大野眞嗣  さん プロフィール

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大野眞嗣 さん: 大野眞嗣 ロシアピアニズムをつぶやく
ハンドル名大野眞嗣  さん
ブログタイトル大野眞嗣 ロシアピアニズムをつぶやく
ブログURLhttps://ameblo.jp/chipmop1021/
サイト紹介文ロシアピアニズムのピアノ教師が、この20年間の経験から思うことをつぶやきます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供160回 / 365日(平均3.1回/週) - 参加 2012/01/15 13:07

大野眞嗣  さんのブログ記事

  • 790.命がけでふざける
  • 生徒の前でスクリャービンの3番のソナタの一節を弾いて聴かせた。「先生、どうやったらそんな音がでるんですか?」「んーっ、指先はふざけてるだけ!」「嘘!絶対、嘘だ!」という会話になった。これ本当の話。指先よりも前腕の腱と屈筋、手のひらと指の第2関節までの虫様筋をこれ以上力を込めたら弾けないという手前まで緊張させる。これが命がけという感覚で、この状態を維持したまま弾き切る。結果、指の付け根の関節付近の筋肉 [続きを読む]
  • 789.手を見ればわかる
  • どのような弾き方をしているかは、演奏を聴かなくても手を見ればわかる。どこの筋肉が発達しているのかを。 今でも覚えている。昔、まだLDだった頃のアレクセイ・スルタノフの手の筋肉。異常なまでに付け根の関節から第2関節の間が発達していて太かった。それとは対照的に第2関節から指先までは筋肉がない異常な手だと思った。 今だからわかること。あれから25年以上の月日が流れた。気が付いたら私の手も同じような形になっている [続きを読む]
  • 788.吉永哲道の言葉
  • 《魂の深さ》去る11月26日、愛知県は高浜市にあるピアノホールF(http://www.pianohall-f.sakura.ne.jp/)にてリサイタルを行いました(吉永哲道ピアノリサイタル 〜ロシアピアニズムの響き〜)。ホールのオーナーでいらっしゃる深谷直仁先生、また当日ご来場頂きました皆様に心より御礼申し上げます。私自身リハーサルの段階から、ホールの豊かな音響と1960年代のスタインウェイの音色に大いに触発され、本番でも存分に音楽に没頭 [続きを読む]
  • 生徒若干名募集
  • 現在、生徒の定員2名だけ空きあり。2名だけ募集します。ご希望の方は「大野眞嗣 ピアノの時空」の問い合わせより申し込み受付ます。先着順です。なお、大野ピアノメソッド 子供のための教室、趣味の大人のための教室は、まだ余裕がありますが、お茶の水教室は空きはありません。各講師教室もしくはスタジオにてレッスン受講可能です。 [続きを読む]
  • 786.ハーモニーで聴く
  • 私は学生時代、ソルフェージュの授業で単旋律は聴き取れてもハーモニーは苦手だった。 ふと思う。 それは響きではなく音を聴こうとしていたからだ。 耳、脳の使い方が間違っていたのだと思う。 ヨッフェ先生から伺ったが、モスクワでは最初に和音を10個以上聴かせて それを聴き取り暗記して、答えていくところから始まるそうだ。 そういう角度から導入すれば、耳の使い方、脳の使い方が おそらく違う育ち方をするのではないかと思 [続きを読む]
  • 785.アメーバのように
  • あのピアニストは楽譜と違うリズムで弾いている。と人は良く思う。 私も若いころはよくそう思った。 今から思えば修業時代の私にしてみれば当然だ。 しかし、今は違う。 演奏家は大きく2つのタイプに分けられると思う。 記譜された音価を守るタイプと齢を追うごとにそうじゃなくなるタイプ。 私は後者のタイプのようだ。 なぜ、そのようにリズムを崩すのかと訊かれれば それはそう感じるようになったからとしか答えようがない。 コ [続きを読む]
  • 784.敬語じゃない
  • 今、ショパンの3番のソナタのレッスンをしていて思った。 音そのものに響きが足りないと、物足りなさを感じるとともによそよそしさを感じてしまい、まるで敬語で話されているように感じた。 山の手の上品な奥様が初対面の人と会って話しているような演奏だ。 音楽は本音トークだと思う。ショパンの魂の叫び、苦しみ、心の葛藤を表現しなければならないと思う。 それぐらい切羽詰まっている内容だと思う。 響きがないと人の心に訴 [続きを読む]
  • 783.ホロヴィッツの表現
  • 昨日のレッスンでスクリャービンの3番のソナタを持ってきた生徒がいた。教えていくうちにホロヴィッツのような表現ができた。 それはいろいろなタッチを駆使しなければ表現できない。テクニック的な観点からその基本は、イメージとして鍵盤の深さ2,3ミリのところでしかもその浅さで鍵盤にもたれなければならない。 よほど前腕の腱が強くなければできないこと。 その生徒に訊いたところ普段から子供の教材やトレーニングで徹底的に [続きを読む]
  • 782.狂気のモーツァルト
  • 私がモーツァルテウムに留学していた頃のピアノ科主任教授だったペーター・ラング先生。 見るからに線の細い神経質そうな細身の身体。表情はいつも眉間にしわを寄せといった印象。 正直、この先生じゃなくてよかったと思った。 門下生たちは苦労していたな。 でも、このラング先生。 生粋の芸術家。 真の芸術家だったと思う。 ラング・クラスの学生の弾くモーツァルトの演奏には一種独特の狂気がみなぎっていた。 オーストリアの風 [続きを読む]
  • 781.どっちのマズルカ?
