小鳥 さん プロフィール

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小鳥さん: 人生はギャンブル
ハンドル名小鳥 さん
ブログタイトル人生はギャンブル
ブログURLhttp://enjoylifemore.blog.fc2.com/
サイト紹介文10年間パチンコ店に勤務した男の物語&人生観
自由文パチンコ店には、色々な人が来る・・。
多くの人間観察・人間交差を経て今語りだす。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供33回 / 365日(平均0.6回/週) - 参加 2012/10/19 19:30

小鳥 さんのブログ記事

  • 34-10 桁違い
  • その日から数日後、黒井家には"ロン"からの荷物が届いた。仕事を終えた"小鳥"が帰宅すると、「 ねぇねぇ"リー(小鳥)"ちゃん・・」「 ん?」「 今日さぁ、"ロン"ちゃんから荷物が届いてさぁ・・」「 えっ?もしかして・・」「 うん、牛タン・・」「 マジか・・」「 今日は焼肉だよ!だけんその前に"ロン"ちゃんにお礼の連絡をしろし・・」"葵"は"小鳥"を出迎えるなりこう言い、その牛タンなるものを"小鳥"に見せた。 [続きを読む]
  • 34-9 そして牛タンへ
  • "葵"のリアクションがツボを刺激したらしく、"ロン"はそこから、「 "小鳥"ぃ、お前にも何か買ってやらなきゃな・・」と言い始め、「 いやいや、そんな気を使われても・・」と"小鳥"が遠慮するもそれは逆効果で、「 何だぁ、俺の気持ちは受け取れないのか?」と半ば脅迫めいた流れになった。 [続きを読む]
  • 34-8 左利き用の包丁
  • "小鳥"と"武"はそんな二人をただ見守るだけだった。「 どれどれ、てっ!これって高いズラぁ?」包装を解いた"葵"がこう言うと、「 わかるか?そいつはなかなかだぞ?がははは 」"ロン"は得意げに答えて高笑いを見せた。「 わぁ!何でぇ、ここにアタシの名前が彫ってあるじゃん!」包丁の持ち手の所に自分の名前が彫ってあるのに気付いた"葵"は、「 おじさん、こんな良いもんをわざわざ、アタシを好きだからってやだよぉ〜」とおど [続きを読む]
  • 34-7 有言実行
  • 次の集いは、それから3週間程経ってからだった。「 なんでぇ、偉い久しぶりじゃん!元気だっとうけぇ?」それは"小鳥"が既に帰宅を済ませた後の事で、「 "小鳥"ぃ、遅くに悪いなぁ・・」「 いえいえ・・」"ロン"は玄関から上がるや否や、「 おぅ!お前それを"葵"に渡せよ!」と、後ろから申し訳無さそうに続いて入って来た"武"に言い、" ビクッ ""武"は慌てて、「 あ、あの、これ、ここ、これは"ロン"さんからで・・ほほほ、包丁 [続きを読む]
  • 34-6 左利き
  • 月に何度かの"ロン"の訪問も黒井家にとって当然事の様になり、当初の緊張も程好く軟化したこの日、「 なんだ"葵"ぃ、お前は左利きなのにその包丁は右利き用じゃねぇか・・」楽しく語って聞かせる過去の出来事も粗方出し尽くした感の"ロン"は、台所で料理を作る"葵"に目を向けてこう言った。「 てっ、おじさんよく見てるじゃん!左利き用の包丁ってなかなか売っちゃいんだよねぇ、でも別に切るに困らんから平気平気・・」"小鳥"は、 [続きを読む]
  • 34-5 二つの顔
  • 昼はパッとしないサラリーマンが、夜になるとやくざの組長として存在感を放つストーリーを漫画か映画かでちらっと見知っていた"小鳥"は、帰宅の頃にはまるで自分がその主人公にでもなった気分になっていた。「 ただいまぁ 」「 おかえりぃ 」"葵"の後には、「 おぅ、さっきは驚かせて悪かったな 」という"ロン"と黙って愛想笑いをする"武"に迎えられ、「 兄ぃ、先程はどうも・・」パチンコ店のスタッフとしては決して使わない言葉 [続きを読む]
  • 34-4 男が男に惚れるまで
  • "ハクサイ8931ハクサイ"という名のパチンコ店でスタッフとしてホールを動き回る"小鳥"は、今ではその職に就いている事に入社当初の様な気恥ずかしさは無く、トラック屋時代の不良にかぶれた感覚は皆無に近い。「 おいっ、この店は全然出ねぇなぁ!」などと客から怒声を浴びせられても、「 すいませんお客様ぁ〜、上の者にはちゃんと伝えておきますからぁ〜 」と笑顔で受け流す事を覚え、理不尽な事に感情を高ぶらせる場面は減少し [続きを読む]
  • 34-3 "ロン"の話、続続
