死んだ。戦争に反対し、愛と平和のメッセージを世界に訴えてきた大スター。彼の死をめぐり、自らの人生を省みる世界中の人々。それでも戦争はやまない。 小説の原石 小説の投稿サイトから生まれたという作品。大変興味を持って読ませて頂きました。 「ブラッドライン」とは、アラル [続きを読む]
  • 「悪童日記」 クリストフ
  • 悪童日記著者 : アゴタ・クリストフ早川書房発売日 : 2014-01-15ブクログでレビューを見る?戦時中おばあちゃんの家で疎開する双子の兄弟。飢えと寒さをしのぐため、強く、残酷で、狡猾に大人たちの間を立ち回り、育っていく「ぼくら」。そんな子たちは、いずれどんな大人になるのでしょうか。 「ぼくら」の行く末 舞台はおそらく、第二次世界大戦下のハンガリー。作者はあえて物語の時代と場所を明らかにはしていませんが、それ [続きを読む]
  • 「流れる」 幸田文
  • 流れる (新潮文庫)著者 : 幸田文新潮社発売日 : 1957-12-27ブクログでレビューを見る?住み込みの女中である梨花の目を通して描かれる芸者たちの世界。はかなく浮き沈みの激しいその人生を、ぞんざいで愛情ある口調で語りながら、いつのまにか梨花自身の生き様が見え隠れします。 芸妓と女中の人生が流れる 40歳を過ぎた未亡人の梨花。彼女が住み込みの女中として働き始めたのは、花街の芸者家でした。物語は、梨花が初めてその [続きを読む]
  • 「破船」 吉村昭
  • 破船著者 : 吉村昭新潮社発売日 : 1985-03-27ブクログでレビューを見る?村人たちがひたすら待つものは、座礁する船「御船様」。積み荷を奪い、村が潤うように。本当に貧しいとき、人は残酷になれるのです。ただ生きるため、懸命に生きる姿と愛情に、静かに胸を打たれます。 今年も御船様が来てくれますように。 本当の貧しさというものを、私はいつのまにかかけちがえていたのかもしれません。本当に貧しいということは、ただ生 [続きを読む]
  • 「ベラミ」 モーパッサン
  • ベラミ (角川文庫)著者 : モーパッサンKADOKAWA / 角川書店発売日 : 2013-04-25ブクログでレビューを見る?「ベラミ(麗しの君)」。美人で知性もある女性たちが、なぜこんな男を愛してしまうのか。腹立たしくて仕方がありませんが、私もあなたに負けた。あっぱれ、ジョルジュ・デュロワ。 あっぱれ、脱帽 「ベラミ(麗しのきみ)」とは、主人公ジョルジュ・デュロワの恋人ド・マレル夫人の娘ロリーヌが、ジョルジュに呼びかけた [続きを読む]
  • 「受精」 帚木蓬生
  • 受精 (角川文庫)著者 : 帚木蓬生KADOKAWA / 角川書店発売日 : 2007-02-09ブクログでレビューを見る?「死んだ恋人の子どもを生む」ために、すべてを捨ててブラジルへと旅立った舞子。謎が明らかになる過程は冗長すぎるきらいがあり、受精の謎も想像の域を超えるほどのものではありませんでした。私は舞子の気持ちに共感できたので読めましたが。 主人公の新たな未来を願って 子供を生んでいない私には、「自分の血を引く子がほし [続きを読む]
  • 「龍馬暗殺」 桐野作人
  • 龍馬暗殺 (歴史文化ライブラリー)著者 : 桐野作人吉川弘文館発売日 : 2018-02-16ブクログでレビューを見る?英雄化された「坂本龍馬」を否定し、文献に忠実に当時の情勢を探りながら、近江屋事件の真実に迫ります。実行者が見廻組であることは真実。では、それを命じた黒幕は一体誰なのでしょうか。 「歴史」と「物語」 『龍馬暗殺』。何とも興味をそそられるタイトルです。1867年、坂本龍馬と中岡慎太郎が殺害されたあの近江屋 [続きを読む]
  • 「アクロイド殺し」 クリスティー
  • アクロイド殺し (クリスティー文庫)著者 : アガサ・クリスティー早川書房発売日 : 2003-11-30ブクログでレビューを見る?ミステリーの王道を行くクリスティーの代表作。トリックとストーリー性にひかれ、急かされるように読み進めました。犯人を知ってからもう一度読むと、新たな気づきに出会えてより面白いかもしれません。 王道のミステリー クリスティーと言えば、『そして誰もいなくなった』や『オリエント急行殺人事件』、 [続きを読む]
  • 「黒いチューリップ」 デュマ
  • 黒いチューリップ著者 : アレクサンドル・デュマグーテンベルク21発売日 : 2012-12-19ブクログでレビューを見る?黒いチューリップの栽培に情熱を傾ける青年コルネリウス。それ以上に読者の心に訴えかけるのは、獄吏の娘であるローザ。獄中にいるコルネリウスを救うため、奔走するその姿がかわいい。少女のための小説です。 チューリップと美少女 おそらくは中学生の頃、ジュニア版で読んだ作品です。 同じくジュニア版で読ん [続きを読む]
  • 「夏への扉」 ハインライン
  • 夏への扉著者 : ロバートAハインライン早川書房発売日 : 2010-01-25ブクログでレビューを見る?語り手の“ぼく”と猫のピートが、「夏への扉」をさがす物語。冷凍睡眠保険によって30年後の世界で目覚めた“ぼく”。猫好きが願うのは“ぼく”以上にピートの幸せ。ハッピーエンドを願って開けた扉。さて、その先にあるものは…。 ピートよ、君こそ幸せに。 読み終えて、とても幸せな気持ちになりました。ハッピーエンドな本を読む [続きを読む]
