Inazuma Ramone さん プロフィール

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Inazuma Ramoneさん: Feel The Darkness
ハンドル名Inazuma Ramone さん
ブログタイトルFeel The Darkness
ブログURLhttp://feel-the-darkness.rocks/
サイト紹介文ボンクラの、ボンクラによる、ボンクラのためのパンク/ハードコア文芸・小説サイト
自由文映画『北京原人』が「ジュラシック・パークに対する東映からの回答」であるように、「ロード・オブ・ザ・リングに対する東映からの回答」的ボンクラ創作小説を中心に、短編小説やエッセイ、詩を書いています。
マッハ78や東映、バカ映画、B級SF・ホラー映画や小説等が好きな方は、暇つぶしに読んでみてください。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供45回 / 161日(平均2.0回/週) - 参加 2012/10/23 12:11

Inazuma Ramone さんのブログ記事

  • Heaven Sent:第二十話
  •  離婚しようとしてる相手の金を勝手に使うなんて考えられないし、勝手にアパートの連帯保証人にされたのだって信じられない。そんなの、たとえ夫婦でも有印私文書偽造じゃないか。なにより、親父とお袋が援助してくれた金が入っていた口座は、両親から援助された金を使わずにとっておくため会社近くの銀行で新規開設した、理恵子には教えてない銀行口座だったのだ。たとえ結婚してる間は夫婦の共有財産になるとしても、理恵子の行 [続きを読む]
  • Heaven Sent:第十九話
  •  もしかしたら服や本の間、CDの間に紛れ込んでいるかもしれない。そう思って全ての荷物を取り出して確認するものの、預金通帳も印鑑も入ってない。ダイニングに置きっぱなしになっている何個ものゴミ袋の中や、置いてあるはずのないキッチンや玄関まで探すものの、やっぱり通帳や印鑑は置いてなかった。 あの口座には、俺の窮状を知った親父とお袋が、自分たちの貯金を切り崩して振り込んでくれた五十万円が入っている。使わずに [続きを読む]
  • 雲の中で散歩
  • 濃いスタッフが多い新店舗に慣れるのに時間がかかりそうで精神的に疲れたため、気分転換しようと自宅から車で40分と近場の、隣町の美の山公園まで散歩に行ってきました。生憎の曇り空で肌寒かったのですが、コスプレ写真を撮影してる人たちもおり、まだ桜も残っていたので、雲に隠れそうな山の景色を眺めてイライラした気分を落ち着かせることができました。↓ 美の山公園からの景色ここから10分車を走らせれば、前所属店の山間の [続きを読む]
  • Heaven Sent:第十八話
  •  実家からアパートへ戻る途中でコンビニに立ち寄り、夕食の弁当とビールを二本買った。荷物を片付けるのに手間がかかりそうなので、途中で作業を中止したくなかったのと、短期間とはいえ、理恵子と二人で暮らした住まいになるべく長くいようと思ったからだ。結婚当初は、嫌な思い出だけでなく良い思い出もある。二人してリビングから離れず、ずっと抱き合って映画を見たり音楽を聴いたりしてたし、そのまま愛し合うこともあった。 [続きを読む]
  • 【平成三十年三月三十日】前略、橋の上より
  • 前略、山間の店舗の皆さん、お元気でしょうか?送別会を開いていただいてからまだ一週間ですが、お便りします。そちらの新店長と入れ替わりの異動、自分には意味が理解できません。そちらの新店長も自分も、お互い通勤時間が二倍になりました。そちらの店長は他県から山越え、自分は県境の川を越えて通勤です。東京の銀座から引っ越してきて四十六年、子供の頃から自慢だった流域面積日本一の川、今、初めてフザけんなって思ってま [続きを読む]
  • Adios Amigos !
