raga さん プロフィール

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ragaさん: やっぱり映画が好き
ハンドル名raga さん
ブログタイトルやっぱり映画が好き
ブログURLhttps://ameblo.jp/hasumegu/
サイト紹介文正統派ではない映画論。 しかし邪道ではなく異端でもない。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供41回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2013/02/03 04:51

raga さんのブログ記事

  • 「クワイエット・プレイス」
  • 息を飲むとはまさにこの事であり、観客までもが音を立てる事を禁忌とされる。この作品の宣伝コピー "音を立てたら、即死。" は見事。冒頭のシーンでそれは否が応でもこちらに伝わってくる。この演出が上手い。確かにアラはある、ツッコミどころは散見できる。だから作品の質を問うのではない。この質の中核は主演のエミリー・ブラントの "顔芸" なのだ。刺さる釘や出産、あらゆる局面で痛みをこらえて歯を食いしばる表情がこちら [続きを読む]
  • 「宮本から君へ」
  • 信念に基づく夢や自信という形なきモノにひたすらこだわりぬく主人公宮本浩が社会人一年生として恋愛や仕事に情熱を注ぐカッコ悪さに惚れてしまう。真利子哲也監督の脚本も2年前の映画「ディストラクション ベイビーズ」と比べて格段に素晴らしく池松壮亮演じる宮本の心情が痛いほど伝わってくる。 原作コミックでは物語はまだ続くが、かつて想いを寄せた女性甲田美紗子と再会するラストが胸にしみる。要領良く立ち回る事ができな [続きを読む]
  • 「タイニー・ファニチャー」
  • まさに自虐。監督レナ・ダナムの自叙伝的な物語は大学を卒業するも進路が定まらず実家に出戻りするこじらせ女子を自身が演じる。脚本・監督・主演をこなすレナ・ダナム。現実に画家の父親と写真家の母親を持つ芸術一家で育つ彼女は母親や妹、友人までもがその役で出演する。 主人公オーラの行動は夢を追いかける人生の意義などなく、幸せは特別な何かだと信じて自身を変えようとまごつく様に男女問わず共感を抱く。お粗末な嘘をつ [続きを読む]
  • 「カメラを止めるな!」
  • 私はマイノリティーなのか。思い巡らせると安室奈◯恵の引退にも無関心、羽newユヅルの勇姿を揶揄し続け、MAR◯ELユニバースにも心酔する事なくやり過ごしている。そんな私もこの話題作は気になる。それもあってか、その期待から奈落の底へと落ちていく様は見るも無残、後述する私見に同調しない方々が多数いるであろう。不快を感じたらその時点で放棄すればいいし、この見解に興味があれば読み進んでいただくと光栄に存じます。 [続きを読む]
  • 「ビューティフル・デイ」
  • リン・ラムジー監督の "映像・音楽" のセンスは突出している。女性監督らしからぬこの骨太な演出を晒け出す技巧に感嘆する。予告映像から「レオン」のような少女を助け出すオジさん系ストーリーだと思いきや見事に裏切られる。原題「You Were Never Really Here(あなたは本当にここにはいなかった)」も良し。邦題の「ビューティフル・デイ」もまた良ろし。裏社会に生きる人間ドラマの傑作。 【映像】主人公ジョーは鍛えられた肉 [続きを読む]
  • 「500ページの夢の束」
  • 姉妹で芸能活動をしていると云えば、倍賞、石田、広瀬がこの島国では有名であり、経済大国となれば、真っ先にファニングを思い浮かべる。今回は姉ダコタの活躍、題材として有名SF作品「スター・トレック」の世界に触れる。未踏の宇宙を探索する宇宙船エンタープライズ号の乗組員の物語には地球人だけではなく異星人も乗船しており、スポックという副長は地球人とバルカン人のハーフであり、感情を出さぬ、論理的思考を尊ぶバルカ [続きを読む]
  • 「タリーと私の秘密の時間」
  • "頑張っているお母さん" へ "頑張らなくていいんだよ" と謳う応援歌といえば、矢野顕子の名曲「ラーメン食べたい」や土井善晴の名著「一汁一菜でよいという提案」が思い浮かぶ。ジェイソン・ライトマン監督の新作もこの主題を通して母親という女性の心情を描いている。何か特別な出来事が起きるわけではない。何も変わらない日常に対して主人公マーロは何もかも完璧にこなそうとするも3人目の子供を授かった時から歯車が軋み始め [続きを読む]
  • 「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」
