六花 さん プロフィール

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六花さん: むつのはな
ハンドル名六花 さん
ブログタイトルむつのはな
ブログURLhttp://ricca032.blog.fc2.com/
サイト紹介文 オリジナルBL小説サイト。R18含みます/高校生/ヘタレ×ツン/先輩×後輩/ジレジレ/自虐ウケ
自由文高校生メインのBLです。抵抗のある方はご遠慮ください。R18含みます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供13回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2012/10/03 12:15

六花 さんのブログ記事

  • 魔法の紅茶と黒い月.21
  •  隣に座る人物を視界に入れるにあたり、地央にとってカウンターはとても都合が良かった。 斜めに視線を向けるのが自然な位置だからだ。 低音の持ち主は、話し方の通り外国人だとは分かったが、人種までは判断しかねた。 カウンター近くは比較的明るいため、彼の彫りの深い、しかしいわゆる金髪碧眼ではない容貌がかなり優れていることが見てとれた。 真直をもっとコッテリさせた感じと言おうか、ふっくらとした唇と綺麗な二重 [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.20
  •  案内された部屋はいわゆる普通のツインルームだったが、いかんせん寒く、置いてくれていた電気ストーブは確かにないよりマシ程度のもので、呼気は白いままだった。 慌てて本館の大風呂に向かうと、時間が遅いせいか浴場には誰もおらず、長めの時間を割いて浴室から出た後スマートフォンをチェックする。 LINEはまだ既読になっていなかった。 ついつい溢れるため息一つ。 例えば真直のスマートフォンのバッテリー切れで行き違 [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.19
  • 「はあぁ、疲れた・・・」「まだ、本番じゃないとか何なのマジで」 センター試験最終日、日も落ちた会場外で散々午後に分かれていくクラスメイトに挨拶をしながら、スマートフォンの電源を入れる。 推薦組の仕業か追って読むのも面倒なクラスラインの未読数に苦笑する余裕もなく、久しぶりのトークルームについた、たった一つの未読に鼓動が不規則になった。「健太、俺、鍼寄って帰るから」 すぐにでもタップしたい気持ちはあっ [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.18
  •  地央の気持ちを疑うわけではない。 地央が自分にさらけ出してくれた気持ちが本物だということは、器用な人間ではない地央だからこその真実味があるし、なんといっても付き合おうと言ってきたのは向こうからなのだから。 いつ思い返してもニヤケてしまいそうになるあの時の情景。 別離を覚悟し、そして覚悟しきれなかったあの時。 地央からのまさかの言葉にパニックになってしまった自分に、何度だっておめでとうと言ってやり [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.18
  •  地央の気持ちを疑うわけではない。 地央が自分にさらけ出してくれた気持ちが本物だということは、器用な人間ではない地央だからこその真実味があるし、なんといっても付き合おうと言ってきたのは向こうからなのだから。 いつ思い返してもニヤケてしまいそうになるあの時の情景。 別離を覚悟し、そして覚悟しきれなかったあの時。 地央からのまさかの言葉にパニックになってしまった自分に、何度だっておめでとうと言ってやり [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.17
  • 「うどん食いてぇー」 真直は決して食にこだわりを持つ方ではないが、それでも日本を発って20日も経てば、出汁への切望についつい声も出るというものだ。「和食屋行ってみる?」 スマートフォンの画面から顔を上げて、笑いながらこちらを見る瑠璃に、真直は力なく頭を横に振った。「高いからいいわ。挙句まずかったらマジ泣けるし」 イタリアでの生活拠点として真直が格安で借り受けたアパートホテルに、フランスの大会を終えた [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.16
  •  大きな石を階段状に組んだステージは大きく20mはあろうか、かなりの高低差がある場所。 上部に鉄棒が設置され、階段途中にはミニステージが3つと、一番下のフロアには三角錐のオブジェが置かれている。 撮影はその中腹部の横からされているのだが、カメラ越しのその場所からでも高さの恐怖を感じさせるのだから、天辺からなら言わずもがなだろう。 それを見下ろす眼差しの強さ。 一呼吸ついて、助走をつけて飛び降りた瑠璃が [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.15
