千住 さん プロフィール

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千住さん: Interplay
ハンドル名千住 さん
ブログタイトルInterplay
ブログURLhttp://interplay2.jugem.jp/
サイト紹介文創作BL小説Believe in Springを連載中。地味な近親相姦ホームドラマです。弟×兄。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供73回 / 340日(平均1.5回/週) - 参加 2013/01/19 02:31

千住 さんのブログ記事

  • You Must Believe in Spring 24 −R-18−
  •  身体に理月の手と唇を這わされて、星一は口元を拳で覆って嬌声を噛み殺した。身体のどこを触られても感電するように感じる。星一は目に涙を浮かべて甘い責め苦に耐えた。 こんなに自分は感じやすかっただろうか。そして理月も感じる箇所をこんなに執拗に探すことがあっただろうか。以前の理月とのセックスはお互いに果てることが目的で、理月の愛撫ももっと淡泊だった。 身体のすみずみまで唇と舌で辿られて、星一は汗だくにな [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 23
  •  真夜中、星一は泣きながら歩いて家に帰った。意識して泣き止もうとしても、自然と涙が湧いて出てくる。 街路を通る強い風に煽られて、身体が冷え切っていた。人通りのあるけやき並木を避けて、住宅街の細い路地を歩く。 好きになってはいけない人を好きになった。先ほどの歌穂の言葉をくりかえす。理月が好きだと気づいた瞬間に、思いを止められることがどんなに苦しいか、自分はいままで実感したことがなかった。人間の子供に [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 22
  •  理月に言われたとおり、星一は理誠の電話を着信拒否にした。星一は、理誠からなにか嫌がらせをされるかと思ったが、理誠の反応はなにもなかった。実家の名前を出せば理誠はおとなしくなるらしい。理誠の態度は家から独立していない子供のようで、星一はそれがどこかおかしかった。 十二月の祝日に理月は家に帰ってきたが、終日どこかへ出かけたままだった。星一はいつか理月といっしょに洋服を買いに行きたいと思っていたが、理 [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 21
  •  睦美がアルバイトから戻ってくると、和之と星一がすでに家に帰っていることに気づいた。 玄関の物音を聞きつけて、和之がリビングから睦美を呼んだ。「話があるんだ」 リビングの扉を開けた和之の表情は穏やかなものだった。睦美は一瞬、和之を無視しようかと考えたが、気を取り直して頭を振ると、リビングへ入っていった。 三人掛けのソファーに和之と星一が座っていた。星一が輝くような目で自分を見つめている。睦美は、こ [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 20
  •  十二月の中旬の金曜日、星一が家に帰ってくると、玄関にはすでに父親の靴があった。 自分よりも早く帰ってくるなんて珍しいと思いながら、星一がリビングへ入っていく。「おかえり」 父親はキッチンで母が買ってきた惣菜を電子レンジで温めているところだった。最近父がすこし痩せたと感じていたので、星一はその姿を見て胸を撫で下ろした。「すぐに夕飯にしてもいいかな?」 星一は頷くと二階へ自分の荷物とコートを置きに行 [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 19
  •  母が父の指輪を庭に投げ捨てて以来、母は父と口を利かなくなった。 食事の準備はするが、母は父と顔を合わせず、言葉を交わすこともなくなった。 母はパチンコ屋の清掃のアルバイトを辞めて、夜に介護職員初任者研修へ通うことになった。研修を受ける日、母は勤めているスーパーの惣菜を夕食に用意した。星一は母に家事を手伝うことを申し出たが、母は星一が料理に慣れていないからという理由で断った。 父はあまり食欲がなか [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 18
  •  階下で父と母が言い争う声が聞こえた。星一は、理月の部屋を通って子供部屋をそっと抜け出すと、リビングを見渡せる二階の廊下へ出た。 帰宅した父を、母が問い詰めている。晴也は塾でいなかったので、星一は母親とふたりで夕食を食べたが、母親は食事のあいだ終始無言だった。食事とはなにか別のことに気を取られているようだった。「理誠くんのあの指輪は何なのよ? お父さんに関係があるんでしょう!」 星一は母が理誠の指 [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 17