  • 「 ん? あぁ、それはよぉ、こっちで確かに声は幾らでも掛かったし、成ろうと思えばいつでも成れたんだけどよぉ、周りは知ってる奴らばっかりだしなぁ、それが逆におもしろくなくてなぁ、俺も男だろ?」「 えっ?トドズラ?」「 馬鹿っ、まぁそれは置いといてだなぁ、本当に俺に力があるかどうか、俺はひとりで勝負したくなってよぉ、ほれで東京に出ただぁ・・」「 へぇ、トドの割には大したもんじゃん!」"葵"が無邪気に茶化すの [続きを読む]
  • 34-2 "ロン"の話、続
  • 「 俺は小学生の時には両親がいなくてなぁ、兄貴とは仲が悪かったし、周りが親がいねぇって陰口叩いてると知ってからは、何せ負けてられねぇって感じでよぉ・・」「 へぇ、そんな事があったっすかぁ・・」「 あぁ、だから喧嘩は勝つまで向かってったし、とにかく相手をボコボコにしちまう訳だから、結局は気違い扱いされてよぉ・・」とここで、「 ほれで実の兄貴の腕まで切り落としたズラ?」"葵"が口を挟むと、「 馬鹿ぁ、アレは [続きを読む]
  • 34-1 "ロン"の話
  • それ以来、"ロン"は必ず"武"と一緒に訪れる様になり、「 乾杯!」「「「 乾杯!」」」"葵"はその度に酒と手料理を振る舞ってもてなした。それは二人きりで過ごすだけの日常よりは賑やかなひと時を生成して良い刺激となったが、安い焼酎で良いと言う"ロン"の為に、大きなペットボトルに入った焼酎を買い置きしたり、"ロン"が訪ねて来る度に"武"の分もと気遣って食材を消費していれば、それは何を言わずとも余計な金が掛かっている事 [続きを読む]
  • 33-9 武の素性
  • 「 コイツはよぉ、やくざでも何でもねぇんだけどよぉ、中には俺の舎弟だと思ってる奴もいてよぉ・・」当初の敬語がすっかり無くなった"ロン"に、「 へぇ・・」と"小鳥"が返す。「 向こうの事務所にも連れて行くんだけどよ、俺の格で周りが礼儀正しくするもんだからすっかり勘違いしてなぁ、まぁ見てるこっちが恥ずかしくなる位でよぉ・・」すると"ロン"のこの言葉に、「 いえ、自分はそんなつもりは・・」"武"は慌ててこう答えた。 [続きを読む]
  • 33-8 中年男
  • 「 いらっしゃぁ〜い、どうもぉ、トドの妹の"葵"ですぅ〜」玄関で出迎えた"葵"がこんな挨拶をすると、「 馬鹿ぁ!誰がトドでぇ!おいっ、いいから上がってここに座れ!」"ロン"はその男を自分の隣に座らせ、「 いいかぁ?、これが俺の弟分の"小鳥"だ、挨拶しろ!」と促した。「 どうも初めまして、自分は"ロン"さんに色々と面倒見て貰ってる"武"と言います、以後、よろしくお願いします 」「 はい、どうぞよろしくお願いします 」 [続きを読む]
  • 33-7 付随する男との出会い
  • その後の"ロン"は、月に数回"小鳥"宅を訪れる様になり、「 これから長野の先生の所まで絵を取りに行くからよ・・」「 ちっとこっちの兄弟分に会いに来たからよ・・」「 置屋のお父ちゃんに呼ばれてよ・・」「 相談役でな・・」その都度主たる理由は様々だったが、何にせよ近くまで来たからには、「 二人に顔を見せない訳にはいかねぇからよ・・」これがお決まりの台詞だった。 [続きを読む]
  • 33-6 杯
  • 「 ほいだら改めて 」"ロン"は"小鳥"に対して改めてグラスを差し出すと、「 どうぞひとつ、非公式ながら俺と旦那さんと、これでひとつ五分と五分の兄弟分って事で・・ 」と言った。「 いや、五分と五分なんてとんでもない、俺はとてもそんな・・」"小鳥"がそう言うと"ロン"は、「 俺は留置場で初めて旦那さんを見た時、てっきり同業者かと思っただけど、"葵"に聞いたらパチンコ屋の店員だって言うから驚いただよ・・」と言い、「 [続きを読む]
  • 33-5 妹の旦那的なポジションにて
  • 「 "葵"っ、良い男と一緒になれて良かったじゃねぇか・・」「 うん、"リー(小鳥)"ちゃんにはもっと若い娘が良いのかもしれないけど、アタシは幸せだよ 」そんなやり取りの後に、"ロン"は"小鳥"の方を向いてこう言った。「 旦那さん・・」「 はい・・」「 コイツも色々と苦労して来たから、俺はコイツには幸せになって欲しいと思ってる・・」「 はぁ・・」「 どうかコイツをよろしく頼みます・・」「 いや、俺の方こそ逆に迷惑掛 [続きを読む]
  • 33-4 兄弟
