raga さん プロフィール

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ragaさん: やっぱり映画が好き
ハンドル名raga さん
ブログタイトルやっぱり映画が好き
ブログURLhttps://ameblo.jp/hasumegu/
サイト紹介文正統派ではない映画論。 しかし邪道ではなく異端でもない。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供40回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2013/02/03 04:51

raga さんのブログ記事

  • 「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」
  • トム・クルーズのトム・クルーズによる観客のための作品。トム・クルーズという映画スターは己の立ち位置を熟知して観客が何を求めているかをトコトン追究している。それに応えるスタッフや共演者の尽力にも脱帽するが、今回はアクション場面がそれぞれ魅力あるものに仕上がっていて、ミッション:インプッシブルというスパイ活劇に必要な要素 "変装" "潜入" "嘘" "裏切り" そして "タイムリミット" をしっかりと盛り込んでいる。 [続きを読む]
  • 「キングダム/見えざる敵」
  • 日々変わりゆく世界情勢。その中で各地で勃発するテロ情勢は解決の糸口すら見つからない。テロは許すまじ行為。しかし根絶という名目の武力行使は許されるのか。この作品は決して人種・宗教の差別を増長するものではない。サスペンスアクションの体裁の裏で "テロ" と "復讐" を批判している。この主題がラストを締めくくる。復讐を遂げた虚無感と新たな憎しみから産声をあげる復讐、この負の連鎖を断ち切る術を観客に問う。ピー [続きを読む]
  • 「ウインド・リバー」
  • 娘を持つ親は必見、感涙必至。ネイティブアメリカンの保留地(ウインド・リバー)で発見されるネイティブアメリカンの少女の遺体を発端に、ハンターを生業としその遺体が己の娘の親友だと知り捜査に協力するコリー(ジェレミー・レナー)と乏しい捜査経験、厳寒の山岳地に対する認識の甘さを露呈してしまうFBI捜査官ジェーン(エリザベス・オルセン)の二人が地元警察の協力のもと、いったい何が真実なのか、何が少女を変わり果て [続きを読む]
  • 「FARGO/ファーゴ シーズン3」
  • 事実は小説より奇なり。このドラマはその "奇なり" を描いている。this is a true story(これは実話…)で始まる story(物語)は偶然が重なった不幸が無情に起きる。そこには運命という儚さと愚行という人間の浅はかさが描かれる。シーズン毎に時代設定や登場人物を変えているので、どのシーズンから見ても問題は無い。(ただし登場人物の一部が交錯する)今回は2010年のミネソタ州、ユアン・マクレガーが二役で演じるエミット [続きを読む]
  • 「正しい日 間違えた日」
  • 酒は災いのもと。いくつになっても酒に懲りない人は私も含めて少なくないはず。具体例は挙げないが、私は過去かなりやらかしていると猛省する。これからはちゃんとしよう、真っ当な生活を歩もう、と心に忠誠を誓うだけでは駄目だ、「メメント」の主人公みたいに身体に言葉を刻み込むくらいしないと、とはいえ腕に "飲みすぎ注意" "家族の笑顔が待っている" なんてタトゥー入れてる親父は周りからドン引きされるわ家族から絶縁され [続きを読む]
  • 「万引き家族」
  • ある家族の機微を描いている物語は並ならぬ緊張感の持続で展開する。なにせ売店で買ったドリンクをほとんど飲まないままだと気付いたのはエンドロールが終わった後なのだから。感想。あーん、そうなのよねぇ。なんだ、その "あーん" って。面白くなかったのかい。そう単純ではないのよ。"ひらがな" の "あ" から "ん" の間には全てが存在する。さらには声を出して聴覚で認識する言葉、紙などの媒体を視覚で認識する言葉、様々な伝 [続きを読む]
  • 「パンク侍、斬られて候」
  • 狂気とは何か。もとい狂気を描くには何が必要か。持論だが狂気の中には "絶望" がなければならぬ、そこにカタルシスがあると考察、ならば何を抱く狂気に物申すかといえば "暴走"。これがどうも腑に落ちぬ。何故に "暴走" がまずいのか、まずいことはない、ただそこに帰結するのはどうよ、"暴走" という言葉、聞こえはいい、そこに規律・道徳など存在しない、我が主張それが自由への道なのだ、という按配に向かっている姿にカッコ [続きを読む]
  • 「COBRA KAI」