  •  日曜日の声楽レッスンのために家へ帰ってきた理月が、自分の部屋へ入ってくると星一に問いかけた。「親父は?」「理誠さんと旅行に行ってる」 星一の部屋の前でそっちへ行っていいかと理月が訊いた。星一が本棚の隙間から顔を出してうなずく。理月は星一の部屋へ入ると、ローテーブルの前に腰を下ろした。「本当はお父さんとお母さんが行く予定だったのに、お母さんが変更したんだ」「なんで親父が立波と旅行に行ってるんだ?」 [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 16
  •  十二月の最初の土曜日、和之は采女崎の駅前のコーヒーショップで睦美を待っていた。 一週間前、岸田家の話し合いで、和之と睦美は七年後に離婚することを決めた。それを知った岸田は、夫婦ふたりでゆっくりと話し合ったほうがいいといって、近郊の采女崎の貸別荘を夫婦のために予約した。 和之の会社は休みだったが、睦美は一日しか休みを取れなかった。睦美とは今日のシフトが終わったあとで合流するということになった。電車 [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 15
  •  星一が和之と会話してのち、兄弟三人でもう一度話し合う機会はなかった。 十一月の最期の日曜日、睦美が岸田教授の家で今後のことを話し合いたいと和之に伝えた。和之はすぐに承知した。 和之がそのことを星一に伝えたのは、その週の金曜日のことだった。星一は弟たちに連絡を取って、もう一度話し合いをしようとふたりに告げたが、三人の予定を合わせることができなかった。星一は両親が離婚するかもしれないという不安を抱え [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 14
  •  日曜日の夕方、星一は声楽のレッスンのために家へ帰ってきた理月とともに、リビングで晴也を待っていた。「親父は最近どうなんだ?」「あまり家にいないよ。夕食も外で食べてくるし、俺ともあまり顔を合わせない」 リビングの三人掛けのソファーの端と端に座って、ふたりはコーヒーを飲んでいた。TV のニュースの音が、ふたりのあいだを流れていく。「親父は立波と会っているのか」「理誠さんは会っていないと言ってたよ」 玄 [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 13
  •  仕事を定時に終えた内山は、南大森の改札口の出口に立っていた。時刻は六時半を回り、あたりは真っ暗になっていた。飲み屋街のネオンが駅前を明るく彩っている。昼間は小春日和だったが、日が翳ってからは気温が低くなってきた。内山はコートの襟に首を縮めて、電車から降りて来た人波を見下ろした。 ――相談したいことがあるので、酒でも飲みに行きませんか。 星一の父親の和之からショートメールが来たのは三日前のことだっ [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 12 −R-18−
  •  七時ごろに仕事を終えた和之が理誠に電話をかけると、理誠は十五分ほどで和之の会社へ車で迎えに来た。「疲れているみたいだな」 理誠は車に乗り込んだ和之の顔を見るなりそう言った。「君のせいで一家離散だ。眠れなくもなるよ」 星一から友人の家に泊まるとメールが来ていた。自宅にだれもいないという状態はいままでありえないことだった。理誠と会うのも億劫だったが、空っぽの家に帰るのはもっと憂鬱だった。和之は鼻の頭 [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 11
  •  星一は大学の午前中の講義に出ると、学食で昼食を食べて駅へ向かった。 理月の住んでいる県外の街は、在来線で三時間の距離にあった。星一はできれば日帰りで家へ帰りたかったが、電車の終電の時間が早かったので日帰りを諦めた。父親へ、今日は友人の家に泊まるとメールを送った。星一は理月の家に泊まることを正直に父親へ言えなかった。 星一は一昨日の落ち込みをいまだに引きずっていた。電車の規則的な揺れに身をゆだねて [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 10
  •  次の日、睦美は学校から帰った晴也を連れて岸田の家へ向かった。 晴也には、昨日塾から帰ったあとで睦美が事情を説明した。その後星一とも話をしていたようで、晴也は睦美の体調を気にかけながらも黙って睦美についてきた。 電車に揺られながら、睦美はふと、晴也の名前を変えた日のことを思い出していた。 子供たちの名前は、和之が命名した。親戚とは誰とも付き合いがなく、子供の名前をいっしょに考えてくれるような親しい [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 9
  •  睦美が夕食の準備をしているとき、家の電話が鳴った。 時間は七時を回っていたが、家には睦美以外のだれも帰ってきていなかった。睦美は慌てて手を洗ってタオルで拭くと、居間のローボードの上にある電話の子機を取った。「はい」「皆川さんのお宅ですか」 落ち着いた男性の声だった。「立波理誠の弟の智実と申します」「ああ……お世話になっております」 睦美は多少戸惑いながら電話口で礼をした。理誠に弟がい [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 8