  •  鬼塚瑠璃個人の動画を見て、まず地央に浮かんだ言葉は、「忍者かよ」だった。 まるで格闘ゲームでみるCGアニメのように跳んだり跳ねたり回ったり、とても同じ人間とは思えない動きに目を奪われる。「?!?」 何がどうなって、人間はそんな風に体を回転させることができるのか。 派手なヒップホップミュージックをバックに、体操の床競技とフィギュアスケートとセパタクローの融合とでもいうような演技を見せる瑠璃。 Tシャ [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.14
  •  受験勉強をしている間は持ち前の集中力で真直のことも忘れていられる。 だが少し隙間が出来るとダラダラと真直のことを思い出してはスマートフォンを手にしてしまうことに、これでは何の為に真直と距離をとっているのかわからないと、地理の資料集などを広げてみるのだけれど。「はあ・・・」 気がつけばヨーロッパの地図に指を滑らしていた自分に、ため息ひとつ、ベッドに倒れこむと15分だけと時間を決めてスマートフォンの向 [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.13
  • 「黒川ホモだったん?」 冬休みの補習が終わり、昼からの自主学習の為に教室に残って昼食を摂っていた地央、近くの席から聞こえてきた声に、口にしていたライチティーを吹き出しそうになった。 辛うじて向き合わせで座っていた健太に吹きかけることは免れたが、逆流してきたライチティーにむせかえる。「ゴホッ、ガハッ」「ちょ、地央くん大丈夫?」「だ、じょ・・ゴホッ・・ぶ」 涙目で咳き込みながら大丈夫も何もないとばかり [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.12
  •  嶋本から送られてきたリンク先からついついタップを重ねてしまったことで、真直の近況情報はもとより、その存在が今やアイドル並みになっていることを思い知ってしまった。 真直がモテまくっていることは十分過ぎる程知っている・・・つもりだったが、よもやここまでの状況とは、と、センター試験を目前にこんなことをしている場合ではないと思いながらも、やはり、スマートフォンの画面をタップしてしまう地央。 試合会場前で [続きを読む]
  • 魔法の紅茶と黒い月.12
  •  嶋本から送られてきたリンク先からついついタップを重ねてしまったことで、真直の近況情報はもとより、その存在が今やアイドル並みになっていることを思い知ってしまった。 真直がモテまくっていることは十分過ぎる程知っている・・・つもりだったが、よもやここまでの状況とは、と、センター試験を目前にこんなことをしている場合ではないと思いながらも、やはり、スマートフォンの画面をタップしてしまう地央。 試合会場前で [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.127
  • 「ふぅー」 シャープペンシルをノートの上に放り出し大きく息をついた地央は、想像以上に丸まっていたらしい背中をグイと大きくのばす。「うーーーん」 自然に漏れる声を静まり返った夜の部屋に響かせながら、疲労の溜まった目を閉じ、両目の付け根を両の親指でグッと押した。 軽い痛みをともなう心地よさを感じつつ手を離して目を開けてみれば、一瞬地央の視界は白と黒のモノトーンと化し、慌てて瞬きを繰り返す。 数回の瞬き [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.126
  • 「地央さん、昼休み…」 結局、手すら繋げず朝のホームルームを終え、地央に近寄った休み時間、椅子に座ったまま紙面を見つめる姿にいきあう。 周囲にも同じ光景が見られ、同時に嫌な予感が真直の胸をよぎった。「模試、どうだった?」 地央は真直に一瞥をくれると、再び紙面に目を戻して深い溜息を漏らした。「よろしくない」「え、判定は?」「判定はAだけど……」  それならば本来何の問題もないところなのだが、地央が目 [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.125
  •  寮の内カギを開けておくという流れになったものの、時刻表を見れば一番早い到着のバスで6時55分となっており、それでは皆もうすっかり朝の活動を始めている。 地央は元寮生ではあるけれど今は部外者の身なわけで、寮監のうろつく中寮内に入るわけにもいかず、事前申請をしていない真直が寮を出ることのできる一番早い時間となれば7時過ぎだ。 朝、LINEで連絡を取り合い、地央の夜のテンションが冷めていないことをそこ [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.124
