齋藤裕 さん プロフィール

  •  
齋藤裕さん: 新潟の弁護士による交通事故ブログ(新潟の交通事故)
ハンドル名齋藤裕 さん
ブログタイトル新潟の弁護士による交通事故ブログ(新潟の交通事故)
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/niigatanoikoutuujiko
サイト紹介文 新潟合同法律事務所の弁護士が交通事故について解説します。交通事故の相談料は無料です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供39回 / 365日(平均0.7回/週) - 参加 2013/01/09 19:59

齋藤裕 さんのブログ記事

  • 小学生が小学校の正門前公道で交通事故にあったことと学校側の責任
  •  横浜地裁小田原支部平成29年9月15日判決は、小学生が、図工の時間中、小学校の正門前公道において絵を描いているときに自動車に轢かれて死亡した事故について、学校側に賠償責任を認めました。 裁判所は、教諭において児童が校外で絵を描くことを認めれば公道上で児童がしゃがみこんで絵を描くことが想定できた、それにもかかわらず教諭において児童らに校外で絵を描くことを許した、これを許さなければ死亡という結果を回 [続きを読む]
  • 定年間際の人の逸失利益(交通事故)
  •  日本では、定年を迎えた場合、嘱託として再雇用されるとしても給与が下がるのが一般的です。そこで定年間際で交通事故にあい、後遺症が残った人の逸失利益をどう計算すべきか問題となります。 大阪地裁平成29年8月31日判決は症状固定時60歳の人について、症状固定後5年間は事故前年の収入、それ以降は賃金センサスの65から69歳の数値(実収入よりかなり低め)を採用し、逸失利益を計算しました。 若い人の事故の場 [続きを読む]
  • 暴力沙汰の後の交通事故と過失割合
  •  大阪地方裁判所平成29年9月14日判決は、暴力沙汰に引き続き、自動車が人を轢いた事案の過失割合について判断を示しています。 この事案では、原告は被告に対して暴力をふるいました。そのため、被告は身の危険を感じ、自動車に乗車しました。原告は被告車に近づいてきましたが、原告の妻が原告を押さえ被告に発車するよううながしたため、被告は自動車を発進させました。その際、右後輪付近に原告がいましたし、被告もその [続きを読む]
  • 変形交差点と過失相殺(交通事故)
  •  日本には変形交差点が多くあります。変形交差点については過失相殺の上で特別の考慮が必要です。 東京地裁平成28年9月6日判決は、東方道路と西方道路が南北に約7・5メートルずれている変形交差点について、東西道路を通行する自動車が交差点を右折する自動車に該当するとして過失割合を判断しました。 大阪地方裁判所平成28年3月15日判決は、交差点で蛇行する南北道路から左折しようとしていた自動車にはより高い前 [続きを読む]
  • トンネル内で照明を点灯しなかったことに過失が認められなかった事例
  •  道路交通法上、視界が50メートル以下のトンネルを通る場合、照明をつけないといけないことになっています。 大阪地裁平成29年9月28日判決は、トンネル内での大型貨物自動車と普通乗用自動車の正面衝突事故に関し、トンネル内で照明を点灯していなかったことの扱いについて判断を示しています。 この事故は普通乗用自動車が中央線を越えたことで発生したものです。大型貨物自動車は照明を点灯していませんでした。 裁判 [続きを読む]
  • 道路とハンドホールとの2センチの段差による事故と賠償責任
  •  東京地裁平成28年11月29日判決は、道路とハンドホール(地中管路中継用地中箱)との間に1・8センチメートルの段差、2センチメートルの段差があったためにスポーツタイプの自転車に乗っていた人が転倒した事故について、安全性がないとはいえないとして、賠償責任を認めませんでした。 裁判所は2センチメートル程度の段差などについては広く許容されていると判断したのです。 なお、京都地裁平成26年11月6日判決 [続きを読む]
  • 舞台俳優を目指す25歳の醜状障害についての逸失利益(交通事故)
