大野眞嗣  さん プロフィール

  •  
大野眞嗣 さん: 大野眞嗣 ロシアピアニズムをつぶやく
ハンドル名大野眞嗣  さん
ブログタイトル大野眞嗣 ロシアピアニズムをつぶやく
ブログURLhttps://ameblo.jp/chipmop1021/
サイト紹介文ロシアピアニズムのピアノ教師が、この20年間の経験から思うことをつぶやきます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供151回 / 365日(平均2.9回/週) - 参加 2012/01/15 13:07

大野眞嗣  さんのブログ記事

  • 762.ベートーヴェンかあ
  • ある生徒が言った。ベートーヴェンは大変ですね。 私は嬉しくなった。ベートーヴェンを弾くことの難しさを真に感じたであろうことに。 若い学生にありがちなのは、古典よりも華やかなロマン派や近代の作品に傾倒しがちなこと。確かにそこにはある種の人を引き付ける魔力が存在している。 いかにもヴィルトォーゾな魅力を存分に発揮できる作品が山ほど連なっている。 若者が惹かれてしまうのも致し方がないだろう。 でも、やっぱり [続きを読む]
  • 761.人の歌声のように
  • 昨日、ふと思った。ピアノの音は美しい。でも、私の琴線に触れる音は、ピアノの音として美しいのとは違う。 もし本当にピアノが歌いだすと、ピアノの音の美しさを超えると思う。他のロシア人とは別次元のタチアナ・二コラーエワやグレゴリー・ソコロフの音のように。 それはまるで人の歌声のよう。または、肉声が語り掛けてくるよう。 色が違う。表情が違う。音の密度が違う。音の持つパワー、エネルギーが違う。 そして、誰しもが [続きを読む]
  • 780.生徒に先立たれる
  • 今、昨夜8時31分に生徒が亡くなったと連絡がはいる。 栃木県から具合が悪くなる半年前まで毎週一生懸命レッスンに通ってきていた。本当にまじめで一生懸命だった。ピアノのことを愛していた。 ソコロフのタッチを学びたいとメールのやり取りで切望していたが、ついにその夢は果たせなかった。最後の最後までピアノに夢をかけていた。まだ40歳という若さ。 悲しい。 にほんブログ村 [続きを読む]
  • 759.真の練習
  • 今、2人の生徒のレッスンをした。1人はシューベルトのアムプロムプチュop.90もう1人はシューマンのクライスレリアーナ。 2人とも、若いピアニストとしてリサイタルに向けて練習している。 その2人の演奏を聴いていて感じたこと。 どのようなタッチで弾けば、そのパッセージがミスなく再現でき、どのようなタッチで弾けば、ピアノの音色が変わるかを既に知っている。 しかし、シューベルトやシューマンが書いた楽譜と向き合いきれて [続きを読む]
  • 758.ぶっ壊れていていい
  • 完璧な演奏を目指す。 そう願いピアニストは毎日何時間も練習に時間を費やす。確かに大切なことかもしれない。 でも、本番で間違わないための練習なんて本当に意味あるのだろうか?一体それで何が作り上げられるというのだろう? 試験やコンクールで弾かなければいけない若い世代のピアニストには通じないだろうが、本当に大切なことって、そんなところには存在しない。 それより、そんな練習を繰り返していたら、本当に大切なこと [続きを読む]
  • 757.本当に美しい響き
  • ピアノの音は美しい。少なくとも私はそう感じる。愛をもって、ある種の工夫を凝らして紡ぎだされた音は美しい。それは音というより、響きという言葉が似つかわしい。 ピアノにはメーカーにより基本の路線が違う美しさがある。ただ弾いただけでも美しい楽器はあるしそうでないものもある。 でも、いくら優秀に作られた美しい音の出る楽器を弾いてもそれは物理的に美しいだけ。それは何の意思もない空虚な美しさ。表面的な美に過ぎな [続きを読む]
  • 755.究極の芸術の本質
  • ちょっとヤバい話。 私の仕事はピアノ教師。しかし、最近熱望していることがある。演奏活動はしていないが、ピアノ教師と言うよりも芸術家でありたいということ。 発端は宇宙。宇宙の存在を見つめ、想像を膨らませていったときに、時代も地域も超え、人種も宗教も国籍も超え、我々は地球という星に共存している地球人であって、細かいことなどどうでもいいと思うに至った。 音楽もしかり。時代や国籍、地域によりその演奏スタイル [続きを読む]