  •  午後五時。 ヴィットリアスポーツの学生コンペのモデルを引き受けると言った真直が早速呼びつけられたのは、一等地に建つ本社ビルの副社長室だった。 天下のヴィットリアスポーツとはいえ、嶋本を知っているだけに、どこか、そこまで御大層な会社なのだいう実感はなかったのだが、ビルを見上げ、想像よりよほど大きかった会社の規模に、実は嶋本というペテン師に騙されているのではないかという危機感が湧き出したものだ。 つ [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.123
  • 「そういや嶋本さんから、連絡あった?」 休み時間に地央から突然ふられた話に、机の下に落ちた消しゴムをとろうとしていた真直は、つい頭をぶつけそうになった。「は?」「あれ?連絡いってない?入試終わるまで待つって言ってたからかな」「何の話?」 嶋本が地央と関係を持ったわけでないというのは理解したものの、どうやらキスはしたことがあるらしく、どこまでもグレーな相手である嶋本一来。 しばらく耳にしなかったその [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.123
  • 「そういや嶋本さんから、連絡あった?」 休み時間に地央から突然ふられた話に、机の下に落ちた消しゴムをとろうとしていた真直は、つい頭をぶつけそうになった。「は?」「あれ?連絡いってない?入試終わるまで待つって言ってたからかな」「何の話?」 嶋本が地央と関係を持ったわけでないというのは理解したものの、どうやらキスはしたことがあるらしく、どこまでもグレーな相手である嶋本一来。 しばらく耳にしなかったその [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.122
  • 「怒ってんの?」 後ろ手にドアを閉めながら、地央の部屋に入った感慨にふける前に、その背中へ、気になっていた言葉をダイレクトにぶつける。「なんで?」 短い返事と、向けられたままの背中。「だって……」 まるで拒絶されているようだと、口にする代わりに背後から腕を廻し、その体を抱きしめる。「嫉妬させたいんだろ、俺に」 拗ねた気持ちを地央の肩に吐き出す。「なんでよ。そんな場面が今どっかにあったかよ」「ある。 [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.121
  • 「派手目の綺麗系女子が泣いてたって情報があるぞ!黒川!」 俺の情報網はどうだとばかりのドヤ顔を向けてくる御崎。 確かにその一部は事実だが、決して抱き合っていたわけではなく、一年以上前に付き合っていた元カノに抱きつかれ、復縁を迫られた、というのが正確なところだ。 マイナーな射撃部よりサッカー部のエースの方がいいというような理由で向こうから別れを告げてきた他校の女子だったが、フリーペーパー発信からSNS [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.120
  • 「あの、息子さんには、お世話になってましてっ」 とにかく何か繕わなければと口を開いた真直。 次の瞬間、ソファーの方から聞こえてきた爆笑に目を向ければ、丸い青年が手を叩いて笑っており、その横では痩身の青年が苦笑を浮かべている。 瞬間、その表情に思い当たるものがあり、斜め後ろに立っていた地央を見れば、そこには同じ表情があった。「うちの父親は、あっち」 父親と示された浅黒い肌の青年はしっかりとした鼻梁を [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.119
  • 「新しい部屋はどんな感じ?」「電気が明るい」「はは。取り付けて直ぐだもんね」 退寮して初めての夜。 寮生活の間毎日一緒に寝ていたというわけではなく、教室で別れたのもほんの数時間前なのだけれど、やはり夜静かになると距離を感じてしまう。「スマホの感じは?慣れた?」「使い辛い。ガラケーのがやっぱ楽だ」 つい数日前、地央は真直との電話を無料にする為、これまで愛用していたガラケーからスマートホンに変えたのだ [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.118
  • 「さっきの、あれ、あの話っ」 あの後直ぐの休み時間に慌てて地央に詰め寄ったものの、その勢いに周囲の目線も地央へと向けられ、 視界の狭い地央にもそれは十分感じられたようで、「昼に話そう」と保留になっていたのだ。「まあ、あのまんま。親父さんが転職してこっちに帰ってくるらしくて、通学圏内にマンション借りるから、一緒に住もうって」「…ぇ…と…、それって、やっぱりどうしても、な感じ?地央さんだけ寮に残るとか [続きを読む]
  • 氷菓子と黒い月.117
  • 「ああ、たまらん過ぎだ……」 朝のHRの間ずっと、地央から施された拙い口淫とそれに付随する全ての記憶に酔いしれていた真直、HRが終わった後もそれを引きずったまま、顔をだらしなく脂下がらせていた。「どんな阿保面だ、それは」 原因である地央が真直の席の前に立ち、呆れたように見下ろしてくるのに、真直はニッコリを笑みを返す。「すげえ善かった」 すると、バチン、と、それなりの音がする勢いで顔面を叩かれた。「いっ [続きを読む]