枯淡 さん プロフィール

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枯淡さん: そして、それも退屈な日々
ハンドル名枯淡 さん
ブログタイトルそして、それも退屈な日々
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/witty_remarks
サイト紹介文うつ闘病と時々時事問題。奇妙な夢のなかにうつ病の解決策を求める日々。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供31回 / 365日(平均0.6回/週) - 参加 2012/09/26 13:29

枯淡 さんのブログ記事

  • 夢工房〜1〜盂蘭盆の夜の祭り その7
  • 彼女の目からぽろぽろと涙が零れだした。「どうしたの?」隣で心配する僕に、彼女は抱きついた。「やっと、やっと同じ時間に立てたの・・・」そう言って僕の胸に顔を擦り付ける彼女を、僕はそっと抱きしめた。ゆっくりとした夕暮れの時間が二人を包み込む。「お兄ちゃんだけだったの」彼女がつぶやく。「お兄ちゃんだけが、私たちを見てくれた。恐れることなく、まっすぐな心で」彼女の目が、僕の目を見つめる。「どうしてなの?」 [続きを読む]
  • 「幸福」と「不幸」と「理不尽」と「宗教」、そして「信仰」
  • アブラハムの宗教は、基本的に「世界にはなぜこんなにも理不尽が溢れ、我々はなぜこんなにも不幸なのか」を説明する宗教で、要するに負け犬の宗教なのだと思う。こんなことを言うといろいろな人から怒られそうなのでここからは名詞をできるだけ控えて記述する。ようするにすべての不幸や理不尽は神の試練であり、神には試練を与える権利があり、その意図は人間には推し量れないということらしい。アブラハムの宗教は本当に不幸な宗 [続きを読む]
  • 夢工房〜1〜盂蘭盆の夜の祭り その6
  • 「ねえ、おにいちゃん」ー若き生ける君よ「何?ーお前は知っている「おにいちゃんなら」ー解き放てるかも知れぬ「なんだい?」ー永遠の時の呪縛を「出来るかもしれない」ー凍りついた時間を「私を」ー我々を「ここから連れ出せるかもしれない」ー再び動かせるかも知れぬ「君は、そうしたいの?」ー我々に、想いに永遠は不要「うん」ー風に消えてこそ意味を為す「君は僕の思いを」ー彼女は我々そのもの「叶えてくれた」ー彼女の願い [続きを読む]
  • ポメラ新作
  • 個人的大ヒットガジェット、pomeraの新作が登場するようです。pomeraDM30本体価格43,000+消費税。以下、魅力を箇条書き。・折りたたみポケットサイズ(前作はキーボードが折りたためなかった)・乾電池駆動(バッテリーは充電が面倒なので個人的にはこっちのほうが好み)・電子ペーパーディスプレイで目に優しい(日光の下でも視認性に問題なし)・電池込みで500gと軽い・縦書きも出来る以下、躊躇いを箇条書き。・高い。ノートPC [続きを読む]
  • 夢工房〜1〜盂蘭盆の夜の祭り その5
  • 「そうそう。せみの抜け殻を見せてくれたよね」ーただ、喜びだけが悲しみだけが「それから、お祭にも一緒に行ったよね」ー森の木々の間で想いを継いでゆく「はしゃぎ過ぎて、疲れて眠ってしまったよね」ーめまぐるしく動き続ける時の流れの中「あの時は苦労したよ。いきなり倒れちゃうんだから」ー此処だけが何一つ変わることなく「ふふ。ごめんね」ーただ想いだけが増えてゆく「お兄ちゃんの背中、とても大きくて寝やすかったよ」 [続きを読む]
  • 「クマ」と「写真」と「SNS」と「犬」
  • 手負いの獣、というやつである。傷ついた熊と2ショットを自撮り インド人男性の悲惨な顛末常識のように思っていたが、インドでは普通なのだろうか?乗客は無事のようだが、目前で行われた惨劇にかなりショックを受けたことだろう。これもSNSの普及の弊害か・・・。クマに罪はない。当然である。さて、私が注目したのは、記事にある野良犬の存在である。野良である。別に飼い主が襲われたわけではない。なのに参戦している。・・・ [続きを読む]
  • 夢工房〜1〜盂蘭盆の夜の祭り その4
  • 「あのね、お兄ちゃん」暗い森の中、二人のいる場所だけが明るい。踊り続ける人々は森の闇に紛れ、仮面だけが白く輝く。「ごめんね」仮面は踊りながら二人の周りを回り始める。「どうして謝るの?」仮面が語り始める。「僕が望んだこと・・・満足しているよ」ーはるかな過去から現在に至る鎖の中に「本当に?」ー無限の数の喜びと悲しみが「もちろん」ーここに在り続けている「初めて会ったときのこと、覚えてる?」ー喜んだ人はもう [続きを読む]
