Nick さん プロフィール

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Nickさん: 日々是口実/映画批評的妄想覚え書き
ハンドル名Nick さん
ブログタイトル日々是口実/映画批評的妄想覚え書き
ブログURLhttp://diverseblog.blog.fc2.com/
サイト紹介文新作映画(もしくは新作DVD)を中心に、週1本ペースでレビューします。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供80回 / 365日(平均1.5回/週) - 参加 2012/10/23 19:42

Nick さんのブログ記事

  • 『プーと大人になった僕』 「何もしない」ことの効用
  •  「くまのプーさん」とは、A・A・ミルンによる名作児童文学をもとにしたディズニーの人気アニメキャラクターのことだが、今回は初めての実写映画化。 監督は『ワールド・ウォー Z』『主人公は僕だった』などのマーク・フォースター。 原題は「Christopher Robin」。 ディズニーのキャラの「くまのプーさん」は何となく知っていたけれど、そのほかはほとんど何も知らない状態での鑑賞。なぜプーさんの造形がぬいぐるみがそのま [続きを読む]
  • 『寝ても覚めても』 朝子の自己欺瞞から解釈してみると
  •  上映時間が5時間を超えるという『ハッピーアワー』という作品で高い評価を受けた濱口竜介の商業デビュー作。 原作は『きょうのできごと』などの柴崎友香の同名小説。  ある日、朝子(唐田えりか)は麦(バク)(東出昌大)という男と出会い恋に落ちる。しばらくの幸福な時間の後、麦は突然姿を消してしまう。その2年後、朝子は麦と瓜二つの亮平(東出昌大の二役)と出会い……。 ちょっと前に取り上げた『2重螺旋の恋人』 [続きを読む]
  • 『きみの鳥はうたえる』 輝くクソを眺めること
  •  原作は『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』などの佐藤泰志の同名小説。 監督は『Playback』『密使と番人』などの三宅唱。 タイトルはビートルズの曲「And Your Bird Can Sing」の直訳。映画のなかではこの曲が使われることもないけれど、登場人物の心情とその歌詞はよく合っている気もする。 函館郊外の本屋で働く“僕”(柄本佑)と同居する失業中の静雄(染谷将太)。そんなふたりの間に入り込んでくるのが、“僕 [続きを読む]
  • 『若い女』 “野生の小猿”を飼い馴らすのは難しそう
  •  レオノール・セライユ監督の長編デビュー作。 カンヌ国際映画祭ではカメラ・ドール(新人監督賞)を受賞した。  冒頭、ものすごい勢いでドアを叩く女性の姿に驚かされるのだけれど、これが本作の主人公である。家から閉め出されたポーラ(レティシア・ドッシュ)は、近所迷惑もなんのそのとばかりにデカイ声を張り上げ、ドアに頭を打ちつけてケガまでし、挙句の果てに疲れ果ててドアの前で寝てしまう。 31歳になるというポー [続きを読む]
  • 『追想』 甘美な後悔?
  •  原作はイアン・マキューアンの小説「On Chesil Beach」で、脚本もイアン・マキューアン自身が担当している。 監督はテレビなどで活躍しているというドミニク・クック。 主役はイアン・マキューアンの『つぐない』でアカデミー助演女優賞にノミネートされて有名になったシアーシャ・ローナン。 この作品の原題は「On Chesil Beach」だが、日本で翻訳された小説のタイトルは『初夜』となっている。チェジル・ビーチという風光明 [続きを読む]
  • 『2重螺旋の恋人』 ダブルの妄想
  •  『婚約者の友人』『17歳』などのフランソワ・オゾン監督の最新作。 主役には『17歳』のマリーヌ・ヴァクト。初々しい高校生役だった彼女だが、このときすでにいい大人だったらしく、今では一児の母だとか。 原題は「L'Amant double」。 原因不明の腹痛によって精神科を受診することになったクロエ(マリーヌ・ヴァクト)は、その精神科医のポール(ジェレミー・レニエ)と同棲生活を始める。しかしポールには秘密があり、 [続きを読む]
  • 『グッバイ・ゴダール!』 ゴダールも妻から見ればただの男
