梨野礫 さん プロフィール

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梨野礫さん: 「特別支援教育」備忘録
ハンドル名梨野礫 さん
ブログタイトル「特別支援教育」備忘録
ブログURLhttp://tokubetu565.blog.fc2.com/
サイト紹介文元教員の資料集です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供121回 / 365日(平均2.3回/週) - 参加 2012/03/07 21:52

梨野礫 さんのブログ記事

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・78
  • ■状態語【要約】 “状態”とは、個体の側の内的な状態のことである。特殊な状態に対応する特殊な語が“状態語”であり、イタイ、ウツクシイ、カワイイなどがこれである。個人の内的な事象が表示されなければならないという点で、対象語の形成の過程とはかなり異なる。 “痛い”という状態の表示の発生過程を検討してみる。内的事象を言語的に表示する方法の習得は、対象語の場合のように育児者の直接の操作が及び難いので容易に [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・77
  • 7 語の発生と分化(略)14 初期の品詞分化《発達論と品詞分類》(略)《初期の語の性質》(略)《対象語》【要約】 1歳児の語彙は、はじめは感嘆詞であり、つぎにそこから名詞が派生し、つぎに動詞、形容詞、副詞がこの順に生じるといわれてきた(Stern u.Stern,1907;Lewis,1951)。 1歳前半期では語の大半は名詞であり、後半期にはいって動詞がそのほかの品詞を合わせて、名詞とほぼ同じ種類数に達するといわれている。  [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・76
  • 13 場面と談話【要約】 場面の性質のちがいが同一人物の談話の性質や量を規定すること、場面の変化が談話に変化をもたらすことは、成人にも幼児にも共通した事実である。われわれの言語行動の特徴の一つは、現実場面による拘束からの離脱にあるけれども、それからの全面的な離脱は、(統合失調症患者にみられるように)言語形式が一応整っていても、談話としての機能を失っている。全面的な離脱ではなく、現実場面とのつながり [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・75
  • 《初期の質問の形式と機能》 子どもに“疑似質問”といえるものが存在する。真の質問と疑似質問との間の判別は容易ではないが、その基準のおもなものはつぎのようである。? 子ども自身がその名を知らないものについて質問する。? 答えてやると、その答を反芻する。? 答えてやると、緊張がほぐれ、満足した表情となり、同じ質問をつづけてしない。? 答えてやらないと不満そうで、重ねて質問する。再質問は激しい調子でなさ [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・74
  • 《“質問期”》【要約】 シュテルン(Stern u. Stern,1907)は、1歳6カ月の子どもに、あらゆる椅子を一つ一つ指示しながらその名をたずね、部屋中を駆け回る時期があったと報告し、初期質問は、名をたずねることであり、これは子どもが“すべてのものには名がある”ということを発見したことを意味するものであり、そのとき以来、子どもは自分のまだ知らないものの名を気負ってたずね、なるべく多くのものの名を知ることへの強い [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・73
  • ■質問《質問の機能》【要約】 質問は“特定の明白な目的と、独自の聴覚的音声形式と、思考交流における重要な役割とをもつ、特殊な言語的伝達”(Reves,1956)である。質問は、質問者が自分の知らない情報を最も有効・迅速に知るためのすぐれた手段である。 質問が子どもの談話に現れるとき、親は自立しはじめた人間をその子に感じはじめる。質問は最も明白な人間入門のしるしであるといえる。質問に答えることはできるが質問する [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・72
  • ■談話的指示【要約】 対人的な場面での指示行為の機能は、主題の伝達ということである。場面にある特定の刺激事象を場面から分離し選択的にそれを表示することもふくむが、それが完全に行えないということも意味している。一つの指示行為は、主題がその人であることは表示できても、その人の顔立ちについてなのか、パースナリティについてなのかを限定することはできない。指示行為はあくまで場面全体から受けとられる主題を表示 [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・71
