帝埜 羅露 さん プロフィール

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帝埜 羅露さん: Made In Y
ハンドル名帝埜 羅露 さん
ブログタイトルMade In Y
ブログURLhttp://yashiru090.blog.fc2.com/
サイト紹介文現実/非現実/グロテスク/ややエロティック/銃撃戦/超能力/戦闘シーン/恋愛/悲哀
自由文完結『背の高い刑事と傷の少ない犯人の話』
 屁理屈っぽいぽてっとした顔の刑事と、“私”の物語。
 私と刑事である彼とを繋ぐ事件は世間で一般的に、北軽井沢山荘銃殺事件と呼ばれていた。



連載中『くじらの夢』
 こぽこぽこぽ。
 額に突き出た角の真下の穴から幾つかの気泡が生まれ、水面へと上っていく。

 主は、立派なシロナガスクジラ“だった”。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供4回 / 365日(平均0.1回/週) - 参加 2012/11/15 09:08

帝埜 羅露 さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 時計部屋の鍵と少女 6
  • 「わぁ!」 平らな棚に下ろしてあげたかったのだが、所狭しと並んだカンカンのうちの一つに丁度降ろしてしまったらしい。大五郎がぽてっという可愛らしい音を立てて尻餅ついたのが分かった。「ああ、ごめんね。」 とっさに大五郎を降ろした辺りに手を伸ばす。私の指先はふわふわの大五郎ではなく、硬いカンカンを撫でた。 そのカンカンには温度がなかった。冷たくも暖かくもない。本当に触っているのかも疑わしいくらいだ。しか [続きを読む]
  • 時計部屋の鍵と少女 5
  •  バチン。 大五郎が言うと同時に、再び視界が暗くなった。また照明が落ちたのだ。天井を見上げて確認すると、天井に埋め込まれた照明のうちの半数が眠りについていた。「急がないと。」 私と大五郎は、一緒に一つずつ振りながらお目当てのカンカンを探した。 一つ目のカンカンは中身が空っぽではないかと思うくらい軽くて、左右に振ると重たいゴンゴンという音がした。転がるというよりは、裏側から打ち付けられているような衝 [続きを読む]
  • 風邪の日
  •  今思えば昨夜から酷くのどが渇いていたけれども、単純に部屋が乾燥しているせいだと軽んじていた。 しかしながら喉の乾燥は悪化の一途を辿り、今となっては痛みすら伴っている。 咳もあり、喉の奥はひりひりと熱を持つのに、身体中は冷水を浴びたように冷たかった。 咳をすると腹膜がきゅっと緊張する。 その緊張は内臓をぐっと刺激するため、だんだん不快さを募らせていく。 夕飯としてすかいらーくのものに似せたきのこ雑 [続きを読む]
  • 背の高い刑事と痛みに満ちた犯人の話 1
  •  私の体は、砂へと化していた。指先が見えない刃物に徐々に切り落とされてゆく感覚。足裏の皮膚が溶岩に沈み焼けて熔ける感覚。頭がおろし金ですりおろされてゆく感覚。 激痛。 汗は体内の熱を放出するために流される。私の両の目からは、まるで痛みを和らげる役割でも担ったような顔をした涙が溢れ続けた。しかしながら本当の所、その涙に痛みを和らげる役割などはない。むしろ砂利のように硬く荒い涙が、私の角膜を抉り、棘を [続きを読む]
  •  昨日、小さい男の子の手を握って色々な場所を巡る夢を見た。 男の子の手は暖かくてぷにぷにしていて、私の手に隠れてしまうくらい小さかったのを覚えている。 髪が茶色くて、前髪が少しぎざぎざしていた。 おそらくお母さんが切ったのだろう。 真新しい赤のトレーナを着ていて、青い柔らかい生地のズボンを履いていて、まだ歩くのがそんなに上手じゃない。 あんまり詳しくは覚えていないけれども、そんな感じの子だったと思 [続きを読む]
  • 天女の試練
  •  桃、橙、黄緑、水色の透けた幡がひらひらと風に揺れていました。天井は高すぎて見えません。この幡が一体どのくらいの高さから垂れてきているのか、明かりのない天井を見上げてもここからは何も見えません。  部屋は、天井の高さに比べるとそれほど広くはなくて、漆喰の白い壁が私の右手と左手からそう遠くないところにありました。また前方遠くには、神事に使われる立派な能舞台があります。私の足裏には、ひんやりとした冷た [続きを読む]
  • ワールドプラネット 完
  • 「ここ。 ここに立って。 ちょっと待ってて。」  ジキの手が離れる。目の前にはなにも無い。私は部屋の真ん中に、ぽつんと立たされていた。  ガチャン。ガチャン。ガチャン。ガチャン。  重たい音が四回連続で響き、遅れて光が四段階を経て灯った。急に明るい世界につれて来られて、目がきゅっと痛む。涙が滲むのを感じたけれども、何度か瞬きをしたら痛みはすっと引いた。改めて部屋を見る。しかし私の眼前には、相変わら [続きを読む]
  • 時計部屋の鍵と少女 4
  •  梯子を上がりきった先には、私にこの部屋への鍵を渡してくれた少女が言っていた通り、お宝が並んでいた。下からは見えにくかったが様々な年代の子供のお宝、おもちゃが所狭しと並んでいる。今はもうデパートで時折特設される駄菓子屋さんでしか見かけないようなものから、特撮ヒーローの変身グッズ、小物が可愛いドールハウス、異国で買ってきたのであろうお土産の品らしき人形やお面。どれもこれも個性的であって、普遍的であっ [続きを読む]
  • 時計部屋の鍵と少女 3
  •  達磨と青いブリキのロボットの言葉に従って、私は『牡丹に蝶』から『松に鶴』へと向かった。襖のそばを歩いていると、私の鼻孔を満たしていた香りが変化した事に気付く。襖を見ると牡丹が菖蒲に変わっていて、香りもまた同様だった。おそらくこの襖一枚一枚に、それぞれの花の香りが付けられているのだろう。私が振り返る風を受けて襖の中の菖蒲がさやさやと揺れる気配がした。でもそれを認めてしまうのが恐ろしくて、私は先を急 [続きを読む]
  • 時計部屋の鍵と少女 3
  •  達磨と青いブリキのロボットの言葉に従って、私は『牡丹に蝶』から『松に鶴』へと向かった。襖のそばを歩いていると、私の鼻孔を満たしていた香りが変化した事に気付く。襖を見ると牡丹が菖蒲に変わっていて、香りもまた同様だった。おそらくこの襖一枚一枚に、それぞれの花の香りが付けられているのだろう。私が振り返る風を受けて襖の中の菖蒲がさやさやと揺れる気配がした。でもそれを認めてしまうのが恐ろしくて、私は先を急 [続きを読む]
  • 時市 1
  •  ごとんと身体が跳ねて、結露をしたためた冷たい窓ガラスに頭をぶつけた。 それまで浮遊していた私の意識は、痛みにぐいと引き寄せられて、身体という入れ物に再度封印された。 でもまだまだ寝たりなくて、瞼をあげられない。 私は目を瞑ったまま痛みのある側頭部をさすろうとしたのだが、身体の掌握はまだまだ未完成で、うまく腕を動かせなかった。「いきなり身体を動かすのは得策じゃないよ。 まずはその縮んだ肺を膨らませ [続きを読む]
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