  • 【はじめに】「COBRA KAI」(コブラ会)はYouTube Originals にて有料配信(第1話&第2話は無料、以降300円/各話)されている全10話で構成するドラマ。1984年に公開された「ベスト・キッド」の続編であり、ライバル関係のラルフ・マッチオ演じるダニエル・ラルーソーとウィリアム・ザブカ演じるジョニー・ロレンスの34年後が描かれる。やはりここは「ベスト・キッド」を事前予習するのが好ましい。 実によくできた物語構成と人物 [続きを読む]
  • 「君の名前で僕を呼んで」
  • 物語の基本の一つ、舞台に一人の登場人物が現れて主人公はその人を好きになるも儚くその人と別れることになる。あまりにシンプルなこの作品は同性愛を扱っているが、主人公エリオの心情が観ている側に痛いほど伝わってくる。いたって私は性に関してノーマルだと豪語するも終盤、エリオの父親が語る台詞がズシンとくる。お父ちゃん凄いよ、息子の悲痛な境遇を理解して救おうとする優しい言葉に心震わせる。 彼らが過ごす避暑地での [続きを読む]
  • 「レディ・バード」
  • 女性監督による母娘の物語はなるほど思春期の娘と苦言が多い母親の関係を小骨が入った甘辛い料理のごとく調理している。自称 "レディ・バード" の主人公クリスティンの高校最後の一年は、何者でもない何者にでもなれる、限りない将来の展望を模索する。この物語の構成にドリーム・カム・トゥルーな青春が起伏する出来事はない、しかし主人公の内面では絶頂とどん底が繰り広げられており、日常生活にほころびが出てしまい悩む。そ [続きを読む]
  • 「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」
  • 子供達の夏休み。時間を過ごすのは人生を変える "冒険" や "仲間との別れ" ではない、ひたすらに大人達を困らせる悪戯が繰り返される。見かねる大人が幾度も忠告しても反省しない。それこそが子供。その姿を見事に描いている。本当に演出してるの?と疑いたくなる子供達の自然な言動を見ているうちに、これはスタッフと子役達との撮影前の下準備がかなり念入りにされているんだと感じてしまう。その時点ですでにこの世界観にどっ [続きを読む]
  • 「モリのいる場所」
  • 画家熊谷守一の晩年の1日をフィクションで描いた物語。自宅から一歩も出ずただ庭を徘徊して草花や虫の行動を観察し続けるモリ。そして妻秀子と家事を手伝う美恵、さらにはモリの家に集う人々の会話からは特別な出来事はない。冒頭から全てアドリブで演じているのかと感じるくらいに何も起きない日常会話が綴られていく。それが退屈しないのが不思議、このまま物語は成立するのかと不安がよぎるくらいになりそれがこれは傑作へと結 [続きを読む]
  • 「女は二度決断する」
  • これは復讐を肯定してはいないか、という事が問われている。その行為を美化する事が主題でないのは本編を観れば分かるのであり、その一部分をうがった角度で見ればそんな愚問へとたどり着く。復讐は何も生まない、新たな憎しみを宿した復讐が繰り返されるのみ、その連鎖は断ち切らねばならぬ。様々な思惑が交錯していく主人公の苦悩を見事に描いている。 ファティ・アキン監督の映画愛もそこに惜しみなく発揮される。冒頭の長回し [続きを読む]
  • 「レディ・プレイヤー1」
  • 前略スピルバーグ監督様、この場でのご無礼をご容赦ください。あなたは私を映画好きにさせてくれた偉大なる映画監督の一人でもありますし、私の人格形成にも深く関わりがあると言っても過言ではありません。小学生時代の私は映画館へ行くといえば一大イベントでした。もっぱらテレビの映画番組を嬉々として観ていましたし、最新の映画情報はネットがまだ存在していなかったので本屋で映画関連雑誌の立ち読み、土曜早朝にテレビで [続きを読む]
  • 「パティ・ケイク$」
  • いわゆるイケてない若者達が夢を追いかける物語。と味気なく書けば、なんだありふれた青春モノじゃないかと感じるが、この作品の主人公貧困家庭の女性パティの肥満体は可愛く見える要素がない。カワイイ子がボサボサ髪にメガネをかけただけという手前味噌な青春モノとは一線を画している。 物語の構成がイイ。私の大好物 "持ち上げてから突き落とす"と "ボタンの掛け違い"がしっかりと描かれている。主人公パティが夢見るヒップホ [続きを読む]
  • 「ニッポン国VS泉南石綿村」
  • 裁判とは法の上での戦い。原告側は大阪・泉南地域の石綿工場の元労働者とその家族、被告は国家というとてつもなく強大なる存在。先行きは誰もが想定できぬ戦い。石綿=アスベストは肺に吸い込むと数年間の潜伏期間を経て肺がんや中皮腫を発症する。それを国は知りながら経済成長という扇動の陰に仕舞い込む、黙認する。弱き泉南地域の原告団はその非道に抗議する。このドキュメンタリー作品はその抗争を報道映像として語らない。 [続きを読む]
  • 「トレイン・ミッション」
