raga さん プロフィール

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ragaさん: やっぱり映画が好き
ハンドル名raga さん
ブログタイトルやっぱり映画が好き
ブログURLhttps://ameblo.jp/hasumegu/
サイト紹介文正統派ではない映画論。 しかし邪道ではなく異端でもない。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供39回 / 365日(平均0.7回/週) - 参加 2013/02/03 04:51

raga さんのブログ記事

  • 「君の名前で僕を呼んで」
  • 物語の基本の一つ、舞台に一人の登場人物が現れて主人公はその人を好きになるも儚くその人と別れることになる。あまりにシンプルなこの作品は同性愛を扱っているが、主人公エリオの心情が観ている側に痛いほど伝わってくる。いたって私は性に関してノーマルだと豪語するも終盤、エリオの父親が語る台詞がズシンとくる。お父ちゃん凄いよ、息子の悲痛な境遇を理解して救おうとする優しい言葉に心震わせる。 彼らが過ごす避暑地での [続きを読む]
  • 「レディ・バード」
  • 女性監督による母娘の物語はなるほど思春期の娘と苦言が多い母親の関係を小骨が入った甘辛い料理のごとく調理している。自称 "レディ・バード" の主人公クリスティンの高校最後の一年は、何者でもない何者にでもなれる、限りない将来の展望を模索する。この物語の構成にドリーム・カム・トゥルーな青春が起伏する出来事はない、しかし主人公の内面では絶頂とどん底が繰り広げられており、日常生活にほころびが出てしまい悩む。そ [続きを読む]
  • 「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」
  • 子供達の夏休み。時間を過ごすのは人生を変える "冒険" や "仲間との別れ" ではない、ひたすらに大人達を困らせる悪戯が繰り返される。見かねる大人が幾度も忠告しても反省しない。それこそが子供。その姿を見事に描いている。本当に演出してるの?と疑いたくなる子供達の自然な言動を見ているうちに、これはスタッフと子役達との撮影前の下準備がかなり念入りにされているんだと感じてしまう。その時点ですでにこの世界観にどっ [続きを読む]
  • 「モリのいる場所」
  • 画家熊谷守一の晩年の1日をフィクションで描いた物語。自宅から一歩も出ずただ庭を徘徊して草花や虫の行動を観察し続けるモリ。そして妻秀子と家事を手伝う美恵、さらにはモリの家に集う人々の会話からは特別な出来事はない。冒頭から全てアドリブで演じているのかと感じるくらいに何も起きない日常会話が綴られていく。それが退屈しないのが不思議、このまま物語は成立するのかと不安がよぎるくらいになりそれがこれは傑作へと結 [続きを読む]
  • 「女は二度決断する」
  • これは復讐を肯定してはいないか、という事が問われている。その行為を美化する事が主題でないのは本編を観れば分かるのであり、その一部分をうがった角度で見ればそんな愚問へとたどり着く。復讐は何も生まない、新たな憎しみを宿した復讐が繰り返されるのみ、その連鎖は断ち切らねばならぬ。様々な思惑が交錯していく主人公の苦悩を見事に描いている。 ファティ・アキン監督の映画愛もそこに惜しみなく発揮される。冒頭の長回し [続きを読む]
  • 「レディ・プレイヤー1」
  • 前略スピルバーグ監督様、この場でのご無礼をご容赦ください。あなたは私を映画好きにさせてくれた偉大なる映画監督の一人でもありますし、私の人格形成にも深く関わりがあると言っても過言ではありません。小学生時代の私は映画館へ行くといえば一大イベントでした。もっぱらテレビの映画番組を嬉々として観ていましたし、最新の映画情報はネットがまだ存在していなかったので本屋で映画関連雑誌の立ち読み、土曜早朝にテレビで [続きを読む]
  • 「パティ・ケイク$」
  • いわゆるイケてない若者達が夢を追いかける物語。と味気なく書けば、なんだありふれた青春モノじゃないかと感じるが、この作品の主人公貧困家庭の女性パティの肥満体は可愛く見える要素がない。カワイイ子がボサボサ髪にメガネをかけただけという手前味噌な青春モノとは一線を画している。 物語の構成がイイ。私の大好物 "持ち上げてから突き落とす"と "ボタンの掛け違い"がしっかりと描かれている。主人公パティが夢見るヒップホ [続きを読む]
  • 「ニッポン国VS泉南石綿村」
  • 裁判とは法の上での戦い。原告側は大阪・泉南地域の石綿工場の元労働者とその家族、被告は国家というとてつもなく強大なる存在。先行きは誰もが想定できぬ戦い。石綿=アスベストは肺に吸い込むと数年間の潜伏期間を経て肺がんや中皮腫を発症する。それを国は知りながら経済成長という扇動の陰に仕舞い込む、黙認する。弱き泉南地域の原告団はその非道に抗議する。このドキュメンタリー作品はその抗争を報道映像として語らない。 [続きを読む]