  • 2月22日に内示を受け、3月15日付で人事異動が発令された。こんど行く店舗は、いま在籍している店舗より月商が700万円ほど高い店舗で、我が社の平均的な現所属店と違い取り扱い品目が少々特殊な店である。2年前、土地絡みで営業を続けられなくなって閉店した前所属店と同規模の売り上げ、引き継ぎに行ったらスタッフはオタクが多く濃い印象で、おまけに南米系住民が多いので慣れるまでは色々な面で混乱しそうだ。前所属店が閉店する [続きを読む]
  • Heaven Sent:第十七話
  •  自室に籠ってゴロゴロしてると惨めな自分の姿しか浮かばないので、どんどん鬱になってくる。それでも何もする気にならないし、このまま夜まで過ごしてしまおうかとも思ってしまう。部屋の窓に目をやると信号機があの時と同じように青、黄、赤と変わっていく。あの夜、この部屋で初めてあの光を見、声を聞いた。あの時のことは今でも夢か現実か区別がつかない。中学校を卒業してから、あの日一緒に神社へ行った奴と出会う度に木が [続きを読む]
  • Heaven Sent:第十六話
  •  自分の人生を他人の人生と比べるなんて、とっくに止めてる。人様を羨むより、あきらかに人より恵まれてない自分の人生、明日どうなるかなんて考えず今を生きよう、昨日より今日を良くしようと生きてきた。だけど今の俺の在りようはどうだ? 日々悪くなってるとしか思えないじゃないか。 山から吹き下ろしてくる冷たい風に肌を切り刻まれるようで、傷口から悪霊でも染み入ってくる感じがする。真冬の柔らかい日差しに照らされて [続きを読む]
  • Heaven Sent:第十五話
  •  ――結局あの後、目が覚めたら朝になっていたので、あの出来事が現実だったのか夢だったのかは未だ分からない。でも、言われることは違っていても、今もあの光と声の夢を見続けているので夢だったのかとも思う。そのことも含め、過去を振り返りながら現在の自分自身を考えると、あれから十一年経つのに成長してない自分が情けなくなってくる。追い打ちをかけるように妻の理恵子が愛想を尽かして出て行き、今や妻のことが頭から離 [続きを読む]
  • Heaven Sent:第十四話
  •  自室に戻って照明の豆電球だけは点けたままベッドに飛び込み、恐怖でエンジンブローしそうなほど高鳴っている心臓の鼓動を感じながら、タオルケットを頭まで掛けた。神社の御神木といいチャイムが鳴ってるのに誰もいないことといい、今日の出来事は絶対おかしい。心臓が壊れそうなくらい激しく脈打つのも当然である。 ベッドの中で丸くなり、自分の両腕で自分の体を強く抱きしめ震えを抑えようとするものの、体の震えは納まる気 [続きを読む]
  • 思い出のステップ
  •  人生は駄菓子屋で買い物をするようなものだ。甘いお菓子に酸っぱいお菓子、しょっぱいお菓子を選んでいく。選択次第で酸っぱいお菓子ばかり食べることになり、甘いお菓子を買うことはない。特に若い頃は選択が下手で、酸っぱいお菓子やしょっぱいお菓子を買いがちだ。そう、俺のように。 高校二年生の秋、同じクラスの前原と藤原のバンドが、文化祭で演奏するので手伝ってほしいと休み時間に持ちかけられた。だが、連中が演って [続きを読む]
  • Heaven Sent:第十三話
  •  友達の後を追いかけて必死に走っていると、鳥居の手前で何者かに右肩を掴まれ引き倒されそうになったが、俺たち以外に人がいる訳がない。恐怖から逃れるように走りながら頭を左右に振り、公民館の手前でやっとケンに追いついたが、誰も別れの挨拶なんかしないで自転車に飛び乗り、各々が自宅の方向に向かって凄い勢いで走り去っていく。俺も首にカメラを掛け、片手で自転車のハンドルを掴んでスタンドを跳ね上げ、走って自宅の庭 [続きを読む]
  • Holy Room
  • 白い空気の中で積もった白い雪 冷たい思い出とともに天から落ちてきた凍える寒さの中で思い出すのは なぜか8月12日の夕焼けと入道雲天から落ちてくる白い雪が 俺には真っ白な灰のように思えるから冷たい朝の空気を吸い込みながら 雪の上を歩いて神社へ行き鳥居をくぐって聖なる空間に入れば 高天原の神々とのコンタクトが始まる祈ることはただひとつ 家族の幸せのため良い道を示して頂けるよう願うだけ火の玉が山の向こうに [続きを読む]
  • Heaven Sent:第十二話
  •  神社の前に来た俺たちは鳥居の前で立ち止まり、誰からともなくペコリと頭を下げた。こういった仕来たりや礼儀作法には、なぜかゴリがうるさい。「みんな、鳥居の真ん中通るなよ」 ジメジメして体に纏わりつくような夜の空気の中、ゴリの言葉を聞きながら月明かりに照らされた周りの奴らを見ると、全員の顔が緊張のため強張っている。そのためか分からないが、鳥居をくぐるとき一列に並んで右側を歩いて境内に入っていった。 人 [続きを読む]
  • Boys be Sid Vicious
  • 前年にSST時代の『Zen Arcade』に続く2枚組の大作『Warehouse:Songs and Stories』をメジャーレーベルのワーナー・ブラザース・レコードからリリースしたHusker-Duが、1988年に解散。ハスカー・キッズであった俺は嘆き悲しみ、どん底まで落ち込んで日々過ごしていた。社長からいちばん下の俺まで総勢十一人の小さな会社に就職し、プログラマーとして働いていたのだが、三つ年上の先輩に俺と同じくパンクスの板野先輩がいた。『The [続きを読む]