  •  立波医院で処方された薬を飲むと、苛立ちが治まった。寝るまえに頭を巡る考えごとがなくなり、ベッドで目を閉じるとすぐに朝まで眠れるようになった。不眠症が薬で解決するなら、もっと早く病院に行けばよかったと星一は思った。 自分が同性愛者だと告白しても、医師たちは何の反応も示さなかった。心療内科へ行ったら自分が規格外品だと確定するのではないかと星一は思っていたが、自分の周囲はなにも変わらなかった。 星一が [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 7
  •  美和と映画に行った次の日、星一の身体に異変が訪れた。 朝、二階から一階へ降りようとして階段を踏み外した。ダイニングで朝食を食べようとして箸を取り落とす。湯呑みを取ったつもりが空を摑み、ふたたび湯呑みを取ろうとしてお茶をテーブルに零してしまった。「顔色が悪いけど、大丈夫?」 洗い物をしていた母親に心配される。そのときようやく、星一は自分の感覚が狂っていることに気づいた。身体に膜が貼り付いているよう [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 6
  •  十一月のはじめの日曜日の午前中、和之は駅前のコーヒーショップで理誠を待っていた。 混み合ったコーヒーショップのレジでブレンドを頼みながら店内を見回す。カウンター席に座っていた理誠が和之に気づいてにこやかに手を挙げた。 レジで会計を済ませて理誠のもとへ歩いていく。和之はこのまま店の外へ行ってしまいたいという衝動を抑えた。「星一くんは何か言ってた?」「何も言ってなかったよ」 理誠のとなりの席に腰を下 [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 5
  •  日曜日の夕方、和之は小料理屋で理誠と待ち合わせをした。 理誠はすでに店内の奥の座敷で和之を待っていた。理誠が手を挙げる。 和之は数人の客がいるテーブル席を通り過ぎると、靴を脱いで座敷に上がった。 理誠は白いシャツに紺のスーツ姿で、ネクタイは締めていなかった。座敷のいちばん奥の座卓に陣取った理誠は、壁際によりかかって座っている。「勝手にお任せで頼んだから」 和之がすこし緊張した面持ちで理誠の向かい [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 4
  •  次の週の日曜日、星一は内山に誘われてドライブへ行くことになった。 内山は実家で借りたという赤いメタリックの軽自動車で星一を迎えに来た。座席を一杯に下げて運転席に納まる内山は窮屈そうだった。「蒼悟さんって車運転できたんですね」「たまに運転しないと忘れるんだよ」 車はけやき並木を下ると、海際の幹線道路を右へ曲がっていった。住宅団地を抜けて、狭い砂浜の海岸と並走していく。 穏やかに晴れた空は高く、砂浜 [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 3
  •  星一がふたたび大学へ行くことができるようになったのは、十月の始めだった。 父親が会社へ出社しはじめたのも同じ時期だった。父親は、近所の洋菓子店の菓子折りを持って、緊張した面持ちで会社へ行った。が、すぐにいつもの調子を取り戻したのか、明るい表情で会社へ向かうようになった。 星一は学部の教官室へ挨拶をすませると、一限目の憲法学が行われる大教室へ行った。窓際の手前の席に腰を下ろす。授業が始まるまで本を [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 2
  •  睦美は星一を伴って岸田教授の家を訪れた。 岸田教授の妻の遺影に線香をあげると、ふたりはすこし緊張した表情の岸田と向かい合った。「お借りしていた二百万円です。ありがとうございます」 睦美は分厚い封筒をテーブルに置いて、岸田のほうへ滑らせた。岸田の目鼻立ちのはっきりした、上品な顔立ちに、失望の色が浮かぶ。「お金を返して、お家は大丈夫ですか」「主人も来週から職場に復帰できるようになりましたので、大丈夫 [続きを読む]
  • You Must Believe in Spring 1
  •  主はカインに言われた。「いや、それゆえカインを殺す者は、だれであれ七倍の復讐を受けるであろう。」 主はカインに出会う者がだれも彼を撃つことのないように、カインにしるしを付けられた。カインは主の前を去り、エデンの東、ノド(さすらい)の地に住んだ。                             創世記4・15-16  母親から次男が週末家に帰ってくると聞いて、皆川星一は顔をしかめた。「理月が進路を [続きを読む]
  • 炎獄について あとがき
  •  『炎獄』という話はこれで終わりです。ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。 今回は最初から最後までホームドラマでした。R-18が一度もつかず、ものすごく地味に終わりました。R-18が途中まではあるかな〜と思っていたのですが、最後でないよ! ということになりました。風任せに小説を書いていると、自分でもわからない現象が多々あります。  こんな地味な話ですが、感想や反応をいただいてありがとうござい [続きを読む]