  •  監督・脚本は『アーティスト』のミシェル・アザナヴィシウス。 原作は、ジャン=リュック・ゴダールの2番目の妻アンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説。アンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝と謳いつつも、この映画は彼女の目を通したゴダールが描かれていくことになる。 『勝手にしやがれ』や『気狂いピエロ』などでヌーベルバーグの旗手なったジャン=リュック・ゴダール。ゴダールがアンヌ・ヴィアゼムスキーと結婚していたのは [続きを読む]
  • 『君が君で君だ』 幻想を捨てて現実に生きる?
  •  監督は『私たちのハァハァ』『アズミ・ハルコは行方不明』などの松居大悟で、脚本も松居大悟が長年温めてきたオリジナルとのこと。 タイトルは登場人物が合唱する尾崎豊の「僕が僕であるために」を受けてのものかと思われる。  わかりやすくこの作品を紹介するとすれば、ストーカーを描いたものということになるのだろうと思うのだけれど、実際にこんなストーカーがいるのかどうかはわからない。登場する三人の男たちは、ソン [続きを読む]
  • 『死の谷間』 ネオ・ジェネシス?
  •  監督は『コンプライアンス 服従の心理』のクレイグ・ゾベル。『コンプライアンス』は実話を元にした作品で、何とも不快でイライラさせられる点が素晴らしかった。 原作はロバート・C・オブライエンの小説『死の影の谷間』。 原題は「Z For Zachariah」。 死の灰に覆われた核戦争後の世界のなかで唯一汚染されていない谷。どことなく『風の谷のナウシカ』なんかを思わせる設定だが、この作品が描こうとしているのは新しい「ア [続きを読む]
  • 『母という名の女』 良妻賢母はもう死語?
  •  『父の秘密』『或る終焉』のミシェル・フランコ監督の最新作。 カンヌ国際映画祭のある視点部門で審査員賞を受賞した作品。 原題は「Las Hijas De Abril」で、「アブリルの娘たち」といった意味。 バレリア(アナ・バレリア・ベセリル)は17歳で身籠っている。姉のクララ(ホアナ・ラレキ)とふたりだけの生活は自由なもので、お腹ははちきれんばかりなのに朝からマテオ(エンリケ・アリソン)とセックスに励んでいる。一方の [続きを読む]
  • 『万引き家族』 童貞なのに父になる?
  •  『そして父になる』『海街diary』などの是枝裕和監督の最新作。 カンヌ映画祭のパルム・ドール受賞作。これは日本映画としては『うなぎ』(今村昌平監督)以来21年ぶりの快挙。 タイトルにあるように“万引き”をするシーンもあるけれど、中心となる元ネタとしては2010年に明らかとなった年金不正受給問題が扱われている。是枝監督は『海街diary』とか『そして父になる』のように稼ぎたいどこか(テレビ局?)からの持ち込み企 [続きを読む]
  • 『Vision ビジョン』 自己陶酔の新しい形?
  •  『光』『あん』などの河?直美監督の最新作。 カンヌ映画祭の常連の河?直美が、そこでジュリエット・ビノシュと出会って出来上がった作品らしい。 なぜかプロデューサーにはEXILE HIROが名前を連ねている。 フランス人エッセイストのジャンヌ(ジュリエット・ビノシュ)が奈良県吉野の山奥にやってきたのは“Vision”という植物を探すため。ジャンヌはそこで山守を務める智(永瀬正敏)と出会うことになり……。 これまでの [続きを読む]
  • 『海を駆ける』 海からやってきた男は何者?
  •  『淵に立つ』『さようなら』などの深田晃司監督の最新作。 インドネシアを舞台にした作品であり、重要な役柄を演じるディーン・フジオカは奥様がインドネシア系ということでインドネシア語も披露しているのだが、太賀や鶴田真由もインドネシア語の台詞をこなしている。特に太賀の台詞は流暢で、風貌までインドネシア風に見えた。 海からやってきた男は何者なのか。 とりあえずは「ラウ(海)」と名付けられることになった男は [続きを読む]
  • 『ゲティ家の身代金』 じいさんたち頑張る
  •  『エイリアン:コヴェナント』『悪の法則』などのリドリー・スコット監督の最新作。 巷で話題になっていたのは、この作品の出演者だったケビン・スペイシーがセクハラ騒動で大問題となって出演シーンが使用できなくなり、その部分を急遽再撮影したということ。代役となったクリストファー・プラマーは、その役でアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされた。 石油王の孫が誘拐されたという実話をもとにした作品。ただ、この作 [続きを読む]