  • 「トレイン・ミッション」
  • これは上質のサスペンス。原題 "The Commuter"(通勤者)だとあまりに地味な印象だが、冒頭の主人公が10年間日課として通勤する様子を四季をめぐって編集される映像がたまらなくカッコよく無駄なナレーションなくその意味が伝わってくる演出に引き込まれていく。ジャウム・コレット=セラ監督の前作「ロスト・バケーション」に続くシチュエーションスリラーとして今回は通勤列車の中で主人公マイケルに次から次へとピンチが訪れる [続きを読む]
  • 「ダウンサイズ」
  • ここで問題。あなたは今の生活に満足していますか。人間、欲は尽きぬもの、そりゃ今よりもイイ暮らしはしたいと思うのが煩悩に振り回される凡人の性であり、この作品の主人公ポールもまた貧困にあえいでいないが、将来の夢に一歩届かず現状に踏みとどまる生活を過ごしている。何一つ自分の意思で決めることができないポールはメディアの情報で左右される等身大の私達かもしれない。 リッチな生活、それは周りがこしらえた消費社会 [続きを読む]
  • 「ブラックパンサー」
  • 黒人の映画監督が描く世界観は人種差別という歴史が語る壁を主題にしている印象が大きく、今回のマーベル作品もそういう展開になるのかな、しかしライアン・クーグラー監督、前作「クリード」では差別よりも人間ドラマとして成就させた手腕をみせておりそれがここでも反映されているのかな、とにかく御託並べないで観なあかんわな、と蓋開けてみると人種差別はもちろん経済格差・資源確保・国際援助など様々な社会問題をめちゃ分 [続きを読む]
  • 「15時17分、パリ行き」
  • 御年87歳のクリント・イーストウッド監督最新作。近年実話モノを続け様に製作しているが、とうとう当事者達を主演に抜擢する。実話モノの定番、ラスト、スクリーンに映し出される登場人物の "その後のテロップ&スナップ写真" (略称テロ・スナ)に違和感を拭えなかったのかどうか本人に確かめる術はないが、おそらくクリント爺は「それまで物語を盛り上げといて最後にご本人登場なんて野暮やなぁ、そや、いっそ物語の登場人物 [続きを読む]
  • 「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」
  • タイトル通り、主人公の彼女は大病を患う。しかし物語はその病だけではなく人種・宗教の差別という社会の病に焦点を当てていく。主人公クメイルはパキスタン人男性、厳格なイスラム教徒の親が決める見合い結婚というしがらみが白人女性の彼女との恋愛の障害となる。彼の決断に理想と現実の折り合いが困難である事がひしと伝わる事でクライマックスへと向かう。主人公演じるクメイル本人の体験談をもとに実在の妻エミリーと共同で [続きを読む]
  • 「人生フルーツ」
  • 一組の老夫婦の日常を描くドキュメンタリー作品。日本住宅公団で都市計画を手掛けてきた修一さん。高度経済成長の時代によって理想とは程遠いあまりに無機質な団地建設、その現実に距離を置いてニュータウンの一画に土地を買って家と雑木林のある生活を始める。それから50年が経ち、老夫婦が過ごす日常は自然と共存しその恵みをありがたく頂戴する。時折都市へと出かける妻・英子さんの買い物姿が微笑ましい。それは共存するのは [続きを読む]
  • 「ロープ/戦場の生命線」
  • 久々にスクリーンで観るティム・ロビンスの存在感、目力はやはり群を抜いており、ベニチオ・デル・トロの砂埃が似合う風貌はやはり彼の他いないよね、風呂入ってないよ感がハンパない、と台詞なくても滲み出す生活感に感嘆する。彼らのさりげない所作が人物造形に欠かせない演技として見せてくれる傑作。 停戦直後のバルカン半島を舞台にした国際援助活動家 "国境なき水と衛生管理団" の男女の数日間、戦争を題材にしながらも "恐 [続きを読む]
  • 「スリー・ビルボード」
  • ここに描かれるテーマはかなり重い。それは犯罪被害者の怒りが権力に向けられることへの社会の反応でありそこに様々な倫理が入り混じる。そこに正義は介入しない、"責任" を追及する虚しさ、"死" という避けられない現実の悲しみをいかにして乗り越えていくことができるのか。それを巧みなる編集と台詞で見せる演出はユーモアに満ちている。今年の暫定ベスト。 実によくできた脚本、すべての場面が他の場面の伏線へと絡み合って登 [続きを読む]
  • 「マインドハンター」