  • トム・クルーズのトム・クルーズによる観客のための作品。トム・クルーズという映画スターは己の立ち位置を熟知して観客が何を求めているかをトコトン追究している。それに応えるスタッフや共演者の尽力にも脱帽するが、今回はアクション場面がそれぞれ魅力あるものに仕上がっていて、ミッション:インプッシブルというスパイ活劇に必要な要素 "変装" "潜入" "嘘" "裏切り" そして "タイムリミット" をしっかりと盛り込んでいる。 [続きを読む]
  • 「キングダム/見えざる敵」
  • 日々変わりゆく世界情勢。その中で各地で勃発するテロ情勢は解決の糸口すら見つからない。テロは許すまじ行為。しかし根絶という名目の武力行使は許されるのか。この作品は決して人種・宗教の差別を増長するものではない。サスペンスアクションの体裁の裏で "テロ" と "復讐" を批判している。この主題がラストを締めくくる。復讐を遂げた虚無感と新たな憎しみから産声をあげる復讐、この負の連鎖を断ち切る術を観客に問う。ピー [続きを読む]
  • 「ウインド・リバー」
  • 娘を持つ親は必見、感涙必至。ネイティブアメリカンの保留地(ウインド・リバー)で発見されるネイティブアメリカンの少女の遺体を発端に、ハンターを生業としその遺体が己の娘の親友だと知り捜査に協力するコリー(ジェレミー・レナー)と乏しい捜査経験、厳寒の山岳地に対する認識の甘さを露呈してしまうFBI捜査官ジェーン(エリザベス・オルセン)の二人が地元警察の協力のもと、いったい何が真実なのか、何が少女を変わり果て [続きを読む]
  • 「FARGO/ファーゴ シーズン3」
  • 事実は小説より奇なり。このドラマはその "奇なり" を描いている。this is a true story(これは実話…)で始まる story(物語)は偶然が重なった不幸が無情に起きる。そこには運命という儚さと愚行という人間の浅はかさが描かれる。シーズン毎に時代設定や登場人物を変えているので、どのシーズンから見ても問題は無い。(ただし登場人物の一部が交錯する)今回は2010年のミネソタ州、ユアン・マクレガーが二役で演じるエミット [続きを読む]
  • 「正しい日 間違えた日」
  • 酒は災いのもと。いくつになっても酒に懲りない人は私も含めて少なくないはず。具体例は挙げないが、私は過去かなりやらかしていると猛省する。これからはちゃんとしよう、真っ当な生活を歩もう、と心に忠誠を誓うだけでは駄目だ、「メメント」の主人公みたいに身体に言葉を刻み込むくらいしないと、とはいえ腕に "飲みすぎ注意" "家族の笑顔が待っている" なんてタトゥー入れてる親父は周りからドン引きされるわ家族から絶縁され [続きを読む]
  • 「万引き家族」
  • ある家族の機微を描いている物語は並ならぬ緊張感の持続で展開する。なにせ売店で買ったドリンクをほとんど飲まないままだと気付いたのはエンドロールが終わった後なのだから。感想。あーん、そうなのよねぇ。なんだ、その "あーん" って。面白くなかったのかい。そう単純ではないのよ。"ひらがな" の "あ" から "ん" の間には全てが存在する。さらには声を出して聴覚で認識する言葉、紙などの媒体を視覚で認識する言葉、様々な伝 [続きを読む]
  • 「パンク侍、斬られて候」
  • 狂気とは何か。もとい狂気を描くには何が必要か。持論だが狂気の中には "絶望" がなければならぬ、そこにカタルシスがあると考察、ならば何を抱く狂気に物申すかといえば "暴走"。これがどうも腑に落ちぬ。何故に "暴走" がまずいのか、まずいことはない、ただそこに帰結するのはどうよ、"暴走" という言葉、聞こえはいい、そこに規律・道徳など存在しない、我が主張それが自由への道なのだ、という按配に向かっている姿にカッコ [続きを読む]
  • 「COBRA KAI」
  • 【はじめに】「COBRA KAI」(コブラ会)はYouTube Originals にて有料配信(第1話&第2話は無料、以降300円/各話)されている全10話で構成するドラマ。1984年に公開された「ベスト・キッド」の続編であり、ライバル関係のラルフ・マッチオ演じるダニエル・ラルーソーとウィリアム・ザブカ演じるジョニー・ロレンスの34年後が描かれる。やはりここは「ベスト・キッド」を事前予習するのが好ましい。 実によくできた物語構成と人物 [続きを読む]
  • 「君の名前で僕を呼んで」
  • 物語の基本の一つ、舞台に一人の登場人物が現れて主人公はその人を好きになるも儚くその人と別れることになる。あまりにシンプルなこの作品は同性愛を扱っているが、主人公エリオの心情が観ている側に痛いほど伝わってくる。いたって私は性に関してノーマルだと豪語するも終盤、エリオの父親が語る台詞がズシンとくる。お父ちゃん凄いよ、息子の悲痛な境遇を理解して救おうとする優しい言葉に心震わせる。 彼らが過ごす避暑地での [続きを読む]
  • 「レディ・バード」