  • 夢工房〜1〜盂蘭盆の夜の祭り その3
  • 「いつからかな、こうして会いに来るようになったのは」祭りの中、僕は隣に座った少女に聞いた。「ずっと昔から、だよ。お兄ちゃん」おかしそうに笑いながら、少女が言葉を返す。「・・・そうだよね、何を言っているんだろ、僕は」そう、僕は知っている。彼女のことをずっと昔から。ずっと昔から、彼女は祭りの中で僕の隣にいた。いつも傍にいた。いつしか仮面の人々は列になり始め、誰からとも無く盆踊りを踊り始めた。不思議なことに [続きを読む]
  • 夢工房〜1〜盂蘭盆の夜の祭り その2
  • ゆっくりと目を開けると、そこにはいつものように、いつもの着物を着て、いつもの笑顔で僕を見上げてくれる少女がいた。「久しぶり、お兄ちゃん。今年も来てくれたね」微笑む彼女に、僕も微笑を返す。「久しぶり、今年も君に会いに来たよ・・・」ドン、ドン、ピーヒャララ・・・。賑やかな祭りの音が聞こえてくる。あたりは薄暗く、霧が漂っていて朝とも夕暮れ時ともつかない様子だった。いや、「朝」でも「夕方」でもないのだろう [続きを読む]
  • 夢工房〜1〜盂蘭盆の夜の祭り その1
  • 九十九段の長い石段を登ると目的の場所がある。鬱蒼と茂る鎮守の森の中、ひっそりと忘れ去られたように立つ神社。そしてその裏手に苔に覆われつつある小さな石碑。夏の暑さと熱気に包まれている世の中からまるで見捨てられたかのように在るそれらを、僕はどうしても忘れることが出来ない。ここには僕にとってのすべてがあった。森の中はとても静かで、ふっと眠ってしまいそうな、それでいてすべての感覚が開いているような、そんな [続きを読む]
  • 幸せをください
  • 肩に積もる雪にそっと ささやいて歌が聞こえるよ湖を渡る風がほら 草が揺れて不思議だねなにもかも きれいで涙が 溢れそうで何も代わらない 白い景色の中ただ 小さな花が 咲いていた幸せをください雪に隠された小さな花のような幸せをください掬い上げた 雪のようなまあるくて やわらかな幸せを ください [続きを読む]
  • 魔女エイプリルと馬鹿のフールの物語 その9
  • エイプリルは彼のために、お茶とクッキーを用意しました。「ありがとう。けれど僕は食べることが出来ません。そのように作られていないのです」それは本当のことでした。エイプリルは魔女になって初めて、心の底から願いました。「ああ、あなたが人間だったなら、それはどんなにいいことでしょう」それは本当のことでした。ネジと歯車とゼンマイをはき出して、フールは人間になりました。少年フールは生まれて初めてクッキーを食べ [続きを読む]
  • 魔女エイプリルと馬鹿のフールの物語 その8
  • エイプリルは、初めて自分からお客に話しかけました。「私が怖くありませんか?」「まったく怖くはありません」それは本当のことでした。エイプリルは驚きました。魔女を怖がらない人がいるとは知らなかったからです。エイプリルは尋ねました。「どうして私を怖がらないの?私は恐ろしい魔女なのよ?」「僕は機械仕掛けの人形です。怖がる事をしりません」それは本当のことでした。フールは機械仕掛けの人形でした。ネジと歯車とゼ [続きを読む]
  • 魔女エイプリルと馬鹿のフールの物語 その7
  • それから何百年も、エイプリルは扉に鍵をかけて、たった一人で過ごしました。エイプリルはとても寂しかったのですけれど、扉が開くたびに誰かを傷つけてしまうよりはずっとずっとましでした。そうして、だれもがエイプリルのことを忘れかけた頃、錆びた鍵がぽとりと落ちて、ひとりの男の子が入ってきました。「あなたが魔女ですか」エイプリルは、そうですと答えました。男の子は言いました。「僕はフール。馬鹿のフールです」フー [続きを読む]
  • 魔女エイプリルと馬鹿のフールの物語 その6
  • ある冷たい雨の夜、赤い帽子をかぶった娘が訪ねてきました。「こんばんは、お仲間さん」娘は吸血鬼でした。「私も同じ。神様を呪ったの」娘も死ねない定めの少女でした。二人は見たこともない花やありもしないお菓子の話をしながら、一晩中お茶を飲みました。「いつかは、あなたに呪いをかけた神様も滅びるわ。そうすればきっと自由になれるでしょう」黒い髪の友人は、最後にそう呟きました。「でもわたしにとっては今夜が最後。ひ [続きを読む]
  • 魔女エイプリルと馬鹿のフールの物語 その5
  • ある満月の夜、目の見えない老人が迷い込んできました。「すみませんが、あなたを触らせてくれませんか。私は目が見えないのです。触ることであなたを知ることが出来るのです」老人はエイプリルの手、頬、耳、まぶたを触り、言いました。「あなたは美しい人ですね」「いいえ、私は醜い魔女です」エイプリルは彼のために、嘘をついてあげました。「あなたは目が見えるようになる」老人の目は見えるようになりました。老人は初めて見 [続きを読む]
