三里千秋 さん プロフィール

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三里千秋さん: まほろば漫遊記
ハンドル名三里千秋 さん
ブログタイトルまほろば漫遊記
ブログURLhttp://uryuuhazime.seesaa.net
サイト紹介文大和は国のまほろば……奈良県の歴史が大好きな中学生のブログです。自転車で奈良の歴史を巡っていきます。
自由文奈良県三郷町と大阪府柏原市を中心に各地の歴史を紹介しています。また、推理小説を中心とする読書感想や、日々のできごとなども書きます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供48回 / 365日(平均0.9回/週) - 参加 2012/11/08 20:30

三里千秋 さんのブログ記事

  • 風景学入門
  •  中村良夫さんの本です。風景論の名著として名高い本であります。 中村さん自身は土木の人なのですが、建築学、心理学、文学、地理学、美学、東洋思想などかなり幅広い範囲の学問を踏まえた内容となっています。 ゲシュタルトをはじめとする視覚心理学はほとんど触れたことのない分野です。縁や連続物などが風景で注視されやすい点であり、風景中の図・対象物として認識されやすいのは水平角20°、鉛直角10°のうちであるという [続きを読む]
  • 街角図鑑
  •  三土たつおさん監修の本です。車止め、パイロン、境界標などなど路上にある様々なもののデザインを集めています。 都市論や風景論系の本を読んでいると時折接する「路上観察」学の手引きのような本です。執筆陣の千葉大造園学の石川初さん、「工場萌え」で有名な大山顕さんは、個人的に少し縁があって、一度ずつお話ししたことがあります。そんなことで少し親しい気持ちで読み始めました。 普段の生活では、さらにはある程度地 [続きを読む]
  • 思考の整理学
  •  外山滋比古さんの一冊です。「東大生・京大生に一番読まれている本」と謳われており、周囲にも読んでいる人が多くて気になったので手に取りました。 「ただ知識をつけるだけではなく、思考することが大切だ」「思考を熟成させるにはそれ自体から目を離し時間を置くことが大切だ」など、論じていることは多岐に渡ります。 現代では世間での通説となっているほど普遍的な真実と思えるようなことから、俄かには同意できないことま [続きを読む]
  • 家と村の社会学 増補版
  •  鳥越皓之さんによる村落社会学の入門書です。鳥越さんは環境社会学が専門の方で、民俗学にも造詣が深い先生です。 村落社会学の基礎的事項について、極めて平易に概観できて、村落研究に興味がある人がはじめに読む本としてとても有効だと思います。 私は地理学の基礎勉強はしましたが社会学の基礎を積んでおらず、かなり勉強になるところがありました。村落のあり方を類型化するには、「家」の存在のあり方を類型化することが [続きを読む]
  • 紙婚式
  •  山本文緒さんの短編集です。収録作品は『土下座』『子宝』『おしどり』『貞淑』『ますお』『バツイチ』『秋茄子』『紙婚式』。 結婚、夫婦の綻びをテーマにした短編集で、妹に勧められて読みました。 夫婦生活というものは安定したものというイメージがありますが、外観の安定の中、実際の心中はどのようにあるのでしょうか。この短編集はそうした心情を描いた作品群です。印象に残ったのは『子宝』『秋茄子』『紙婚式』。 『 [続きを読む]
  • 団地の時代
  •  原武史さんと重松清さんの対談です。東京の団地で生まれ育った原さんと、地方に生まれ、ニュータウンを転々として回った重松さんが、団地のあれこれについて考察しています。 私の生まれた街・柏原も、大都市の郊外にあるベッドタウンではありますが、農村と在郷町がスプロール的に拡大してできた都市で、私団地という存在には接さずに育ってきました。 こう言う経緯もありまして、私は農村や戸建てに対して団地・マンション・ [続きを読む]
  • 小公女
  •  フランシス=ホジソン=バーネット作の有名な児童文学です。曾野綾子訳の講談社・青い鳥文庫のものを読みました。 名高い作品ですが、恥ずかしながら読んだのは、おそらく初めてです。 児童文学とみなされる作品には、主人公が積極的に行動を起こし、自ら活路を切り開いていくというお話が多い気がしますが、このお話の主人公・セーラは少し違います。お金持ちのクルー家に生まれ、父の死により小間使いに転落し、父の友人との [続きを読む]
  • いわさきちひろの絵と心