  • ■拒否と否定《拒否》【要約】 拒否態度は0歳2カ月ごろから、一定の形で明確に示される。哺乳瓶の代わりにおしゃぶりを与えると、頭を振り、怒って泣く。拒否は、もともと情動的な排除、あるいは嫌悪の直接の結果生じる行動であり、生得的な傾向である。拒否には、否定の性質である“真でないことの表明”はふくまれていない。発達的にいえば、拒否は原初的で単純な基本的な適応的反応であるのに対して、否定は判断ないし叙述の [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・70
  • ■応答《返事》【要約】 応答の最も単純な型は、相手の呼びかけに対する、ウンとかハイのような返事である。この種の応答は1歳前後で生じるが、特定の相手の特定の談話に対する特定の応答(適応的な反応)が生じているのではなく、紋切り型に反響的に反応が起こっているのみである。 前には、はっきりハイといっていたのに、あとになってウンという悪い返事をするようになってしまったといって、こぼす母親が少なくない。これは [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・69
  • ■呼びかけと要求《呼びかけ》【要約】 呼びかけは、現前する人、あるいは現れることが期待される人に対して伝達する欲求に動機づけられる発声である。注意をひきつける効果の大小に重点が置かれており、音量あるいは音調が重要な役割をはたしている。レベス(Revesz,1956)は、呼びかけの機能的特性として、?指向性、?期待性、?命令的意志の三つをあげ、さらに、それが叫喚と異なる点として、?特定個人への指向、?私経験的発 [続きを読む]
  • 「障害者水増し」問題・責任のとり方
  •  連日「障害者水増し」問題が報道され、厚生労働大臣が記者会見で謝罪したそうだが、「謝罪すれば済む」という問題ではない。なぜこのようなことが起きたか、などと今さら考える必要もない。事は単純明快である。要するに、各省庁においては、障害者の存在など「屁とも思っていない」からである。障害者を雇用する「意味」「価値」「理念」を全く理解していないからである。今日の報道では、衆院、さらには全国の裁判所でも「水増 [続きを読む]
  • 《「超人」の偉業》
  •  〈ニーチェはその著『ツァラトゥストラはかく語りき』において、人間関係の軋轢におびえ、生活の保証、平安、快適、安楽という幸福を求める現代の一般大衆を「畜群」と罵った。その上で、永劫回帰の無意味な人生の中で自らの確立した意思でもって行動する「超人」であるべきと説いた。〉(「ウィキペディア百科事典」より引用)  いうまでもなく、私は「畜群」の一人だが、73年の生涯において、生まれて初めて「超人」の姿を [続きを読む]
  • 2歳男児の《述懐》(つくり話)
  •  ほんとうのことをいうと、ボクは「うみ」よりも「やま」のほうが、すきなんだ。じいじは「うみへいこう」と、にいちゃんとボクをつれて「うみ」にむかった。でも、とちゅうで、ボクはどうしても「やま」にいきたくなって、じいじに「おうちかえる」といったんだ。でも、にいちゃんはうみへいきたいので、じいじはこまってしまった。ボクに「ひとりでかえるか?」とたずねたので、ボクは「ウン」とこたえた。「じゃあ、じいじがこ [続きを読む]
  • ある問答
  •  AがBに言った。「気がつくと、私は四角い部屋の床に横たわっていました。部屋の中には何もなく、真っ白い天井と壁があるだけです。出口はなく壁には窓もありません。よくよく天井を見ると、次第に『死』という字が浮かび上がってくるのです。壁も床も同様で、私は『死』という字に囲まれて、辛うじて生きているという感じがしました。 そのうちに『このままここから出られなくなったらどうしよう』という思いが高じてきて、息 [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・68
  • ■感嘆発声【要約】 初期の感嘆発声は、主として短母音または長母音の強い発出であり、情動の直接的な表出である。子どもの属する社会の言語音からの影響を受けておらず、生得的なものである。これは“一次感嘆発声”あるいは“自然感嘆発声”とよばれている(Revesz,1956;Leopold,1949)。この種の発声はとくに音調面には0歳8カ月ごろからバラエティーが顕著となり、1歳1カ月〜1歳3カ月でその頻度およびバラエティーは最大限 [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・67
  • 12 言語的伝達の諸型■サルの発声の型と機能【要約】 京都大学の霊長類研究グループによる十数年間の研究成果が、最近、伊谷(1965)によってまとめられている。伊谷によると、ニホンザルの音声的伝達は機能的につぎの4種類に分類することができる。? 叫び声(crying)? 吠え声(barking)? 呼び声(calling) ? ささやき(muttering) 吠え声は叫び声と同様、激しい情動に支配された爆発的音声であるが、一方、呼び声と同じよ [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・66
