みやこ さん プロフィール

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みやこさん: きままに読書
ハンドル名みやこ さん
ブログタイトルきままに読書
ブログURLhttp://drugstore.blog.shinobi.jp/
サイト紹介文読書日記時々一般日記。読んで観て。思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供202回 / 365日(平均3.9回/週) - 参加 2013/02/27 00:44

みやこ さんのブログ記事

  • 「夏の塩―魚住くんシリーズ 1」 榎田尤利(クリスタル文庫)
  • 自分が不幸だと自覚しなければ、それを不幸とは言わない。どこか壊れた魚住を痛々しいと感じてしまう自分は確実に引き寄せられる側の人間。だから、読み進めるのがちょっと苦しい。それを、痛々しいとは思わない久留米だからこそ、魚住に変化を与えることができる。そんな二人を取り巻くマリやサリームたちの助力も然り。人は、一人では生きられないのだと、つくづく思い知らされる。そして、彼らのやさしさがあたたかい。自分 [続きを読む]
  • 「嵐が丘」エミリー・ブロンテ(新潮文庫)
  • 「嵐が丘」と「鶫の辻」とても狭い閉塞的な空間で展開された、あまりにも拗れに拗れた人間模様。最初は「この人たち、何で結婚したんだろう?」と「何でこの二人、結婚しなかったんだろう?」という問いだけがひたすらグルグル巡っていたけど、気付けば彼らの愛憎劇に引きずり込まれて一気に読み切りました。核になるのは「嵐が丘」の三人。自分を幸せにするために、他の生き方はなかったのかな?と復讐に身を投じた彼に問いた [続きを読む]
  • 「工場夜景」(二見書房)
  • 無機的であるにもかかわらず、躍動的。相反するものの共存と混在。それが、私のイメージする工場夜景。プロの方が撮った写真は更に「幻想的」という言葉が加わるのだということを思い知り、頁をめくってひたすらうっとり。この空間が醸し出す雰囲気が、とても好き。写真に添えられている一言がまた素敵なのです。どうしても自分の目で見たくて、川崎の工場夜景を見に行った数年前。機会があれば、何度でも通いたいくらい素晴ら [続きを読む]
  • 「背徳のマリア 下巻」
  • 上巻に引き続いて黒崎兄弟の話かと思っていたけど、これは彰の物語。「人の核を成しているのは感情」というフレーズがあるけれども。彰の核は圭介に向けられた「感情」。それが自己完結してしまったが故の暴走と悲劇。安藤の涙が、それが悔し涙であることが、とてもつらい。内なる世界で時を止めた彰が安息を得たと納得した圭介。いいの?と思う気持ちもあるけれども、飲み下さなければただ苦しい。彰は笑ってそこにいるのだか [続きを読む]
  • 「空飛ぶ広報室」有川浩(幻冬舎文庫)
  • 頑張って楽しく感想書こうと思ったけど、頑張るものではないので率直に(笑)リアルを知るためにはこの上ない構成だと思うし、リアルを知ってもらうことってとても大事。でも、リアルに震災を体験した身としては、最後に加えられている「あの日の松島」に全部持っていかれて、どよーん、となっています。できれば、違う出版物として出していただけたらありがたかった。震災を語りたくないわけじゃないんだけどね。この作品自体は [続きを読む]
  • 「背徳のマリア 上」綺月陣 (ガッシュ文庫)
  • 3篇+描き下ろし。1作目のモチーフは人魚姫。だけど、ファンタジーの枠に留まらず、これなら在り得るかもしれない、というリアルがさすが。彰の恋はああすることでしか成就し得なかった。逆に言えば、あそこまでして圭介の傍にい続けようとした彰の情の在り様が痛々しい。でも、死ぬ気で欲したものを手に入れようとしたら手段なんて選んでいられない。だから、彰の選択は間違っていないと思う。それを受け入れるか拒絶するかは [続きを読む]
  • 「メルヒェン 」ヘルマン・ヘッセ(新潮文庫)
  • ヘッセの紡ぐ『メルヒェン』は、不思議な浮遊感の中に胸を突かれるようなほろ苦さが織り交ざった物語。透明な水が流れるような言葉の美しさに浸っていると、不意に突きつけられた何かに息を呑む。印象的なのは以下の三篇。「アウグスツス」愛されすぎることによる欠落と、見返りのいない愛を抱くことの充足。ふり幅が極端すぎて疲れ切った彼が痛々しい。「別な星の奇妙なたより」彼が迷い込んだ世界こそが私たちの世界。と、思 [続きを読む]