  •  下鴨の古本市で購入した一冊。いわさきさんの絵と彼女のご子息・松本猛さんのエッセイから構成されています。 いわさきさんが絵を描かれた絵本は、幼い頃そうと気づかず何度も読んだことがありましたが、最近ふとしたきっかけでいわさきさんのことを再認識しました。淡い色の水彩画で描かれた画風は今の感覚からしてもとても心惹かれます。彼女の描く子供達には、優しさの中にも、繊細で微妙な心の動きが現れている気がします。 [続きを読む]
  • 刺青・秘密
  •  新潮文庫、谷崎潤一郎さんの短編集です。収録作品は『刺青』『少年』『幇間』『秘密』『異端者の悲しみ』『二人の稚児』『母を恋うる記』です。 『細雪』に魅せられて、谷崎に手を出しています。 『細雪』は関西の上流社会を秀麗に描いた地理的小説、風土的小説と言えますが、この短編集は、江戸が物語の舞台であるものがほとんどです。 とりわけ、『異端者の悲しみ』は江戸の庶民社会のに生きる人物を描いたものという意味で [続きを読む]
  • 古都
  •  川端康成さんの小説です。京の街に捨てられ、呉服問屋の一人娘として育った千恵子と、北山杉の里・中川で働く村娘の苗子。生き別れた双子の姉妹は祇園祭の日にめぐり合います。 美しい四季の移り変わりに、京都、平易で流麗な文章。全体として、谷崎の『細雪』を連想させます。作中では、様々な行事、名所を用いて京都の四季を描いています。京都を舞台に、二人の娘をめぐる人間模様を描いているのか、二人の娘を通じて「京都」 [続きを読む]
  • モダニティと空間の物語 社会学のフロンティア
  •  収録は吉原直樹さん「モダニティの両義性と『時間‐空間』の機制」、齋藤道子さん「生活時空間としての場」、和泉浩さん「遠近法と調整の空間」、足立崇さん「住まうことの場所論」、大城直樹さん「空間から場所へ」、小野田泰明さん「住まうことのメタファー」、植木豊さん「制度の失敗とローカル・ガヴァナンス」、酒井隆史さん「(ジェントリフィケーション下の)都市への権利」、斉藤日出治さん「空間論の新しい方法基準」で [続きを読む]
  • 造園の手引き
  •  京都府造園組合の本で、庭園史から設計、施工、管理に至るまでを概観しています。かなり平易に造園学の基礎をまとめており、とても読みやすく勉強になりました。とりわけ日本庭園のデザイン特性や空間構成技法が興味深かったです。借景や縮景、見え隠れくらいは知っていましたが、遮り、障り、生け捕りなど知らない技法もたくさん学ぶことができて、日本庭園を見る目が少し向上した気がします。 かなりテクニカルな話も平易に書 [続きを読む]
  • 球形の季節
  •  恩田陸さんの小説です。谷津という地方都市で広がった奇妙な噂をめぐり、「地歴研」の高校生たちがその出どころを確かめようと奔走するところから物語が始まります。 なんとなく手に取った本なのですが、自分の専門である地理学と深く結びついており、色々と考えさせられるところがありました。この小説は、谷津という架空都市を舞台に、それの持つ「場所性」というものを強く意識しています。「場所」というものは、ただそこに [続きを読む]
  • 美学入門
  •  中井正一さんの本です。私は風景論を専門としたいと考えているのですが、風景には眺めを審美的評価するという意味合いが少なからず含まれています。これまで建築・地理学系からのアプローチが多かったのですが、風景の「美」を考えるためには哲学系の学問である美学の本も読んでおきたいな、と思い、手に取りました。 とはいえ、思想系の知識が浅いため、やはり表面的理解にとどまっていたり、理解しきれていない部分も多くあり [続きを読む]
  • おせっかいな神々
  •  星新一さんのショートショート集です。星新一さんの短編集を丸々一冊読んだのは、恥ずかしながらこれが初めて。友人のおすすめで読みました。短いページに切り詰められた一つ一つの作品が、秀逸な諷刺画のようで、面白かったです。人の行動や社会の潮流の愚かさが諧謔に描かれています。ブラックユーモアは中学時代に好んでいたので、その時分に読んでいたら、ハマっていたのだろうな、と思いました。 星さんの作品は、人の心情 [続きを読む]
  • 日本の美術5 民家と町並み 近畿
  •  宮本長二郎さんによる本です。近畿地方の民家について、建築史の側面から詳述されています。これまでなんとなく畿内でもどこどこの地域で形が違うな、とか、大和棟の立派なお家があるな、とかを街や村を歩いていて感じることはありましたが、実際に地域差はどのようになっているのか、とか間取りや構造がどうなっているのかをこの本を通じて知ることができて面白かったです。 特に、広間型や整形四間型、前座敷三間型といった農 [続きを読む]
  • 金閣寺