  • 「 おい、"葵"っ、しかしお前もずいぶんと若い旦那さんを捕まえたじゃねぇかぁ〜 」「 ほぉズラ? カカシ(商運)で知り合ってさぁ、"リー(小鳥)"ちゃんもこう見えて苦労してるだよ 」"小鳥"は台所とリビングを行ったり来たりする"葵"と目の前に座っている"ロン"が会話しているのを聞きながら、静かにその様子を眺めていた。するとその視界には、"ロン"がぐいと煽って戻したグラスのビールが無くなっているのが映り、"小鳥"はす [続きを読む]
  • 33-3 乾杯のメッセージ
  • 「 ただいまぁ〜 」「 あっ、おかえり"リー(小鳥)"ちゃん!」開いた玄関の扉から見えたのは、リビングに座る"ロン"の姿だった。「 旦那さん、その節はどうも・・ 」明らかに年上の男である"ロン"から旦那さんと呼ばれた"小鳥"は、「 ども、お久しぶりっす 」首をこくりとしながら上機嫌で靴を脱いだ。そんな"小鳥"に、「 "リー(小鳥)"ちゃん、足を洗ってこぉし・・」"葵"のパスが飛び、「 あぁ・・」"小鳥"はいつも通り、風呂 [続きを読む]
  • 33-2 妹と呼ぶ男
  • 「 もしもし、今から帰るよ 」「 うん、あのさぁ"リー(小鳥)"ちゃん、さっき"ロン"ちゃんから電話があってさぁ・・」「 ん?"ロン"って、あの留置所に面会に行った人け?」「 うん 」「 出て来ただか?」「 うん、とっくだってよ、まっそれはいいだけど、"リー(小鳥)"ちゃんと酒が飲みたいから帰って来たら連絡くれって言われててさ 」「 はっ?山梨にいるだけ?」「 うん、今どっかで飲んでるらしいだよ、"リー(小鳥)"ちゃ [続きを読む]
  • 33-1 向上の日々
  • "小鳥"が更正して尻に敷かれる旦那を安定させると"葵"の円形脱毛症は治り、そしてマイカーは二台に増えた。これは社員として半年以上の就労を成す者から対象となるのだが、"小鳥"は年に二回の賞与を手にする様になり、それから昇給もあった為、"葵"からこんな提案をされたのである。「 "リー(小鳥)"ちゃん、軽自動車ならガソリン代も浮くし、アタシもお母さんと買い物に行くのに困らんしさ、知り合いに頼んで安いの見付けて貰お [続きを読む]
  • 32-8 整合
  • 「 "イー(葵)"ちゃん、覚えてないだけ?」"小鳥"がそう尋ねると、「 えっ、何でアタシ・・ 」「 喧嘩してる最中に急に黙りこくってさ、肩を押したらそのまま倒れて、俺が驚いてる内に玄関を飛び出して行っちまって、散々探し回ったけど見つからんくて、ほいだらここでうずくまってただよ・・ 」「 嘘ズラ?」「 嘘じゃねぇっちことぉ、ずっとおばあちゃん、おばあちゃんつって白目向いてただよ?」「 よせし、でも、何と無くおば [続きを読む]
  • 32-7 垣間見た異界
  • 「 お・・おばあちゃん・・おばあちゃん・・うぅうん、おばあちゃん・・うう・・ 」"葵"は白目を向きながら、何度もおばあちゃんと連呼しては小刻みな震えとは別にして頷く仕草をしていて、「 おい!"イー(葵)"ちゃん、なんで!おばあちゃんがそこにいるだけ?」と"小鳥"が聞くと、" コクリ "とその問い掛けには首を動かして反応を示したのだった。 [続きを読む]
  • 32-6 動揺の渦中
  • 人はごくごく普通と称される日常からあまりにも掛け離れた現実に直面する時、最初こそ日常にあり得る事として受け入れようとする為、戸惑い動揺して取り乱すまでにはややタイムラグを生じてしまう。そして"小鳥"もこの時、"葵"の異常事態と直面していながら、それをそうだと受け止める前に、車の陰に隠れて様子を伺っていた"葵"が"小鳥"を驚かせようとして仕組んだ作り芝居だと思ってしまったのだった。 [続きを読む]
  • 32-5 奇怪な様
  • 玄関を出て辺りを見回した"小鳥"は、二階建てのアパートの端に設けてある階段に向かって歩き出していた。そこに"葵"が座り込んでいる可能性を感じたのである。しかし、( いねぇか・・ )そして、駐車場の外灯が届かない暗がりを次々と探してはみたものの、「 はぁ〜 」結局アパートを一周してしまうと、的を絞った捜索に焦りを覚えた。 [続きを読む]
  • 32-4 あたふた
  • 過ぎて行く時間の一秒が、これ程までに脅迫的な事があったろうか?ここでこうしてる間に"葵"がどんどんと遠くに行ってしまう様な状況で、時を止めてしまいたいと切に願うも、それが不可能である事をかろうじて忘れなかった"小鳥"は、( 落ち着け、落ち着け・・ )力尽きている暇など無いと取り戻すまでは意外と早かった。 [続きを読む]
  • 32-3 捜索
  • たばこに火を着け、( ふぅ〜 )白く浮かび上がる煙の行方に目を向けながら何とか落ち着こうと試みたが、( ・・・ )次の瞬間には玄関を飛び出していた。 [続きを読む]