  • 魔女エイプリルと馬鹿のフールの物語 その4
  • ある嵐の日、死を目前にした病人が迷い込んできました。病のために、愛する人に憎まれて、住んでいた家を燃やされて、とうとう何処にも居場所が無くなったのです。病人は部屋の隅にボロ切れのようにうずくまりました。「私に触れないで、お願いだから放っておいて。この病気に罹りたくなかったら」エイプリルは言いました。「どんな毒も、どんな病も、私に許しをくれません。私はもう死にたいのです」エイプリルは彼女の手を取り、 [続きを読む]
  • 魔女エイプリルと馬鹿のフールの物語 その3
  • 魔女エイプリルの前で嘘は付けません。すべての嘘はエイプリルがかなえてしまうからです。ある晴れた日、りっぱな鎧を身につけた騎士様が、エイプリルの所にやってきました。「このあたりに、深い森にすむ魔女がいるという。私はそやつを退治にきた」そのとたん、館の周りから巨大な樹がいくつものびてきて、あたりは深い森になりました。騎士様は驚きながら言いました「うぬが魔女か!覚悟せよ!神の名においてそなたを退治してく [続きを読む]
  • 魔女エイプリルと馬鹿のフールの物語 その2
  • 人々は彼女を魔女とののしり、火あぶりにしようとしました。エイプリルは言いました。「ああ熱い。死ぬのはイヤだ。かみさま、私が何をしたというのですか?」人々は言いました。「この魔女め!正体を現せ!」エイプリルは言いました。「ああ熱い、死ぬのはイヤだ。そうです、私は魔女です。こんな街など燃えてしまえばいい!」神様は言いました。「お前の願いが速やかに叶うように!」たった一度の嘘のせいで、エイプリルは魔女に [続きを読む]
  • 魔女エイプリルと馬鹿のフールの物語 その1
  • これは、魔女エイプリルがいかにして生まれ、なにをして、どのように死んだか。そのことに馬鹿のフールが、どのように係わったかを記した物語です。それは4月1日のことでした。遙かに遠い西の国で、一人の女の子が生まれました。 4月1日にうまれたので、エイプリルと名付けられました。彼女の自慢は、生まれて一度も嘘を言ったことがないことでした。だから、お隣の犬のときも、近所のおばあさんの時も、王子様にあったときも [続きを読む]
  • あなたがいなくなってから
  • 窓から差し込む光が部屋を檸檬色に染めるさして長くも無い人生の中でただなんとなくうれしいとかただなんとなくかなしいとかそんなことがたくさんあったけれど理由なんて後からついてくるものと大人になるにつれてわかった言葉に出来ることなんて本当に少ないと分かりきっているのに僕はそのすべてをかけて今の想いを紡いでおきたい夜を彩る 光の粒を見上げてわけもなく悲しくなるのはあなたがが僕の隣からいなくなってからかも し [続きを読む]
  • 明日見る夢の続きを
  • 日の夜に見た夢の続きを 私は知りたい 虹のように見えるボールが 青いセロハンで出来た 小さな池に落ちる 淡い光を放つ人影に 黄金の杖を渡されて 赤い地面に猫を描いた リーんリーんと音の鳴る 金属の輪っかを転がして 誰もいない町を走った私 [続きを読む]
  • 川面を渡る風のように
  • 「もし生まれ変わったなら、 草木を揺らす風になりたい」 そんな事を言う君の姿は まるで淡くきらめく虹のように 美しく 透き通っていて 今にも消えてしまいそうだった 寂しそうに微笑む君の横顔が 風に溶けてしまわないように 強く抱きしめたかった「誰にも頼りたくないの 自分の自由に生きてみたいから」 だから風になりたいの? だけど無理はしないでね 君が行ってしまっ [続きを読む]
  • あの日の想い
  • 言葉にならない想い涙になって 流れていくあたたかな ココアを飲んで大好きな CDをかけて寂しげな 詩を読みながらこんなに熱いものが私の中にあるつん、と痛くなる鼻の奥頬をつたう熱い流れあふれ出る 切ない思い忘れない なにもかも私が 生きている限りいつまでも 忘れないいまでもほら 目を閉じればあの日の想い 頬をつたういつの日か 切なさが思い出に 変わっても忘れない あの日の想い [続きを読む]
  • 小さな奇跡
  • 小さな奇跡月明かりを たよりに 森の小道 歩く レモン色の光の中 そっと 耳を澄まし 森のささやきを 聞く 木立を吹き抜ける風が 遠い遠い想い 伝える 樹が 歌いはじめる 歓びも 哀しみも みんな ひとつになる 生まれくる ちいさな夢 結ばれる 小さな木の実 それは 樹の始まり それは 森の始まり 夜が [続きを読む]