  • 753.究極の美
  • 日本画家、斉藤和氏の言葉にいつも美しい絵を描きたいと思っている。言葉も必要としなくて涙がこぼれてくるような絵。紙も絵具も描写も意図もそれぞれが黙ったままで溶け合って。 胸に来ました。私も1音でもいいから、そんな音を出したい。 容易いことではないけれど、理屈なんかじゃなく、得も言われぬ感情がわいてくるような究極の美を追求したい。 にほんブログ村 [続きを読む]
  • 752.あなどれない
  • 大野ピアノメソッド、大人のための教室の生徒さんたちは、皆、趣味でピアノを弾いている。要するに私の弟子たちに習っているわけだが、私の教えが講師である生徒たちに反映され、メソッドの生徒さんたちにも伝承されている。 メソッドに習いに来る方々は、ただ楽しくピアノを弾いければよいというわけではなく本気でうまくなりたいという人が集まってくる。 そんなわけだから、私の教えているピアニズムが講師を通してそっくりその [続きを読む]
  • 751.自分の音に飽きた
  • ある生徒の話。 前回、この曲に飽きたと言って帰っていった。今日、また同じ曲を持ってきた。 どうしてなのか尋ねてみると前回、帰り道で思ったことは曲に飽きたのではなく、この曲を弾いている自分の音に飽きたということに気が付いたとのこと。 なかなかおもしろいと思った。 そもそも自分の音が嫌で私の門をたたいたのだという。 そして自分の音に飽きたという。 そのようなことを感じる感性に驚いた。 自分の出している音にこ [続きを読む]
  • 750.守りに入らない人生
  • 音楽だけの話ではないが、人生、守りに入らないことは大切だと思う。守りに入った瞬間にその人の成長が止まる。 音楽家の中にも残念ながら守りに入ってしまっていると感じる人はいる。 ヨッフェ先生を見ていると、60歳を過ぎても守りに入っていない攻めの人生を送っていると感じることができ、先生のお人柄もあってか微笑ましい。 最新の録音である、ショパンとスクリャービンのプレリュード全曲をミックスして演奏するなど、いっ [続きを読む]
  • 749.宇宙を感じる
  • この世に存在するものすべては宇宙につながる。 よってこの世に存在するものにはそれぞれに宇宙がある。 音楽もまたしかり。 どのような宇宙を感じ、表現するのか? その作品のあるべき宇宙はどんな宇宙なのか? そして、1音の中にもそれぞれ宇宙が存在する。 どのような宇宙の1音を出すべきか? 非常に根源的なことに目を向けなくてはならない。 演奏と言うものは要するに、そういうことなのだ。 生徒の1人が、最近宇宙そのもの [続きを読む]
  • 748.様々なレガート
  • レガートと言っても大きく分けて2種類あると思う。 1つはフィンガーレガート。もう1つはダンパーペダルの使用による響きのレガート。 その響きのレガートの中にも、ショパンのレガートとシューマンのレガートは違うことを昨日のレッスンで感じた。 その生徒が弾くシューマンは、まるでショパンのようなレガートだったのだ。 わかりやすく言うならば、シューマンがフランス語でしゃべっているようなレガートだった。 そのレガートは [続きを読む]
  • 747.変わる音楽
  • 最近ソコロフのタッチで生徒に弾かせているのだが、それで気が付いたこと。 まずはなんといっても音楽が変わる。 なぜならば、タッチを変えたことにより、1音1音に本当の意味で生命が宿るようになる。 悪い表現だが、そうでないタッチの音が1音でも混ざると、非常にそれが目立ってしまい、その音は、まるで死んでいる音のように聴こえるからまた不思議。 ということはソコロフのようなタッチで弾いていない音で弾いている一般的な [続きを読む]
  • 746.空気を含ませる
  • 最近、大切にしていることは音に空気を含ませるということ。 これはあくまでもイメージなのだが、以前の記事でも述べた通り手を鍵盤にしがみついて弾かないという発想からくる。 鍵盤のふたを上げた鍵盤のふたの淵のあたりの高さに、基本的に両手があるようにイメージする。実際にその高さから弾く場合もあるが実際はそうではないことが多い。 指、手のひら、前腕の下の筋肉の下に響きの層があることを意識する。したがって、鳥の [続きを読む]