  •  東京高裁平成28年12月27日判決は、25歳男性(舞台俳優を目指し、活動中)に12級の醜状障害の後遺障害が残った事例について、労働能力が5パーセント減少することを前提に逸失利益を算定しています。 12級の場合、労働能力喪失率は14パーセントです。ところが、高裁判決は、14級相当の5パーセントの労働能力喪失しか認めませんでした。 後遺障害があっても、その等級に対応した労働能力喪失率による逸失利益が [続きを読む]
  • 複数の加害者がいる場合の過失相殺割合(交通事故)
  •  複数の加害者がいる場合、過失相殺をどうするか、複数の見解がありえます。 1つは絶対的過失相殺という考え方です。これは加害者側の過失割合を加算したものと被害者側の過失割合を対比し過失相殺をするという考え方です。交通事故においては、最高裁平成15年7月11日判決が採用しているところです。よって、基本的には絶対的過失相殺により過失相殺がなされることになります。 他方、相対的過失相殺は、各加害者と被害者 [続きを読む]
  • 公共交通が利用できる場合と代車費用(交通事故)
  •  自動車を修理に出した場合などには代車代を請求できる場合もあります。 しかし、目的地に公共交通を利用できる場合には問題があります。 例えば、東京地裁平成21年10月28日判決は、被害者が代車代の請求をしたのに対し、公共交通を利用できたとして代車代を認めませんでした。 この点、公共交通機関の利用が可能であっても、それが容易であるか、利便性を大きく損なわないかが厳密に問われる必要があると思います。 例 [続きを読む]
  • 加重障害と逸失利益(交通事故)
  •  すでに障害がある人が新たに交通事故により障害を負った場合、逸失利益計算にあたり、すでにあった障害分を考慮するのが通常です。 その方法としては、新たに生じた障害の等級−既存の障害の等級という式で逸失利益を計算する手法が多く採用されています。 例えば、札幌地裁昭和61年2月14日判決は、左足関節脱臼などの既存障害(45パーセントの労働能力喪失)があった人が、新たな事故で左下腿切断(79パーセントの労 [続きを読む]
  • 自動車による通勤が通常である場合と使用者の責任(交通事故)
  •  業務で自動車に乗っていたときの事故については使用者が賠償責任を負うことになります。しかし、通勤中の事故については使用者の責任を否定するのが一般です。 ところが前橋地方裁判所高崎支部平成28年6月1日判決は、通勤中の事故について使用者の責任を認めています。 同判決は、公共交通で職場に通う場合自動車で通う場合よりかなり時間がかかること、経済的にも自動車を使用した方が安くなること、群馬県は成人1人が1 [続きを読む]
  • レジャーのための自動車使用と代車の必要性(交通事故)
  •  交通事故により自動車を修理に出したりする場合、代車代が一定範囲で認められます。 この点、営業や通勤などに使用していた自動車が使えなくなった場合には代車代は通常認められるでしょう。 レジャーなどに使用していた自動車については、これを否定する学説もあります。 しかし、裁判例の中でも、レジャーなどに使用していたからといって代車代を否定する裁判例は少数のようです。 被害者が、落ち度もない(あるいは小さい [続きを読む]
  • 臭覚障害と逸失利益(交通事故)
  •  交通事故で臭覚脱失となると12級の等級認定されることがあります。 しかし、ただちに逸失利益が認められるものではありません。 これまでの裁判例では、教育職、技術職について、嗅覚がないことで職務上支障があるとして逸失利益を認定したものがあります。また、未就労の被害者について、逸失利益を認定したものもあります。これは将来どのような仕事につくか不明だということによるのでしょう。 他方、嗅覚がないことで労 [続きを読む]
  • 脊柱変形と後遺障害(交通事故)
  •  脊柱変形とは、交通事故などにより脊椎の形状が変化することを言います。 交通事故で脊柱変形となった場合、脊柱に変形を来たすものとして11級に認定される可能性があります。 しかし、実際に11級を前提とした逸失利益が認められるとは限りません。 大阪地裁平成28年12月20日判決は、他覚所見のある神経症状として14パーセントの労働能力喪失のみを認定しました。 大阪地裁平成28年3月24日判決は、脊柱の変 [続きを読む]
  • 脾臓損傷・脾臓摘出と逸失利益(交通事故)