  •  三島由紀夫さんの小説です。1950年の金閣寺焼亡事件をモチーフにしたお話で、吃音症をもつ青年が鹿苑寺の小僧となり、美への想念や生や社会に拒まれた恨みを募らせながら金閣寺を焼くに至るまでを描いています。 主人公がイメージとして思い浮かべる金閣と実際の金閣へ感じる美のズレは、人の普遍的な美の認識をよく表していると思います。自分の中で理想化しすぎて、実際目にしたときあれ、こんなものかと思うことって、よくあ [続きを読む]
  • すぐわかる 日本の絵画
  •  守屋正彦さんの日本絵画入門書です。この間読んだ西洋絵画に次いで、日本絵画についても学んでみたいな、と思って簡単な入門書を借りました。 ざっくりと歴史を概論することができました。水墨画が昔から何となく好きだったのですが、これを読んで、興味の世界が広がりました。狩野派の金雲を効果的に使うのも良いですし、やっぱり水墨画の長谷川等伯の松林図屏風が一番好きです。 西洋絵画、日本絵画の歴史を概観したので、次 [続きを読む]
  • 社会学のエッセンス
  •  友枝敏雄さん、竹沢尚一郎さん、正村俊之さん、坂本佳鶴恵さんによる社会学の入門書です。社会学の基本的な考え方について広く浅く学ぶことができます。 社会学は、直接学んだことはほとんどありませんが、風景論、場所論、村落地理学を始め、様々な本を読んだり地理学の勉強をしているうちにしばしば出てくる学問でした。部分的に触れる機会は多いのですが、中々「社会学」それ自体の姿を知らないので、この入門書を手に取りま [続きを読む]
  • 愛するということ
  •  エーリッヒ・フロムの本です。フロムは『自由からの逃走』で有名な精神分析の学者さんです。この本では、タイトル通り、「愛」について社会心理学・精神分析学の立場から考察しています。 全く畑違いの専門書なのですが、ワンゲルの後輩に勧められて読み始めました。基盤となる知識がないため、浅い理解に止まっているのではないか、という気がしてもどかしい思いもありますが、それでもかなり深く考えさせられるところもたくさ [続きを読む]
  • 人間失格 グッド・バイ 他一編
  •  太宰治さんの短編集です。他一編というのは、『如是我聞』です。 太宰さんの本は恥ずかしながらあまり読んだことがなく、多分『走れメロス』以外では初めてな気がします。 『人間失格』の主人公・葉蔵は周囲の人が考えているのかを理解できず、得体の知れない他者に怯えるあまり、道化に走って自らを守っています。 周囲の考えていることがわからず道化に走る、という気持ちはわかる気がします。私自身も、彼ほどではありませ [続きを読む]
  • 知識ゼロからの西洋絵画入門
  •  山田五郎さんの本です。有名な西洋絵画と画家について、歴史を踏まえながら解説している入門書です。 私はオギュスタン・ベルクなどの風景論の本をよく読むのですが、最近そこでしばしば取り上げられる絵画についても知りたいと思うようになってきました。絵画はその時代の空間認識がよく表れる媒体の一つであるからです。 恥ずかしながらこれまで美術館に行くことも少なく、絵画についての教養が皆無でして、簡単な入門書から [続きを読む]
  • 新訂 社会地理学の基本問題
  •  水津一朗さんの地理学書です。村落地理学が専門で、「位相地理学」を提唱された方です。水津さんは、私が大学でお世話になっている先生の1人である小島泰雄先生(村落地理/中国研究)の師匠に当たる方で、研究室を決める参考にしようとして読むことにしました。 人々の「生活空間」、また人々の最小の地域統一体である「基礎地域」がテーマです。人々の生活空間は重層的に展開されており、ある領域でその多くが重なっていきます [続きを読む]
  • 日本の風景 西欧の景観
  •  オギュスタン・ベルクの書いた風景論の名著です。読んだのが三月なので、二カ月越しの感想です。めちゃくちゃ溜めてしまっています、、、。 ベルク は文化地理学者ということですが、絵画や建築をもとに風景論にアプローチしています。風景画というものは、その時代の人々(芸術家)の見る視線を分析できて、とても面白いですね。この辺全然知識がないので、絵画についても勉強してみたいな、と思いました。 これまでベルクを [続きを読む]
  • 孤高の人(上)(下)
  •  新田次郎さんの山岳小説です。地下足袋を履き、超人的な速さで一人山を歩く単独行の加藤文太郎が主人公。 私はワンダーフォーゲル部で沢登りをしていますが、彼みたいな、少し世間離れした、偏屈な人間というのは、山をやる人間の一つの理想であるような気がします。なぜ山に登るのか。この本のテーマの一つもそれです。その理由は色々あるでしょう。加藤文太郎は、山を登ることで自らを見つめ直す、自らや自然と語り合う、と書 [続きを読む]