  • ■母親の初語識別《初語識別》【要約】 通常、初語は子どもとたえず接している母親によって発見される。母親は、純粋に情動的あるいは喃語的な発声に対しても、これを自分への呼びかけ、あるいは、何かを自分に要求する有意味的発声と解釈しがちである。客観的に有意味とはいえない空疎な音声が、母親には意味的なものとして受けとられることがある。これはいわば“誤認された初語”である。 誤認にはちがいないが、このような誤 [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・65
  • 11 初語【要約】 “語”は、文のなかの構成分でなければならないから、初語は“語”ではないが、初期の談話は、語に似たまとまり方で1音節ないし2〜3音節から成り、機能的にみても、将来の本格的な談話の中に移行していくものが多いから、“語”とよんでも誤りとはいえない。wordと区別してvocableとよぶのも一つの方法であろう。それは、“構文的な意味に関係なく、音の構成としてみたときの語”をいう。 “初”は“初め [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・64
  • 6 言語的伝達の機能の初期分化【要約】 ここへきてようやく言語的な行動の第1歩がはじまる。それは、言語形式に従う適応的な伝達の開始ということである。この期から、子どもは言語を利用して外界に適応する方法を徐々に、しかし積極的に習得していく。 まず、初語の問題をとりあげ、つぎに呼びかけから、質問・報告にいたる言語的伝達の諸種の機能の初期発達について考える。【感想】 私は、言語発達はまず「声」(主として [続きを読む]
  • 「死ぬ」ということ・2
  •  「死んで花実が咲くものか」と言うとおり、生きていることが《すべて》である。「輪廻転生」といって「死んであの世に還った霊魂(魂)が、この世に何度も生まれ変わってくる」、つまり、《生まれ変わり、死に変わり》という営みが《すべて》だという考えもあるが、私は信じない。死ねばすべてが終わり、無に帰する。生まれ変われるのは、生きている者に限られる。死者は永遠に死者である。魂も存在しない。たとえば「幽体離脱」 [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・63
  • ■言語理解の透明性【要約】 音声は談話の聴取においては“透明”だといわれる。このことは、“話”という語がつぎのような広い意味範囲にわたって用いられる事実からも立証される。まず、“話”という語は、言語行動の一形態としての意味に用いられる。? 活動ないし能力(2歳児は十分話ができる) ? 形式(彼の話はうまい)? 媒体(話ではよく理解できない) 一方、“話”がその形態をとびこえて、直接に伝達内容を意味 [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・62
  • 《自己行動調整機能の発達》 はじめ他者への伝達手段であった談話が、子ども自身が自己の行動を統制し組織化するための手段を分化すること、および、まえには二人のひとに分かれていた“話すー聞く”という機能が、のちに個人行動の中へ統一的に内化されること。この発達過程を分析する方法が、(Luria)を中心とするソ連の発達心理学者によって開発され、新しい知見がもたらされている(Luria,1959,1961)。以下、その代表的なものを [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・61
  • 9 言語理解 【要約】 言語理解は子どもの知的発達に大きな寄与をする。そのような寄与がどのように発達変化するか、その発達を規定する要因は何かについて考えてみたい。■ 談話の自己行動調整機能 自己行動に対する談話の調整機能の発達過程についての実験的研究の成果を検討する。この行動調整と談話との間の機能的な関係についての基本的仮説が、ビゴツキー(Vigotsky,1963)によって提出され、その実験的追及は、ビゴツキ [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・60
  • 《代表過程と条件づけ》【要約】 二つの事項間の任意的な関係は、言語的代表過程に限らず、非言語的過程にも存在する。接近連合、あるいは条件づけによって、連合される二つの事項の間に有縁性があってもなくても、両者間に結びつきが生じる。 連合における結合は、一つ一つが孤立しているが、言語的代表過程では能記は記号的体系性によって互いに密接に関連し、その結果としてすべての所記を体系づけ、範疇づける。《代表過程と [続きを読む]
  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・59
  • 《代表過程の二つの発達水準》【要約】 代表過程とは、“代表するもの”と“代表されるもの”との間の分化である。ピアジェ(Piaget,1945)に従って、“代表するもの”を“能記”、“代表されるもの”を“所記”とよぶ。この二つの用語は、フランスの言語学者ソシュール(Saussure)によって用いられたものである。 能記ー所記の関係を、つぎの二つの水準に従って区別することができる。一つは、能記が所記に対して“自然な”、ある [続きを読む]