  •  脾臓はリンパ球の生産を行い、免疫において重要な役割を果たします。ただし、脾臓が摘出されても、肝臓などが脾臓の機能を代替するため、人体に大きな影響が生ずることはないとされます。そうはいっても、脾臓が摘出された場合、肺炎ブドウ球菌やインフルエンザに感染した場合重篤な症状となることも指摘されています。 交通事故で脾臓が摘出された場合において、以上に述べた脾臓摘出の諸側面を踏まえた議論がなされてきました [続きを読む]
  • 腸骨採取と逸失利益(交通事故)
  •  交通事故で骨の移植が必要な場合、腸骨からの移植がなされることがあります。腸骨からの移植に伴い、採骨部痛などの症状が残ることがあります。 腸骨からの移植により「骨盤骨に著しい変形を残す」状態となれば12級の後遺障害が認定されることになります。 しかし、逸失利益の認定は簡単ではありません。 近年の裁判例でも、神戸地裁平成21年7月27日判決、仙台地裁平成21年6月26日判決、大阪地裁平成20年10月 [続きを読む]
  • 逸失利益と定期金賠償方式(交通事故)
  •  交通事故によって、事故時あるいは症状固定時から被害者死亡などまでの長い期間にかかる損害については、一括で払われる場合には中間利息控除がなされることになり、被害者らが受け取る金額がかなり小さくなることがありえます。 他方、定期金賠償方式により定期的に賠償を受け取る方式にした場合、中間利息控除がありませんので、実手取り額が高くなる可能性があります。 この点、事故による死亡時あるいは症状固定時から就労 [続きを読む]
  • インピンジンメントと素因減額(交通事故)
  •  インピンジンメントとは、加齢や肩関節挙上する運動を長年続けることを原因として発生するものであり、疼痛を症状とします。 大阪地裁平成15年12月24日判決は、インピンジンメントに罹患していた被害者が、交通事故により肩の筋肉萎縮による運動制限で10級認定されたという事案について、インピンジンメント罹患により10パーセントの素因減額をしました。 被害者は経年性変化を理由に賠償額を減額するのは不当だと主 [続きを読む]
  • 税務申告とは異なる経費率を認定した事例(交通事故)
  •  交通事故による休業損害や逸失利益を算定するにあたり、自営業者であれば確定申告の数値などが基本的な資料とされます。仮に確定申告の数値が実際とは異なると主張しても、裁判所はよほどのことがない限り確定申告とは異なる数値を認定することはありません。確定申告とは異なる数値を認定するのは、確定申告によらない数値が正しいことを裏付けるかなりしっかりした証拠が必要です。 大阪地裁平成15年12月24日判決は、被 [続きを読む]
  • 歯牙傷害と逸失利益(交通事故)
  •  歯牙傷害は程度によって11級、12級、13級、14級の後遺障害認定の対象となります。 しかし、損害賠償において逸失利益が認定されるのは極めてまれといわれます。 この点、東京高裁平成14年6月18日判決は、12級の歯牙傷害が残ったケースにおいて一定の逸失利益を認定しています。 しかし、同判決は、「歯を食いしばって力を入れるような仕事には不都合をもたらす可能性」を認定しつつ、醜状障害と合わせ5パ−セ [続きを読む]
  • 鎖骨骨折と逸失利益(交通事故)
  •  鎖骨を骨折し、それが裸になった場合に外から見えるような状態になると、12級の後遺障害として認定されることになります。自賠責ではそれをもとにした金額が支払われます。 しかし、損害賠償請求については、必ずしも12級を前提とした逸失利益が認定されるわけではありません。 例えば、東京地裁平成28年10月18日判決は、鎖骨骨折の後遺症が残った事例について、鎖骨骨折分については逸失利益を認めませんでした。こ [続きを読む]
  • 遷延性意識障害と在宅介護費用(交通事故)
  •  交通事故で障害が残り、在宅介護が必要な場合、その費用が賠償の対象となりえます。 しかし、在宅介護が現実的とは思われない場合には賠償の対象とはならないことになります。 さいたま地裁川越支部平成28年12月22日判決は、交通事故に関するものではありませんが、遷延性意識障害が残った場合の在宅介護費用について判断をしています。 被害者側は在宅介護費用を請求しました。 しかし、裁判所は、被害者の状態から在 [続きを読む]