  • 「サイメシスの迷宮 完璧な死体」アイダサキ (講談社タイガ)
  • 思い出を大切に抱えていくことと、事象を寸分違わず記憶していくことは意味合いが違う。思い出と共にその時感じたあらゆる感情がリアルに押し寄せるとしたら?しかもそれが負の感情だったら?それはとてもしんどい。超記憶症候群の羽吹とそんな彼とバディを組むことになった神尾の物語。異常犯罪の真相を紐解いていくと共に、随所で語られる彼らの過去。この物語そのものが、この巻だけには留まらない、綿密に練られたプロット [続きを読む]
  • 「OUTLIVE  DEADLOCK season2」英田サキ (キャラ文庫)
  • 頁を開いた瞬間の口絵の素敵さとカッコよさに否応なしにテンションがあがり、軽口をたたき合う懐かしい面々に再び出逢えた嬉しさを噛みしめながらのふわっとした入り。そして、表紙に偽りなしのアクション展開。もう、最高のエンターテイメントでした。でも、一番の核になる部分は「一本の線を歩いていくような毎日」この一言に尽きるかな?同棲していた一年半の間にディックとユウトが日々積み重ねてきた想い。揺るぎのない愛 [続きを読む]
  • 「ガラスの獅子」北方謙三(光文社文庫)
  • 獅子とは、雄々しく誇り高いもの。ガラスとは、砕け散るもの。タイトルの意味を悟った時、覚悟が決まった。彼はとっくに腹を括ってそこにいるのだということがわかったから。関島と林。二人の策士に巻き込まれた形になった野崎だけれども、結局は自らの意思で首を突っ込んでいく。事態は次第にキナ臭くなり、探偵なのか傭兵なのかもはやわからない働きっぷりになっていくわけだけど、だからこその野崎。ガラスの獅子が貫き通し [続きを読む]
  • 「ご主人様と犬 3」鬼塚ツヤコ(ビーボーイスラッシュノベルズ)
  • 平の正体がバレたところで、上総と平の間に生じた気まずさと息苦しさ。距離感の取り方や接し方に戸惑ったまま、だけど、上総は平を手放すわけではなく、傍に置く。その間の平の委縮っぷりや落ち込みっぷりにはこちらまで胸が締め付けられる始末。その空気感に堪えかねて家を出た平。だけど、彼は上総と共にいることを諦めなかった。浅知恵でも、考えて行動を起こしたことに意味がある。結果、大ピンチに陥る訳だけど、Noホスト [続きを読む]
  • 「遊戯」藤原伊織(講談社文庫)
  • 5編の短編連作は未完に終わる。もっと彼の織り成す世界に浸っていたいという想いが込み上げる。だが、彼はもう、どこにもいない。だから、この物語は終わらない。彼らの朝は永遠に繰り返される。陽の光が射しこむ穏やかな朝で良かったと。そう、思う。拳銃の存在感が半端ないんだけど、意味するところを考えたところでそれこそ意味がない。未完の物語の後に収められた短編「オルゴール」は登場人物たちの悲哀の色を帯びた人生 [続きを読む]
  • 「機龍警察 狼眼殺手」月村了衛 (ハヤカワ・ミステリワールド)
  • 派手さはない。だが、果てしなく重い。一字一句読み逃すまいと、相当の緊張を強いられながら最後まで項を捲った。スルリとすり抜ける影。歯ぎしりしたくなる想いを呑み込んだ直後に思いもよらないところから示された正義の言葉に涙が滲んだ。まだ大丈夫、と。突入班の彼等は多くを語らない。だが、巨大な陰謀を暴くための捜査をする過程において、内部での彼らに対する理解と結束が深まった姿に安堵する。語らぬ彼らのその在り [続きを読む]
  • 「ご主人様と犬 2」鬼塚ツヤコ (ビーボーイスラッシュノベルズ)
  • 自分が抱いた平が人化した飼い犬・平だとは気付かない上総。(そりゃそうだ)本質が犬の平は言葉の裏側を読むなんてことが出来る筈もないわけで、吐き出された上総の言葉に傷つくのがなんだか痛々しい。いたたまれずに逃げ出して、最悪のタイミングでの正体バレ。さて、次巻、どうなる?後半は竟輔と守。バカ犬平に対して竟輔の賢さには目を見張るものが!いや、もう、竟輔は人化しても犬でもカッコいいんですけど。ただし、ケ [続きを読む]
  • 「ご主人様と犬」鬼塚ツヤコ(ビーボーイスラッシュノベルズ)
  • タイトルに偽りなし。人間嫌いな飼い主・上総と上総が大好きすぎて人間に変化することになった雑種犬・平の物語。姿が人間になっても属性は犬。興味が眼の前のものに点々と移り、集中力は皆無。服の着方も掃除の仕方もわからない。だけど、主人に対する忠誠と愛情は溢れんばかりで……姿は人間でも人としての常識が欠落している平。手ばっかりかかる平らを上総が受け入れたのは、彼が向ける好意に嘘がないことだけ [続きを読む]