  • 745.横と縦のベクトル
  • 1つのフレーズを弾くとき。 そのフレーズが長ければ長いほど、また速ければ速いほど、横のベクトルだけで弾いていく感覚になる。 しかし、これでは手が固まってしまい、1つ1つの音の響きを殺すことになる。 そこでひじの後ろ側を緩める、または、肘の後ろ側から体の前方へ腕自体を押し出すイメージを持つ。 すなわち縦のベクトルを存在させることにより、1音1音は歌いだす。 にほんブログ村 [続きを読む]
  • 744.自由落下
  • これは一般的には推奨されていないこと。なぜなら、よほど指の支えがしっかりしていないとうまく音が響かないからだと思う。 だから、これを行ってもよいのはある程度の上級者、すなわち指の支えがしっかりしている人だけが行えること。 なぜ私が推奨するのかは、そのほうが響きが豊かになるから。 したがって、鍵盤に指が吸い付いているのではなく基本的に、空中に手を引き上げたところに手のひらが存在し、極端な話、弾くときだ [続きを読む]
  • 743.石の上にも四年
  • 今、ラフマニノフの2番のコンチェルトをレッスンした。 生徒さんは、「石の上にも三年」とはいうが、私のレッスンを受け始めて4年目というピアノ教師の方。私と同世代とは言っては失礼かもしれないが、何せ1つの身体で主婦業もあり、ピアノの先生でもあり、おまけに受験生の母でもある。 そんな状況でも、月に2,3回はレッスンを受けに来て下さる。 そのような方だから進歩も目覚ましい。ラフマニノフの黄金の輝きを放った演奏だっ [続きを読む]
  • 742.品格
  • 演奏において大切なことは様々あると思うが、その1つに品格があると思う。 決して、表面的な、薄っぺらな見せかけの上品さではない。 人としての真の品格だと思う。 そもそも生きるという根源的なことにつながっている重要なことだと思う。 それを見失っている音楽家はたくさんいるように感じてしまう。あさましさまで感じる。特に若い人たちの演奏を聴いていると、若いから仕方がないのかもしれないが、良い点数をとるため、コン [続きを読む]
  • 741.弾かない
  • 不思議なことなのだが、ソコロフのタッチを教えた生徒たちからは、口々に「弾いてないみたいです!」と言われる。 なるほど確かにそうだ。 弾くというよりもただただ鍵盤に触れるという感覚に近い。 身体を使うスポーツ競技のフォームにしてもピアノにしても、突き詰めて行けば行くほど、その動きは無駄がなくなり、シンプルになると思う。何事も極められた世界はシンプルなのかもしれない。 だから、弾いている感覚があるうちは、 [続きを読む]
  • 740.画家の目をもって
  • 私が絵画に興味を持ち始めて、鑑賞、収集をして早3年目に突入。なんでこんなに素晴らしい世界に興味を持てなかったのだろう?と未だに不思議でならない。 この間、素人ながら少しは目も肥えてきたように思う。 想像するに、画家の目が物を見る力と言うのは、凡人には計り知れない世界だろうと思う。 もし画家がピアノを真剣に弾いたら、その辺のプロのピアニストでもかなわないのかもしれない。 画家の感性で見る色彩感、色の濃淡 [続きを読む]
  • 739.相乗効果
  • 昨日のレッスンでふと思ったこと。生徒の演奏が非常に良い方向に変貌を遂げているのでしみじみと思ってしまった。 良く短期間にここまで上手くなってくれたなぁ〜と。 思うに、奏法を変えたくて私のところに習いに来ているわけだが、それだけでも奏法を変えようと思わないピアノ学習者たちの中では貴重な存在だと思う。 奏法が変わらなくては響きも変わらない。 響きが変わらなくては音楽も変わらない。 音楽が変わらなくては成長 [続きを読む]
  • 738.ソコロフのタッチ
  • 人間、1つのことを研究して、わかった!と思っても終わりがない。 世界的に見て、最高峰のピアニストの1人、グレゴリー・ソコロフを研究していてついに彼のタッチを解明できて教え始めたのは、ここ2週間ばかり。 現役の音大生からピアノを教える先生まで、幅広くソコロフのタッチを教えてみているが、その効果たるや驚きの一言に尽きる。 これほど、無駄なく合理的で弾きやすく、美しい響きが出るタッチはないのかもしれない!教え [続きを読む]