  • まだプロファイリングという言葉がない時代、二人のFBI捜査官が刑務所にいる連続殺人犯に尋問を重ねてその心理を探っていくドラマは派手なアクションがあるわけでもなくFBI捜査官の見事なチームプレイが描かれるわけでもない、連続殺人という残酷描写もかなり抑えているにも関わらず面会する受刑者の言葉やどこかぎこちない関係のホールデンとビルという二人のFBI捜査官の人物背景が少しづつ描かれていくことにこれだけの緊張感を [続きを読む]
  • 「勝手にふるえてろ」
  • 現実と妄想を交錯させる性格が決してよくない女子がみせる行動は喜劇でありながらも日常の中に潜む苦悩を描く。そして女性特有のドロドロさをアク抜きしたかのごとく同性異性が理解できるイケてないヒネクレ具合が好感を抱かせる。そんな主人公ヨシカの独白が物語の主題に沿って演出されているのがミソ。そして私の大好物である "持ち上げてから突き落とす" 場面が中盤用意されており、主人公の恋愛に対する七転八倒が晴れて成就 [続きを読む]
  • 「ナイト・ビフォア 俺たちのメリーハングオーバー」
  • 好きなクリスマス映画は?と問われたら迷わず「ダイ・ハード」と宣言する私は2015年に製作された「ナイト・ビフォア…」を観て "これも好きなクリスマス映画の一本に加えるぞ" と誓う。気に入るツボは幾多もあるが、下品極まりない喜劇が私にとっては良質コメディとして歓迎する。テーマとして描く "人間の心の弱さは奇跡の夜に転機を迎える" という概略はそれだけ見れば何も目新しくはない、しかしそれがファンタジーの力ではな [続きを読む]
  • 「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」
  • それは "昔々、はるか彼方の銀河で" というテロップから始まる大人気の物語でありますので、ネットでも様々なファンの反応を見聞きします。いわゆる賛否両論であり、ファンの一人であります私もその意見に一つひとつ頷いてしまいます。それはどちらの意見にもこの物語への愛情が伝わってくるからです。それは素晴らしいことです、やはりこの境地に至るまでこの世界観を作り上げたスタッフの皆さんに感服するのです。その作り手側 [続きを読む]
  • 「gifted/ギフテッド」
  • 映画を観る人それぞれが "ここがツボ" というお気に入り場面というのは必ずあるはずで私もそれは一つ二つではないのは確かなのだが、それを全て列挙しようと試みても最近は健忘である故コンプリートするのは難しく先日「南瓜とマヨネーズ」で取り上げた "ボタンの掛け違い" のように都度取り上げることにする。ということで「gifted/ギフテッド」における私の大好物シーンは "黒板にチョークで数学の超難問を解いていく" 場面な [続きを読む]
  • 「アトミック・ブロンド」
  • スパイ映画として王道の「007」シリーズはそこはかとなくユーモアとお色気と小道具に彩られた果てない娯楽作として楽しませてくれる。「アトミック・ブロンド」は同じスパイ映画であるも異なる趣向へのアプローチを見事に成立させているのは主演シャーリーズ・セロンの魅力が多大なる貢献を成しており後に本人の格闘トレーニングをネットで知りどこまでがスタントなのかと惑わせるアクションを要所で魅せてくれる。 この物語の構 [続きを読む]
  • 「南瓜とマヨネーズ」
  • 毎回同伴するヨメと映画見終わった後の映画談義が好きで先日どういった件でそうなったのか思い出せないが私の好きな映画の傾向として "ボタンの掛け違い" が起承転結のターニングポイントとして描かれている、ことを改めて自覚する。これは最近の作品だと「ラ・ラ・ランド」「トリプル9」とジャンル問わず見事に当てはまり、おおお溜飲を下げる思いがしたのは久しぶり、我流の映画論に見事なパズルピースを手に入れたと手前勝手に [続きを読む]
  • 「 IT/イット "それ"が見えたら、終わり。」
  • 非日常を描く娯楽芸術で大衆が求めるのはアクション、サスペンスであり、さらにはホラーという恐怖も私が好きなのはサスペンスの延長線上にある登場人物の心理描写に共感していくことでスリルを体感したいからなのだ。しかるにホラーというジャンルにもさらなる分類として、日常からしだいに非日常へズレていくことに恐怖するホラー(オーメン等)、恐怖のメタファーとして異形の存在が襲いかかってくるホラー(13日の金曜日等) [続きを読む]
  • 「ブレードランナー 2049」
  • 198X年、当時学生であった私は「ブレードランナー」というSF映画に心奪われた。主演のハリソン・フォードはハン・ソロやインディ博士とは違うキャラクターとなるデッカード捜査官という魅力ある役柄として描かれており、彼が活躍する舞台となる2019年のロスは日本文化等が反映された街並みにコレがカッコイイの代名詞として極東島国の島民の端くれとしてなんか誇りに思えたり、流行に乗っていたYMOのメンバー坂本龍一が作曲した「 [続きを読む]