  • ふと思い出した。昔、講習会でポーランドのアンジェィ・ヤシンスキ先生(クリスティアン・ツィマーマンの先生)が言っていた言葉。 ある学生が「ポーランド人の弾くマズルカとロシア人の弾くマズルカは全然違うが、先生はどちらのマズルカが正しいと思いますか?」という趣旨の質問だったと思う。 ヤシンスキ曰く「どちらのマズルカも正しい。それぞれに素晴らしい。」 なるほどね。 ポーランド人の弾く舞曲的な泥臭いマズルカもロ [続きを読む]
  • 780.ノックアウト
  • それにしても、初めてタチアナ・二コラーエワのモーツァルテウムの部屋で聞いたシューマンは凄かった! 私は驚きのあまり耳がくぎ付け、微動だもできないほど強烈だった。 それまでの人生で聴いたことがない芳醇な響き。濃厚な表現。 物凄かった!ノックアウトとはこのことを言うのだろう。 二コラーエワが早逝され、もう生で聴くことができないのは寂しい。 私の生徒たちにも生で聴いてほしかった。 私と同じ興奮を味わってほしか [続きを読む]
  • 779.共通分母と喜び
  • 昨日レッスンに来た生徒から質問された。自分が自分のために演奏もせず勉強を続けていることの意味があるのか?という趣旨だったと思う。 もちろんあると思う。伝統あるクラシック音楽を継承し、次の世代へ受け渡してゆく大切な役割があるということ。ましてや、このピアニズム、世界中で確固たる伝統あるピアニズムと言うものがいくつかあると思うが、その1つを継承する喜びというものがあるということ。 日本の伝統文化の世界で [続きを読む]
  • 778.指に筋肉はない???
  • あるピアニストのための有名な著書に、指には筋肉は一切ないと書いてあった。 ふ〜ん、そうなのか。と考えを改めたのだがふと疑問に思った。 私は、長年指のトレーニングをしているが私の指も生徒たちの指も同様に太くなっていってる。 なにがなんだかわからなくなってしまい慌てて私が信頼している主治医の先生の下へ向かった。 主治医である小林中医学博士(東京女子医科大学非常勤講師、東海大学医学部客員准教授)に伺ったとこ [続きを読む]
  • 778.指に筋肉はない?
  • ある著書に指には筋肉はないと書いてあった。 ふ〜ん、そうなのか。と考えを改めたのだがふと疑問に思った。 私は、長年指のトレーニングをしているが私の指も生徒たちの指も同様に太くなっていってる。 なにがなんだかわからなくなってしまい慌てて私が信頼している主治医の下へ行った。 主治医である小林中医学博士(東京女子医科大学非常勤講師、東海大学医学部客員准教授)に伺ったところ 指には筋肉がないわけではなく、虫様 [続きを読む]
  • 777.指弾き
  • 何をいまさらと思わなくもないが。 私が奏法を変えて一番大きく変わったことの1つは指弾きじゃなくなったこと。先日知ったが、フランス帰りの某ピアニストの著書では指弾きを推奨している記述もあるそうな。ん〜っ、考え方の相違と言ってしまえばそこまでだが。 指弾き、ヨッフェ先生もやはり最も嫌っていることの1つ。生徒が少しでも指をバタバタ上に上げて弾いていると、必ず指摘する。 「どうしてあなたの指は(バタバタ動かし [続きを読む]
  • 776.こんな演奏では生きていけない
  • こんな演奏では生きていけない。こんな演奏ではピアノを弾いていることにはならない。今までの自分の演奏なんてゴミだ。 そう思って早27年あまり。 はるか彼方へやってきた気分の今日この頃。 よくここまで歩き続けられてきたもんだ。 これから先、人生が続く限り歩き続けるのだろう。 今よりももっと美しい景色を見るために。 究極の美を求めて。 にほんブログ村 [続きを読む]
  • 775.結局、耳
  • 奏法を変えることは耳の使い方を変えること。 確かに弾き方というものはある。 その基本を知り、体感として得なければいけない。 しかし、それだけ追っていては不十分。 結局は耳。 耳が聴こえ始めなければ、耳が響きではなく音を聴いているうちはどんなに弾き方を変えてもだめだと思う。 「指もさらうが、耳もさらえ」と私は生徒に言っている。 まず、自分は聴こえていると思っているのは、実は大きな勘違いであり私は聴こえてい [続きを読む]
  • 774.聴こえる?