  • これは上質のサスペンス。原題 "The Commuter"(通勤者)だとあまりに地味な印象だが、冒頭の主人公が10年間日課として通勤する様子を四季をめぐって編集される映像がたまらなくカッコよく無駄なナレーションなくその意味が伝わってくる演出に引き込まれていく。ジャウム・コレット=セラ監督の前作「ロスト・バケーション」に続くシチュエーションスリラーとして今回は通勤列車の中で主人公マイケルに次から次へとピンチが訪れる [続きを読む]
  • 「ダウンサイズ」
  • ここで問題。あなたは今の生活に満足していますか。人間、欲は尽きぬもの、そりゃ今よりもイイ暮らしはしたいと思うのが煩悩に振り回される凡人の性であり、この作品の主人公ポールもまた貧困にあえいでいないが、将来の夢に一歩届かず現状に踏みとどまる生活を過ごしている。何一つ自分の意思で決めることができないポールはメディアの情報で左右される等身大の私達かもしれない。 リッチな生活、それは周りがこしらえた消費社会 [続きを読む]
  • 「ブラックパンサー」
  • 黒人の映画監督が描く世界観は人種差別という歴史が語る壁を主題にしている印象が大きく、今回のマーベル作品もそういう展開になるのかな、しかしライアン・クーグラー監督、前作「クリード」では差別よりも人間ドラマとして成就させた手腕をみせておりそれがここでも反映されているのかな、とにかく御託並べないで観なあかんわな、と蓋開けてみると人種差別はもちろん経済格差・資源確保・国際援助など様々な社会問題をめちゃ分 [続きを読む]
  • 「15時17分、パリ行き」
  • 御年87歳のクリント・イーストウッド監督最新作。近年実話モノを続け様に製作しているが、とうとう当事者達を主演に抜擢する。実話モノの定番、ラスト、スクリーンに映し出される登場人物の "その後のテロップ&スナップ写真" (略称テロ・スナ)に違和感を拭えなかったのかどうか本人に確かめる術はないが、おそらくクリント爺は「それまで物語を盛り上げといて最後にご本人登場なんて野暮やなぁ、そや、いっそ物語の登場人物 [続きを読む]
  • 「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」
  • タイトル通り、主人公の彼女は大病を患う。しかし物語はその病だけではなく人種・宗教の差別という社会の病に焦点を当てていく。主人公クメイルはパキスタン人男性、厳格なイスラム教徒の親が決める見合い結婚というしがらみが白人女性の彼女との恋愛の障害となる。彼の決断に理想と現実の折り合いが困難である事がひしと伝わる事でクライマックスへと向かう。主人公演じるクメイル本人の体験談をもとに実在の妻エミリーと共同で [続きを読む]
  • 「人生フルーツ」
  • 一組の老夫婦の日常を描くドキュメンタリー作品。日本住宅公団で都市計画を手掛けてきた修一さん。高度経済成長の時代によって理想とは程遠いあまりに無機質な団地建設、その現実に距離を置いてニュータウンの一画に土地を買って家と雑木林のある生活を始める。それから50年が経ち、老夫婦が過ごす日常は自然と共存しその恵みをありがたく頂戴する。時折都市へと出かける妻・英子さんの買い物姿が微笑ましい。それは共存するのは [続きを読む]
  • 「ロープ/戦場の生命線」
  • 久々にスクリーンで観るティム・ロビンスの存在感、目力はやはり群を抜いており、ベニチオ・デル・トロの砂埃が似合う風貌はやはり彼の他いないよね、風呂入ってないよ感がハンパない、と台詞なくても滲み出す生活感に感嘆する。彼らのさりげない所作が人物造形に欠かせない演技として見せてくれる傑作。 停戦直後のバルカン半島を舞台にした国際援助活動家 "国境なき水と衛生管理団" の男女の数日間、戦争を題材にしながらも "恐 [続きを読む]
  • 「スリー・ビルボード」
  • ここに描かれるテーマはかなり重い。それは犯罪被害者の怒りが権力に向けられることへの社会の反応でありそこに様々な倫理が入り混じる。そこに正義は介入しない、"責任" を追及する虚しさ、"死" という避けられない現実の悲しみをいかにして乗り越えていくことができるのか。それを巧みなる編集と台詞で見せる演出はユーモアに満ちている。今年の暫定ベスト。 実によくできた脚本、すべての場面が他の場面の伏線へと絡み合って登 [続きを読む]
  • 「マインドハンター」
  • まだプロファイリングという言葉がない時代、二人のFBI捜査官が刑務所にいる連続殺人犯に尋問を重ねてその心理を探っていくドラマは派手なアクションがあるわけでもなくFBI捜査官の見事なチームプレイが描かれるわけでもない、連続殺人という残酷描写もかなり抑えているにも関わらず面会する受刑者の言葉やどこかぎこちない関係のホールデンとビルという二人のFBI捜査官の人物背景が少しづつ描かれていくことにこれだけの緊張感を [続きを読む]