  • Heaven Sent:第十一話
  •  ――夜十一時三十分、家の中から物音が聞こえなくなり静かになった。家族は全員床に就いたようだ。スウェットからジーンズとTシャツに着替え、カメラと家の鍵を持ってそっと階段を降りて行った。 廊下も玄関も真っ暗で父と母も寝てしまったのが分かる。音をたてないように靴を履き、玄関のドアを開けた。小和田の家までは歩いて三分くらいだが、今日は高田の家の向かいにある神社まで行かなけれなならない。ドアに鍵をかけたか [続きを読む]
  • Heaven Sent:第十話
  •  目が覚めると部屋の中が薄暗くなっており、首や腕、脚のあちこちが痒い。小説を読んでたはずなのに、いつの間にか寝てしまったようだ。窓は全開のままだしTシャツに短パンじゃあ、蚊に刺してくれって言ってるのに等しい。痒くなって当たり前だろう。部屋には美味そうな匂いが充満しており、母が夕飯の支度をしているのが分かる。 夕食前にシャワーを浴びてダイニングへ行くと、俺以外の家族が集まって夕飯を食べるところだった [続きを読む]
  • Break My Stride
  • 奇妙な夢を見たんだ フロントバンパーが壊れた車で何度もスピンして遊んでる夢さ助手席に乗ってるお前は怯え 大きな悲鳴をあげ俺を罵っていたそれを見た俺の頭の中で 自分の首を左腕に抱えたピエロが 空中ブランコに揺られながら悪態をついていたんだでも俺はお前を怖がらせようとしたわけじゃない 俺は一緒に遊ぼうと思ってただけ人生には 人の優しさも悲しさも どうでもいいって思う時があるだけど目に見えるものだけが人 [続きを読む]
  • Heaven Sent:第九話
  •  自宅の前まで行くと、庭に車が停まってない。ラッキーなことに母は買い物にでも出かけてるようである。今のうちにカメラを確保しておこう。これ幸いとばかり、家に入った俺は真っ先にリビングへ行き、戸棚に置いてあるカメラを取って二階にある自分の部屋へ入った。 エアコンなんか付いてない部屋のドアを閉め、窓を全開にしてフィルムを確認すると、まだ6枚しか使ってない。24枚撮りフィルムが入ってたはずだし、心霊写真の撮 [続きを読む]
  • 【映画/ドラマ論】アヌスの鏡理論
  • 「今夜のあたしは血が燃え滾ってるんだ、あたしに触るとヤケドをするよ」「すげぇや〜ユミさん〜」この訳の分からない会話は、大映ドラマ『ヤヌスの鏡』の出演者、杉浦幸と風見慎吾の台詞であるが、宇津井健は突然踊り出し、南野陽子は鉄仮面を被り、安永亜衣は父の形見の5番アイアンでゴルフボールを飛ばして敵を倒す不良少女というように、今思えば目が点になる設定のドラマを大映は作り続けていた。ある人は韓流ドラマに大映ド [続きを読む]
  • Heaven Sent:第八話
  •  ゴリと高田とまーちゃん、ケンとチョーケン、そして俺と小和田が帰る方向が一緒だったので同じ方向へ帰る者同士で自然と固まり、校門に向かって話しながら歩き始めたときだった。「コラ〜ッ! 花壇の横に机を積みやがったのはテメーらだな〜っ!」 体がビクンとし、皆立ち止まった。頭上から降り注ぐセミの鳴き声と部活動中の喧騒の中、男の怒鳴り声と共にバタバタ走り寄ってくる足音が聞こえる。振り返っちゃいけない。振り返 [続きを読む]
  • Heaven Sent:第七話
  •  バレー部の部室が使えないなら、プール下の古い机や椅子が置いてある場所しかない。そこは以前、不良たちの溜まり場になっていたが、プール横に通称「大島農園」と呼ばれる花壇ができてからは、部員が一人もいない園芸部顧問、大島先生を恐れて誰も近づかなくなった。非常に危険な場所だが、古い机や椅子を上手く使ってバリケードを築き身を隠すしかない。運動部の生徒たちが出す声がセミの声より大きく聞こえる体育館の裏側と校 [続きを読む]
  • LOVE SONG
  • 愛しくて苦しくて心が砕け散りそうになるこんなにも愛しているのに こんなにも求めているのに まだお前と会ったことがない一日たりとてお前を忘れたことはない お前は俺の全てだからお前が去ったと知った日 怒り狂った俺はお前のお袋の頬を叩いた知らないうちに宿り 知らないうちに去ったお前後悔と罪悪感が全身を蝕み 涙を止める術もないまま何日も眠れぬ夜を過ごしたのは 二度と子供を授かれないと知った日から男の子なら [続きを読む]
  • The Riddle
  • 形而上学における自分自身について考えてるのか? まったくお前は駄目な奴だなくだらないことを考えるより 本物の骸骨でできた首飾りを持ってるっていう秘密を守れなかったことはどう思ってるんだ?人間の欲望は果てしないっていうけど 際限なく消費し続ける果ては退屈しきった豚どもの大量生産共産主義と言う壮大な実験は失敗に終わったけど 次に失敗という終わりを迎えるのは民主主義だって今お前がやってるだろ? 大衆に迎 [続きを読む]
  • Heaven Sent:第六話
  •  退屈な授業がやっと終わり、再び生徒たちのお喋りや笑い声で賑やかになる教室を出て、俺とゴリと小和田は理科室へ向かった。まーちゃんとケンは教室掃除、そして運が悪い事に高田とチョーケンはトイレ掃除の週だった。ゴリと小和田と喋りながら理科室へ向かい、早く掃除を終わらせてバレー部の部室へ行かなくては。「小和田は机、ゴリは窓ガラス、俺は床掃除でいこう」「オッケー! 里見、ビーカー割るなよ!」 ゴリの言葉に、 [続きを読む]