  • 女性監督による母娘の物語はなるほど思春期の娘と苦言が多い母親の関係を小骨が入った甘辛い料理のごとく調理している。自称 "レディ・バード" の主人公クリスティンの高校最後の一年は、何者でもない何者にでもなれる、限りない将来の展望を模索する。この物語の構成にドリーム・カム・トゥルーな青春が起伏する出来事はない、しかし主人公の内面では絶頂とどん底が繰り広げられており、日常生活にほころびが出てしまい悩む。そ [続きを読む]
  • 「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」
  • 子供達の夏休み。時間を過ごすのは人生を変える "冒険" や "仲間との別れ" ではない、ひたすらに大人達を困らせる悪戯が繰り返される。見かねる大人が幾度も忠告しても反省しない。それこそが子供。その姿を見事に描いている。本当に演出してるの?と疑いたくなる子供達の自然な言動を見ているうちに、これはスタッフと子役達との撮影前の下準備がかなり念入りにされているんだと感じてしまう。その時点ですでにこの世界観にどっ [続きを読む]
  • 「モリのいる場所」
  • 画家熊谷守一の晩年の1日をフィクションで描いた物語。自宅から一歩も出ずただ庭を徘徊して草花や虫の行動を観察し続けるモリ。そして妻秀子と家事を手伝う美恵、さらにはモリの家に集う人々の会話からは特別な出来事はない。冒頭から全てアドリブで演じているのかと感じるくらいに何も起きない日常会話が綴られていく。それが退屈しないのが不思議、このまま物語は成立するのかと不安がよぎるくらいになりそれがこれは傑作へと結 [続きを読む]
  • 「女は二度決断する」
  • これは復讐を肯定してはいないか、という事が問われている。その行為を美化する事が主題でないのは本編を観れば分かるのであり、その一部分をうがった角度で見ればそんな愚問へとたどり着く。復讐は何も生まない、新たな憎しみを宿した復讐が繰り返されるのみ、その連鎖は断ち切らねばならぬ。様々な思惑が交錯していく主人公の苦悩を見事に描いている。 ファティ・アキン監督の映画愛もそこに惜しみなく発揮される。冒頭の長回し [続きを読む]
  • 「レディ・プレイヤー1」
  • 前略スピルバーグ監督様、この場でのご無礼をご容赦ください。あなたは私を映画好きにさせてくれた偉大なる映画監督の一人でもありますし、私の人格形成にも深く関わりがあると言っても過言ではありません。小学生時代の私は映画館へ行くといえば一大イベントでした。もっぱらテレビの映画番組を嬉々として観ていましたし、最新の映画情報はネットがまだ存在していなかったので本屋で映画関連雑誌の立ち読み、土曜早朝にテレビで [続きを読む]
  • 「パティ・ケイク$」
  • いわゆるイケてない若者達が夢を追いかける物語。と味気なく書けば、なんだありふれた青春モノじゃないかと感じるが、この作品の主人公貧困家庭の女性パティの肥満体は可愛く見える要素がない。カワイイ子がボサボサ髪にメガネをかけただけという手前味噌な青春モノとは一線を画している。 物語の構成がイイ。私の大好物 "持ち上げてから突き落とす"と "ボタンの掛け違い"がしっかりと描かれている。主人公パティが夢見るヒップホ [続きを読む]
  • 「ニッポン国VS泉南石綿村」
  • 裁判とは法の上での戦い。原告側は大阪・泉南地域の石綿工場の元労働者とその家族、被告は国家というとてつもなく強大なる存在。先行きは誰もが想定できぬ戦い。石綿=アスベストは肺に吸い込むと数年間の潜伏期間を経て肺がんや中皮腫を発症する。それを国は知りながら経済成長という扇動の陰に仕舞い込む、黙認する。弱き泉南地域の原告団はその非道に抗議する。このドキュメンタリー作品はその抗争を報道映像として語らない。 [続きを読む]
  • 「トレイン・ミッション」
  • これは上質のサスペンス。原題 "The Commuter"(通勤者)だとあまりに地味な印象だが、冒頭の主人公が10年間日課として通勤する様子を四季をめぐって編集される映像がたまらなくカッコよく無駄なナレーションなくその意味が伝わってくる演出に引き込まれていく。ジャウム・コレット=セラ監督の前作「ロスト・バケーション」に続くシチュエーションスリラーとして今回は通勤列車の中で主人公マイケルに次から次へとピンチが訪れる [続きを読む]
  • 「ダウンサイズ」
  • ここで問題。あなたは今の生活に満足していますか。人間、欲は尽きぬもの、そりゃ今よりもイイ暮らしはしたいと思うのが煩悩に振り回される凡人の性であり、この作品の主人公ポールもまた貧困にあえいでいないが、将来の夢に一歩届かず現状に踏みとどまる生活を過ごしている。何一つ自分の意思で決めることができないポールはメディアの情報で左右される等身大の私達かもしれない。 リッチな生活、それは周りがこしらえた消費社会 [続きを読む]