  • 「悲しみの歌」 遠藤周作
  • 悲しみの歌著者 : 遠藤周作新潮社発売日 : 1981-06-25ブクログでレビューを見る?あの『海と毒薬』は、この作品のためにあったのでしょうか。20年の歳月を経て、その後を描いた作品。都会の片隅で悲しく生きる人々のそばには、神のごとくみじめな1人のフランス人がいました。 無力でみじめな神様の存在 『海と毒薬』から20.年の歳月を経て世に出された、『海と毒薬』の続編とも言えるこの作品は、これを読むためにあの『海と毒薬 [続きを読む]
  • 「わたしを離さないで」 カズオ・イシグロ
  • わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)著者 : カズオ・イシグロ早川書房発売日 : 2008-08-22ブクログでレビューを見る?「?」で始まった物語は、「?」が明らかになるにつれ切ない思いへと変わりました。未来を定められた彼らの見る夢は、なんとささやかでもろいのでしょう。その存在はなんて切ないのでしょう。作者のノーベル賞受賞を機に読んだ作品です。 その切ない夢と存在 「なぜ?」「どういう意味?」という「?」から始 [続きを読む]
  • 「塩狩峠」 三浦綾子
  • 三浦綾子 電子全集 塩狩峠著者 : 三浦綾子小学館発売日 : 1973-05-25ブクログでレビューを見る?若い頃に読めば共感できたであろう信夫の生き方。しかし今はまず、身近な人を幸せにできるかを考えます。信夫のふじ子への愛情と、キリスト教信者としての偉大な行為は、はたして両立できるでしょうか。 一読者としての願い もし私がもっと若い時に、例えば大学生の頃にこの作品を読んでいたとしたら、私は主人公永野信夫の生き方 [続きを読む]
  • 「クリスマス・カロル」 ディケンズ
  • クリスマス・カロル著者 : チャールズ・ディケンズ発売日 : 2012-09-13ブクログでレビューを見る?ディケンズの名作を戦前の旧訳で読みました。時代を経て受け継がれるクリスマスのおとぎ話。そのお祭りの日をやさしい気持ちで迎えたい。冬のぬくもりを感じさせてくれる作品です。 冬のぬくもり ディケンズの名作を、青空文庫で読みました。底本の初版発行は1929年ということですから、とにかく古いです。外来語をほとんど使わな [続きを読む]
  • 「麻酔」 渡辺淳一
  • 麻酔著者 : 渡辺淳一ゴマブックス株式会社発売日 : 2016-01-08ブクログでレビューを見る?いつ誰が犯すかもしれない些細な不注意によるミス。医療の現場では、そのミスが生命を奪うことになります。麻酔のミスにより植物状態となった主婦とその家族。あなたならそのとき、どうしますか。 そのとき私はどうするだろう。 渡辺淳一の医療小説です。「あとがき」で作者は書いています。「さまざまな医療事故の原因を問い詰めていくと [続きを読む]
  • 「琉球処分(上・下)」 大城立裕
  • 小説 琉球処分(上) (講談社文庫)著者 : 大城立裕講談社発売日 : 2010-08-12ブクログでレビューを見る?沖縄旅行に先立って読んだ本。自分が琉球王国についていかに無知だったか、その事実に愕然としました。明治初期、琉球王国が日本に併合されるまでを描いた小説です。 沖縄について語るために、読んでおくべき本です 年末に初めての沖縄旅行を計画しています。それに先立って琉球王国について知っておきたく、この本を手にとり [続きを読む]
  • 「小説 日本婦道記」 山本周五郎
  • 小説 日本婦道記著者 : 山本周五郎新潮社発売日 : 1958-10-28ブクログでレビューを見る?江戸時代の武家の女たちの人生を描いた、11の短編集。「私」を殺してひたすら良人と姑に仕えながら、それに喜びを見出す彼女たちの生きざまには頭が下がります。私自身の母の理想を思い出しました。 母を思う。 「婦道」とは、女の守るべき道のこと。江戸時代の武家の女たちの人生を描いた、11の短編集です。 ここで描かれる女たちの「婦 [続きを読む]
  • 「紅はこべ」 オークシイ
  • 紅はこべ著者 : オークシイグーテンベルク21発売日 : 2016-01-15ブクログでレビューを見る?政府に追われるフランス貴族を救うイギリス人、「紅はこべ」とはいったい誰か。それを追うショーブランと、兄を救うために英雄を売る絶世の美女マルグリート。つっこみどころ満載の、楽しい冒険活劇です。 ご都合主義ではありますが。 各地で映像化や舞台化がされ、日本では「宝塚」で有名な『紅はこべ』の原作小説です。もともと原作 [続きを読む]
  • 「雁」 森鴎外
  • 雁著者 : 森鴎外発売日 : 2012-09-13ブクログでレビューを見る?高利貸しに囲われる妾の女と、医学生の男。2人が結ばれなかったのは、偶然が重なったからでしょうか。いえ、むしろそれが必然。飛び立つことのかなわなかった、紅雀と雁のように。 それが人生 処女でない女は、嫁に行くこともできない時代でした。 老いた飴屋の父親と2人で暮らすお玉。「婿入り」してきたと信じていた男が実は妻子持ちでした。女には何の罪もな [続きを読む]