  • 「楊令伝15 〜天穹の章〜」北方謙三 (集英社文庫)
  • 斃れる筈がないと思っていた漢たちが散って行った。そして、夢は、死んだ。死んでいった。いや、そうじゃない。「死んだ」という言葉は正しくない。「殺された」のだ。途中から込み上げるのは、やるせなさと憤り。最後は怒りに打ち震えながら読了。卑怯者の国に。裏切った者に。でも、理不尽なのが人の世であり、戦場でもある。潔さだけでは乗り切れない局面がある。だけど、楊令は私みたいに憤ってはいないと思う。多分、笑っ [続きを読む]
  • 「野性の呼び声」ジャック・ロンドン(光文社古典新訳文庫)
  • 空気が凍る。あたかも、未開の雪原に放り込まれたかのように。胸が軋むほどに伝わってくる半端ない臨場感に息苦しさを感じながら頁を捲った。突然に断ち切られたあたたかで優しい世界。突きつけられた過酷な世界で目の当たりにする悲哀と、絶望、極限までの寒さ。それでも、生き抜こうとする彼の命の力強さ。だんだんとロクでもない人間に挿げ替えられていく主人。死の淵で巡り逢えたソーントンと交わした愛情。だけど、そこに [続きを読む]
  • 「東の爽碧、西の緋炎」綺月陣 (ガッシュ文庫)
  • 激情に駆られるような激しさは今はなりを潜め、その安心感と安定感に心穏やかに見ていられる龍一郎と竜城。九堂の手による死を希う廉が、というよりも、その言葉を聞かされ続ける九堂がとても不憫。だけど、この二人は安寧と安定なんて求めてないんだろうなぁ。刹那の全力が何とも危うく力強い九堂と廉。そして、まさかの次郎と颯太で私、涙出そうになりました。颯太が颯太でいられるのは次郎のおかげなんだよなぁ、と、改めて [続きを読む]
  • 「東の双龍、西の唐獅子」綺月陣 (ガッシュ文庫)
  • 獣シリーズを読んだ後なので、西の極道の笑顔にほっとする。だけど、修羅を潜り抜けた廉の過去は、底の知れない凄味となって、彼に纏いつく。西が強烈なだけに、一方の東の極道がとても礼儀正しくてクリーンに見えてしまう不思議。颯太と廉の偶然……というよりも、必然としか思えない出逢い。立場や生い立ちの全く関係ない二人の交流に和みながらも、どうしたって拭えない二人の背後にチラつく特殊な環境の影。一 [続きを読む]
  • 「あひるの空 48」日向武史(マガジンコミックス)
  • 「足が折れても走りきる」。刹那に賭ける試合。たとえ点差が1点でも、相手より数字が小さければ、次はないのだ。諦めるな。気持ちがくじけない限り、戦える。そんな彼らの気迫と熱意が伝わってくる。ギリギリの試合展開の中での表情がとてもいい。多分それは、チームメイトに対する信頼の証。双子の超能力、よかったわ〜(笑)この瞬間を全力で。見せる事で、次の世代を担う者たちに伝えるモノが間違いなく在る。積み重ねてきた [続きを読む]
  • 「楊令伝14 〜星歳の章〜」北方謙三(講談社文庫)
  • 決戦を前に一枚岩になった梁山泊。ここにきて「替天行道」を諳んじた楊令にぐっときた。孤高の存在だった頭領が垣間見せた惑いと揺らぎ。並んで駆けるとのできる同志が身近にいることに気付けて良かった。楊令と秦容を指して「失敗」と評した王進の気持ちが痛い。彼らの行く道の険しさが見えすぎる程、見えていたんだろうなぁ。だけど、それも彼らの宿命。逃げずに真っ向から受け止めて凛と立つ彼らが眩しい。そして、見知った [続きを読む]
  • 「獣・煉獄」綺月陣(ガッシュ文庫)
  • 前巻で地獄の淵に足をかけた二人の、この世への生還の模様を描いた完結編。あの状態で、一体どうしたら……と思っていたわけですが。なるほど、そういうことでしたか。彼等に係る人々の、そして彼ら自身の様々な感情に翻弄されつつ、結局は廉の気持ちの強さと九堂の狂気じみた情の深さに着地する。迷いは自力で立つべきだと、九堂に身を預けた廉。廉を抱いた九堂の涙。再び巡り逢った彼らの行く道に咲き乱れるのは [続きを読む]
  • 「獣〜壊滅〜」綺月陣(ガッシュ文庫)
  • 自分の尺度で相手を計って、その上大切な思い出を穢してしまったら、大火傷じゃ済まないよ?と言いたくなる九堂の過去編。あの状態で人間って喋れるものなの?と、リアルに想像すると気絶します。そして本編。籠の鳥に納まりきれなかった廉。言葉が足りていなかった九堂。自らの利のために蠢く魑魅魍魎。結果、起こってしまった惨劇。諦めずに最後まで闘い抜いた廉の気概にはただただ息を呑むばかり。「もう、あかんか?」の九 [続きを読む]