  • 耳という器官ほど、不思議なものはないと思う今日この頃。 耳は、実は脳の状態によって聴こえ方が変わるらしい。 東邦音楽大学、中島裕紀教授から伺ったのだが、例えば下部雑音のする従来の奏法の音で長年弾いてきてしまうと、それ以外の倍音は聴かないように脳から指令が出てしまうとのことなど貴重なお話をしてくださった。 なるほど納得。 話は変わるが、虫の音が聞こえる人も、日本語を母国語としている人とどこか東南アジアの [続きを読む]
  • 773.最初は10
  • 私の門をたたく人は、自分の今の奏法に疑問を持っているか、自分の出す音が気に入らない、もっと倍音豊かに響きで弾きたいという衝動にかられ申し込んでくる人が多い。 そのようなことを思うことができる、感じられる感受性を持っているということ自体、私からしてみれば、賞賛すべきことであり、私ではなくとも、同じようなことを学べる教師に習えばよいと正直思う。 ただ何事も忍耐が必要であり、簡単には手に入らないことである [続きを読む]
  • 772.やじろべえ
  • 人は自転車に乗るとき、左右の平衡感覚を駆使してバランスを取っている。支えるべき筋肉で支え、力を抜くべきところは力を抜く。 ふと思ったのは、自転車に乗るのとピアノを弾くことに相似性があるということ。 手のひらを鍵盤に構える時に、一般的には左右のバランスを弾いている指そのものでとり、安定感を得ているが、私は両サイドの1と5の指に意識を持ち左右のバランスをまるで自転車に乗るがごとくにとっている。 すなわち弾 [続きを読む]
  • 771.未だ天動説
  • 世界基準で考えたときに既にスタンダードでグローバルなテクニックの領域というものがある。 これは、それを知ったものしか、当然ながら知らない世界。 弾きやすさ、音楽の表現の可能性など、世界基準と日本基準は残念ながら未だ異なる。 世界の超一流のピアニストには、いわば企業秘密のような領域があると思う。 確かに、自分が長らく教わってきたことや、自分なりに研究してきたことに誇りを持つことができないとやっていけない [続きを読む]
  • 771.未だ天動説
  • 世界基準で考えたときに既にスタンダードでグローバルなテクニックの領域というものがある。 これは、それを知ったものしか、当然ながら知らない世界。 弾きやすさ、音楽の表現の可能性など、世界基準と日本基準は残念ながら未だ異なる。 世界の超一流のピアニストには、いわば企業秘密のような領域があると思う。 確かに、自分が長らく教わってきたことや、自分なりに研究してきたことに誇りを持つことができないとやっていけない [続きを読む]
  • 770.音ではなく響きで弾く世界
  • 響きで弾いたことのある者でなくてはそのだいご味は理解できない。酷なようだがこれが真実。 響きで弾いているからこそ可能になる表現というものがありよって音楽の解釈の幅、実現可能な思っても観ない世界が広がる。 響きではなく音で弾いている者には残念ながら味わったこともない未知の世界であり理解できないであろう。 例えばとても遅いテンポで弾くピアニストの演奏は理解できないと多くの人が言う。いったい何を考えている [続きを読む]
  • 769.弾きやすさの快感
  • 昨日のレッスンでのこと。モーツァルトのヴァリエーションの速い部分で速い音型の弾き方というものを教えた。 レガートでもなくスタッカートでもない究極の業。厳密にはレガートに聴こえるノン・レガート。これは脱力ができていないと不可能なタッチでマルタ・アルゲリッチが多用している。 私は「2度打ちのタッチ」と呼ぶ。 生徒は弾きやすいと言いながらみるみる上手く弾いていた。 がしかし、弾きやすいと喜びながらもその演奏 [続きを読む]